2015年夏季アニメの感想(その5):がっこうぐらし!

昨日今日と晴れたり曇ったり雨が降ったり雷が鳴ったりとおちつかない札幌です。今日は帰りに豪雨にあたってしまいました。これは…福山雅治結婚という電撃ニュースに対する女性達の怒り、嘆き、悲しみの象徴なんでしょうか。ファンなら祝福してあげればいいのに。

本日私の個人的「20世紀最後のアイドル」三浦理恵子の結婚が報じられましたが、「あっそう」てなもんですよ。まあバツイチ再婚ということもありますが、「秒速5センチメートル」のおかげで「大好きなあの人がずっとずっと幸せでありますように」という心境に至ったからですな。そうだ、世の女性達よ、この機に「秒速5センチメートル」を観ましょうよ!……女性にはイマイチ印象薄いみたいですけど。

さてそれでは2015年夏季アニメの感想第5弾、HALさんも楽しみにしているという「がっこうぐらし!」の感想行ってみましょうか。正直「赤髪の白雪姫は」感想を書いていて辛かったのですが、今日は大丈夫です。

それにしてもこのめぐねえ、やけに巨乳ですねえ。第1話ラストで壮絶なものを見せてくれ、さすが「まどマギ」のニトロプラス!おれたちにできない事を平然とやってのけるッ!そこにシビれる!あこがれるゥ!と思ったのですが…

その実、「出オチ」になりはしないかと少し心配だったんですよ。「まどマギ」は3話かけて騙してくれたど、本作はたった1話でネタをバラしてしまったので。でもそれは杞憂でした。さすがニトロプラス!おれたちに(ry

で、ちらほらとあちらこちらに不穏な雰囲気をチラ見せしつつ進んできて、9話はこれまでで一番暢気な水着回。ああ、たまにはこういう息抜きもいいですねえと思っていたのですが、そこはニトロプラス。恐怖の終盤前の束の間の平穏しか与えてくれなかったのでした。既に紹介したのであえて明度は上げませんが、太郎丸が地下で対峙したのは変わり果てためぐねえ…


そして10話。行方知れずになった太郎丸を探す学園生活部のみんな。一番の武闘派にして行動派のくるみは、ついに地下二階に辿り着いてしまいます。そこで出会ったのは変わり果てた太郎丸。


さすがに慣れ親しんだ太郎丸を倒すことを躊躇するくるみ、ピンポン球で注意をそらした隙に逃走します。そしてさらに進んだ先に待っていたのは……ああ、あのお方!

「ちくしょう、マジかよ…こんなとこにいたのかよ…!」くるみの表情をご覧下さい。可愛い女の子のこういう表情はたまりませんなあ(ド外道!)。

それでもやはり倒そうと、これまで幾多のゾンビさんたちを葬ってきた必殺スコップを振り上げるくるみ。しかしフェニックス一輝の鳳凰幻魔拳を受けてしまったかのように、脳裏にフラッシュバックするありし日の優しいめぐねえ。動けないくるみに変わり果てためぐねえが迫ります。この時のうなり声はめぐねえ役の茅野愛衣がやっているそうですが、姿だけでなく声までもが変わり果てて…

くるみの帰りが遅いのを心配するみんなのもとにようよう戻ってきたくるみですが……めぐねえに腕を噛まれてしまっていました。

「めぐねえ…だったんだ…」というくるみの告白を聞いたりーさんの表情を見よ。こっから先、くるみは基本ゾンビ化進行で呻き苦しみ続けます。

アニメではちょっとソフトなのでここはあえて原作のこの場面を。たまりませんなあ…いつも温厚で聡明なりーさんのこの表情は(鬼畜!)。

りーさんはくるみとの約束を思い出します。「万が一の時は頼む…」ゾンビに噛まれるとゾンビ化するのはホラー映画ではもはや常識。りーさん、


そこへみーくん出現。避難区画には薬もある書かれているということで、取ってくることを志願します。「つ、つぎ次鋒出ろ!!」「みーくんいきます!!」ぐおごごご!いいけど、あっさりめぐねえに返り討ちにされるなよ。

りーさんは自分が行こうとするのですが、みーくんが言うにはくるみが怪我をしたのは相手はめぐねえだったから。自分は面識ないから大丈夫だと主張します。確かにりーさんは一番めぐねえと相性が良かったようなので、対峙した時にめぐねえを倒せるとは思えませんね。

