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私に天使が舞い降りた!:「ユリ×ロリ」の業の深い日常系アニメの傑作

秋猫

 早いもので10月ももうすぐ終わりです。10月11月というのは私が一年で一番好きな季節なんですが、いつも過ぎ去って行くのがやけに早いと感じる時期でもあります。なので一日一日を大切に過ごしたいとは思うのですが、アニメ見て「艦これ」やって、YouTubeのゆっくり解説なんか見ているとあっという間に一日が過ぎ去ってしまうんですよね。

私に天使が舞い降りた!感想

 本日は先日見終わった「私に天使が舞い降りた!」が実に良かったので感想を綴っていきたいと思います。本作は2019年1~3月に放映された、今年の冬アニメだったんですが、例によって目が海のリハクなので見過ごしていました。

コミック百合姫

 原作は椋木ななつが一迅社の月刊誌「コミック百合姫」に連載している同名漫画です。「コミック百合姫」はその名のとおり女性同士の恋愛(いわゆる「百合」)を題材にしており、「男子禁制?」を標榜して女性読者向けの作品を連載しています。実際、読者の男女比は男性27%、女性73%と女性が占める割合が多くなっていますが、それでも3割近くが男性読者ということは、百合好き男子も結構いるということですね。実は私も「ウホッ!」系よりは遙かに百合の方がいいと思うのですが、さすがに「コミック百合姫」は買ったことがないですね。「マリア様がみてる」なんか好きでしたが、あれは百合でいいんでしょうかね?

ゆるゆり

 「コミック百合姫」連作作品も「ゆるゆり」を皮切りにこれまで6本もアニメ化されており、「私に天使が舞い降りた!」は7本目になります。あんまり百合姫系作品は見たことがないのですが、2017年夏季アニメだった「捏造トラップ-NTR-」はNTRの文字に惹かれて見ましたね。

JSに振り回されるみやこ

 そういう訳で「私に天使が舞い降りた!」は百合作品なんですが、主人公の女子大生が女子小学生に恋をするという、ロリ要素も加えられています。ユリロリとは何と業の深い。これが男子大学生と女子小学生だったら犯罪臭しかしなくて深夜といってもアニメ化は困難なのではないでしょうか。昨今はLGBTとか従来の常識とは異なる恋愛の形も容認される方向にあるようですが、小学生相手というのはロリコンを超えてペドフィリアと見なされ、病的・犯罪的ニュアンスを伴うので理解され難いような。

婦警に見つかるみやこ
学校で拘束されるみやこ

 それでも本作が一応セーフなのは、恋愛要素といってもほぼプラトニックであることと、まさに「百合」だからなのではないかと思います。それでもみやこは不審な行動により警察に捕まりかかったり小学校で拘束されたりしていましたが、男だったらこんなもんじゃ済まなかったことでしょう。

星野みやこほぼ全身図

 重度の人見知り(ほぼ「コミュ障」状態)である女子大生星野みやこは、妹のひなたが自宅に連れてきた白咲花に一目惚れし、まさに「私に天使が舞い降りた!」と思い込みます。何とか花と仲良くなろうとするみやこですが、人見知りに起因するみやこの不審な言動に花は警戒心を強めるばかり。しかし花がお菓子に目がないと知ったみやこは、得意のお菓子作りを突破口として徐々に花と親しくなっていくことに…という展開です。

いつもジャージのみやこ

 みやこは自宅では常にジャージ(おそらく高校生時代のもの)で、人と目を合わせることが苦手なので左目は髪で隠して(それでなんとかなる問題じゃないと思いますが)おり、密かにコスプレ趣味をもつオタクです。男だったら人生オワタ \(^o^)/的とも言えるのですが、手先が非常に器用で、お菓子や料理、裁縫などを得意とし、家事全般問題なくできるということで、むしろぜひ嫁に欲しい逸材とも感じます。

みやこ外出スタイル

 しかしみやこの人見知りは病的な領域で、人混みではマスクにサングラスをしないと歩けない、店の店員ともしゃべれないというレベルであるほか、昼まで寝てたり、明日から頑張るが口癖だったりとダメ人間ぶりも中々です。妹のひなたにもニートに間違えられており、本当に大学生であることを知って驚かれていたほどです。

中二病だったみやこ

 なお中学生の頃は中二病でした。眼帯してオマエはヤマイか。はたまた小鳥遊六花か(古いですか?)。

まるで成長していない

 そんなみやこが花を好きになってダメ人間を脱却して真人間になっていく…という話だとビルドゥングスロマンになるんですが、実際はみやこは安西先生もびっくりなほどまるで成長していません。まあ少しは変わったと言えなくもないんですが、多分誤差の範囲(笑)。花のためにでもいいからもうちょっと成長しても良かったんですが…そいう作品じゃないから仕方ないですね。

乃愛、ひなた、花
小依と夏音

 花の他、ボーイッシュでみやこ大好きな妹・ひなたと、隣に引っ越してきた可愛いけどそれ以上に自分大好きの姫坂乃愛(ハーフ)が主としてみやこと絡むほか、3人と同じクラスで学級委員をしている種村小依(こより)と小之森夏音(かのん)が時折登場してきます。

凝りまくったED

 この5人の中の人達が「わたてん☆5」としてOPとEDを歌っていますが、小依と夏音は二人だけで百合世界を作っているみたいです。

花降臨
花のコスプレ

 みやこが愛して止まない花はテンション低めかつクールで懐かない猫みたいな感じがありますが、みやこにはまたそこが良かったりするんでしょうね。しかし視聴者視点では他の子達と比較してそこまで突出して可愛い訳ではない(みんな可愛いから仕方ないですが)し、不器用でセンスが壊滅的であるなど、言うほど天使か?と思ってしまいます。まあみやこは一目惚れしてあばたもえくぼ状態なんでしょう。

みやこ大好きのひなた

 花が冷たい反面、弟か?と言いたくなるくらい快活で元気いっぱいな妹のひなたはみやこ大好きで一緒に風呂に入ったり一緒に寝ることが大好き。ここまでシスコンならもっと大事にしてやれよと思わないでもないですが…みやこは別にひなたをぞんざいに扱っているわけではなくて、それなりに姉らしくしてはいるんですよね。ただ、どうしても花への対応と比べるとな…と思ってしまうのですが。まあひなたにラブラブだとユリ×ロリ×シスコンの三冠王になってしまうので、妹の扱いはこれくらいでいいのかも。

みやこを取られる
みやこ欠乏症のひなた
みやこのコスプレをする乃愛

 みやこが他の友達から好かれることは嬉しい反面、花や乃愛ばかり相手にして、自分が構ってもらえないときはやきもちを焼きます。みやこから強制的に距離を置かれた時は、凄まじいほどの喪失感に陥っていましたが、乃愛がみやこのコスプレをしたら乃愛にべったりになっていました。しかし引き離し期間が過ぎたらまたみやこ一直線になっており、乃愛は代用でしかなかったということが明らかに。

隣に住んでる乃愛

 その乃愛はぱっと見花より目立つしコスプレも大好きなので、みやこが乃愛に一目惚れしていればあっという間に関係が深まったかも知れませんが、あざというところがあって、自分は世界一可愛いと本気で思っていて、誰かから褒められたくて仕方がないというあたりはみやこにとってはドン引きポイントなのかも知れません。花との対比でみやこが乃愛を結構ぞんざいに扱う描写もあるのですが、幸い(?)乃愛はひなたが好きなので、大きな問題にはなっていません。

花×乃愛(みやこバーション)

 愛の方向性は花←みやこ←ひなた←乃愛となっていますが、これで花が乃愛の事が好きということなら円が完成するのですが、別にそういうことはなかったぜ。最終回の劇中劇では乃愛×花が実現していましたが、あれはあくまで劇なので。

松本香子

 そしてもう一人、みやこを愛して止まない女・松本香子。みやこが高校時代に所属していた被服部の仲間で、みやこが一心不乱に服を縫っている姿を見て憧れ、ストーカーまがいというかほぼストーカーとなってみやこの周囲を徘徊して様々な秘密を入手していました。みやこは香子をしきりに気持ち悪がるのですが、香子の言動はほぼ花に対するみやこの言動と同じなので、相手が同年齢な分まだましなんじゃないかと思ったりします。みやこは香子を気味悪がる前に、花への自分の言動を反省するべきでしょう。あなたがキモいと思う事を、花はもっとキモいと思っているのだ…

ひなた対香子
香子の妹と愛犬

 香子が男だったとしたら問答無用でストーカー認定なのですが、この人にそれほど嫌悪感を抱かないのは美人だからだろうか(笑)。突如出現した香子に対し、当初ひなたは敵意剥き出し(松本ォオオオッ!)で、基本誰にでもフレンドリーなひなたとしては非常に珍しいなと思いましたが、二人でみやこの素晴らしさを賞賛し合うことですっかり仲良くなってしまいました。飼い犬に「みやこ」と名付けており、幼い妹・友奈がいます。みやことひなたも結構年が離れていますが、一回り以上違っていますね。

ママンズ
担任の先生

 その他、みやこが「鬼」呼ばわりするママンの千鶴、花ママン、乃愛ママンなども登場しますが、担任の先生やみやこを怪しむ婦警さんも含めて女性ばかりが登場します。

小学校なのに女子ばかり

 なんとひなた達の小学校のクラスも女子ばかり。制服があるし、文化祭とかもやるので私立の可能性もないではないのですが、歩いて通えるところにあって、近所の子ばかりが通う私立ってちょっと不自然なような。 

本当に天使になったJS

 最終回では文化祭のミュージカル劇「天使のまなざし」で、花は人間に恋して地上に降りた天使アネモネ、ひなたがその相手のデイジー、そして乃愛はデイジーの孫のマリーを演じていましたが、マリーの姿は乃愛の「対ひなた用みやこ変身セット」でした(笑)。これはつまりみやこ×花の恋愛模様を示唆するものなのか。

しれっと登場する松本姉妹

 そしてしれっと劇に登場してきた松本姉妹。当たり前のように出てきましたが…香子、おそろしい子!

