2015年秋季アニメ終盤に向けての感想(その2):セラフ、ワンパン、イチゴ味

山手線13年ぶりの新型車両のE235系がトラブルで運休状態らしいですね。電車みたいな枯れた技術でも初期不良が?と思ったら、“頭脳”にあたる新ソフトの不具合が主な原因という話なので、PCのOSとかの初期不良に近いものかも知れません。なんちゃって乗り鉄の私にとって、通勤用車両は、新幹線車両や特急車両ほどそそるものではないのですが、そのうちお世話になるだろうから、早いとこ万全にしておいて欲しいです。

さて昨日に引き続いて秋季アニメの感想です。まずは「終わりのセラフ」。春季に放映された第1クールに続く第2クールです。通算20話(第2クール8話)まで見ました。

第2クールは名古屋決戦編と銘打たれており、その名のとおり舞台を名古屋に移して吸血鬼との戦闘を描いています。名古屋を拠点とする吸血鬼貴族達を殲滅し人間の手に奪還することが目的とされますが、実際には名古屋での戦いは陽動で、その隙に帝鬼軍本体は何らかの目的のために移動を開始しています。

第1クール視聴を前提に話が進んでいるので、いきなり佳境となっていますが、この世界についてに言及は相変わらず薄弱です。ただ、主人公である百夜優一郎も視聴者と同レベルの知識となっているせいかさほどストレスはありません。優一郎にもっと知識欲があれば、シノアあたりがいろいろと世界の謎について教えてくれそうな気がしますが、かつてのキリコ並みに戦いにしか興味のない優一郎は、鬼呪装備の使いこなし方法程度にしか興味がないみたいです。

それでも分かってきたことは、鬼呪装備に封印されている“鬼”とは、どうやら吸血鬼のなれの果てらしく、過去の記憶や知識はそれなりに残っているらしいですが、すでに別の存在になってしまったからか、以前の同胞であるはずの吸血鬼を倒すのには何ら躊躇がないようです。エンドカードで見たので、優一郎が持つ阿朱羅丸は吸血鬼の女王とされる第3位始祖クルル・ツェペシとは兄弟姉妹の間柄のようです。そうだとすると阿朱羅丸もかなり高位の貴族だったと思われますが、どういう経緯で鬼となったものか。

そしてクルルはどうやら阿朱羅丸の奪回と復活(吸血鬼としての)を願っているらしく、そのためにミカエラを吸血鬼化し、吸血鬼からは禁忌とされている「終わりのセラフ」の研究を行ってきたようです。第7位始祖でいつも人を食った態度(吸血鬼を食った態度と言うべきか)のフェリドも密かに人間と手を組んでいる(相手はおそらく一ノ瀬グレン)ようで、お互いの利害が一致しているのかどうかは不明ですが、吸血鬼サイドにも色々あるということですね。

そもそもこの世界の吸血鬼は人間が血を吸われてなった種族ではなく、「ジョジョの奇妙な冒険」第二部における「柱の男」の一族に近い、人間とは異なる進化の過程で生まれた生物のようです。貴族は人間の血を吸って吸血鬼化することも可能なようですが、通常は食料とか家畜ちしてしか見ていないのであえて吸血鬼化することは稀な模様です。

人間界が崩壊した謎のウイルスがどのように発生したのかとか、吸血鬼はそれまで何をやっていたのかとか色々と謎は尽きないわけですが、とりあえずあと4話で一応の決着は付けられるのでしょうか。吸血鬼を全部倒すとかは無理そうなので、「オレ達の戦いはこれからだ!」エンドではあるのでしょうが、ミカエラが人間に戻れるとか吸血鬼と共存共栄する道があるとかいった何らかの光明が見いだせる結末になるのかどうか。個人的にはバッドエンド上等なんですがね。

とりあえず通常の軍隊とは全く違う組織らしいのであまり深くはツッコミませんが、日本帝鬼軍は相当変わった組織です。この軍隊の階級は出自の良さとかを表しているだけのようで、中佐である一ノ瀬グレンの隊に大佐が二人部下としていたり、軍曹であるシノアの隊に所属する三葉が少尉だったりともう無茶苦茶。シノアの場合は日本帝鬼軍を牛耳る柊一族の一員であることからして、本来もっと高い階級で当然のところ、本人が固辞しているという事情はありますが、とりあえずミリオタは頭を抱える組織構成となっています。多分階級は帝鬼軍内での羽振りの良さを示す程度のことしかない模様。キン肉マンの超人強度みたいなものなんでしょう(笑)。

吸血鬼の方も、クルルがフェリドを圧倒していたとこから、順位=強さかと思っていたら、第13位のクローリーが圧倒的な強さを見せているので必ずしもそうではないのかも知れません。貴族(始祖)は第1位から第20位まで存在するらしいですが、なぜかアニメでは第3位以下の奇数順位の始祖しか登場していません。これも何か理由があるんでしょうか…

とりあえず舞台が名古屋なだけに、「終わりのセラフ」は実は「尾張のセラフ」だった……なんてギャグじゃあないですよね?


