好きなアニメキャラ(その52):宮園かをり(四月は君の嘘)

今日の札幌の最高気温は26度。なかなかなんですが、それよりも湿度の高さが気になりました。九州も梅雨入りしたというし、いよいよ梅雨前線北上ですな。北海道までは来ないはずなんですが、それでも明日から雨模様の予報です。

リアル明里ちゃんシリーズその2です。キリンのラブズスポーツがお好き?味はありがちスポーツドリンクですが、量がちょっと多くて安いので私も結構好きです。

さて本日は好きなアニメキャラ。「四月は君の嘘」の涙のヒロイン、宮園かをりです。実は最初はそれほど好きではなかったんですが、ああいうことになるのであれば取り上げないわけにはいかないでしょう。

宮園かをりは市立墨谷中学校3年生です。舞台のモデルは練馬区らしいので本来であれば区立墨谷中学校になるのでしょうが、「墨谷」と聞くと思い出すのは墨谷二中。ちばあきおの名作野球漫画「キャプテン」の舞台ですが、あっちは墨田区所在らしいです。

地図を見ても練馬区と墨田区はかなり離れています。「君嘘」の墨谷中が実は墨谷一中で、「キャプテン」の墨谷二中のご近所ということは地理的にありえないのですが、練馬区内に名前のモデルになったような中学校がなさそうなので、「キャプテン」のオマージュなんじゃないかなんて異端の説を唱えておきましょう。

誕生日は7月4日で蟹座。主人公の有馬公生と“出会った”四月は14歳でしたが、まだ入院前に15歳になったことになりますね。公生は3月28日生と早生まれなので、劇中ずっと14歳です。

“出会った”としたのは、実際にはかをりは昔からコンクールの常連だった公生を幼い頃から見知っていたからです。最初から公生に憧れを持っていて、習っていたピアノをやめてヴァイオリンを始めたのも、公生と共演したいという理由からでした。そういう事情は最終回になってから判明したのですが。

中学3年生の春に、公生の幼馴染みである渡亮太に好意を寄せているという名目で、もう一人のヒロインである澤部椿に紹介してもらい、何かと公生を渡の「代理」とか「友人A」などと扱います。

公生からは「性格最悪」「喧嘩上等」と言われる程気が強く、明るい性格でしたが、実際は寂しがり屋で、泣きながら「1人にしないで」と心境を吐露したりしていました。この感情の振幅の激しさが一体何なんだと思わせる部分だったのですが、不治の病に冒されており、中学校を卒業できる見込みがないと判明した今となっては「そりゃ感情的にもなるよなあ」と納得です。

渡をダシに公生に特別な感情を抱いていることは劇中でもバレバレで、「君をもっと知りたい」「何でも知っている椿が羨ましい」等の発言していましたが、当の公生本人はそれに気付いていませんでした。というか、かをりのことをすっかり好きになっていましたが、「かをりは渡のことが好きだから」と身を引くスタンスだったというか。

春のヴァイオリンのコンクールでは、楽譜に忠実に弾くことが求められるにも関わら極めて個性的な演奏をし、審査員からは酷評されましたが、聴衆からは絶大な拍手と支持を受け、聴衆推薦で二次予選に進みました。そういうのってあるんですかね。

ママンの死により演奏中音が聞こえなくなるという症状(心因性?)でピアノから離れていた公生に対し、ピアノを弾かないのは逃げているだけだと指摘し、二次予選のピアノ伴奏を依頼してきます。この辺りもかなり強引なんですが、やはり最後まで視聴してから思えば、かをりは自分にはもう時間がなくて、共演するチャンスがほとんど残っていないことを知っており、また昔から憧れていた公生に再びピアノを弾いて欲しいという強い気持ちを持っていたことで、「そりゃそうもなるよなあ」と思います。

コンクールは公生の失態により演奏中断となって失格となります。かをり自身は特に残念にも思っていませんでしたが、公生にピアノに復帰して貰いたいとの思いから、失態の詫びにとピアノコンクール出場するよう要求します。

つまり公生がピアニストの道に戻るためにはかをりの存在が必要不可欠だった訳で、将来はまだ判らないけれど、有馬公生が偉大なピアニストに成長したとしたら、その功績はかをりにあると言ってもいいでしょう。公生はママンを生贄にピアニストの基礎を固め、かをりを生贄にピアニストとして成長したということか。次は誰を生贄にして飛躍するのかな?

