2015年夏季アニメの感想(その2):下ネタという概念の存在しない退屈な世界

今日は東京よりも気温が高い札幌でしたが、夕方からやけに気温が下がってきました。最低気温はやはり他地域を寄せ付けませんね。シルバーウィークも終わってもはや楽しみは年末年始休暇のみとなったリーマンの皆さん、ワシもじゃ、ワシもじゃみんな!!!まあ今週は連休明けでどんよりとは言っても木曜始まりなのが救いですね。

ということで気を取り直して夏季アニメ感想その2を行ってみましょう。今日は「がっこうぐらし!」と並んで今季問題作の双璧(ただし方向性は全然違います)だと思っている「下ネタという概念の存在しない退屈な世界」(略称「下ネタ」)です。

BPOに「深夜のアニメ番組で、音声加工はしてあるものの、性器の俗称を想像させるせりふや、性行為を意味するしぐさが使われていた。子どもでも想像がつくような露骨な表現であり、度が過ぎている」とクレームが入ったとされる「下ネタ」ですが、そもそも子供に深夜アニメを見せるんじゃないよと思うのは私だけでしょうかね。まさしく本作の世界さながらに性的な表現が規制され未成年たちがクリーンな環境と引き換えに性知識を失っている状態がいいというのでしょうか。もしやソフィア・錦ノ宮さんのご意見?

まあ名作「四月は君の嘘」でさえ「中学生が主人公のアニメ番組で、自転車を2人乗りして坂道を蛇行するシーンがあった。アニメ番組とはいえ、子どもがまねするおそれもある。危険なシーンは放送してほしくない」との苦情があったそうなので、因縁なんてつけようと思えばいくらでもつけられるんでしょう。もちろん言論の自由があるのでいかなる苦情を言うことも基本的には自由なんでしょうが、表現の自由というものもあるんです。クリエイター達には多少の苦情にへこたれず、勇気を持って我が道を進んで欲しいものです。

まあ正直ピー音多すぎで鬱陶しい気はしましたが、話自体は結構面白かったと思います。二期があってもいいですが、なくても一応作品としては終わっているといえるでしょう。これは二期を作りたいけど、世論の反発で出来ない場合もありうるという状況判断によるものでしょうか。

最終回はぬくみ(多分モデルは熱海)の健全ランドにSOXメンバーとアンナ錦ノ宮と轟力先輩がおびき寄せられたところがスタート。これはつまりSOXと時岡学園生徒会が一同に会することになった訳ですが、天敵同士のはずの両組織ですが、華城綾女と奥間狸吉は二重加盟状態なので計6名となります。しかしこの呼び出し方は内情を詳しく知らないとできないので、ただ事ではありません。

アンナは完全にヤンデレモードと通常モードの区別がつかなくなってきています。通常モードで狸吉に抱きついて匂いを嗅いだりして。

轟力先輩は完全に「ウホッ」モード。狸吉をめぐってアンナと三角関係ではないかいな。学校の腐女子達からは狸吉×轟力のカップリングを妄想され、早乙女乙女謹製の薄い本も大人気ですが、アノ手の人達は美少年同士じゃなくてもいいんですか?私も百合系薄い本があったら読むでしょうが、美少女同士がいいんですが。まあキモイブスに美少女が責められまくるというのならそれはそれでなんですが、狸吉×轟力本はどうやら狸吉がタチ、轟力がネコらしい。うわー見たくねぇ(笑)。

この人、ホモではないはずらしいのですが、狸吉を見ると顔を赤らめて羞じらいながら喜んだり、なぜか後述のとおり女性用下着を身に着けていたりと怪しさ大爆発なキャラです。どうやらアニメでは原作よりパワーアップさせられている模様。

取りあえず風呂に入る一行。海があれば海に入り、風呂があれば風呂に入るのが深夜アニメのお約束です。女湯では鬼頭鼓修理(おにがしら こすり)と綾女が百合モード。綾女はたじろいでいますが、この人は耳年増で下ネタを口走りたいだけの「チキン派」であって、いわゆる「本格派」ではないので仕方ありません。

アンナ・錦ノ宮は当然のように男湯に入って狸吉を襲撃。もはや通常運転でヤンデレ化しているアンナ会長。もちろん恋敵・轟力先輩は策略により遠ざけられています。

そこに「私には夫が!」という大原さやかの悲鳴。思わずいいぞ、もっと色っぽく泣け!と思いましたが、残念ながら今回のセリフはこれだけ。どうやらソフィア・錦ノ宮もおびき寄せられた模様。

