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2015年夏季アニメの感想(その4):赤髪の白雪姫

福山雅治と吹石一恵
 
 本日福山雅治が吹石一恵との結婚を発表しました。千原ジュニアも結婚したけどそんなのぶっ飛んだことでしょう。おめでたい話のはずなんですが、既婚未婚を問わず世の多くの女性を悲嘆の淵に叩き込んだニュースだったのではないでしょうか。

吹石一恵

 でもまあ相手が吹石一恵ってのは、さすが福山、ナイスセンス、ナイスチョイスだなと思うのですよ。もちろんメディアを通したごく限定的な情報しかないので何の信憑性もありませんが、良い感じの女優さんだと思うので、お似合いの夫婦になりそうな。

某きゃりーさん
某ローラさん

 ね、某きゃりーさんとか某ーラさんとかだったら「正気ですか、福山さん!?」とアメトークに出演したケンドードバヤシみたいなツッコミをいれることろですよ。

正気ですか?

 単なる芸能ニュースを垂れ流しても何なので、ここから筑波嶺のグランドに持ち込む訳ですが、吹石一恵と年言えば思い出すのが実写映画版「ときめきメモリアル」な訳ですよ。1997年8月9日公開で、もちろんコナミの傑作ギャルゲー「ときめきメモリアル」が原作です。

ときめきメモリアル

 とはいえ、原作とは大きくかけ離れた男女6人夏物語友情物語風の作品だったらしく、正直私も見ていません。榎本加奈子、中山エミリ、矢田亜希子、山口紗弥加と錚々たる顔ぶれが並び(先生は大石恵だし)、その誰もが原作に登場しないキャラ名である中、吹石一恵は藤崎詩織役を堂々とゲットしていました。

学園四大美女

 高校最後の夏休み、女性に無縁な主人公が、親友の働く海の家で、学園四大美少女(榎本加奈子、中山エミリ、矢田亜希子、山口紗弥加)がアルバイトすると聞きつけ、仲良くなりたいあまりに頼み込んで仲間に入るというちょっとしょぼい展開のお話です。

当時の吹石一恵

 主人公の親友があこがれる新人アイドルが藤崎詩織=吹石一恵で、しかも彼女は主人公が小さい頃に引っ越していった幼馴染だったという話らしいのですが、あらすじを読んでも全然出てこないぞ藤崎詩織。完全に脇役らしいです。「ときメモ」の名称を冠するために無理矢理付け加えたのか…。でも吹石一恵の女優デビュー作なんですよ。

ダブル詩織

 かつての「ときメモラー」としては映画の出来はともかく(笑)、あの藤崎詩織を演じたというその一点で驚嘆に値する訳ですよ。しかも若干15歳にして。

一緒に帰って…

 藤崎詩織といえば、家はお隣同士で幼馴染みなのに、一緒に下校さえしてくれないという超高嶺の花。ルックス・知性・運動能力と三拍子揃った(性格もいいことになっているのですがとてもそうは思えない)高スペックな彼女に釣り合う男にならないとふり向いて暮れません。高校時代の3年間を自分磨きに費やした挙げ句、ようやく手に入る掌中の珠が詩織なのです。

デレた詩織

 この表情を見るだけでどれほどの苦労があったことか…(遠い目)。挙げ句に伝説の樹に美樹原が来ちゃったりしてね。女性キャラに殺意を持つはずがない…そんなふうに考えていた時期が俺にもありました。

俺にもありました

 つまり46歳にして女性人気の極めて高い福山雅治は、芸能人生活27年を掛けて男を磨き続け、今漸くにして詩織(吹石一恵)を手に入れたということでしょう。福山雅治のカッコよさは、全て吹石一恵のためだけにあったんだよ!!

な…何だってー!!