客席に戻っている松本姉妹

 その後は何事もなかったように普通に客席に座っているし。どういうことなんだってばよ!?みやこ視点でそう見えただけってことなんでしょうか。そうでなければとんでもない異能力者ということになってしまいますが。学芸会レベルを遙かに超えたワイヤーアクションなどSFX山盛りだったので、やはりみやこの脳内補完ということなんでしょう。
 
私に天使が舞い降りた! 

 ユリ×ロリで業は深いのですが、基本「幼女」から「少女」に変わる頃の小学生達の日々を綴った日常系に属する作品だと思います。みやことか香子の言動はやばいといえばやばいのですが、特に事件化することもなく気軽に見られます。一つだけ気になる点があるとすれば、みやこ・ひなた姉妹の星野家にはパパンの気配が全くないことでしょうか。単身赴任なのか離婚したのかはたまた死別なのかと悩んだ時期が私にもありました…。しかしどうやら単に男は必要最低限しか出さないというのが作品の方針みたいですね。なぜなら他の家庭でもパパンの登場は一切ないので。通行人レベルのモブには男の姿もあるのですが、それがなければアマゾネスのコミュニティかと思えるほどです。

松本香子全身図

 なお個人的に好きなキャラは松本香子(笑)と、JSでは小之森夏音ですね。松本ォオオオッ!はとんでもないストーカーなんですけど、私好みの美人だし、声もいい(CVのLynnは桐須先生も演じてます)ので。

私のお気に入りは夏音

 夏音は多分「バブみを感じてオギャる」ことができるキャラです。私は別段「オギャる者」ではないのですが、しっかりした優等生タイプが好きなので。

レギュラーカルテット
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2019年秋季アニメ序盤の感想(その2):ハイスコアガールⅡ/Fate/Grand Order -絶対魔獣戦線バビロニア-/ぼくたちは勉強ができない 第2期

豪雨

 このところ大雨による被害が甚だしいですね。同じ場所を繰り返し襲うという質の悪さにも参ってしまいます。大阪も大きな被害こそないものの雨がちなんですが、秋の長雨っていうやつはいつもならもうとうに終わっていて、秋晴れの観光日和が続く日々になっている頃なんじゃないかと思います。やはり今年は季節がずれまくっているような。日の出日の入りの時刻だけはいつも通りで、晩秋の候となっているんですが。

ハイスコアガールⅡ序盤感想

 さて秋季アニメ序盤の感想を続けていきましょう。まずは「ハイスコアガールⅡ」。3話まで視聴。一期は2018年7~9月放映だったのでおよそ一年ぶりの再開。時系列的にも内容的にも一期最終回から継続されているので、この位で再開してくれないと前の筋を忘れてしまいそうです。主人公ハルオは格闘ゲーム好きなので、話数は「ROUND○」と表記されていますが、二期1話が「ROUND13」になっており、完全に続編であることを示しています。

ゲーセン前でかっこつける

 “ハイスコアガール”である凶暴お嬢様ヒロイン・大野晶は高校生になってますます実家の英才教育の締め付けが厳しくなって、一期終盤で家出という暴走を行いましたが、晶の家庭教師(なぜか大野家の執事であるじいやすら顎で使うほどの絶大な権限を持つ)である業田萌美は反省するどころかますますストイックかつスパルタな教育方針を強化し、ハルオにも晶との離別を迫ります。

ゲーセン対決

 一方、ゲーム勝負で交際を要求してきた小春とハルオは夏休みの終わりに対戦。小春は恋心に支えられた修行の成果を見せますが、それでもハルオは2-1で勝利してしまいます。正直晶より小春の方が絶対いいと思うんですが、人の心というのは難しいものです。小春は恋人に、晶はゲーム仲間にと割り切るわけにはいかないのか。

真と晶

 そこへ新キャラである晶の姉・真が登場。天真爛漫・自由奔放な性格ですが、おそらく業田先生は真の教育に失敗したことにより、晶だけはなんとかしなければと思っているのでしょう。真も真で自分のせいで晶が辛い思いをしていることに負い目を感じているようで、ハルと接触して晶との橋渡しを試みたりしてくれます。晶のかつてない反発、真の糾弾、なみえ(ハルオのママン)の諫言などにより、これまでの方針に迷いを覚えた業田先生は態度を改め、晶はハルオと共にゲームショウに行くことができることになりました。

ときメモをプレイするハルオ

 時代は折しも1995年夏。前年にはプレイステーションやセガサターンが登場し、“次世代ゲーム機戦争”が華々しく行われていた時代です。ゲーセンで格闘ゲームばかりやっている印象のハルオですが、得意不得意はあっても全般的にゲーム大好き人間なので、やらないジャンルというものはないようです。小春から借りてるプレステで、「女心を知れ」と真から渡された「ときめきメモリアル〜forever with you〜」をプレイして大苦戦。あれが得意だから恋愛が得意になるというものではないのですが(実感)、それにしても空気を読むとか一切できないハルオ(笑)。一周目がバッドエンドになるのはお約束だから気にするな(経験者談)。

ときメモバッドエンド

 しかし「ときめきメモリアル〜forever with you〜」、1995年10月13日発売なのですが、PC-エンジン版は1994年5月27日発売なのでした。私はときメモをプレイしたいがためにPC-エンジンDuo-Rを買いましたが、PCE版の方が難易度は高かった気がします。その後せっかく買ったのだからと「スナッチャー」とか「銀河お嬢様伝説ユナ」とかもプレイしましたが、同じようにCDロムを使ってはいても、PCEはプレステやサターンに比べれば性能差は歴然でした。なので後日プレステ版ときメモも買っちゃいましたよ。

小春の支援者

 当時一世を風靡した対戦格闘ゲーム「ヴァンパイア」(二作目の「ヴァンパイア ハンター」はサターン版を私も持ってます)が出てくるのは当然として、まさか「ときメモ」が出てくるとは思わなかったので、一気に“あの頃”の記憶が甦ってきて、ノスタルジーに浸ってしまいました。「ヴァンパイア ハンター」は私も持っています。ハルオはビシャモン、小春をフォボスを使っていましたが、私はモリガンが好きでした。なんかの拍子にダークネスイリュージョンを出せた時は感動しました。ぜひ「電脳戦機バーチャロン」も登場させて欲しいですね。

晶とハルオ

 思えばあの頃は既にバブル景気がはじけた後なんですが、ことゲーム業界だけはまだまだ勢いがあったような気がします。バブル崩壊後も、実感的にはそれほど不景気という感じはしていなかったように記憶しており、むしろ90年代後半以降の方が景気の悪さを痛感したことを覚えています。ハルオはこのままだと思い切り就職氷河期にぶち当たりそうなんですが、おそらくそういうところまでは描かれないのでしょう。しかしバブル崩壊で大野家が傾く、なんてことはあっても良さそうな気がします。お嬢様がゲーマーで喰っていくなんてのも展開的には良かったりして。

絶対魔獣戦線バビロニア

 続いては「Fate/Grand Order -絶対魔獣戦線バビロニア-」。3話まで視聴しました。私もプレイしているスマホゲーム「Fate/Grand Order」の第一部「Observer on Timeless Temple」のシナリオから、終盤である「第七特異点 絶対魔獣戦線バビロニア」がアニメ化されたものです。

