高岡早紀の歌で妄想する「秒速5センチメートル」(その2):“嫁ぐ日”の朝の明里の気持ち…

明日は雨、明後日は雪という予報に心がブルースカイブルーになっちまいました。楽しいのかいと突っ込まれそうですが、もちろん憂鬱にきまってるじゃないですか。西城秀樹の「ブルースカイブルー」も聴いてみて下さいな。

本日は2週間ぶりに妄想秒速です。またまたお色気女優・高岡早紀のアイドル時代の歌で無理矢理を妄想を展開していきたいと思います。本日は「窓辺にて」で結婚式当日の朝の明里の気持ちを妄想してみたいと思います。

「窓辺にて」は1990年3月21日リリースの2ndアルバム「楽園の雫」に収録されています。シングルカットされていないので非常にマイナーな曲なんですが、1995年5月24日にリリースされたベスト盤「Le Fetiche」にも収録されています。

ALI PROJECTという音楽ユニットが制作する楽曲の振幅の幅があまりに大きいので「白ARI」(明るく爽やか)、「黒ARI」(禍々しくダーク)とジャンル分けをされています(その他に「桃アリ」「灰アリ」「赤アリ」「大和ロック」などもあるそうです)が、それになぞらえるなら、高岡早紀の楽曲にも清純系の「白早紀」と妖艶系の「黒早紀」があると思うのです。

で、正直「黒早紀」は楽曲的には良いのだけど「秒速5センチメートル」との相性は悪い(「秒速」にその類いのキャラが出てこないため)ので、どうしても「白早紀」が妄想対象になるのですが、前に紹介した「セザンヌ美術館」なんかはシングルでもあり、「白早紀」の代表作ではないかと思います。

今回の「窓辺にて」も「白早紀」の秀作だと思います。作詞は鈴木博文、作曲・編曲は千住明。鈴木博文は1954年5月19日生で東京都出身。ロックバンド「ムーンライダーズ」のベーシストで、自らソロアルバムを発表するほか、多くのアーティストの作品をリリースしています。

千住明は1960年10月21日生で東京都出身の作曲・編曲家で、兄は日本画家の千住博、妹はヴァイオリニストの千住真理子、父は経済性工学で慶應義塾大学名誉教授の千住鎮雄、母はエッセイスト・教育評論家の千住文子(角倉了以末裔の角倉家出身)という凄まじい家系の一員です。アニメ音楽、ドラマ音楽を多数手掛けているほか、タレントとしても活動しています。

この曲で妄想するのは、明里が祐一さん(この名前の清家雪子版コミックにしか登場しないのですが、もはや当ブログではデフォルトで明里の夫の名前に認定しています)との結婚式前夜から当日の夜明けの明里の想いです。

どうでしょう、結婚式前夜というのはやはり眠れないものなんじゃないでしょうかね?胸に色々と去来するものがあって。これまでの半生を振り返ったり、これからの半生を想ったり。そんなもん人それぞれだと言われればそりゃあそうなんですが。

既に同棲・入籍済みで形式的な結婚式だという場合もあるので確かに人により千差万別なのかも知れませんが、私の妄想では明里は祐一さんと結婚式=入籍としたいです。さらに言えば古式ゆかしく(?)新婚初夜が初体験でもいいとさえ思うのですが、祐一さんに明里を妻にするだけでなく、処女まで与えてしまうのはあまりに役得が過ぎるので、初体験は既に別の男性と、ということにしたいと思います。

いやいや、明里はビッチじゃありませんよ(私の中では)。処女じゃなきゃビッチだというような極端な価値判断は行いたくないし、そもそも明里はあのルックスなので相当モテたに違いないと思うのです。

それで高校大学社会人と来て、全く男の影がちらつかないなんてあり得ないでしょう。明確に貴樹を想い続けていたならば、それもありかなとは思うのですが、貴樹も明里も、時間と距離に負けて文通すら途絶えから10年近く経過しているので、明里にだけ一方的に貴樹に操を立て続けろなんて言えません。

だいたい貴樹も大学生時代に2人、社会人として水野さんと、最低3人と交際していますし、社会人時代は水野さんの前にも誰か(それも複数)女がいたとしても不思議はないような気がします。だから明里に祐一さん以前に交際した男性が一人や二人いたとして、なにも不思議ではありません。願わくばチャラ男やダメンズ、変な性癖を持った男とかでないことを。あと性的な犯罪にも巻き込まれないで欲しいです。せいぜい電車でちょっと痴漢に遭う程度であって欲しいですね。

そんな明里ですが、本編でも描かれているように、結婚前に貴樹への渡せなかった手紙を見つけて、貴樹のことを思い出しています。貴樹を思い出すというよりは、小学校時代の貴樹、そして「雪の一夜」の貴樹との思い出はもはや今の明里を構成する重要因子となっていることを改めて認識したという方が正しいのかも知れません。

そんな明里が、今別の男に嫁いで行く…その胸にさざ波が起きたとして誰が責められましょうか。

朝に開いた 窓から夜が
逃げて行くまでは こうしていたいの
窓辺に咲いた 夜明けの花が
肩にふれるまで こうしていたいの

昨日の午後に 話したかった
港の夕陽がまぶしくて
見失い あなたのこと

胸にうずめた 頬が陽差しで
引き裂かれるまで こうしていたいの

何も言えずに 夢に踊る
何も言えずに しがみつく
忘れない 思い出たち

昨日の午後に 話したかった
港の夕陽が まぶしくて
見失い あなたのこと

忘れるわ あなたのこと

「昨日の午後」というのは実は例の「踏切」でのランデブーだったりして。港の夕陽ならぬ桜吹雪と小田急線が妨げて、貴樹の姿を見失った明里。私はあの時点で既に明里は人妻となっていると思っているのですが、実はあのラストシーン翌日が結婚式当日だったらなんて考えると、明里が去った理由もより明確になる気がしますね。そしてもし貴樹が擦れ違って踏切の向こう側に行かず、急反転して明里を追っていたとしたら、二人はどうなっていただろうか……なんて。

それでは聴いてみて下さいと言いたいところなのですが、マイナーすぎるせいか動画がありません。前奏の流麗さとか実に美しいのですが…。Amazonの「楽園の雫+7」のページでちょっとだけ視聴できます。

http://www.amazon.co.jp/dp/B00C5S1P0O/ref=nosim/?tag=nicovideo07_st1-22&creative=380333&creativeASIN=B00C5S1P0O&linkCode=asn&ascsubtag=7_vi_B00C5S1P0O_sm16564708_8z8afjUbq1E]_1445597642_36d898

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