「そして伝説へ…INTO LEGEND」と「冒険の旅 ADVENTURE」:「ドラクエⅢ」の曲を歌に

オーメンの日(古っ)にこんにちは。流石に6月ともなると雑草も伸びてきて、豊平川河畔の草地は歩きにくくなってきました。が、豊平区側(右岸)はぼうぼうなんですが、中央区側(左岸)は草刈りが行われていました。区によって財政が違ったりするんでしょうかね?豊平区も頑張ってもらいたいです。

来週はYOSAKOIソーラン祭りということで、川岸で練習しているグループもちらほら。どのチームも練習の成果が出せるといいですね。

さてもはやゲーソンの土曜日と化した土曜日ですが、今日もゲーソンを紹介していきましょう。今回は「ドラゴンクエストⅢ そして伝説へ…」(略称「ドラクエⅢ」)のゲーソン「そして伝説へ…INTO LEGEND」と「冒険の旅 ADVENTURE」です。

え?ドラクエⅢに歌なんかあったか、ですか?確かに公式にはないのですが、色々あったんです。そこはおいおいお伝えしていきましょう。

ドラクエⅢは1988(昭和63)年2月10日にエニックス(現スクウェア・エニックス)から発売されたファミコン用RPGです。1986年5月27日に発売されたドラクエ(ドラクエⅠ)は当日ぶらっと入ったアキバのゲーム屋で3割引きで買えました。1987(昭和62)年1月26日に発売されたドラクエⅡは人気に火がついていたので、駅前のスーパーで開店と同時にダッシュして入手しました。が、ドラクエⅢはなかなか入手できませんでしたね。

発売日は平日(水曜日)だったのに、徹夜したり、学校を無断欠席してまでソフトを買いに来る児童・生徒がいたり、買えなかったヒャッハー系少年らによる窃盗や恐喝などの犯罪も多発しました。また、悪名高い「抱き合わせ」が始まったのもこの時からだったように記憶しています。一部の悪質小売店が、ドラクエⅢに人気のないソフト数本をセットにして2万円とか3万円で売るというもので、確かに各ソフトの定価を合計すると掛け値をしている訳ではないのですが、セットになっているのは半額でもそっぽを向かれるようなKSゲーである場合が多く、小売店にとっては在庫をさばく絶好に機会だったのでしょうが、「嫌なら買うな」的姿勢に「阿漕な商売するなぁ」と思ったものでした。

ドラクエⅢはファミコン版は約380万本、1996(平成8)年のスーファミリメイク版が約140万本、2000(平成12)年のゲームボーイ 版が約75万本、そして2011(平成22)年のWii版(ドラクエ25周年記念のⅠ・Ⅱ・Ⅲ)が約40万本と、累計600万本以上売れているという伝説のRPGですね。内容については機会があればまた改めて熱く語りたいですが、当時の多くのファミコンユーザーを寝不足に追い込んだ名作です。私の先輩には買った翌日会社を休んでやりこんだという猛者もいました。私はゲームでも試験勉強でも徹夜はしないタイプなので、午前1時か2時には寝ていましたが、やたら面白かったのは事実です。

ドラクエの魅力はシナリオやゲームシステムだけではなく、すぎやまこういちの音楽にもあります。従来のバロック音楽調からロマン派音楽調に変わりましたがそのメロディーは相変わらず素晴らしく、NHK交響楽団によって演奏された「交響組曲 ドラゴンクエストⅢ そして伝説へ…」は1988年の第30回日本レコード大賞の特別企画賞に選ばれました。これはゲームミュージックとしては初の快挙でした。

