好きなアニメキャラ(その108):吉田優子/シャドウミストレス優子(まちカドまぞく)

暦の上では立冬を過ぎていますが、世間はいよいよ深まる秋という感じでしょうか。あんなに暑い夏の後でも、ちゃんと木々は色づいて空は高く澄むんですね。まさに観光に運動にうってつけの季節ですが、一方北海道ではもう大雪とか。11月の大雪、私も体験しました。まだ根雪にはならないんですが、来る厳しい冬の予告状のようでした。


本日は3ヶ月近く間が空いてしまいましたが「好きなアニメキャラ」です。今回は「まちカドまぞく」の主人公・吉田優子を紹介したいと思います。

吉田優子は桜ヶ丘高等学校に通う高校一年生。母清子・妹良子と一緒に多魔市のボロアパートに「ばんだ荘」に住んでいます。父・太郎は行方不明で、清子からは出稼ぎのために家を留守にしていると言われていましたが、その説明が原子力潜水空母でイカ釣り漁に行ったとか、宇宙戦艦に乗って空気清浄機の買付けに行ったというとんでもないものだったのに、何の疑いもなく信じていました。小学生の良子でも“刑務所か?”と思っていたというのに。


貧乏以外はごく普通の家庭かと思いきや、実は吉田家は「封印されし闇の一族の末裔」で、優子はある日の夢の中で「ご先祖様」リリスと接触したことで突如「先祖がえり」を起こし、ツノと尻尾が生えて魔族として覚醒することになります。

後に判明することですが、パパンの太郎は本名ヨシュア(「吉田」姓の由来)という魔族で、優子はその血を濃く継承した模様。そういえば妹の良子はママンそっくりなので、優子はパパン似なんでしょう。ママンは魔族ではありませんでしたが、ヨシュアと結婚したことで闇の眷属になったそうです。

ママンからは、闇の一族の封印を解くため光の一族の巫女である魔法少女を倒す使命を与えられることとなり、魔族としての活動名「シャドウミストレス優子」を与えられます。シャドウミストレスは“闇の女帝”の意だそうですが、他の候補は「仮面X(かめっくす)」「闇照澪子(やんでれこ)」「十五夜(ゆたか)」とヒドいものばかり。ママンのセンスの凄まじさよ。

なお「シャドウミストレス優子」は役所(暗黒役所)に届け出ているの正式なもので、高校でも「シャドウミストレス優子」として登録されており、先生も普通に「シャドウミストレス優子さん」と呼んでいます。ただ、ライバル(?)の魔法少女千代田桃を始め周囲の友達からは略して「シャミ子」と呼ばれています。


生まれつき体が弱く、幼い頃は病院に入院しており、長い間院内学級でした。その後も走るなどの運動は禁止されており、高校生になっても早退することが多い状況でしたが、魔族に覚醒した後は「凄く元気になった」(本人談)そうです。といっても基礎体力はからっきしで、魔法少女どころかその辺の小学生にも負けそうなレベルです。

ママンによれば、光の一族に敗れた闇の一族は様々な呪いを付与されており、あらゆる能力や古代の姿を封印され弱体化しているそうです。優子は特に魔族寄りだったせいで強く呪いの作用を受けてしまったことで、幼少期の虚弱さの原因のようです。吉田家には「家族4人で月4万円生活の呪い」という恐ろし呪いもかけられており、仮に4万円を超える稼ぎを手にしても、「知人のおめでた婚が重なる」「お賽銭で小銭と間違えて財布を入れる」「財布ごとドブに落ちる」「給料袋を鳥に攫われる」などが起きて4万円にされてしまいます。

ですが、この呪いは優子にかかる強い呪いを緩和するために別の呪いに置き換えたことで生じたものでした。そうですよね、古代からの呪いのはずなのにこの呪いだけ通貨が現代レートだし。しかも医療費・教育費・暖房費は別腹扱いという謎の優しさもあるし。