 ほら、ときメモプレイすると判るのですが、詩織に惚れられる男になるってことは、他の女の子もほっとかない男になるってことですから。モテモテになるのは仕方がない。ですが世の女性達よ、福山雅治の瞳は最初から吹石一恵しか見ていなかったと思って潔く諦めてください(笑)。え?ヤンデレ?闇堕ち?まあ気が済まないのならそれも仕方有りませんなぁ。思いのままに生きて下さい。

ヤンデレ
闇堕ち

 と、ここまで書いておいてここから本題。夏季アニメの感想です。今回は別の意味で問題作になってしまった「赤髪の白雪姫」です。本当はやりたくないんですが……是非に及ばず。

赤髪の白雪姫

 私のご贔屓声優早見沙織が主演し、歌手デビューして主題歌「やさしい希望」を歌っている本作。ヒロインの白雪は可愛いし、はやみんの演技に文句のつけようもなく、歌もいいですね。正直もうこれで終わりにしたい。

やさしい希望

 が、そういうわけにも行きません。基本当ブログは褒めていきたいのですが、贔屓の引き倒しはできないので駄目な部分はしっかり指摘しなければなりません。で、なにが駄目って、一般庶民の娘(白雪)と王子(ゼン)の“叶うはずもない恋”をひたむきに、全力で自らの道を進んでいく中で引き寄せるという甘あまなラブストーリー展開。いや、それは別にいいのです。

アニメ版やさしい希望

 駄目なのは、この作品が王家とか王国がいかに一般市民(つまり白雪)からかけ離れているのかというのを全く示せていないところにあります。もうね、手を伸ばせばそこにゼンがいるという感じ。別に苦労しなくても恋愛できるじゃん。

バカ王子

 何がいけないのかというと、本作は組織とか役職といったものが全く描けていないことが最大の問題なんだろうと思います。王子というのは地位であって役職ではありません。つまり白雪が生まれ育った隣国のタンバルンのバカ王子みたいなのがいても差し支えないのです。だいたいゼンはまだ20歳前だし、修行の身として学問や武芸、礼儀作法の習得に専念していてもおかしくありません。

暴れん坊将軍

 が、ゼンは何らかの仕事をしていて多忙の身らしい。いや、仕事があるのならそれはそれで構わない。でも彼の仕事って一体何?しばしば城を抜け出して出かけたりしているところを見ると大した仕事じゃないんでしょう?日本で例えれば、某暴れん坊将軍がよく城を抜け出して庶民と交わったり悪人をばっさばっさと叩き斬ったりしていますが、あれは老中以下幕府の役人(官僚機構)が十分に機能しているからであり、であれば将軍というものは君臨していてもそれほど多忙ということはなくてもいいのです。

側近の皆さん

 でもゼンはまるで何でも屋。色んな仕事が舞い込んで側近の二人(ミツヒデと木々)だけが警護から秘書役までこなしている有様。大丈夫かこの国?というか警備兵と薬剤師しかいないように見える城なんですが、他の人達は何をやっているんでしょうか。

ゼン王子

 それから暗殺に備えて幼少期から毒に慣れさせられているということですが、柳龍光や李海王じゃあるまいし、毒味役を置けば良いんじゃない?王家のメンバーを毒になれさせておく風習がある国がどこにあるというのだ。それに見たところ特に敵対している国もなく、国内に王家に取って代わろうという勢力も見受けられないのですが、一体誰を怖れているの?

白雪

 白雪視点なら別にお城の人々の役目がわからなくてもいいのです。むしろ当然。が、ゼン視点で俺がやらねば誰がやる状態なのはいかんでしょう。

イザナ王子

 そしてアニキで第一王子のイザナ。この人が王位継承第一位なので、本来ゼンは遊んでいてもいいのですが、途中から出てきた第一王子はそれまでどこに居たんだ。世襲制の王家なら、ゼンの相手に庶民の娘は…なんて難色を示している暇はないのであって、さっさとお前が結婚して子供を作らなければなりません。

