2015春季アニメの感想(その2):「SHOW BY ROCK!!」と「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。続」

今日の札幌は最高気温18度。湿度が高いのでそれほど寒くはない…というか動くと汗ばむのですが、じっとしていると肌寒いという厄介な奇行です。曇り空は気分がぱっとしないですね。洗濯物の乾きも悪いし。

愚痴は置いておいて、本格的に終了ラッシュの春季アニメの感想を書いていきましょう。今季は早見沙織が沢山の作品に出演していたので、私の耳が幸せでした。来季はまた冬季に続いて「はやみん欠乏症」に苦しみそうですが…

まずは「SHOW BY ROCK!!」。私の記憶では1クールってのは13話だったはずなんですが、最近は12話で終わるものも多いみたいですね。「SHOW BY ROCK!!」も12話終了。もう1話やって、チュチュの闇堕ち期間を伸ばして欲しかったですな。

サンリオ原作ということで、当初「大丈夫かよ?」と思っていたのは事実ですが…見てみれば王道展開で非常に面白かったです。

2015年サンリオキャラクター大賞の結果が27日に発表されていました。ここ数年はハローキティとマイメロディの二大巨頭が頂点を競っていたそうですが、今年は大異変が。

1位はポムポムプリン。え……誰?ゴールデン・レトリバーの雄をモチーフにしたキャラクターで、1996年に開発されたそうですが、寡聞にして知りませんでした。ま、サンリオらしいキャラではあります。

注目すべきはわずか30数票差で2位になったのがシンガンクリムゾンズということ。「SHOW BY ROCK!!」でプラズマジカと同じ事務所に所属するヤンチャ系(というか中二病系)ボーイズバンドです。アニメではギャグ要員でありながら時折見せる熱い演奏でしばしばプラズマジカを喰う活躍を見せていましたが、まさに2位とは。


主人公バンドであるプラズマジカは6位でした。以下、MIDICITYで一番人気のボーイズバンドトライクロニカは8位、極東から来た人気バンド「徒然なる操り霧幻庵」が10位、プラズマジカと2度に亘って対バンを行ったライバルバンドのクリティクリスタは13位。

昨年のサンリオキャラクター大賞では、プラズマジカとシンガンクリムゾンズがノミネートしたものの予選落ちだったそうです。今年はノミネートした全バンドが20位以内に入るという快挙。やはりにテレビアニメの影響が大きかったのでしょうか。ちなみにマイメロディは5位、ハローキティは7位ということで、プラズマジカやトライクロニカがライバルという状況ですね。


最終回はクリティクリスタが変化させられたダークモンスターを開始3分で救ってみせたシアン、流石は黒幕のダガーが目を付けただけのことはあるぜと思ったら、ダガー様自らが巨大な姿で登場。全員を拘束して人質として、シアンに軍門に降るよう要求します。


苦しむみんなの姿を見かねてダガーの要求を呑むシアン。ここで「いや」と頑なに拒否するキャラだと人気がでません。実力行使派のキュゥべえとなったダガー。シアンのソウルジェムメロディシアンストーンを闇の音楽エネルギーに触れさせてダークメロディシアンに染まようとします。



実はワタクシ、美少女の闇堕ちないし悪堕ちは大好物でして(ゲス顔)。最終回だというのにシアンの闇堕ちに期待しちゃいましたよ。もうシアン闇堕ち、ダガー哄笑という最悪のラストで終わらせて第二期制作でもいいと。

しかし当然ながらそういうことはなく、シアンの闇堕ちはグレイトフルキングの登場によって遮られてしまうのでした(ちっ)。グレイトフルキングこそはシアンの持つしゃべるギター「ストロベリーハート」の正体で、サウンドワールド伝説のギタリストです。

ダガーの野望を阻止するためにストロベリーハートに憑依し、シアンをサポートしていた……というとまるでタキシード仮面みたいでカッコイイですが、そもそもこの人がuvm(ダガーが代表を務める最大手レコード会社)との専属契約でスタジオに軟禁状態になっていたのが原因だったりするのです。自力では脱出できんかったんですかね。