時間が経過するにつれ、学校により多くの生徒達が戻ってくるようになり、大雨で大挙して校舎に入り込んできました。雨が降ると元気になるのかな。

めぐねえはいつもの机で書き物中。口から滴った血はもちろんくるみのものでしょう。「ゆき」とか「りー」とか読めますが、ゾンビ化しても意識の残滓はあるのでしょうか。それともたまに意識が戻るのかな。

こうした絶望的な状況で11話がスタート。校内に進入したゾンビはバリケードも突破し、階段も踏破してきました。新入りゾンビは遠方から学校に辿り着く過程で運動性が強化でもされたんでしょうか。りーさんの脅える表情が実にたまりませんな(ゲス野郎!)。

そしてみーくんもゾンビの襲撃を受けますが、そこへ駆けつけたのは由紀。ここぞというところで狂気の「レベルBの現象閾世界」を脱したようです。こんな表情初めて見ましたよ。

ちなみにタイトルシーンの黒板、回を追うごとに崩壊していきます。細かい演出ですね。

ゆき&みーくんもりーさん&くるみも扉の鍵を閉めてとりあえず一安心。ですがりーさんは外にゾンビ、内にゾンビ化しつつあるくるみとまさに“前門の虎後門の狼”状態。もうやめて、りーさんのライフはとっくにゼロよ!しかしたまらんなこの表情(ぐえへへへ)。

その頃、なぜか動くモノや音にだけ反応するはずのゾンビーズ、屋上の避雷針に手を出していました。なんでなんで?本作一のツッコミどころです。そしてそこへ雷が直撃し、折れた避雷針は発電システムに落下。電気が止まってしまいます。これはもはやがっこうぐらしも不可能に?

しかし停電によりゾンビの反応も鈍くなったようで、この機に乗じてみーくんは薬を探しに行くことに。何か男前になりましたねみーくんは。死亡フラグじゃなきゃいいですが。

一方苦しむくるみを見ているしかないりーさんはsan値ピンチ。包丁は標準装備となってしまいました。ゾンビに噛まれながらボロボロになって薬を取ってきたみーくんが見たものは、くるみを刺し殺して自害したりーさん…なんて惨劇エンドじゃないでしょうね?

ゾンビに囲まれるもピンポン球(チャフですな)や圭のCDプレイヤー(フレアですな)で凌ぎきるみーくん。戦闘機かおまえは。

その頃りーさんは「約束は、守るわ」と、抜き身の包丁を振りかざします。まてはやまるなりーさん。今殺ったら殺人罪だ。くるみが完全にゾンビ化するまで待つんだ!でもりーさんに殺されるならくるみも本望かも…

ついに地下区画に辿り着いたみーくん。ラスボス・めぐねえと宿命の対決です。「佐倉慈先生…ですよね?はじめまして、直樹美紀…学園生活部の新入部員です。めぐねえのことは皆から聞きました。皆を傷つけたくなかったんですよね?だからここにいたんですよね?でも、今はもう大丈夫です。めぐ姉がいなかったら、私もここにいません。今は皆で支えあって、精一杯学校で暮らしてます。だから!ゆっくり…休んで下さい」

みーくん魂の説得が通じたのか、あっさり一撃でめぐねえは屠られます。それとも会心の一撃か。

ラスボスを倒したご褒美は「初期感染者用実験薬」。これでくるみを元に戻せるのでしょうか?「実験薬」という響きがどうもなあ…。でもゾンビいっぱいの帰路もまた恐怖なんです。♪行きもこわいこわい帰りはもっとこわいってどんな「とおりゃんせ」なんでしょう。

早まるなという私の魂の説得が聞こえたのか、結局りーさんはくるみを刺せませんでした。「ごめんなさい…ごめんなさい…」と涙に暮れますが、そこまで果断な人でなくていいんですよ、りーさん。ま、その分くるみの苦しみは長く続くけどNE!!

その頃、本格的に正気に戻ったゆき。「私、行かなきゃ…。行かなきゃ学園生活部が終わっちゃう気がするんだ」と立ち上がります。そこへどこからともなく聞こえるめぐねえの声。『じゃあ、放送室を目指しなさい。そうすれば、皆を助けられるかもしれない』めぐねえの魂はゾンビの体から解放されたのでしょうか。それともゆきはニュータイプか?