絶対魔獣戦線バビロニアイラスト1

 私のようにFGOをプレイしている人は前提とか舞台設定とか良く判っているのでいいのですが、全然知らない人がいきなり見たって理解できないのではないかと思われるので、最初から人を選んでる作品だろうと思います。FGOを最初からアニメ化すればいいんでしょうが、おそらく一年やっても終わらないし、その後第1.5部とか第二部とかもあるので、“おいしそう”な部分をえり抜いたということでしょう。

神聖円卓領域キャメロット
猛威を振るうえうえう砲

 個人的にはここも苦労しましたが、その前の「第六特異点 神聖円卓領域 キャメロット」に最高に手こずった記憶があります。まだ戦力が足りなかったんでしょうね。その後「えうえう」ことエウリュアレ(アーチャー)のレベルを100にしてスキルもオール10にしたのは苦い経験から学んだ結論です。ちなみにこちらも劇場版アニメが制作されるそうです。

イキリ鯖太郎

 主人公藤丸立香が後方にいて、か弱そうに見える女性サーヴァント(マシュやアナ)を最前線で戦わせることになるのは、このゲームの設定上仕方ないのですが、「主人公が女の子達の後ろに隠れながらイキり散らしてる」などと揶揄され、「イキリ鯖太郎」などと呼ばれて物議を醸しているそうです。FGOのゲーム構造がポケモンなどと同じで、主人公ではなく主人公が召喚したサーヴァントが敵と戦うスタイルなのですが、アニメでは今のところ女性サーヴァントしかいないので余計に「男のくせになにやってんだオマエ」という感じが目立ってしまったのだろうと思います。

絶対魔獣戦線バビロニアイラスト2

 ああ見えてサーヴァントは超人的攻撃力と防御力を持っているし、一方主人公には特段戦闘力がない上にサーヴァントの魔力供給源なので、戦略的にも安全な後方にいるべきですし、アニメを見る限り別段イキリまくっている訳ではないと思いますが…まあ初見の人にはそう映ったんでしょうね。

衛宮イキリ嗣

 私はFGOはプレイしていますが、別段熱狂的ファンという訳でもないので、「イキリ鯖太郎」という呼称も「『なろう系』で蔑称としてよく使われる『○○太郎』の応用なのね。上手いこと言うなあ」位にしか思わなかったのですが、ネット上では擁護派と批判派が大論争を展開したとか。

衛宮イキリ士郎

 個人的には「Fate/stay night」の主人公である衛宮士郎の方がよほどイキリ鯖太郎だと思います。正直あいつは未だに好きになれないんですよ(滅茶苦茶嫌いという訳でもないですが)。あと「Fate/ZERO」の衛宮切嗣もイキってました。血は繋がっていないとはいえ、親子そろってイキリ鯖太郎の系譜か。

悲劇のシドゥリさん

 肝心のアニメは作画が非常に良いです。制作しているCloverWorksは、「ダーリン・イン・ザ・フランキス」や「青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない」などを制作しており、良さげな会社ですね。「ブタ野郎」は非常にいい出来でしたし、「ダリフラ」も終盤まではとても良かった(それだけに終盤のびっくり展開が残念)作品でした。個人的には祭祀長シドゥリが良い感じにしゃべってるのが良かったです。とてもいい人なのに、彼女の悲劇的な末路はやはり不可避なんでしょうか…

ぼくたちは勉強ができない序盤感想

 最後に「ぼくたちは勉強ができない 第2期」。3話まで視聴しました。本作も二期ですが、一期が本年4~6月だったので分割2クールというヤツなのだろうと思います。これくらいだとまだ一期を覚えているので記憶を辿る必要がないですね。

ヒロイン5人組に

 一期はOPとEDをメインヒロイン3人娘(古橋文乃、緒方理珠、武元うるか)が「Study」として歌っていましたが、二期はOPのみ、しかも先輩の小美浪あすみと先生の桐須真冬も加わって5人娘になっています。まあ桐須先生は大人気だから。人気投票を連覇しているだけでなく、第二回では総投票数の半数以上をかっさらっていますから。私も桐須先生1位は仕方ないかなと思いますが、2位の文乃はもっと頑張って欲しかった。やはり胸か?唯一の欠点である胸のせいなのか?第二回で得票を伸ばしているのは桐須先生の他には成幸の妹の水希だけ。いっそ水希も入れて6人組でもいいんでは。まあ束になっても桐須先生には敵わないのですが。

桐須先生連覇
桐須先生勝利

 物語は2学期に入っていて受験生的には追い込み時期。なのですが、さほど焦燥感もないままに普段通り勉強しているという感じの面々。小美浪先輩は相変わらずメイド喫茶でバイトしているし、理珠は家業のうどん屋を手伝っているし。

危機感だ

 元受験生のオレの経験からみて、今のおまえたちに足りないものがある。危機感だ。

戸愚呂さんの迷言

 おまえたちもしかしてまだ、自分たちが落ちないとでも思ってるんじゃないかね?

桐須先生大人気

 まあ学園ラブコメなのであんまり目くじら立てても仕方がないんですけどね。私も桐須先生が好き(というか美人女教師全般が好きですが)なので、どんどん登場させて欲しいですね。人気投票の結果はもはや無視できないレベルでは。

いちご100%
いちご100%の人気度

 かつてやはりジャンプで連載されていたた「いちご100%」というラブコメ漫画でも、当初メインヒロインとして設定されていた東城綾よりも、ライバルポジションの西野つかさの方が人気になってしまった結果、エンディングが綾を振っての「つかさエンド」になってしまったという前例があるので、ここは桐須×成幸エンドを期待したい。全員が負け犬ならば3人娘の関係も平和なままでしょうし。

東城綾

 それにしても東城綾…アニメのCVは能登麻美子ですよ。個人的にはもうこれだけで「約束された勝利」なんですけどね…

おかしくなっていく桐須先生

 内容的にのんびり見てられるラブコメだし、一期の延長なので特に言うことはないのですが、人気のためには桐須先生をたくさん出すべきだし、風呂回とか水着回には積極的に登場させるべきでしょうということと、個人的希望としてもっと水希も出して欲しいということだけは要請したいですね。

水希をもっと出して

姫路城:世界遺産にして国宝、さらに特別史跡の“三冠王”は大人気観光スポット

吾妻ひでお逝く

 本日即位礼正殿の儀で祝日。そちら方面の前振りをするのが当然なんでしょうが、個人的には漫画家の吾妻ひでお逝去の報道の方が衝撃が大きくて。私が彼の作品を知ったのは、少年チャンピオンで連載されていた「ふたりと5人」からですが、人気はさておき好きになったのはその後の「チョッキン」からですね。彼の不条理ギャグとSFテイストが本当に波長に合いました。彼が青年誌やマニア誌に活動の場を移して以降は、とり・みきこそがポスト吾妻ひでおだと思って愛好していましたが、70年代後半にはジャンプすら凌ぐ人気を誇ったチャンピオン(嘘だと思うでしょうが本当なんです)は、80年代に急速に失速していき、私も購読誌をジャンプに変えたのでした。

怪作チョコレート・デリンジャー

 80年代前半には作品のアニメ化などブームが起きた吾妻ひでおですが、80年代半ばから低迷期に入ってしまいます。その頃については「失踪日記」「失踪日記2 アル中病棟」「うつうつひでお日記」などで描かれているので興味のある方は一読していただければと思います(当ブログにも取り上げた記事があります)。とにもかくにも早すぎる死が残念でなりません。ご冥福を心からお祈りいたします。

秋の姫路城

 さて、そんな傷心の中、本日は姫路城に行ってきました。本当に傷心なのかとツッコまれそうですが、久々に「京の夢大阪の夢」です。昨秋は京都と奈良を中心に攻めたのですが、今年はいつまでも暑かったせいでモチベーションが上がらず、ようやく本日半年以上ぶりに再開となりました。ま、高知や高山に行っている番外編もありますけど。

 大阪住まいの間に行っておきたいなと思っていたところは昨秋で概ね廻ってしまい、あとは高野山と姫路城ぐらだななんて思っていた(本当はまだまだたくさんあるんですが)ところ、これまで兵庫はほとんど攻めていなかったので姫路城を選択してみました。神戸は女性に大人気のようですが、おっさん的にはあまりそそられなかったので、飛び越して姫路へ。新幹線を使わなければならないかと思ったのですが、JRの新快速が想像以上に早かったので、これを使いました。

姫路駅

 姫路駅からまっすぐ北に延びる大通りの先に姫路城が見えます。バスもありますが、とにかく道が直線なので歩いても楽勝です。それにしても「姫路」、美しい名前ですね。古名の「日女路(ひめじ)の丘」に由来するそうで、カイコの事をヒメコ(蚕子)と呼んでいたことから、かつてこの地が養蚕業の盛んな地域であった事に因んで付けられた名称のようです。