続いてワンパンマン。9話まで見ました。進化の家編、深海族編が終わったところですね。実に面白いです。

怪人が山のように出現するこの世界には、ヒーローも沢山登場します。ヒーロー協会に所属するプロのヒーローはその力量からS級、A級、B級、C級の4階級に設定されています。

怪人の方は、人間が怪人化したものから最初からそういう生物だったものまで種類は多岐に亘っていますが、その強さから「災害レベル」というランク分けがされており、狼、虎、鬼、竜、神の5段階ですが、竜と神の間の「竜以上」、鬼と竜の間の「鬼以上」といった中間ランクも設けられている模様です。未登場の「災害レベル神」は人類滅亡クラスの危機らしいので、さすがにワンパンマンでも勝てるかどうか。

S級ヒーロー災害レベル鬼~竜を単独で対処できる程とされていますが、災害レベル「鬼以上」の深海王に、S級17位のぷりぷりプリズナーや同16位のジェノスがサシで戦って敗れているので、S級でも最上位クラスでないと竜クラスとは戦えないのではないかと。

怪人やヒーローの戦いぶりの描写は非常に素晴らしく、強さを遺憾なく表現しているなあと思います。しかしそれらを全部ぶち壊す、チートというか規格外の強さのワンパンマンことサイタマ。あまりに強いので却ってその強さが理解されないという哀しさ。

あらゆる敵の攻撃に全くダメージを受けず、ここまであらゆる敵をパンチ一発で倒しているのですが、一般市民からはインチキ呼ばわりされている始末で、ヒーロー協会ですら体力測定をしているのに、数値がデタラメすぎたため、実力を疑われてしまい、ジェノスをS級に認定しておきながら、サイタマをC級ヒーローにしてしまうという海のリハク並みの節穴っぷりを見せていました。

でも9話では、数々のヒーローがなすすべなく倒された深海王を例によって一撃で倒した後、ヒーロー達の面目を守るために自ら汚れ役を被るような芝居を打っていました。それがまた真に受けられてしまうからヒーローランクがなかなか上がらないのですが、本人はあまり気にしていないようなのでまあいいか。

相方というか押しかけ弟子であるサイボーグのジェノスは、イケメンヒーローとして大人気で、かなり強いはずなのですが、サイタマの前座的に登場することが多いので、噛ませ犬的な描写が多くなってしまい、結果結構負けてしまっています。でも今のところこの人だけが強さと信念も含めてサイタマのことを慕っており、共にヒーローとして歩むことを誓っているので、サイタマもあまり無碍にしないでやって欲しいですね。

劇中登場する様々なヒーローも個性豊かですし、怪人の方はなんとなればオリジナルも出せると思いますので、まだ終わってませんけど、第二期制作を切に希望します。とりあえずC級1位の無面ライダーが戦闘力は弱いけれどもその心意気というか不屈の心が実にいいですね。CVは中村悠一…他の作品ではもっと強いキャラも演じているイケメンボイスをあいて彼に当てているのがまた素敵。

B級1位の地獄のフブキ(CV早見沙織)がほんのちょっとしか登場していないので、第二期で活躍させて欲しいものです。姉であるS級2位の戦慄のタツマキ(CV悠木碧)とも絡ませて欲しいし。ちなみにアニメ化決定記念のキャラ人気投票では1位サイタマ、2位地獄のフブキです。


A級1位のイケメン仮面アマイマスクは27位。やっぱいけ好かない奴だから。それにしたって1話登場の「アゴの割れたガキ」の25位より下って(笑)。

最後に北斗の拳イチゴ味。まさかアニメ化するとは思っていませんでしたが、これが嬉しい誤算というものでしょうか。9話まで見ました。

内容はほぼ原作漫画を踏襲しており、主人公であるサウザーに原作アニメ同様銀河万丈を当てるなどはもはや感動的ですらあります。シリアスなキャラ造形でボケまくるという本作の真髄が生かされていますね。

最大の問題点は、尺が2分しかないこと。いくらなんでも短すぎでしょうこれは。20分もやるOPをなんとかして、せめて10分くらいの尺は確保して欲しかったです。OPと本編のバランスが他作品並みだったなら何も言うことはないのですけどね…。OPに20分も必要なんて、おかしいですよカテジナさん!

8話なんて南斗DE5MENが「それが大事」を歌っているだけで終わってしまいましたよ。いや原作でも歌ってたけどね。でもそれだけなんて、しかもフルコーラスで歌うこともできないなんてあんまりです。面白かったけどSA!


第二期を制作するのであれば、キャスティングはこのままでいいので、OPED込みで10分尺の作品をオナシャス!あとようやく聴けたユリアのCV皆口裕子は慧眼すぐるので、もっともっと出して。一回やってたけどモブ女子キャラの声とかももっとやってもらって下さい。


最後に一言だけ。タ、ターバンのガキ…ターバンのガキをもっと…

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