めぐねえが皆を庇って命を落とした例のドアで最後の会話を交わす二人。
「ゆきちゃん、もうすぐ放送室ね。大丈夫?怖くない?」
「本当はすっごく怖い。でも私、ずっと怖いことから逃げて、大変な事を皆に任せてきちゃったから…」
「ゆきちゃん、これからも私との約束、忘れずに覚えていてね。この先なにがあっても…」
「めぐねえ!!」

急に聞こえなくなっためぐねえの声にドアを開いたら、そこにはめぐねえの血痕があるばかり。なんか新鮮な気が。

ひとしきり泣くゆき。ゆきとめぐねえと本当のお別れはこの瞬間だったんですね。

そして決意に満ちたゆきの表情を見よ。これは何かやってくれそうな顔ですが…放送室で何をやるんでしょうか?

さあ日常系ゆるふわアニメ(笑)の最終回ですよ。追い詰められたみんなをゆきは救うことができるのでしょうか?

決意と覚悟とはうらはらに、いきなり絶体絶命なゆき。怯えまくるゆきの表情もこれはこれでなかなか(ひっひっひっ…)。

そんなゆきを救ったのは、以外にもゾンビ化したはずの太郎丸。やはりゾンビ化しても時折は意識が戻ったりするんでしょうかね。

しかしすぐにゾンビの本分に立ち戻ってゆきを襲う太郎丸。しかしゆき、意外にも例の帽子で太郎丸の顔面をキャッチ。運動神経意外といいんじゃないですか。ぎゅっと抱きしめ「ひどい怪我…体も冷たいや…ごめんね…私、何もしてあげられない…」と泣くゆき。

漸く放送室に辿り着いたゆき。太郎丸の行動により、「皆、覚えてるんだ…心はなくても、どこか深いとこで…」と思い至ります。たしかにめぐねえにもそういう行動がありましたね。じゃあ他のゾンビ達もそうなのでしょうか。だとすると、この世界のゾンビは悲し過ぎますね。

そしてゆき、「下校時刻になりました。学校に残っている生徒は、おうちに帰りましょう」とまさかの下校放送。そして第一話冒頭のゆきの“学校が好き”発言がリピートされます。「皆、学校は好きですか?私は大好きです。学校って凄いよ!物理実験室は変な道具がいっぱい。音楽室は綺麗な楽器と怖い肖像画。なんでもあって、まるで一つの国みたいです。こんな変な建物は他になくて…私は好きです。勉強は嫌いだけど、先生は嫌いじゃないし。クラスの人と仲良くなって…ケンカして…みんなと一緒に、時には一人で…。楽しいことも、悲しいことも、いっぱいいっぱいあって…。だから…私は、この学校が大好きです。」


そして回想シーン。事件前、クラスメイトになじまず孤立していたかのように描かれていたゆきですが、1話でつるんでいた幻の友だちは本当に親しかったようです。特にチョーカーさん。そうか…それなら良かった。でも彼女達を失ったことは悲しいなあ。

「皆も好きだよね…?ずっとずっと好きだから…だから、ここにいるんだよね?でも、どんなに良い事も、終わりはあるから…ずっと続くものは無くて…悲しいけど、でも、そのほうが良いと思うから。だから…学校はもう終わりです…。いつかまた、会えると思う。今学校にいる皆、こんにちは。ありがとう、さようなら…また明日…」

ここまでダメゆきの演技ばかりだった水瀬いのり、渾身の演技が功を奏したか、次々に学校を去って行くゾンビ達。また明日登校してくるんでしょうけど、今日の日はさようなら。音楽はポール・モーリア・グランドオーケストラの演奏で「ペイネ~愛の世界旅行」を流して欲しいところです。

そしてゾンビがいなくなった学校で一夜が明けました。

くるみ、みーくんの持ち帰った実験薬により奇跡の生還。刺さなくてよかったなあ、りーさん。くるみの全身にはりーさんがつけたためらい傷が、なんてのはなしにしてね。

太郎丸にも薬は打ったそうですが、症状が進みすぎていたかもとはりーさんの見解。それは当たっていたようで、みるみる弱っていく太郎丸。

最後にみーくんに笑顔を見せて、静かに逝ってしまった太郎丸。学園生活部に二人目の犠牲者が…


涙に暮れる四人でした。太郎丸を埋葬する時、血まみれのゆきの帽子も一緒に埋めるのでした。そうか、帽子の血は太郎丸のものだったのか。

もはや学校は発電設備も水道もやばくなって、出て行くしかなくなりました。地図にはめぐねえが生前つけていた目星が。聖イシドロス大学かランダルコーポレーションという会社か。つまり進学か就職かという選択。ここへ来て妙に高校生らしいなあ。