プリンセスロード

 直訳するとプリンセスロード。綺麗なお姫様が豪華な馬車に乗って通り過ぎるような印象ですね。姫路・神戸と東京を結ぶ神姫バスには3列シートの高速バス「プリンセスロード」があります。しかし個人的には昔見た18禁OVA「プリンセス・ロード 薔薇と髑髏の紋章」を思い出してしまいます。なぜか1巻しか出なかったので話が尻切れトンボになっていますが、売れなかったんでしょうかね。最初から1・2巻セットで販売して欲しかった。2巻で終わるのかどうかは知りませんが。

斜めからの姫路城天守閣

 世界で最も名の知れた日本の城というと、大阪城や名古屋城を抑えて姫路城ではないかと思います。ユネスコ世界遺産にして国宝、そして特別史跡である“白鷺城”。江戸時代以前に建設された天守が残り、ほとんどの城域が特別史跡になっており、現存建築物の内、大天守・小天守・渡櫓等8棟が国宝に、74棟の各種建造物が重要文化財に指定されています。

姫路城天守閣アップ

 姫路城は戦国時代より前の室町時代前期(南北朝時代)の14世紀中盤頃に築城されたのが始まりとされますが、当時は小規模な砦のようなものだったそうです。戦国時代後期から安土桃山時代にかけて、山陽道上の交通の要衝である姫路に置かれた姫路城は本格的城郭として発展していき、関ヶ原の戦いの後に城主となった池田輝政によって大規模な城郭へと拡張されました。

姫路城遠景

 西国の外様大名監視のために西国探題が設置され、池田氏以降は親藩・譜代大名が配属されていました。明治期には陸軍の兵営地となり、この際に多くの建物が取り壊されましたが、大小天守群・櫓群などが国費によって保存される処置がとられたことは幸いでした。太平洋戦争時には空襲被害もありましたが、奇跡的に焼失を免れ、大天守をはじめ多くの城郭建築の姿を残しています。今では姫路公園の中心として周辺一帯も含めた整備が進められ、祭りや行事の開催、市民や観光客の憩いの場になっているほか、戦国時代や江戸時代を舞台にした時代劇などの映像作品の撮影が行われることも多く、姫路市の観光・文化の中核となっています。

正面からの姫路城

 入場料は千円。お金を払えば当然天守閣に登ることになります。天守閣への道はぐるっと回り込むようになっていて、中々近づくことができません。やはり戦を想定してのことなんでしょう。幸いにも姫路城は大規模な戦火に晒されることはないまま現代に至っていますが。外国人観光客がたくさん来ており、さすが人気スポットのようです。

見上げる天守閣

 天守は6層で標高45.6mの姫山の上に建ち、石垣が14.85m、大天守が31.5mなので合計すると海抜92m。最上層からの眺めはなかなかですが、なにしろ窓が小さくて観光客が多いのでゆっくり見ていられません。江戸時代から現存する城にはありがちですが、階段がとにかく急で、膝に大きな負担がかかります。高知城ほどじゃないけど姫路城も膝クラッシャーな城ですね。駅の階段なんかが本当に優しく感じます。なお天守閣各層には特に展示物はなく、外国人にはちょっとつまらないかも知れません。刀とか鎧とか飾っておけば喜びそうですが。

腹切丸

 天守を出てすぐのところに「腹切丸」という物騒な名前の櫓があります。建物の形状やその薄暗い雰囲気などから切腹の場を連想させることからそう呼ばれるようになったようですが、こんな天守と至近距離に切腹するような処刑場が作られるとは思えないので、ただの俗称ではないかと。

お菊井戸その2

 天守下にはお菊井戸と呼ばれる古い井戸があります。「播州皿屋敷」のヒロインお菊が皿をなくしたと因縁を付けられて責め殺され、投げ込まれたといわれる例の井戸です。以来その井戸から夜な夜なお菊が皿を数える声が聞こえたとか。江戸を舞台とした有名な怪談「番町皿屋敷」は、この「播州皿屋敷」をモデルにしたともいわれています。

渡櫓の長局

 西の丸には渡櫓(長局)と化粧櫓が残っています。渡櫓は長さ約121間(約240m)に渡って連なっており「百間廊下」と呼ばれています。城外に向けては石落としや狭間、鉄砲の煙出しの窓も付設されている一方、城内側は奥女中達の部屋があって、長局となっています。

化粧櫓

 その先にある化粧櫓は、徳川家康の孫にして豊臣秀頼の妻であった千姫が、当時姫路藩主だった本多忠政の嫡男忠刻に再嫁する際に化粧料として与えられた10万石で建てられたものだそうです。忠刻は31才で早世してしまい、藩主は弟の政朝が継ぐことになりました。千姫が姫路城に住んだのは10年程度で、その後は娘の勝姫と共に本多家を出て江戸城に入り、出家して天樹院となって竹橋御殿で暮らしたそうです。千姫は美貌で知られるお市の方の孫でやはり美しかったそうで、祖父家康や父秀忠から可愛がられ、弟家光とも仲が良かったらしく、幕府も千姫の処遇に関しては細心の注意を払ったとか。

鈴木その子の居城? 

 2009年から2015年まで行われた「平成の修理」により、白漆喰の塗り替えが行われた結果、想像以上に白くなりまさに白鷺城の異名に恥じない白さになりました。鈴木その子が住んだなんて嘘伝説が出来たりして。

長壁姫

 なお姫路城の天守には長壁姫(おさかべひめ)という妖怪が隠れ住んでいるという伝説があり、年に1度だけ城主と会い、城の運命を告げていたとか。天守最上階には姫路城の守護神である刑部(おさかべ)明神がまつられているので、刑部姫とも言われます。「Fate/Grand Order」(最近話題として取り上げていませんが、今も無課金で細々とプレイしています)では「刑部姫」の名称でサーヴァントとして登場し、引きこもりのオタク女子として描かれていますが、城の神なのか狐の化け物なのか、正体は不明です。

FGOの刑部姫

 古文書では見るからに怪しい妖怪なんですが、FGOでは完全に萌えキャラ化していますね。クトゥルー神話の旧支配者や外なる神すら萌えキャラにしてしまう恐るべき日本なので、もはやこれくらいでは驚きませんが。なおかの剣豪宮本武蔵が怪異の相次ぐ天守閣で怪異を調伏したというエピソードもあり、そこでは怪異の正体は古狐となっています。

本しめじ

 どうでもいい話ですが、江戸っ子は「ひ」を発音できず「し」になってしまうそうで、実際私の高校時代の江戸っ子世界史教師は「ヒッタイト」を「シッタイト」、「ヒクソク」を「シクソク」と言っていました。同級生達は「テストで“シッタイト”って描いたら○くれるんだろうか」なんて言い合っていましたが、もしこの先生が「姫路城」を発音したら「シメジ城」になってしまうんでしょうね。優美なプリンセスロードがいきなりキノコ化。

2019年秋季アニメ序盤の感想(その1):本好きの下剋上/放課後さいころ倶楽部/ぬるぺた

高原の秋

 ようやく夏季アニメの感想が終わったと思ったら、もう秋季アニメも3話まで放映されていたりします。最近はアニメの話題しかしていない気がしますが、釣瓶落としの秋の陽が悪い(?)。昔はだらだらと明るいよりはさっさと暗くなる方が好きだったんですが、闇属性だったんでしょうか。6時過ぎまでは明るい方がいいと思う今が光属性という訳ではないんですが。

本好きの下剋上序盤感想

 さて秋季アニメ序盤の感想ですが、まずは「本好きの下剋上 ~司書になるためには手段を選んでいられません~」。3話まで視聴しました。本好きのための、本好きに捧ぐ、ビブリア・ファンタジーと銘打たれています。本好きの女子大生本須麗乃が死後に転生したのは別世界で、病弱な幼女マインとなっていました。本があれば、どんな環境でも耐えられると思ったものの、この異世界は識字率が低くて本が稀少で、いくら読みたくても周りに本がありません。ないならどうする?作ればいいじゃないか!という話です。

主人公マイン

 遂に出た女性主人公の異世界転生もの。見た目は幼女、中身は大人というコナンみたいな主人公ですが、とにかく体が虚弱です。病床に伏せっているうちに前世を思い出したようです。幸い家族はみんないい人で、虐待とかとは無縁ですが、とにかく本が読みたいがために暴走しがちなマインが今のところはむしろ家族に迷惑をかけているような感じです。前世の記憶や経験に基づき、役立つようなことも始めていますが。

トゥーリとマイン

 マインはまだ幼女なので文字を学習する前だったらしく、異世界文字の習得から始めなければならないのですが、数字は割と簡単に覚えたので数学的能力は発揮している状況です。何しろ中身は大人だから。本作りの第一歩としてパピルスを作ろうとしてあまりの手間に挫折し、今度は粘土板にトライするつもりのようですが…