魔族となった優子ですが、性格は優しく真面目で素直。基本的に誰に対しても丁寧語で接しますが、これはママンの影響が強そうです。一応魔族らしく「きさま」「~だからな」という喋り方もしますが、無理にやってる感満載です。桃に勝負を挑んでは負け、三下のように「これで勝ったと思うなよ!」と泣いて逃げるのがお約束ですが、桃的には勝負をしていたつもりもなかったりします。


パパンが不在のせいか、家族仲は非常に良く、その様子はとても魔族には思えません。だいたい清子・優子・良子って名前自体が魔族離れしていますし。貧乏でも暖かい家庭って悪くないですね。魔法少女として絶大な力を持っている桃が一人暮らしであるのと対照的です。

魔法少女が変身するように、優子も戦闘形態に変身することが可能です。これは危機管理フォームと呼ばれ、身体能力を向上させて逃げ足を速くしたり頭の回転を良くしたりますが、優子の基本性能が低すぎるため劇的な変化には至りません。むしろ露出が高いので露出狂と間違われるとかお腹が冷えるとか、心配事の方が多かったりしますが、優子にとってはそれでもかなり便利らしく、普通に変身できるようになってからは多用するようになります。


なお、パパンである太郎(ヨシュア)は何らかの事情によりミカン箱に封印されており、普通の段ボール箱ながら、極めて堅牢なため、吉田家では踏み台や机、食卓として多用途汎用で活用しています。優子や良子は知らなかったとはいえ真相を知って驚いていましたが、知ってて使いまくっていたママンはいろんな意味で凄い。

そういえば「ご先祖様」リリスが封じられている邪神像(ごぜん像)も、優子が覚醒するまでは、玄関のドアストッパーとしてぞんざいに扱われていました。これも優子や良子は知らなかったので仕方ないのですが、何もかも知った上で夫を踏み台や卓袱台に、そしてご先祖をドアストッパーに活用する清子ママン恐るべし。病弱な優子に気負わせないようにという配慮からパパンやご先祖のことを隠していたのは理解できるのですが…。優子に気取られないようにするため、心の中で血の涙を流しながらあえてぞんざいに扱っていたとかだったら感動ものなんですが、多分違う(笑)。


魔族としての優子は、へっぽこながら他人の夢に潜って夢を操る資質を持っています。これは魔族の中でも夢魔の一族であるためですが、つまり優子はサキュバスということか。確かに顔もプロポーションも決して悪くはないのですが、それにしては色気が足りない。

色っぽくないサキュバスなんて存在的に致命的ではあるまいか。夢を操る能力といのは本来非常に強力で、使い方次第では様々な悪用が可能ですが、人を傷つけることなど思いも寄らない優しい性格なので優子には悪用法自体が思いつかないようです。それにしても夢に入るために自分が寝るというのはどういうことだ。おまえのようなサキュバスがいるか。

闇の一族の宿敵である光の一族の巫女である魔法少女を倒すことを使命としていますが、根源的な願いは「みんなが仲良くなりますように」という実に平和的なものです。結局この物語の闇の一族とか魔族ってなんなんでしょうか。角や尻尾こそあれ、属性「悪」では全くないようです。ということは、光の一族も属性「善」という訳ではないということに。ま、光=善、闇=悪というのは短絡過ぎるのかもしれません。メガテン的に考えると光=LAW、闇=CHAOSなのかも。

CVは小原好美。「こはら このみ」と読むことから愛称は「ここちゃん」。1992年6月28日生れで神奈川県出身。「まちカドまぞく」紹介記事でも触れていますが、女優から声優に転身するという経歴を持っています。

個人的にはスマホゲーム「魔法科高校の劣等生 LOST ZERO」の海神九亜(わだつみ ここあ)役で始めて知りました。このゲームは2014年から5年以上続いたのですが、本年10月24日にサービス終了となりました。ずっとプレイしてきたんですが、7月に終了告知が出たときにあっさりアンインストールしてしまい、自分でもびっくりしました。テレビアニメは来年第二期放映ということなのですが、その前に終わるというのは実に間の悪いことですね。

スポンサーサイト