プラズマジカとシンガンクリムゾンを擁する弱小音楽事務所BRRの社長、有栖川メイプル(ハンプティダンプティとか言わない)と秘書兼マネージャーのアンゼリカが救出しましたが、アンゼリカは一体何者なんだ。

右目を眼帯で覆っていて当初から“只者じゃない感”は出していましたが、トゥームレイダーみたいです。アンジーか。

もっともメイプル社長も真の姿はダンディなおじ様でびっくりしました。アンゼリカも驚いている。グレイトフルキングが身体を張ってシアンを守り、元の世界に帰そうとしますが、ダガーを片付けてから帰れよとツッコむところです。そこは王道ヒロイン・シアンが自ら気付いて、「ダメ!!まだ私、帰れない!!」と戻ってきますが…

羽が生えてる!まるでアルティメットまどかじゃないですか。概念になっちゃったの?

これが「魔法少女まどか☆マギカ」最終回に登場したアルティメットまどかさん。女性ヒロインがパワーアップすると羽が生えるというのはある意味お約束なんでしょうかね。セーラームーンでも羽が生えていましたし。

そしてストロベリーハートがギターから弓に変形。ますますアルティメットまどかじゃないか!もしや深夜アニメから日曜朝への進出を図っているとか(笑)。

まどか同様、一撃でダガーを屠るシアン。そして力を失ったダガーの正体がこれ。白いオタマジャクシ?どう見ても精○です。本当にありがとうございました。

でも一応無事(?)逃げおおせたので、二期の際にはダガー様大復活も可能ですな。


そして本当にお別れの時。チュチュが作ったおそろいのピック。合わせるとプラズマジカのロゴに付いている稲妻の刺さったハートになる訳ですね。モアはドラムスなんでピック使いませんが。

そして元の世界に帰ったシアン。みんなと一緒のピックに勇気を貰って遂に軽音部の門を叩くのでした。

第一話の軽音部メンバーを見ると、明らかにプラズマジカの面々風なんですが……これはそういうことでOK?

最後におまけ。クリティクリスタはメンバーがみんな可愛くてさすがアイドルバンドだという感じですが、ギター&ボーカル担当のロージア(CV日高里菜)の腹黒っぷりはチュチュなど足元にも及ばない感じでした。

シアンに救出されて「私、いじわるばっか言ってたから…モンスターになっちゃったんだ…」と泣いていましたが、これも計算尽くの演技だったりして。なにしろ「あざと学」の主席だそうですから。

あざというけどとりあえず可愛いことは確かなので、リョナ要員にいいですね。

はやみんは「徒然なる操り霧幻庵」の阿として出演。左端のキャラです。若武者のような凜々しい声でしたが、あんまり声を出す機会がなかったのが残念でした。

続いて「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。続」第二期はアニメ制作会社や監督・キャラデザインなど主要スタッフが変わりました。

そのせいなのか、原作の進展状況のせいなのか、基本的に各キャラの表情がやや穏やかになったというか丸くなったというか。比企谷は目の腐り具合が緩和された気がします。

結衣はビッチっぽかった一期に比べてケバさがなくなったというか可愛くなったというか。相変わらずお馬鹿ですが。まあこの人は一期から本質は可愛い子でしたから。せっせと恋愛フラグを立てては片っ端から八幡にへし折られていましたが。賽の河原の石積みか。

そして一番変わったのが雪ノ下雪乃。八幡に毒づく「お約束の展開」は少なくなり、この人の場合は可愛くなったというよりは弱くなったという印象がします。きっと八幡の雪乃への印象が変わったことが影響しているのでしょう。

完璧超人かと思われた雪乃ですが、陽乃のセリフが胸を突き刺します。「雪乃ちゃんに”自分”なんてあるの?」」……陽乃に言わせると、これまでの雪乃は陽乃のことを見て生きてきたそうで、「雪乃は今まで1回も自分で決めたことはない」と言い切っています。これまで陽乃が登場するたびに反発するような態度を取ってきた雪乃ですが、実は自分が陽乃のコピーであることを悟られるのが怖かったせいなの?