パンケーキを作るマイン

 前世でどのようにして亡くなったのかが不明ですが、とにかく本に執着するマイン。それが故に他の事にはあまり配慮が及んでいません。早く大人の処世術を発揮して欲しいですが、そもそもそういうものがない人だったのかも知れません。本作りもいいけど、まずは基礎体力を付けて健康で単独行動が出来るようになるのが先決のような気がします。筋トレをしろ筋トレを。

虚弱なマイン

 例によって転生先は欧州中世風世界になっていますが、今のところ都市内から出ていないので魔物とかがいるのかどうかは不明です。現世にない植物とかは登場しているので、いてもおかしくはないですが。それよりも中世風世界の設定がなかなかちゃんとしているような気がします。「なろう系」ですが、冒険ではなく物作りを描くので、世界設定はしっかりさせておかないといけませんからね。

放課後さいころ倶楽部序盤感想

 続いて「放課後さいころ倶楽部」。3話まで視聴しました。ネタとしてタイトルが似ている「放課後恋愛クラブ」とか「放課後マニア倶楽部」を出しましたが、遙かに健全そうです。「放課後恋愛クラブ」はまだしも、「放課後マニア倶楽部」はいかんですばい。

主人公武笠美姫

 舞台は京都で、鴨川の風景とか出されるだけでもう視聴決定。人付き合いが苦手で大人しく引っ込み思案な主人公武笠美姫が、好奇心旺盛でいつも明るく天真爛漫な転校生・高屋敷綾と出会うことで、「楽しいこと」を探すようになり、クラス委員長の大野翠から教わったボードゲームに今まで知らなかった楽しさを見出していきます。

さいころ倶楽部メイン三人娘

 基本1話につき一つのアナログゲームが登場し、ルール説明とゲームプレイがメインとなり、プレイする過程で登場人物の友情や恋愛といった心情が描かれていきます。これまで「マラケシュ」「ごきぶりポーカー」「インカの黄金」が登場。コンピューター全盛のこの時代、テーブルゲームは衰退の一途かと思っていましたが、電源不要のゲームも結構あるんですね。なかなか楽しそうなんですが、この時代、仲間を一同に会しすることが一番の難関だったりして。

ごきぶりポーカー対決

 どれもやろうとすればコンピューターゲームとしてリメイクできそうですが、こういうのは仲間とわいわい騒ぎながらやるのが楽しいんですよね。「人生ゲーム」とか「億万長者ゲーム」とか子供の頃にやったなあ…(遠い目)。ウォー・シミュレーションゲームやテーブルトークRPGなんかも電源不要という意味ではアナログゲームなのかも知れませんが、さすがに主人公達が欧州戦線の状況に頭を悩ませたり、クトゥルー系RPGでSAN値がピンチになったりはしないんでしょうね。人狼ゲームとかも面白そうですが、あれはボードやさいころさえ使わないし。

ぬるぺた序盤

 最後に視聴予定になかった「ぬるぺた」。3話まで視聴しました。ゲーム・アニメが連動したオリジナルメディアミックス作品で、ゲームは2019年12月発売予定だそうです。天才少女「ぬる」は、お姉ちゃんを事故で亡くしてしまうが、持ち前の知識で、大好きだったお姉ちゃん「ぺた」をロボットとしてつくることに成功します。しかし、ロボットとして復活したお姉ちゃんは生前とはちょっとちがう?妹「ぬる」と、姉ロボ「ぺた」が繰り広げる、姉妹ドタバタコメディ!…ということです。

暴走するぺたロボ

 5分のショートアニメで、そもそも声以外は全く似ても似つかないぺたロボの暴走ぶりが中心になっています。とはいっても学校嫌いなぬるを学校に行かせようとしたり、食事を作ったりと行動目的自体は間違っていないのですが、手段が酷すぎる。あの完全栄養食チャーハンは食べたらあの世へ行きそうです。

生前のぺたお姉ちゃん

 生前は美少女JKだったぺたお姉ちゃん。行動もロボのように天然爆発だったのか、ぬるの設計が悪いだけなのか。声と胸のリボンだけは生前のままですが、姿が違いすぎる。ぺたロボの声に癒やしを感じるか行動に狂気を感じるかはあなたしだい?ゲームは2Dアクションゲームらしいですが、一体どういう内容なのか。ぺたロボから逃げ回るとかですかね?ならなぜ作ったし。

恐怖のチャーハン 

まちカドまぞく:遅れて見た2019年夏季アニメの傑作

秋の気配

 ようやく秋になりましたが、台風が過ぎて突如秋になったという感じで、布団は出すわ長袖は出すわで一人で大騒ぎでした。すっかり日暮れは早くなっているのですが、暑い間はそんなことにさえ気づかずにいたような気がします。

まちカドまぞく感想

 さて本日は2019年夏季アニメだった「まちカドまぞく」を紹介したいと思います。視聴予定にも入っていなかった作品ですが、ネットでの噂を聞きつけて先日の三連休で一気見したところ、やはり私の鑑識眼は海のリハク並みだなあと改めて痛感しましたよ。

まんがタイムきららキャラット

 「まちカドまぞく」は芳文社の「まんがタイムきららキャラット」で2014年から連載中の伊藤いづもの四コマ漫画が原作です。同社の“萌え四コマ”というべき「きらら」系は、長女格の「きらら」を筆頭に、「きららキャラット」「きららMAX」「きららフォワード」「きららミラク」と五姉妹で隆盛を極めていますが、アニメ化作品も多数あります。「きららキャラット」からは「ひだまりスケッチ」「けいおん!」「キルミーベイベー」などがアニメ化されています。

きらら系のヒロイン達

 アニメ化作品が多いので、アニメの分類として「きらら系」という言い方があります。基本的にゆるい少女たちの日常を描いた作品の総称のようになっており、異世界転生ネアが多い「小説家になろう」投稿作品のアニメ化が「なろう系」と言われているのと双璧みたいになっています。上記「ひだまりスケッチ」「けいおん!」の他、「ご注文はうさぎですか?」や「ゆるキャン△」も「きらら系」で、結構人気の高い作品が多いですね。流石に萌え系四コマ誌はおっさんには敷居が高くて、「きらら系」五姉妹は買ったことがないのですが、アニメは結構見ていますね。

角と尻尾が生えた

 「まちカドまぞく」は、多摩市ならぬ「多魔市」を舞台に、突然まぞく(魔族)の力に目覚めてしまった闇の一族の末裔である吉田優子が、光の一族の末裔である魔法少女を倒すために奮闘する物語です。いわゆる魔法少女ものとしては、敵方である魔族サイドから描いているという点が異色です。「魔法少女まどか☆マギカ」、多種多様な魔法少女ものが制作されており、ダークな作品も多くなっています。本作も設定自体はダークになりかねないのですが、そこは「きらら系」なのでファンタジー系日常コメディ作品となっています。

光と闇の戦い(イメージ)

 母子家庭の吉田家で、貧しいながらも平凡に暮らしていた優子は、ある日魔族に覚醒し、目覚めたら角と尻尾が生えていました。吉田家が貧しいのは、永きに渡る光の勢力との戦いに敗れ続けた結果かけられた多重の呪いのせいであり、そこから脱却するには、宿敵である光の一族の巫女=魔法少女を倒さなければならないということで、早速魔法少女を探しに行くことになります。魔族としての活動名は「シャドウミストレス優子」(笑)。

シャミ子とメタ子

 さて魔法少女はあっさり見つかります。なんと同じ高校の同学年に千代田桃という魔法少女がいたのです。桃は世界を救ったことがあり、ダンプカーを片手で止めるほどのパワーを持つ魔法少女ですが、一方優子は生まれつき病弱で、魔族に覚醒しても人並み以下の戦闘能力しかありませんでした。それでも戦いを挑む優子ですが、勝負の体裁すら整えることができず、桃に戦うための特訓を受けたり、いろんな借りを作り続ける日々が続きます。そんなこんなで次第に親しくなっていく二人ですが…

シャミ子と杏里

 優子改めシャドウミストレス優子は、長すぎるということで周囲からは「シャミ子」と呼ばれており、学校の先生は「シャドウミストレスさん」と呼んでいます。どうやら多魔市では魔族も魔法少女もちょっと変わった格好しているという程度で普通に受け入れられている様子です。

シャミ子の特訓

 ドジで空回りばかりしていますが、心優しく真面目で努力家で、普段は丁寧語を使っているなど、見かけ意外に魔族らしさが全くありません。一応魔族として振る舞おうとする時は断定口調になりますが、基本「これで勝ったと思うなよ」という捨て台詞ばかりのような。

モリガン

 シャミ子はへっぽこ魔族ですが、覚醒前は運動を禁止されていたほど虚弱だったそうなので、一応は強化されているようです。夢の中に入る力があるので、魔族としては夢魔になるようです。男性ならインキュバスですが、女性だからサキュバスですね。

