恋をすると:國府田マリ子の歌声が美しくも哀しい「みつめてナイト」アン専用ED

今日は秋雨(雨時々曇)、明日は初雪(曇り時々雪)という予報の札幌ですが、私はカラ元気です。一応ピロリ菌の第一次除菌が終了したので、お酒は解禁。それだけが楽しみです。飲まなくてもやっていけることはわかったのですが、飲めるとなると飲まずにはいられません。べ、別にアル中じゃないんだからねっ。

ゲーソンの土曜日、本日は「みつめてナイト」の「恋をすると」を紹介したいと思います。「みつめてナイト」については当ブログ最初期の記事(2012年6月9日)で紹介しているところ(http://nocturnetsukubane.blog.fc2.com/blog-entry-30.html)ですが、「恋をすると」はまだちゃんと紹介していなかったもので。

「ときめきメモリアル」のコナミと「サクラ大戦」のレッドカンパニーが作り上げたにもかかわらずあまりヒットしなかった不遇の「みつめてナイト」ですが、作品の出来はかなりあくは強かったものの、個人的には傑作だっと思うのですよ。今さらでも続編の制作を期待したいのですが、現在のコナミの状況をみるとやっぱり無理なんでしょうね…

それはそうと、ヒロイン中1、2を争う人気キャラのアン(ライバルはライズ・ハイマー)ですが、全然ハッピーエンドじゃないその不条理なエンディングもヒロイン中1、2を争います。

他にもいるんかいと突っ込まれそうですが、実はいます。もう一人はノエル・アシェッタで、アン同様物語中盤から突然出現してくる、誕生日も年齢も氏素性も不明なキャラです。ノエルの正体は主人公といつも一緒にいる妖精ピコなんですが、そもそもピコの正体は…という展開で、もしかすると一番痛い展開はノエルエンドかも知れません。

が、一番哀しいのは何と言ってもアンエンド。彼女の正体は人魚…かと思いきや、遥か昔に死んだ少女の未練(残留思念)であるというのが真相なようです。アンデルセンの人魚姫なら、王子と結ばれれば人間の娘として暮らせるはずだった(出来なかったけど)のですが、アンの場合は主人公と結ばれることは未練が解消されること=成仏を意味してしまうのです。でもなあ、普段穏やかなアンがあれほど取り乱してる姿を見ると、とても成仏には見えないんですよね。例えて言えば「〈物語〉シリーズ」で怪異が“くらやみ”に無理矢理消滅させられてしまうかのようです。

そんな訳で相思相愛になるやいなや消え去ってしまうアンと、ハッピーエンドを迎える気マンマンでいたところに往年のジャンボ鶴田のバックドロップ並みに突然やって来るバッドエンドに唖然としてる中、流れるのが「恋をすると」です。もちろん歌っているのはアン(CV國府田マリ子)です。

國府田マリ子といえば90年代に大人気だったアイドル声優で、「みつめてナイト」がリリースされた98年頃は実写映画でも主人公を演じるなど、人気絶頂だったと思います。

アーティストとしても多数のシングル、アルバムをリリースしているマリ姉ですが、「恋をすると」を聴くと単なるアイドル声優ではない彼女の底力を改めて感じさせられます。

「恋をすると」は作詞:広井王子、作曲:村井聖夜、編曲:入江純、歌:國府田マリ子です。広井王子はレッドカンパニーの代表、村井聖夜はコナミの作曲家です。入江純はウィキペディアでは同姓同名の女優の記事に飛ぶのですが、多分別人だろうと思います。

メインヒロインであるソフィアに挿入歌「明日を夢見て」がありますが、個別ED曲があるのはアンだけで、その優遇具合からも裏ヒロインなどと呼ばれることがあります。ちなみに真のヒロインは冬馬由美演じるライズ・ハイマーだろうと思います。裏だの真だのに喰われまくるソフィアが不憫といえば不憫ですが、美樹原愛似の髪型がいけないのだよ(笑)。


月明かりの海
潮騒にまぎらせ 呟く言葉
「好き」という二文字を
果てることなく 繰り返すの

壊れそうな 硝子の心
真珠の涙に 浮かぶ蜃気楼

恋をすると 切なくなるの
寂しさに 溺れそうになるの
どうして恋をしたのかなんて
溜息をもらすの

朝焼けの空
潮風に乗せて 届ける言葉
「好き」という二文字は
あなたのもとへと 飛び立つの

溢れそうな 熱い想い
真紅の唇に 添える花言葉

恋をすると 強くなれるの
優しさを わけてあげられるの
本当の恋をしたからなんて
はにかんで歌うの

大好きでした あなたのことが
初めて逢った あの日から…

ずっと

恋愛が成就すると消滅。成就しないとずっとこの世に留まり彷徨い続けるという哀しい運命のアン。どうすれば彼女の魂を救うことができるのか…それでは聴いてみて下さい。海の画像が美しいフルバージョンです。
ゲームにけるアンエンドのスタッフロール。アンのセリフと画像が哀しくも美しい…
おとぎ話は、醜くさやおぞましさが混在する世界に適応していくための、子供のためのワクチンなんていう話があります。おとぎ話が含有する残酷さ、不条理さ、哀しさなどは、すべてこの世に存在するものであり、それらの存在を毒を弱めた形で接種しているのだという。

ギャルゲーは子供向けではないですが、「みつめてナイト」のアンエンド他のかなり毒の強い展開は、言うなればヒッキーにこの世界の不条理を教えるためのものなのかも知れません。余計外に出られなくなっちゃうかも知れないですが。

それはともかく、哀しいが故に印象に残るアン、印象に残るが故に一層哀しいアン。役としてはこういうのが美味しいのだろうと思います。何気に超豪華キャストの「みつめてナイト」ですが、國府田マリ子の配役はやはり当時の人気を反映したものなんでしょうかね。私が好きな皆口裕子も出ていますが、セーラはそりゃあ声は素晴らしいのですが、残念ながら顔がイマイチ…

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