最後にゆきの提案で卒業式をすることに。正気に戻ってもあんまり変わらないなあ、ゆき。卒業式の準備はばっちり。折節の行事には手を抜かない、マイルドヤンキーのような学園生活部なのでした。


送辞はみーくん。でも飛び級で一緒に卒業するんですけどね。「月日が流れるのは、本当に早いものです…。学校の外には、大きな未来が広がっています。先輩達は、学園生活部に誘ってくれました。そこで私は…自分の力を信じて努力する事…苦難に立ち向かう勇気…どんな時にも挫けない、明るい心を知りました。だからもう、不安はありません。本当に…本当にありがとうございました」

続いてゆきの答辞。式典だからか髪をしばっていていつもと違いますね。「直樹さん、心に迫る送辞をありがとう。私達にとって、みーくんとの出会いは大切なものでした。みーくんがいて、太郎丸がいて、めぐ姉がいて…いなくなった人もいるけど…でも…だから…皆で一緒に卒業できて…嬉しいです…。これからもずっと一緒にいましょう!!卒業生代表、丈槍由紀…」


なんと真っ白な原稿用紙を読んでいたゆき。涙が落ちます。号泣するゆきにかけよるみんな。

残していくのはめぐねえへの色紙とくまのぬいぐるみ。りーさん字がうますぎだ。

最後に教室をふりかえるりーさんに。その目に映ったのは色紙を抱きしめるめぐねえでした。まさか今度はりーさんがあっちの世界に…?(笑)これは第二期いけますね。原作も続いていることだし、いずれ「がっこうぐらし!(大学版)」を。

ニトロプラスにしては比較的ハッピーエンドだった本作ですが、最後に不穏情報を。不穏その1:くるみ。

無事生還したかに見えるくるみですが、いつも元気に半袖だった彼女がパーカーを羽織るようになりました。ゾンビ化した太郎丸を抱きしめたゆきが、冷たいと言っていましたが、本当に完治したのかくるみ?今後またぶり返したりする怖れはないのでしょうか…。まあ横のりーさんもカーディガン着ていますから、季節が移ろっただけかも知れませんが、リーさんは前から着ているから…。それにしてもくるみの先輩は噛まれてから比較的すぐにゾンビになっていましたが、ゾンビ化の速度は人によるんでしょうかね。くるみは異様に耐性があったのか。

不穏その2:登校してきたゾンビ。めぐねえの車で学校を出て行く四人ですが、登校してきたゾンビと擦れ違います。それを見たみーくんの表情が…。も、もしやあれは圭なんでしょうか?

一人で出て行った圭、やはり生き延びることはできなかったのか。しかし、もし圭ならみーくんは車を止めて貰って捕獲を試み、実験薬を投与するという手もあったんじゃなかろうか。可能性は万に一つかもしれないけど。

それとも、「圭のような気がしていたが、別にそんなことはなかったぜ!」(Byソードマスターヤマト)なんでしょうかね。私はその方がいいのですが。

黒板には圭へのメッセージがありました。しかし、今の圭にこれを読むことは…。大学編あたりで再会とか思っていましたが、ニトロプラスにそんなことを願った私がバカだった。

不穏その3:太郎丸の墓。一緒に埋めたはずのゆきの帽子が出ています。そしてそれを見ているかのような犬の姿が。これは太郎丸?だとするとゾンビ化すると死ぬことができないのか?それとも生前の太郎丸が探していた、他の生き残りの犬なのでしょうか。

不穏その4:謎の新キャラ。だから最終回に新キャラを出すなとあれほど(笑)。しかし女性らしきこの人、学園生活部が風船と鳩で放ったメッセージカードを見つめています。ゾンビではないようですが…何者なのでしょうか。二期があれば絶対登場してくることでしょうが。これが圭だったら良かったのに…。

最初はウザいだけの「いらない子」と思われたゆきですが、狂気に囚われながらもちゃんと彼女なりの貢献はしていたんですね。そして今まで逃避していて「ちゃんとしてなかった」という自覚もあったと。

これは傑作でした。ほのぼのさと紙一重の異常状況、いろんなとこに出てくる不安を煽る演出が、実に上手に雰囲気を作っていたと思います。OPやEDもちょいちょい変えて、手間かかっていたでしょうね。私も3話分もやってしまって疲れましたが、その苦労の価値がある作品でした。好きなキャラとしてはめぐねえとりーさんを取り上げたいと思います。りーさん怯え顔コレクションとかいいですね。

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