このすばのサキュバス

 サキュバスといえば「ヴァンパイア」シリーズのモリガンのように妖艶な女性として描かれることが多いですし、最近だと「このすば!」に登場したサキュバス達がイメージどおりといった感じでしたが、シャミ子は可愛いし体はそこそこなんですが色気はほぼゼロ。あとコウモリ風の羽も欲しいところですが、残念ながらありません。

危機管理フォーム

 中盤以降危機管理フォームという戦闘コスに変身できるようになり、変身すると身体能力が向上しますが、露出が高くてお腹が冷える上、目撃した人を気まずくさせてしまうため、シャミ子は露出狂と間違われることを恐れています。それに向上するといっても五十歩百歩で桃と戦えるというレベルには全然至りません。

フレッシュピーチ

 一方魔法少女千代田桃は変身後の姿は白とピンクのひらひらしたコスチュームのフレッシュピーチ。そんな可憐な姿とは裏腹にクールでわりと寡黙です。趣味は筋トレのパワー系魔法少女ですが、桃自身に言わせると魔法少女としては弱い方なんだそうです。大きな一軒家に一人で住んでおり、料理は苦手。

千代田桃

 シャミ子に勝負を挑まれる桃ですが、桃自身は急激に魔族に覚醒したシャミ子が闇に飲まれて暴走することを心配し、また善良そのもののシャミ子が魔族に非寛容な他の魔法少女に討伐されてしまうことを防ぐために、シャミ子を適度にあしらいながら、彼女を鍛えようとしていました。その一方で図らずも桃自身は弱体化していくことに。

若い清子ママン

 シャミ子は行方不明のパパンが魔族で、ママンの清子は人間でしたがパパンと結婚して闇の眷属になってから老化が止まったということで、やたら若々しい姿です。しゃみ子は姿はパパン似、性格はママン似と思われ、天然でドジな面はそっくり。シャミ子は清子さんが丁寧語で話す影響を大いに受けているようで、親の教育ってやはり大事なんだな~と思ってしまいます。CV大原さやかの素敵ボイスがドはまりしています。こういうママンがいたら最高ですね。

妹の良子

 ママンそっくりの妹の良子(揃いも揃って闇の眷属とは思えない名前だ)は9才の小学生ですが、勉強が得意で常にシャミ子や家庭のことを案じている純真で心優しい性格をしています。シャミ子が闇の軍勢を率いて光の勢力に立ち向かう未来を大真面目に信じていて、兵法を学んで姉の参謀役となりたいという目標を持っています。

ぱんだ荘

 シャミ子を含めてこの家族が非常に魅力的なのですが、光の一族にかけられた多重呪いのせいで窮乏生活を強いられており、「ぱんだ荘」というボロアパートに住んでいます。アニメに出てくる貧乏一家というと、最近では「ヤマノススメ」の青羽ここなを思い出しますが、吉田家は多分それ以上に貧乏です。なにしろ使える生活費は月4万円までで、この上限を超えて稼いでも、紛失や予定外の出費などにより運命レベルで強制的に4万円になってしまうそうです。それじゃシャミ子や良子の医療費や教育費が非常に危ういわけですが、それは幸い別枠設定になっているとか。

佐田杏里

 シャミ子の友人には同じクラスの佐田杏里がいて、桃とは同じ中学校に通っていました。ノリの軽い性格で、シャミ子に突如尻尾や角が生えても全く動じず(そういや学校や近所の誰も動じてませんな)、普段通りの付き合いを続けてます。

小倉しおんその2

 もう一人、杏里の友人(つまりシャミ子からすると友達の友達)の小倉しおんという人がいますが、これは物語の鍵を握る重要人物な気がします。学年トップの優等生ですが、一人で「黒魔術研究部」を立ち上げており、魔族となったシャミ子に大いに興味を示しており、自作の「魔力がゴリゴリに上がりそうな漢方」を無理矢理食べさせています。これによってシャミ子の魔力は向上して危機管理フォームに変身可能になっているので助けになっているといえばそうなんですが。

小倉しおん

 常にシャミ子で実験しようと狙っており、杏里が言うにはしおんと会話するときは2メートル離れて武器を構えろとのことですが、本当に友達ですか?学校の部屋や機材を勝手に使用していますが、成績優秀ということで黙認されており、その成績もなぜか倫理だけは点数が良くないそうで、サイコパスなのかも知れません。この人も実は魔族とか何か秘密の正体がありそうですが、本編では最後まで明かされませんでした。二期制作の際にはぜひもっと掘り下げて欲しいですね。

リリスと邪神像

 シャミ子には魔族に覚醒して以降、ご先祖様であるリリスがアドバイザーとなっています。闇の一族の始祖で、数千年前に光の一族との苦戦の末に邪神像に魂を封印されていました。桃からは初対面の際に「シャミ子の祖先」を略して「シャミ先」と呼ばれ、それが定着してしまった模様です。

邪神像

 リリスが封じられている邪神像は埴輪そっくりで、吉田家ではそれまで玄関のドアストッパーとされていました。覚醒後のシャミ子はそれなりに大事にしていますが、よく桃に投げ捨てられています。リリスはシャミ子の体に憑依して顕現したこともありましたが、身体能力や魔力はシャミ子のままで変わらなかったため、全く戦力にはなりませんでした。

陽夏木ミカン

 さらにもう一人魔法少女が。魔法少女としての力が弱まったため、桃が助っ人として呼んだ陽夏木ミカンです。桃同様穏健派の魔法少女で、面倒見が良くて親切ですが、昔巻き込まれた事件の後遺症で、動揺すると「関わった人にささやかな困難が降り注ぐ呪い」が発動してしまいます。もっぱら呪いの直撃を受けるのはシャミ子か桃。なぜ呼んだし。

幼少期のシャミ子

 終盤、清子ママンの告白により物語の真相が明らかになります。シャミ子は強めに魔族の血を受け継いでいた分、呪いの作用が強く出ていたようで、パパンが多魔市を仕切っていた千代田桜(桃の義理の姉)に相談して呪いに干渉して貰った結果、一族の金運を優子の健康運に変換してシャミ子が生きていけるようにし、反面生活費1ヶ月4万円の呪いがかかることになったという。

パパン封印のミカン箱

 そして多重にかけられた古代の封印に抗った代償で桜の魔力は減少し、パパンはミカン箱に封印されてしまうことになりました。その段ボール箱、吉田家ではテーブル代わりに鉄板とか土鍋を乗せたり、高いところの者を取るときの踏み台にされてきました。事情を知らなかったシャミ子や良子はともかく、ママンまで…。

ヨシュアと清子

 ちなみにパパンの名前はヨシュアで、吉田という姓はそれをもじったとか。この告白以前はシャミ子はパパンは原子力潜水空母でイカ釣り漁をしているとか、宇宙戦艦に乗って空気清浄機の買い付けに行っているとか聞かされ、それを疑いもせずに信じていました。良子は頭がいいので刑務所で長いお勤めをしているのではと思っていたそうで、小学生以下のシャミ子の純真ぶりが何とも(笑)。それにしてもパパン…年齢的には相当上なはずですが、見た目完全に「おねショタ」ですな。

せいいき桜ヶ丘その2

 なお多魔市はかつて今より殺伐としており、桜が作った結界で魔族を守った結果、光と闇の勢力争いの中立地帯となり、しがらみから逃れた両勢力の人々がゆるやかに共存するようになったそうです。そこがこの物語の舞台となっている聖蹟桜ヶ丘もとい「せいいき桜ヶ丘」。そうか、だから住民達は魔族や魔法少女を見ても動じなかったんだ。

シャミ子に降りかかる呪い

 桜が謎の失踪を遂げたので、この町を守る役目を引き継いだのが桃でしたが、自分は上手くやれていないと思っていました。桜はミカンの師匠筋でもありました。桜の姿は本編では出てきませんが、桃の夢の中に出てきた番人(メタトロンの36万5000の目がひとつ)はシャミ子に桜の気配を感じると言っていました。もしやシャミ子の中に眠っているとか?

