テイキング・オフ!:旅立ちに相応しい劇場版「銀河鉄道999」挿入歌

本日より大通公園西8丁目で札幌ラーメンショーが開催されています。全国の有名ラーメン店が集合し、一杯800円均一だそうです。ラーメン好きなら見逃せない…のかも知れませんが、ラーメン横丁も制覇していない身では行きにくいですなあ。

昨日のサブジャンルのランキングは史上2位の5位でしたが、本日は10位。14日連続一桁はなりませんでしたが、ベストテン入りなら14日継続中。


本日はなつアニソン、先日のキャプテン・フューチャーの「ポプラ通りの家」同様70年代作品を取り上げましょう。今日は劇場版「銀河鉄道999」の挿入歌「テイキング・オフ!」です。

松本零士の「銀河鉄道999」は1977(昭和52)年から1981(昭和56)年にかけて今はなき週刊少年キングで連載されていました。末期少年キングの看板作品となっていましたね。今の人は知らないでしょうが、ジャンプ、マガジン、サンデー、チャンピオンと並んで5大少年誌だったんですよ。第23回(1977年度)小学館漫画賞を受賞しており、松本零士の代表作といって良いでしょう。

漫画連載中にテレビアニメ版が1978(昭和53)年から1981(昭和56年)年まで放映されたほか、1979(昭和54)年には劇場版が公開されました。原作準拠のテレビアニメ版に対し、劇場版は原作をコンパクトに再構成したほか、原作連載中にも関わらず、メーテルの正体や機械の体をただでくれる星の真実といった、序盤から挙げられていた謎の回答を先に見せるという大胆な試みがなされていました。また主人公の星野鉄郎の年齢が10歳から15歳へと引き上げられ、それなりに男前になっていて、青春の色彩が強まっています。

これにより、原作やテレビアニメでは、鉄郎は機械伯爵の人間狩りに遭遇した直後にメーテルと出会い、銀河鉄道999で旅に出ていますが、劇場版ではその後5年ほど経過してからメーテルと出会うようになっています。また機械伯爵への復讐も旅立ち前から中盤のトレーダー分岐点に変更されるなど、時系列も大幅に入れ替えられています。これにより、鉄郎ママン加奈江さんは5年間も剥製をやっていることになってしまいました。

「テイキング・オフ!」はタイトルどおり、鉄郎が銀河鉄道999に乗って宇宙に旅立つシーンで流れる挿入歌で、主題歌「銀河鉄道999」のc/wとなっています。作詞:奈良橋陽子(英語詞担当)、山川啓介(日本語詞担当)、作曲:タケカワユキヒデ、編曲:ミッキー吉野、歌:ゴダイゴとなっています。ご存知でしょうがタケカワユキヒデとミッキー吉野はゴダイゴのメンバーです。


ゴダイゴは1975(昭和50)年に結成され、70年代後半から80年代前半にかけてヒット曲を連発した人気バンドでした。最大のヒット曲は日本テレビ系ドラマ「西遊記」のED「ガンダーラ」(1978年)。他に「西遊記」OP「モンキー・マジック」や国際児童年協賛歌「ビューティフル・ネーム」、「銀河鉄道999」などがヒットしました。


本来A面収録の「銀河鉄道999」から紹介するのが筋なのかも知れませんが、同曲は劇場版のラストで流れるのに対し、「テイキング・オフ!」は序盤で流れるので、物語的には先に聴くことになるんですよね。

サントラである「交響詩 銀河鉄道999」(傑作)にも「テイキング・オフ!銀河の彼方へ」と題して収録されています。さあこれから旅立つんだというワクワクする気持ちに溢れていて、卒業式とかに歌ったらいいんじゃないかと思うような歌詞と曲調になっています。

明日の汽笛が君にも 聞こえるだろう
汗ばむ夢の切符を 握りしめろ
年老いた大地を 思いきり蹴って
星々の彼方へ さあ飛び立て
I'm leaving,I'm flying
I'm taking off to the unknown
新しい星を さがすんだ
TAKING OFF TAKING OFF
誰も行かない未来へ

若さが光を追いぬき 走りつづける
自由をたたえ広がる まぶしい闇
君だけを待ってる 何かがあるはず
美しい銀河の 消える果てに
I'm leaving,I'm flying
I'm taking off to the unknown
見慣れたきのうは ふりむくな
TAKING OFF TAKING OFF
誰も行かない未来へ

TAKING OFF TAKING OFF
誰も行かない未来へ…

それでは聴いてみて下さい。まさに劇場版のカットと共に。999の走行音や汽笛などSE付きです。解像度が低いのが残念です。
こちらは映画の場面とともに、「交響詩 銀河鉄道999」のサントラを乗せたもの。SEはなくなりましたが、ゴダイゴの歌唱が終わった後に続けてインストゥルメンタルになります。ここがまたいいんですよね。
映画のダイジェスト的編集をしたMADです。これを見れば映画を見たも同じ…ではありませんが、映画を見た人はストーリーを懐かしく思い出すことでしょう。ハーロック、エメラルダス、トチロー、千年女王(プロメシューム)とまさにオールスターキャストです。
なお、999号は銀河鉄道株式会社の運行列車では最速(超特急)という設定ですが、他にも111から888までのぞろ目の特急列車が存在します。999の路線は銀河系の地球とアンドロメダ銀河の惑星メーテルを結ぶ大銀河本線で、111(エメロード1号)は冥王星とエメラルダス分岐点を結ぶ銀河中央線、222(ビオナス2号)はオリオンと大王星を結ぶ大オリオン線、333(ベガラス3号)は地球とカペラを結ぶカペラ高速線です。ちなみに原作の第一話冒頭に登場した銀河急行776号と同じデザイン。

444(カペラ4号)はカペラを起点に内銀河を環状運転する内銀河環状線、555(オルオディア5号)はオリオンを起点に外銀河を回るオリオン大環状線、666(マゼラニアン6号)はニケと小マゼラン星雲を結ぶマゼラン連絡線(ニケで銀河中央線に連絡)となっています。777(プレアディス7号)はオリオンから行き先不明という謎の外銀河線ですが、これは銀河鉄道株式会社により開発途中のため終点が決まっていない外宇宙開拓用路線なのだとか。最後の888(アルデバラード8号)はトレーダー分岐点とアルデバランを結ぶアルデバラン環状線となっています。


999号は旧式の蒸気機関車(C62)を模しており、その理由についてメーテルは「二度と帰らないお客のためには、こんな演出も必要なの」と説明していますが、888号はもっとクラシカルは蒸気機関車風です。666号はディーゼル機関車風だし、444号も蒸気機関車風なので、演出というより趣味の世界のように思えます。


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