一人暮らしする雪乃のマンションにはママンの指示で陽乃がしばらく一緒に住むことになったそうです。というか、雪乃の一人暮らしは雪乃自身が決めて実行に移したものではなかったのでしょうか?これも陽乃のおかげだったんですかね。

毒舌雪乃を完膚なきまで叩きつぶす陽乃、恐ろしい子!昔からこの姉妹を知る葉山に言わせれば、「あの人(陽乃)は興味のないものには何もせず、好きなものを構いすぎて殺すか、嫌いなものを徹底的に潰すことしかしない」そうです。これが正しければ、陽乃はきっと雪乃を構いすぎて殺しにかかっているのでは。

終盤登場してきた雪ノ下ママンも、落ち着いた雰囲気と均整のとれたプロポーションを持つ美人ですが、声をかけることを躊躇わせるような威厳を持っており、陽乃曰く「私より怖い」のだそうです。よくこの人の反対を押し切って一人暮らしできたな雪乃は。

帰る場所を失った雪乃に、結衣が助け船を出し、ひとまず由比ヶ浜家に一泊することになった雪乃。わりと普通の部屋ですね。女友達はともかく、いきなり八幡も上げても大丈夫なんて、整理整頓がしっかり行き届いてるじゃないか結衣。

そして由比ヶ浜ママンも登場。これはもう結衣がそのまま大きくなったような人ですね。由比ヶ浜ママン、ノリといいルックスといい最高じゃないですか。八幡、もう結衣にしとけ(笑)。

しかし雪の女王系の冷たい雰囲気の雪ノ下家ですが、ママンは井上喜久子、お姉ちゃんは中原麻衣、そして雪乃ははやみんなんですよね。なんなんだこの豪華メンバーは…たまげたなぁ。雪乃パパンは最高じゃないか!


そして陽乃に電話して外泊することを告げる雪乃。それはいいのですが、「言い訳」が八幡が言ったことのオウム返しでした。コピペ女王ゆきのん?言ったそばからだったので八幡も結衣もびっくりです。

翌日は雪。総武高校は受験日で在校生はお休み。小町は受験に出撃します。「行ってくるであります!」小町は実に可愛い。一家に一人こういう妹がいるといいですね。頑張ってくるでありますよ。

その後結衣の提案で三人で水族館デートをすることに。水族館とは、マグロが大量絶滅した葛西臨海水族館のことかー!

水槽に鮫ばかりで妙なリアリティが。最近またマグロを入れたらしいですけどね。

猫好きな雪乃はネコザメを構ってあれこれ言っていましたが、ここのところ雪乃がどんどんお馬鹿キャラになってきているような。精神的に弱っているのかな?

水槽を見る二人。「寄る辺がなければ自分の居場所も見つけられない。隠れて流されて何かについていって見えない壁にぶつかるの」「どの魚のことだ?」「私のこと」

水族館を見終わり、ついでに観覧車も乗って、さあもう帰るだろうという黄昏時、自称「ヒッキーが思っているほど優しくない」結衣が遂に牙を剥きます。「私はゆきのんの噛ませ犬じゃない!」ってか?

三人のこれからの関係についてどうしようかと言う結衣。

意を決した表情で、八幡にクッキーを渡す結衣。第一期第一話の、ジョイフル本田で売ってる木炭みたいなものと評されたクッキーから大進化ですな。その時の結衣の依頼は「手作りクッキーを食べてほしい人がいる」でした。その“人”とはやはり八幡だったのですね。

私たちの奉仕部への最後の依頼は私たちのことだと言う結衣。奉仕部では勝った人の言うことを何でも聞くという勝負の約束がありました(ほぼ忘れてましたが)。

「ゆきのんの今抱えてる問題、私答え分かってるの。たぶんそれが私達の答えだと思う。それで…私が勝ったら全部貰う」もしや八幡×雪乃のために身を引くのかと思われた結衣、まさかの総取り宣言です。

