西脇唯の歌で妄想する「秒速5センチメートル」(その2):貴樹と理紗・夏の別れ

こんばんは。2日連続で二位様。相変わらず一位様との差は圧倒的ではありますが…“I'm four times 二位様!!”ってアーネスト・ホーストか。

しかもあっちは優勝、こっちは二位じゃ比較の対象にもなりませんが…一位を4回とかこの先有り得るかどうかわかりませんから、ネタは思いついたら即使います。テンパイ即リーチ!!

あと、さらに視聴アニメを一本追加。「がっこうぐらし」です。妙な噂を聞いて見てみたのですが、最小の印象は「“ごちうさ”系?」というもので、主人公ちょっとお馬鹿でうざいなあとか思っていたのですが、終盤恐ろしい状況が。

アニメの公式サイトのキービジュアルも第1話放映前(6月23日発表・上)のものと放映後(7月10日発表・下)のもので大きな違いが。JK4人(+可愛い顧問の先生)の「学園生活部」とやらのゆるーくまったりしたお話かと思いきや、ゾンビが徘徊する中で孤立した女の子達のサバイバル生活なのでした。節子それゆるふわ系アニメとちがう、ホラー系アニメや!


そうと分かるとヒロイン由紀の、現状認識出来ないぶりが恐ろしいことになっています。後輩の美紀が授業中の教室に乱入したり無茶しまくっているのかと思いきや、実は無人の廃墟となった教室に一人でいた由紀が、誰もいない空間に話しかけては一人でリアクションしていたという。どうやら由紀の認識に合わせたことばかり言っている佐倉先生(めぐねぇ)も由紀にしか見えていないようで、ということは…!?



いやチラチラと不穏なカットはあったんですよ。机と椅子でバリケードができている廊下とか、おやつにカンパン食べてるとか甲板今後どうなるんでしょうこの作品。まさか第1話で「出オチ」ってことはないよね?


さてでは本題に。本日はこれも久々に「妄想秒速」を。2年ぶりに西脇唯の歌で貴樹と水野さんの“夏の別れ”を妄想してみましょう。前回は「スノーフレイク咲く庭で」を紹介しました(http://nocturnetsukubane.blog.fc2.com/blog-entry-430.html)が、今回はメジャーデビュー曲「7月の雨から」です。

前回の記事でも紹介したとおり、西脇唯はバブル経済崩壊後に登場し、2000年まで歌手活動から遠のいてしまった人ですが、レコード会社と所属事務所のトラブルの板挟みに遭い、曲をリリースしたくてもできない状況に陥ってしまったためのようです。1989年から開始している作詞家・作曲家としては、現在も他の歌手に作品を提供しているそうです。

「7月の雨なら」は1993年5月21日リリース。作詞作曲歌唱ともに西脇唯で、テレビ朝日系の夜のワイドショー「トゥナイト」のEDとして使用されました。オリコン最高位は25位で、新人ながらロングヒットを記録しました。

ご承知のとおり、本編における貴樹と水野理紗の破局は12月。残業していた貴樹は水野さんからの電話に出ません。あそこは誰もが「電話くらいでようよ貴樹!」と言いたくなるところなんですが、疲弊しきっているらしい貴樹にはもはやコミュニケーションの気力もなかった模様。

おそらくこの時点で、貴樹から見て二人の関係の“破局”は確定しており、水野さんの電話の内容は二人の関係の再構築であろうことが推定されるので、もはや“是非もない”と考えたのでしょう。直後に明里と両親のシーンに変わり、ママンと明里の会話から時期が正月前であることが判明するので、電話に出なかったのはクリスマス~暮れの辺りのことでしょう。

そして2月2日に水野さんから別れのメール。まあ突然の衝撃という訳ではないのですが、その後の貴樹はかなりしょげた感じになっていました。わかっていてもそうなるよな、そりゃ。ただ、冬になってから関係が突如崩壊したという訳ではなく、前兆はそれ以前からあったことでしょう。清家雪子のコミック版では前兆を夏にもってきていました。

ということで、夏に一気に別れに突入していたら…というのが今回の妄想。実際には別れに季節なんか関係ないのかも知れませんが、なんとなく夏というと恋の燃え上がる季節、秋は醒める季節という気がします。さあこれから夏だという7月に別れの歌を持ってきたところに西脇唯の斬新さがあると思います。

こんなガラス張りのカフェじゃ泣けない
小雨が街路樹に 静かに落ちる
待つことが苦痛に思えてきたの
シグナルの点滅 それは胸の中
今日はすっぽかさないと
祈るように待ってた
いつもと同じあなたが
ただ悲しかっただけよ
心のストライキ うそでも気がついて
息をきらすほどの
会いたさを見せつけて
恋することだけに
縛られたくはない
7月の雨なら 一人歩き出せるかも

ひとことの電話もできないくらい
忙しさの中で 何を見ているの
やりたいことだけやって
生きてゆけるといいね
だけど綺麗でいられる
時間はあとどのくらい?
心のストライキ 今すぐほどいてよ
街にひびくくらい 名前を呼んでみてよ
山積みの現実 ぎりぎりの情熱
この恋を降りたら ちがう明日がはじまる
ドウスルノ ドウシタイ ドウナルノ…

心のストライキ うそでも気がついて
息をきらすほどの
会いたさを見せつけて
恋することだけに
縛られたくはない
7月の雨なら 一人歩き出せるかも

なんとなく本編より一層都会的な貴樹と水野さんの姿が浮かんできます。本編のおさげ髪よりコミック版のイメージですね。二番冒頭の歌詞なんかそのまんま「理紗の気持ち」ではないかと思います。結局水野さんには貴樹の心情を理解することはできませんでしたが、あれは理解しろという方が無理なんですよね。

“息をきらすほどの 会いたさを見せつけて”“街にひびくくらい 名前を呼んでみてよ”これは水野さんが実際に貴樹に求めていたものではないかと思ってしまいます。そして貴樹はそういうことをしない人だということも心の奥では理解していたりして。

でも、私が思うに、貴樹はそういうことをしない人なのではなく、「あの人」以外の女性にはしないのではないかと。「あの人」…それはもちろんそれは明里です。

「異能バトルは日常系のなかで」で、ヤンデレ風味の鳩子が「私は選ばれし者になりたい」と言っていましたが、選ばれないって本当に哀しい。ね、実に哀しいですよね水野さん(共感&実感)。

それでは聴いてみて下さい。イメージ映像の入ったフルバージョンです。
こちらはカラオケバージョンですが、男と女の恋模様がもっと明確に描かれています。貴樹がおっさんぽいですが…。ベッドシーンぽい場面もありますが、大人の恋愛ですから。
スポンサーサイト