役職不明の人々

 しかーしこの人、昔の武勇伝として、悪徳領主を計略を持って更迭し、まともな新領主を据えるということをやっているんですが、新領主は何と悪徳領主の配下。これは暴れん坊将軍に例えれば、悪大名がいたとして、これを叩き斬って善人の家老を新大名に据えるようなもの。封建制でこれはいかんでしょう。悪大名の親族に嗣がせる、または完全にお家断絶として新大名を持ってくるのならまだしも、下克上を自ら主導してどうする。それならクラリネス王家も配下が乗っ取ってもいいということでしょうか?だいたい領主というのは代々その領地を治めているのでしょうが、郡県制みたいに王家が簡単にすげ替えることができるものタイプなのであれば、任命責任を問われるのは王家でしょう。

全滅する砦

 その他、既に書きましたが金品ではなく武器を入手したいがために砦の兵士に毒を盛る盗賊とか、宮廷貴族のわりに何をしているのかさっぱり判らないハルカ侯爵など、キュゥべえじゃないけど「わけが判らないうよ」といいたくなる展開ばかりなのです。どうしてこうなった?

謎の盗賊団

 実は先日、久々にリアル明里パパと飲んだ時にこの話題になったのですが、いい年したおっさんが政治経済や国際情勢ならいざ知らず、深夜アニメについて熱く語っているというのも傍目にはとってもキモイ光景だったことでしょう。

リアル明里パパ(イメージ)

 やけにサブカルに造詣が深いリアル明里パパ(イメージ画像よりずっと若いですが)が言うには、「赤髪の白雪姫」は20年前の少女マンガそのものの設定なんだとか。つまり読者である幼い少女達は、白雪とゼン王子の恋愛模様にだけ注目しているのであって、それ以外は「恋路の障害」程度にしか考えて折らず、あまり眼中にないのだと。うーむ、そうなのか。

ハルカ侯爵

 原作者には国家制度とか官僚機構とかいったものを描く気はなく、また失礼ながらその能力もないのでしょう。原作はそれはそれでもいいと思います。しかしさあ、アニメ化するにあたっては監督とか後世とか脚本とか演出とか色んなスタッフがいるわけですよね?もうちょっと何とかする気はなかったんでしょうか。仮にも深夜アニメなんだし、大きいお友達もたくさん見るわけですよ?こっちだって楽しく見たいのだから、ちゃんと「世界」を作り込みましょうよ。

どこにでもいる警備兵

 ということで、2016年1月から第2クールが放映されるそうですが、見ちゃいけない、気にしちゃいけない部分が気になって仕方がない本作は、見ていると非常にストレスフルなので今回で打ち切ります。それがお互いのためでしょうし。はやみん主演なので非常に残念なんですが……我々はディスりあいをしているんじゃないんです!わかって下さい!ということでドラゴン・ストップ!

ドラゴンストップ
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No title

ムムッ そうなんですか。このアニメは見ていなかったのですが、確かに、物語の背景にある統治機構とかのリアリティが、作品に対するのめり込み度を左右することってありますね。その点GATEとか、もちろん自衛隊はリアルそのものですが、彼の地側の体制とかしっかり描かれて、ファンタジーとミリタリーの一見ありえない組み合わせを上手に捌いてみせてますね。いまのところ。
 ところで、がっこうぐらし! の総括、期待しています。

Re: No title

 HALさんこんばんは、いらっしゃい。

> ムムッ そうなんですか。このアニメは見ていなかったのですが、確かに、物語の背景にある統治機構とかのリアリティが、作品に対するのめり込み度を左右することってありますね。その点GATEとか、もちろん自衛隊はリアルそのものですが、彼の地側の体制とかしっかり描かれて、ファンタジーとミリタリーの一見ありえない組み合わせを上手に捌いてみせてますね。いまのところ。

 そうですね。単なる相性なのかも知れませんが、私には些末なことが気になって仕方ありませんでした。白雪視点だけなら別に良かったんでしょうが、下手にゼン側を描こうとして大失敗してしまっているような。GATEはその辺しっかりしていますが、そんな細かいとこまで…と思う人もいることでしょう。やはり相性ですかね。

>  ところで、がっこうぐらし! の総括、期待しています。

 やってみました。いかがでしょうか?
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