かをりは「疲れやすい体質」と称し、山のような薬を服用していたり、ヴァイオリン演奏後には手が震えたり、演奏後に倒れたりしており、「精密検査」と称して2回入院していました。

公生の伴奏でガラコンサートに出場する予定でしたが、自宅で倒れ、出場は叶いませんでした。結果的にこれが最後の共演の機会だったので、せめて演奏終了までもって欲しかったのですが。

その後は病院から出ることも出来ず、一時は集中治療室に入るなど重態に陥り、ママンに次いで再び愛する人を亡くすのかと公生を恐怖させました。

実はかをりは長く生きられないことを以前から知っており、なげやりな生き方に流されていた時期もありましたが、公生のピアノ復帰への努力に触発されてかをり自身も生き伸びようとする意思を固め、公生が出場する東日本ピアノコンクールの開催日に成功可能性の低い手術を受けました。

非常に残念ながら、かをりの闘病の意思も虚しく手術はうまくいかず、かをりは逝ってしまいます。葬儀後、かをりが生前に書いていた公生宛の手紙がかをりの両親から公生へ手渡され、公生は漸く真実を知るのでした。

私なんかは年齢的に近いせいか、かをり本人よりもかをりの両親の悲しみに共感してしまうのですが、あんなに可愛い一人娘が先に逝ってしまうなんて本当に辛いでしょうね。ただ、救いは公生と触れ合う中で自暴自棄気味だったかをりの人生の末期が彩り豊かなものになったことで、短いながらも最後まで一所懸命に生を全うできたことでしょうか。両親も公生に感謝していました。

かをりの手紙には、渡を好きだと嘘をついた上で椿に公生を紹介してもらったのは、椿が公生のことを好きであることを知っていたためで、ストレートに公生を紹介して欲しいと言ったら断られる怖れがあったためで、本当は最初から公生が好きだったと、一途な想いが綴られていました。それではかをりの最後の手紙(本編ではかをりのモノローグ)を再現してみましょう。()は手紙を読んでいる公生のリアクションです。※は私の注とかツッコミです。

拝啓 有馬公生さま

さっきまで一緒にいた人に手紙を書くのは変な感じです
君を初めて見たのは5つのとき。当時通ってたピアノ教室の発表会でした
ぎこちなく登場したその子は椅子にお尻をぶつけ笑いを誘い、
大き過ぎるピアノに向かい一音を奏でたとたん 私の憧れになりました
音は24色パレットのようにカラフルで メロディーは踊りだす
隣の子が泣きだしたのはびっくりしました※
※ 泣いたのは後に公生のライバルとなる井川絵見です

同じ中学だと知ったときは舞い上がりました
でも結局眺めてるだけでした
だってみんな仲良過ぎるんだもの
私の入るスペースはないんだもの

子供のころに手術をして定期的に通院して
中1のときに倒れたのをきっかけに入退院の繰り返し
ある夜 病院の待合室でお父さんとお母さんが泣いているのを見て
私は長くないのだと知りました

そのときです。私は 走りだしたのです
後悔を天国に持ち込まないため好き勝手やったりしました※
※ それまで地味子だったかをりが大変身します。むしろあれだけ素材のいいかをりがなぜ地味にしていたのか
怖かったコンタクトレンズ
体重を気にしてできなかったケーキホール食い
偉そうに 指図する譜面も 私らしく弾いてあげた

そして 一つだけ嘘をつきました
宮園かをりが渡亮太君を好き という嘘をつきました
(ええっ!?)※
※ やっぱり気付いてなかったんかい(笑)
その嘘は 私の前に
有馬公生君。君を連れてきてくれました
渡君に謝っといて。まあ でも渡君ならすぐ私のことなんか忘れちゃうかな※
※ このモノローグの時の渡の様子を見ると、そうでもないかもね
友達としては面白いけど、やっぱり私は一途な人がいいな