ウインナー試食

 一期はシャミ子と桃が一緒に街を守っていこうということで終わりましたが、早く二期を制作して欲しいですね。「きらら系」なのでハード展開とかダーク展開はないか、あっても緩いと思いますが、監督とか脚本が交代していきなりオリジナル展開とかは勘弁して欲しいです。でも虚淵玄が入るならちょっとそれは見てみたい気も。「街角魔族/ZERO」とか「まちカドまぞくシャミ子☆マギカ」とかになるんでしょうか。

小原好美その1

 シャミ子を好演したのは小原好美(こはら このみ)。1992年6月28日生まれで神奈川県出身。、自分の声にコンプレックスを抱えていたが、洋画の吹き替えをきっかけに声の仕事に興味を持ち、当初は女優としてテレビや映画に出演していましたが、2016年に声優に転進しました。

小原好美その2

 愛称は苗字と名前の頭文字を取って「ここちゃん」。名前を読み間違えられ易いですが、この愛称を覚えていれば大丈夫。2017年以降アニメ出演が増えており、それに伴いメインキャラの役を多くなっています。今年はプリキュアシリーズの「スター☆トゥインクルプリキュア」にも羽衣ララ/キュアミルキーとして出演しています。プリキュア声優には錚々たる顔ぶれが揃っているので一躍人気声優の仲間入りでしょうかね。

野村香純

 私が知ってる役としては「あそびあそばせ」の野村香純ですね。真面目で礼儀正しく、常に敬語で話すあたりはシャミ子にも似ていますが、怒ると顔つきが豹変し、暴力的な一面を見せたり、BL小説を執筆していたりと負ならぬ腐の側面を見せたりもしていました。シャミ子は百合はいいけど腐はやめて欲しい。

不敵そうなシャミ子

 シャミ子は脇役が好きになりがちな私としては珍しく、主役なのに大好きになったキャラです。ぜひ「好きなアニメキャラ」でも紹介したいです。吉田家は清子ママンも良子も好きなので、パパン以外家族全員出してもいいくらいです。あ、実はナレーションがパパンだったらしいですが、露出が写真一枚なので流石に好きになるもなにもないですね。

段ボール父さん

2019年夏季アニメの感想(その6):ありふれた職業で世界最強/女子高生の無駄づかい

秋と猫

 深い傷跡を残した台風19号。被害に遭われた方々には心からお見舞い申し上げます。台風が過ぎたらようやく本格的に秋らしい気候になったような気がします。10月も中旬になって初めて秋らしいと思うとは、今年は一体どんな夏だったんだ。

ありふれた職業で世界最強感想

 夏が長かったからという訳ではないですが、まだやっている夏季アニメの感想。ようやく本日は最終回です。まずは長引いた元凶「ありふれた職業で世界最強」。途中で総集編なんか挟んだせいで終了したのが10月7日でしたから。

万策尽きた

 1クールなのに総集編というのはあれですよね。「SHIROBAKO」で言うところの「万策尽きた~!」というヤツ。

ハジメのハーレム

 主人公は女ばかりのパーティーを率いて俺TSUEEEをやりまくっているので、それだけ聞くと典型的「なろう系」だと思われそうです。確かに「なろう系」ではあるんですが、そうなる過程は典型的ではありませんでした。

昔のハジメ
ハジメ

 例によって異世界召喚される主人公ですが、通常と違うのは
① クラスメイト(+先生)全員が一気に召喚される
② 他のクラスメイトは続々と戦闘向けチート能力を発揮するが、主人公には非戦闘向けの能力しかない
③ あるクラスメイトにフレンドリーファイアを喰らって奈落の底に落ちる
④ 奈落ので生き延びるための戦いにより、人格も外見も豹変する主人公
といったところでしょうか。

クラスごと転生
いじめを受けるハジメ

 主人公南雲ハジメは迷宮の奥底にある奈落で偶然神結晶とそこから漏れる神水(要するにエリクサーとか世界樹の滴のようなもの)を見つけ、猛毒の魔物を喰らって神水を飲むという無茶をしつつ生き延びるうちに魔物の能力を獲得し、白髪になって左腕と右目を失い、人格も豹変する中、奈落の奥底でやはり裏切りにあって封印されていた吸血鬼の女王ユエの遭遇します。

神石ゲット

 過酷な状況での生への執着と、故郷に帰りたいという意思により、ハジメは自分の目的や生存を阻む敵は誰であろうと殺すという価値観を形成するに至ります。いわばアンチヒーローなわけですが、ユエなど身内には優しく、また相手が裏切らない限りは約束や仁義を守るといった最低限のモラルは保持しているので、あまり嫌な感じはありません。

ユエとハジメ

 そして「なろう系」ならハーレムパーティーだろうという先入観を裏切ることなく、ユエを始め、残念ウサギのシア、ドMドラゴンのティオ、海人族の幼女ミュウと女だらけのパーティーを編成していくことになります。

ユエ

 正妻格のユエ(その名前は「カードキャプターさくら」を思い出しますな)は外見は12歳くらいの少女の姿ですが、吸血鬼らしく不老不死で、膨大な魔力と全属性の魔法適性を持っており、“複合魔法”の技能で魔法をかけ合わせてオリジナルの魔法を次々と編み出すことが出来ます。

シア

 シアは亜人族の中でも最弱と言われた兎人族ハウリア族の出身で、容姿もスタイルも抜群で、元気で明るい反面、調子に乗りやすく図々しいところがあるので「残念ウサギ」と呼ばれていました。ハウリア族はハジメの過酷なブートキャンプを施されたことで恐ろしいほどの戦闘部族に生まれ変わり、シアは“未来視”とパワーファイトで近接戦闘のプロになります。

ティオ

 ティオは竜神族の姫で、眠っていたところを操られてハジメ達と戦いますが、正気に戻されて仲間になります。容姿端麗で聡明かつ思慮深い性格でしたが、ハジメのせいでドMに目覚めてしまい、残念ドラゴンになってしまいました。普段は人間の姿をしていますが、“竜化”で巨大な竜の姿になってステータスが大幅に上がるほか、人間形態でも強力なブレスや火・風・雷の属性魔法を操ることができます。

ミュウ

 ミュウは誘拐された海人族の幼女で、ハジメに救われて本当の父親のように慕って「パパ」と呼んでいます。特に強力な能力はありませんが、パーティーのマスコット的存在です。

白崎香織

 これに最終盤で最初からハジメに恋心を抱いていたクラスのマドンナ・白崎香織が加わります。香織がハジメに好意を寄せるが故に、ハジメはクラスメイトからいじめを受け、遂にはフレンドリーファイアを受けるはめになってしまったのですが、香織本人は自分への周囲の男達からの好意や、ハジメに対する敵意に全く気付いていなかったようです。

寝返った元クラスメイト
魔人族登場

 本作は冒頭の展開がぶっ飛び過ぎており、異世界転移とか迷宮探索とかの経緯をほとんど説明せず、ほぼほぼハジメの転落(いろんな意味で)と変貌から話が始まっていました。そのせいで当初はあまり取っつきがよくなかったのですが、シア加入あたりから面白くなっていきました。異世界では人間族と魔人族が戦争中で、ハジメ達は劣勢になった人間族に召喚されたのですが、なにしろ1クラス分召喚したのでいろんな人間がいて、魔人族に寝返る者も出たりしています。

愛チャン先生

 ハジメは基本故郷に帰ることしか考えておらず、諸々の依頼などは全て拒否の姿勢なのですが、これも様々なしがらみにより引き受けざるを得なくなっています。既に心の中ではクラスメイト達と決別しているハジメですが、以前も、そして異世界に召喚された後も生徒達のことを第一に考え続ける先生の畑山愛子にだけには心を許し、今のハジメは寂しい生き方だと諭されてからは徐々に優しさを取り戻していきます。が、魔人族に寝返った元クラスメイトを殺すなど、敵対した相手は絶対に許しません。

重武装パーティー

 ハジメの能力は武器や装備品を作る鍛冶職の錬成師で、本来戦闘能力はありませんでしたが、魔物の能力を獲得してからは異常なほどステータスが向上し、魔物の能力を纏わせたオリジナル兵器を生み出せるようになりました。この錬成師という職が「ありふれた職業」らしいのですが、他に同じ能力を持った人物は未だ登場していないので、「ありふれた」というよりは「戦闘に向かない」と言った方がいいような気がします。

二期制作決定

 アンチヒーローになったハジメの活躍ぶりはまさに“俺TSUEEE”なので、主人公に感情移入しがちな「なろう系」としては良い感じに話が転がります。1クールアニメにありがちな「俺たちの戦いはこれからだ!」的結末を迎えましたが、既に第二期制作が発表されているので、いずれちゃんとした結末を迎えられるのではないかと思います。

天之河光輝

 平々凡々だったハジメと対照的に、容姿端麗、成績優秀、スポーツ万能で、異世界転移後もクラスメイトの中で一番優秀なステータスを持って勇者となった天之河光輝(凄い名前だ)というキャラがいますが、ハジメの変貌ぶりについて行けず、一転して噛ませ犬キャラに落ちていきます。こういうところも私のような陰キャには楽しいのですが、「なろう系」に往々にしてありがちな“主人公以外全員馬鹿”的傾向が強いのはちょっといただけません。それなりに反省し、それなりに努力し、それでも主人公には歯が立たずに遂には闇墜ちしていく…という展開が個人的には好きですが、馬鹿なだけだと張り合いがないと思いません?