そしてここに来て新キャラにしてものすごい変質者登場。こいつが犯人のようです。「底辺の黒」と自称するこのド変態は、狸吉の父奥間善十朗とも旧知の仲らしいですが、CVはなんと速水奨。

「声で孕む」とさえ言われた美声の主にこんな役を当てるとは本当に酷い作品ですな(褒め言葉)。「聖戦士ダンバイン」で演じたイケメンの敵役バーン・バニングスが途中から黒騎士になったことのオマージュなんでしょう。

自分も黒ずくめなら相手にも黒下着着用を強要する「底辺の黒」。野球拳で勝負という訳の分からない展開になりました。一番手はアンナ救援に駆けつけてきた風紀員の月見草朧に随行してきたびんかんちゃん。なんと風紀委員見習いとなったのだとか。CVは小倉唯。ガールフレンド(仮)で私のお気に入りの朝比奈桃子を演じている天使声優に何をするだぁー!もっとやれ(笑)。まあ小倉唯も20歳を過ぎたので「色を知る年齢か!」ということですよ。なお月見草の股間がもっこりしているのは作画ミスではなく、実はこいつが♂だからです。

脅えつつも先鋒として「底辺の黒」に勝利するびんかんちゃん。アニメオリジナルキャラで名前すらないキャラですが、毎回必ずモブキャラとして登場していました。狸吉のアパートの下の部屋に住んでいることが判明して以降は登場も増えたような。

しかし「底辺の黒」が黒下着を一枚めくって自分の乳首を見せたのに耐えきれず涙ぐみながら退場。考えてみればこの人、バスジャックに巻き込まれたり、アンナの包丁型抜きで天井から鼓修理が降ってきたりとえらい目にばかり遭遇しています。二期があるなら、隠れ巨乳のびんかんちゃんにもっとよい処遇を。

先鋒びんかんちゃんが勝利しながら逃走してしまったので、つ…つぎ次鋒出ろ!!ということで


レオパルドン同様、勝負にはあっさり負けましたが、そこで最終兵器登場。轟力先輩がピンクのブラを見せたッ!!あらかじめこれを知っていた狸吉と綾女以外は全員悶絶。このまさしく肉を切らせて骨を断つ無差別テロで「底辺の黒」から謎のハンドル(狸吉の父がぬくみに行くことがあったら持って行けと言い残していた謎の品)を奪取して謎の秘宝が眠るという施設にロープウェーで向かいます。

すると後ろから追撃してくるのはほぼ正気を失ったヤンデレモードのアンナ。この身体能力はもはや我妻由乃をも凌駕する至上最凶にして最狂のヤンデレかもしれません。

床板が落ちて落下していくアンナ。文字どおり堕ちたな、アンナ。「アンナなら無事でしょう」とその身を案じることもしない綾女。本当に親友なのかお前は。でも、ま、確かに大丈夫そうではありますがね。

そして辿り着いたのは秘宝館。ああ、確かにここならエロ本を凌ぐ秘宝(エロ的な意味で)の数々が眠っているに違いないです。


二人で、そしてどうやってか後から駆けつけてきた鼓修理と乙女を加えてSOX全員でハンドルを回します。実は「底辺の黒」に近道を教えて貰ったとか。

出現したのは「性の営みの歴史」。自主規制が多すぎて何がなんだかですが、来たるべき下ネタの復活した世界のためにここを大切に保存することにしたSOX。「底辺の黒」は敵を装いながらこの秘宝にSOXを導きたかった模様。でもソフィアの下着も毟り取っていたし、熟女好きのド変態には違いないのですが。

最後まで酷い作品(褒めてます)でしたが、「オレ達の戦いはこれからだ」的な終了は予定調和だったでしょう。第二期は熱く希望しますが、本作最大のスターであるアンア役の松来未祐が2か月以上入院中で重病説も囁かれているのが心配です。

松来さんの演技抜きではアンナは語れないので、二期は松来さん復活以降でオナシャス。アンナについてはいずれ「好きなアニメキャラ」で取り上げる予定です。あ、びんかんちゃんもね。

ということで色々酷かったこのアニメ、最大の功績は最強・最凶・最狂ヤンデレアンナ錦ノ宮を世に送り出したことでしょう。両親が主導した「公序良俗健全育成法」制定の最大の被害者が愛娘だったというのがアイロニーに満ち満ちています。ソフィアがこれに気づいたらどういう反応をしてどのような対応を取のか、私、気になります。それにしてもアンナ…小っちゃい頃は可愛かったのになぁ…(涙)。


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