あと椿ちゃんにも謝っといてください。私は通り過ぎていなくなる人間
変な禍根を残したくなかったので椿ちゃんにはお願いできませんでした
というか、有馬君を紹介して、なんてストレートに頼んでも
椿ちゃんはいい返事をくれなかったと思うな※
※ 始めのは表向きの理由。後のは本音。遺書だから率直に書いているんでしょう。中学生らしいといえばらしいですね
だって 椿ちゃんは君のこと大好きだったから
知らなかったのは君と椿ちゃんだけ

私の姑息な嘘が連れてきた君は想像と違ってました※
※ 「姑息」とは「間に合わせ」「その場しのぎ」の意です。「卑怯」とか「ケチ」の意味で使うのは誤用です。かをりは正しく使っていますね。きっと国語の成績は良かったのでしょう
思ってたより暗くて卑屈で意固地で、しつこくて盗撮魔
思ってたより声が低くて思ってたより男らしい
思ってた通り優しい人でした

土稜橋から飛び込んだ川は冷たくて気持ち良かったね
競争した電車には本気で勝てると思った
輝く星の下で2人で歌った「キラキラ星」楽しかったね
夜の学校って絶対何かあるよね。雪って桜の花びらに似てるよね
演奏家なのに、舞台の外のことで心がいっぱいなのは何かおかしいね
(そんなことないよ)

私は 誰かの心に住めたかな
(そうだね)
私は 君の心に住めたかな
(土足で上がってきたよ)
ちょっとでも私のこと思い出してくれるかな
(忘れたら化けて出てくるくせに)
リセットなんか嫌だよ
(するもんか)
忘れないでね
(うん)
約束したからね
(うん)
やっぱり 君でよかった※
※ もう忘れようにも忘れられないでしょう

届くかな
届くといいな

有馬公生君
君が好きです
好きです
好きです


カヌレ 全部食べれなくてごめんね
たくさんたたいてごめんね
わがままばかりで ごめんね
いっぱいいっぱい…ごめんね
ありがとう
(君は自分勝手だ。お礼を言うのは僕なのに)

P.S.私の宝物を同封いたします
いらなかったら破って捨ててください

もはや泣かせずにはおかないぜという“殺る気マンマン”なスタッフの邪悪な意図すら感じまる幕引きでしたね。

CVは「AneCan」でファッションモデルとして掲載もされた美人声優種田梨沙。かわいい女の子の役からボーイッシュな役まで様々な声色を使いこなし、目覚ましい活躍を見せています。

彼女が演じるキャラクターは紫髪の割合が高く、“青っぽい”色のキャラクターが多くを占めているとの指摘がありますが、宮園かをりは金色という感じのキャラでそういう意味では異色ですね。そういえばこの人、まだ「ガールフレンド(仮)」に参入していませんね。あやねるはもう参加しているので種ちゃんも是非。

最後まで全く明らかにされませんでしたが、かをりの病気ってなんだったんでしょうね。作中の描写からは
・ 食事制限は緩い(カヌレとか食べてるし)
・ 発作で呼吸困難になる
・ 自力で立ち上がれなくなるほど衰弱する
・ 手術により延命の可能性がある
といった症状が窺われ、ネットでは
・ パーキンソン病
・ 筋萎縮性側索硬化症(ALS)
・ 脊髄小脳変性症(SCD)
といった説が出ていました。

パーキンソン病は50歳以降の発症が多いのでJCのかをりは違うのではないかと思います。ALSはアイス・バケツ・チャレンジで一役有名になりった病気です。筋力萎縮や筋力低下をきたし、極めて進行が速く、半数ほどが発症後3年から5年で死亡するというALSの特徴はかをりの症状に合致する気もしますが、現在有効な治療法が確立されていないので、有効な手術があるのかどうか。

SCDは運動失調の症状を特徴とするので、かをりの症状に合致する気がしますが、やはり根治的な治療法が確立されていません。ただ、かをりがリハビリしているシーンがありましたが、重りの入った靴を履いたり、ふくらはぎに重りをつけて歩くことで運動失調の進行を遅らせるということはするようなので、これが一番近いのかも。ただ、病気の進行は緩慢だそうなので、かをりの症状とはやはり違うのかな。結論。謎です。

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