ドラクエⅢは社会現象となり、様々な人々がドハマリした訳ですが、有名人も例外ではありませんでした。そんなハマッた有名人の中に、鴻上尚史がいました。

鴻上尚史は1958(昭和33)年8月2日生れの劇作家・演出家で、早稲田在学中の1981(昭和56)年に劇団第三舞台を結成しました。1995年(平成7年)に岸田國士戯曲賞を受賞、2009(平成21)年に第61回読売文学賞戯曲・シナリオ賞を受賞するなど、演劇の世界では人気の大物なのですが、演劇の傍らでニッポン放送のラジオ番組「オールナイトニッポン」のパーソナリティーもやっていました。

このラジオ番組内で、鴻上尚史が「ドラゴンクエストが好きで好きでしょうがない」と発言したことから、「ドラクエⅢ」のエンディングとフィールドの曲をアレンジし、自ら作詞とボーカルを担当し、シングルレコード/CDを発売することになりました。なんとオリコンのシングルチャートで初登場29位を記録しました。

エンディング曲に歌詞を付けた「そして伝説へ…INTO LEGEND」がA面、「上の世界」(下の世界はかの「アレフガルド」)のフィールド面の曲に歌詞を付けたのが「冒険の旅 ADVENTURE」です。

ではまず「そして伝説へ…INTO LEGEND」の歌詞から。

くちびりを かみしめた時
なつかしい歌が 聴こえる
魂 燃やして
もう一度 戦うと誓う

どこかで、きっと誰かが
愛の言葉を待ってる
何もいらない 強くなりたい
光輝く 大地をめざして
くちびるを かみしめた時

青空を耳をすませば
伝説の歌が聴こえる
ふり向くな もう2度と
夢に見たホホエミを胸に

どこかできっと 誰かが
自由への道求める
早くあいたい 笑いあいたい
あふれる思い みちびく世界へ
青空に耳をすませば…

どこかで、きっと誰かが
愛の言葉を待ってる
何もいらない 強くなりたい
光輝く 大地をめざして
くちびるを かみしめた時
続いて「冒険の旅 ADVENTURE」です。

草原こえて 荒野こえて
眠たい目をこそって
時間を忘れて まだ見ぬ街を目指そう

Don't Cry Let's Try
あきらめるな

そうさ ベホイミよ(ベホイミよ) ベホイミよ(ベホイミよ)
ここでベホマズンが使えたら…
あぶない! 死にそう、死んだ!!

睡眠不足 今日も耐えて
長い旅を続ける
2次元世界に広がる はるかな宇宙

Don't Cry Let's Try
あせらず行け

そうさ 人生が(人生が) はじけるぞ(はじけるぞ)
ブラウン管の中でまぶしく
みごと! みごと!

どこかで 俺が死んだときは
持って行くのさ 墓場へ
愛と勇気を教えてくれた マイ・ベスト・フレンド

Don't Cry Let's Try
忘れないさ

そうさ ありがとう(ありがとう) ドラクエよ(ドラクエよ)
笑うやつにゃ 笑わせておけ
すきだぁ、すきだぁ
ドラクエ愛に満ちていますね。歌を収録にするにあたっては、すぎやまこういちから直々にボイストレーニングを受けたそうです。両曲とも作詞鴻上尚史となっていますが、歌詞はラジオ番組で募集し「ドラクエに狂ってるやつら」が送ってきたものを採用しているそうで、実際には「ファンみんなの共作」なんだそうです。

なお、アラビア風の街アッサラームの劇場の座長(東の国へ行けなかったと語る人)は鴻上尚史ががモデルだそうです。リメイク版ではアレフガルドのドムドーラの宿屋にいるおどりこのレナに話しかけた後に座長の所へ夜行くと、まほうのビキニをくれます。

ドラクエⅡでもゲーム中の名前・パスワード入力時に使用されている楽曲には、牧野アンナが歌う「Love Song 探して」が使用されており、牧野アンナはゲーム中に「うたひめアンナ」の名前でゲスト出演していました。これについては2013年2月12日の当ブログ記事(http://nocturnetsukubane.blog.fc2.com/blog-entry-278.html)をご覧下さい。

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