「ずるいかもしんないけどそれしか思いつかないんだ。ずっとこのままでいたいなって思うの。どうかな?」と問う結衣に、八幡は「由比ヶ浜はたぶん間違えない。彼女だけはずっと正しい答えを見ていた気がする」とお墨付きを与えます。

これは何を言っているのか悩むところですが、冒頭、実は雪乃は八幡用に特別なクッキー(部室で渡したのは結衣に渡したのと同じもの)を持っており、それに結衣は気付いていました。

元々空気を読みまくるタイプの結衣、気を遣って二人きりにさせようとしますが、その時の雪乃の表情は実に困りまくっていました。八幡にクッキーを渡そうとは思っても、自分だけではどうやっていいのか分からないようです。結局陽乃の乱入によりうやむやになってしまいましたが、結衣は自分同様雪乃も八幡のことが好きなんだということを確信したことでしょう。

結衣は八幡が好きな傍らで、お前は百合かと言いたくなるほどに雪乃にもべったりです。二人とも好きなんでしょうね、結衣は。つまり全部貰うというのは、恋人として八幡を、親友として雪乃を自分のものにするという意味でしょうか。事実上雪乃に八幡を諦めろ、でも自分(結衣)からは離れるなと言っていると。

それとも、「自分も八幡を諦めるから雪乃も諦めろ。そして今のままの関係を壊さずに維持していこう」ということでしょうか。そういえば奉仕部の崩壊を最も怖れていたのが結衣だったような気がしますね。

どちらなのかは私にはよく分かりませんが、当然聡明な雪乃は結衣の意図を理解しているはずです。まっすぐ雪乃を見つめる結衣。目を泳がせる雪乃。いつになく気弱そうな表情で「わた…しは…わた、しは…それでも構わな…」と言いかけます。目に一杯に涙を溜めている雪乃。

最後まで言わせずに八幡介入。「その提案には乗れない。雪ノ下の問題は雪ノ下自身が解決すべきだ」と言います。雪乃が自分の未来を誰かにゆだねるなんて、そんなことあっていいわけがないと思う八幡。ここで先ほどの水槽前での二人の会話が効いてきますね。「寄る辺がなければ自分の居場所も見つけられない」状態から雪乃が抜け出すためには、自分で考えて自分で動かなきゃいけないのだということですね。

由比ヶ浜結衣は優しい女の子だ。そう勝手に決めつけていた。

雪ノ下雪乃は強い女の子だ。そうやって理想を押し付けていた。

この八幡のモノローグの際に映る二人の表情は全く逆です。「そんなのただの欺瞞だろ。曖昧な答えとか慣れ合いの関係とかそういうのはいらない」と言う八幡。結衣提案をばっさりです。八幡の解釈では結衣の提案は「現状維持」だったということですかな。

その直後、「ヒッキーならそう言うと思った」と思いがけずに穏やかな表情をする結衣。あえて悪役を演じようとしたのか、結衣!?この子はもしやアホの子でもなんでもないんじゃ…

そして急速に立ち直る雪乃。「…私の気持ちを勝手に決めないで。それに最後じゃないわ。比企谷君、あなたの依頼が残ってる」と。八幡の依頼とは「本物が欲しい」というヤツですね。

更に「あともう一つ。私の依頼聞いてもらえるかしら?」と言う雪乃に「うん。聞かせて」と応える結衣。この結衣の表情が切ないですね。雪乃の依頼が何なのかは不明ですが、雪ノ下家関連ですかね。問題を解決というより、雪乃が自ら解決するためのきっかけを貰うとか。何にせよおそらく結衣が心底願っていた「現状維持」にそぐわないものなんでしょうね。現状維持では雪乃は変われませんから。

ちょっと、ちょっとちょっと!(Byザ・たっち)ここでお終いだとぉ!?ねえ、これ当然第三期あるんですよね?最低劇場版とかさあ。でないと泣いちゃいますよ。

いやいや、今回紹介の二作はどちらも良作でした。面白い作品だと感想も力入りますね。特に「俺ガイル」は番宣ラジオも無茶苦茶面白いので、ぜひ続編をオナシャス!ラジオもだよ、あくしろよ。


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