女子無駄感想

 最後に今季最大の当たりだったと思っている「女子高生の無駄づかい」。略称は「女子無駄」ですが、「女子高生」と略されていた頃があったらしく、番宣ラジオでメインキャラ達が喜んでいましたが、あんたら全員人妻やんけ(笑)。ま、全然構わないのですけどね。

バカ命名ニックネーム

 都立(えっ!?)さいのたま女子高等学校(通称「さいじょ」)に通う個性派ぞろいのJKたちが女子高生活を無駄に浪費する日常学園コメディです。中盤7話で校歌も流れましたが、想像以上にしょうもない歌詞でした。「さいじょ」は夏も冬も暑いのか…

バカ

 メインキャラは3人で、主人公はニックネーム「バカ」の田中望。身も蓋もない仇名ですが、その通りバカです。彼女以外のニックネームは全て「バカ」が名付けているので、名付けの才能はあるのかも知れません。JKのステータスを生かしてモテたいらしいですが、男っ気は全くありません。

バカ2

 CVの人妻声優赤崎千夏はポスト日笠陽子といった感じで、正統派ヒロインからロリキャラ、セクシー系まで様々な役をこなせる人なんですが、今回はまた本当にもの凄いおバカな役を熱演しています。

JKらしいヲタ
恋するヲタ

 「バカ」へのツッコミ役の「ヲタ」こと菊池茜。3人組の中では一番おしゃれで、髪型とか服装とかをよく変えて、いかにも女子高生らしいキャラですが、ヲタクという致命的欠点が。ヲタクモード時の目つきは男を寄せ付けませんな。

ヲタクモードの茜

 CVは美人妻声優戸松遥。「バカ」に対する捨て身のツッコミのほか、美味いものを食べるとキレるという妙な癖もあります。漫画家志望の真正ヲタクですが、画力・ストーリーともイマイチ。それでも夢は諦めていません。動画投稿しているボカロP「低所得P」のファンですが、その正体を知ってしまった「ヲタ」は…

ロボ

 頭が良いけど感情が死んでいる「ロボ」こと鷺宮しおり。3人の中では一番美少女ですが、おしゃれ感のかけらもなく素材だけで勝負しています。「バカ」と「ヲタ」とは小学校時代の友達で、中学では別々になっていましたが、高校で再会することに。

ロボ2

 CVはやはり人妻声優豊崎愛生。感情も抑揚もない「ロボ」の演技は楽な反面ちょっとつまらなかったかも。他校の男子に告られたり、同級生にも好意を寄せられたりと一番モテていますが、一番恋愛にほど遠い人です。

学校でナイトプール

 その他、高校生になっても中二病の「ヤマイ」、小学生並みに小柄で可愛い「ロリ」、百合属性の「リリィ」、不登校気味のオカルトマニア「マジョ」など個性的なJKがたくさん登場してきますが、「バカ」命名のニックネームがいちいち嵌まっていて、お前はもうニックネーム職人で生きて行けと言いたくなります。

ワセダ

 担任は女子大生派の「ワセダ」こと佐渡正敬。それっぽいということでバカに「ワセダ」と名付けられましたが、実際早稲田卒の模様。風評被害じゃなかったのか(笑)。バカ達の入学直後にリクルートスーツの女子大生が好きだと熱く語っていたのでとんでもない駄目教師かと思いましたが、想像以上に真面目に先生やっていて、「バカ」や「ヤマイ」に手を焼いていました。

激情のワセダ

 実は「低所得P」として曲作りをしては動画サイトで発表したりCDを売ったりしていますが、人気はない模様。「ヲタ」は常に絶賛していましたが、正体が「ワセダ」と知って大ショックを受けていました。まあ、そうなるな。

ヤマイ

 人気投票では「ヤマイ」が一番人気でしたが、高二にもなって中二病全開はいかがなものか。実は「バカ」以上にクラスの問題児として「ワセダ」の手を焼かせており、「バカ」以上に将来が案じられます。中二病っていつまで続けられるものなんでしょうか。

リリィ

 個人的にはナメられないようにあえて乱暴で反抗的な態度を取っているけど、随所に良い子ぶりが見えてしまう「ロリ」(CV長縄まりあはドハマリ)、美人かつスタイル抜群で百合属性、かつ「ヲタ」に次ぐツッコミ役の「リリィ」(CV佐藤聡美)が好きでしたね。「リリィ」は百合ゆえのニックネームかと思いきや、本名が染谷リリィなのでそのまんまでした。

マジョとロリ

 最終回は2年進級が危ない「バカ」が、JKやめると言って養豚場で働き出したところへ「ヲタ」と「ロボ」がやってきて戻るよう説得するというギャグアニメとは思えない熱い友情展開になっていましたが、働くのはJKよりもっともっと辛いのは当たりまえ。それにしてもよく2年に進級できたな「バカ」と「ヤマイ」。追試の嵐を乗り切ったのだろうか。この二人についてはそもそもよく入学試験に合格できたなという根本的な疑問もあるのですが、「さいじょ」はとんでもないバカ高だったのでしょうか。しかし義務教育ならともかく、「ロボ」や「マジメ」のような成績の良いキャラもいるんですよね。

百合に走るリリィ

 毎回ギャグが面白くて、一週間のストレス解消に役立ってくれました。原作の漫画、なんと打ち切りになっていたのだそうで、アニメ化によって奇跡の連載再開にこぎ着けたとか。こんなに面白いのに、漫画ではウケていなかったのでしょうか。まあ私も存在すら知らなかったのですが(笑)。

女子無駄メインキャラ

2019年夏季アニメの感想(その5):この世の果てで恋を唄う少女YUNO/ロード・エルメロイⅡ世の事件簿 -魔眼蒐集列車 Grace note-

台風19号

 大型で非常に強い台風19号が東海・関東地方に上陸する見通しとなり、首都圏などは厳戒態勢になっていると思います。大阪はメインコースからは外れていますが、それでも結構な風雨です。自宅がある筑波嶺が心配でなりませんが、台風15号で大被害を受けた千葉県などの人達はそれどころではなく恐ろしいでしょうね。

山風来た

 話は変わりますが、期間限定ドロップで山風をゲットしました。難易度の低い1-3海域だったので気楽に周回していたら5,60回目で来てくれました。何百回回っても来ない人には来ないみたいですが、こればっかりは運なので仕方ありません。

山風お迎え

 山風は白露型駆逐艦の八番艦で、史実では戦争序盤で房総沖で米潜水艦の雷撃により撃沈してしまいました。そのせいかやけに暗くて後ろ向きなセリフが多いです。改装するとテンションが変わるらしいのでレベルアップを早う。特に強くはないのでまさにコレクション的艦娘です。「むべ山風をあらしといふらむむ」ということで今は陽炎型駆逐艦の嵐を求めて7-1海域を周回しています。一体いつ出ることやら。

この世の果てで恋を唄う少女YU-NO感想

 さて延々続く夏季アニメの感想です。まずは「この世の果てで恋を唄う少女YU-NO」(略称「YU-NO」」。正確には夏季アニメではなく、春から2クール放映した作品です。20年以上前の古いゲーム(私はセガサターン版をプレイしました)が原作なので、正直若い人が見るのか疑問でしたが、2017年にリメイク版が出てたんですね。私は懐かしさだけで見ていました。20年以上経つと忘れていることも多いですね。

たくやとユーノ

 並列世界を舞台にした本格的SFファンタジーということで、タイムリープを繰り返して時間線を超えようとする名作「STEINS;GATE」にも大きな影響を与えたのではないかと思います。発売元はアダルトゲームの老舗であるエルフ。かつては「西のアリスソフト、東のエルフ」と呼ばれたものですが、2017年に消滅してしまいました。結構遊んだんですけどねぇ…

セーレス

 中でも本作のようにコンシューマー機に移植された作品は、結構プレイした人も多かったはずです。「同級生」「同級生2」「下級生」「野々村病院の人々」など。その中では「YU-NO」が最後発だったかな。アドベンチャーゲームは全シナリオ踏破が一つの目標になりますが、本作はバッドエンドも積極的に見ていかないとトゥルーエンドにたどり着けないというところが当時は異色でした。

有馬たくや
たくやと先生

 まあゲームではなくアニメの感想を言えという話しですが、主人公(有馬たくや)が、良くも悪くもエルフのゲームらしい主人公なんです。自分では絶対に言わないだろう、やらないだろうということを平然とやってのけるという。でも…

そこにしびれるあこがれる

 という気持ちにはならないんですよね。それでもゲームだとプレイヤーキャラだということもあって、さくさくと進めていくことになるんですが、アニメだと第三者視点で眺めることになります。するとどうでしょう、主人公のアホさ加減が本当に嫌になるほど鼻についてしまいます。特に序盤。一介の高校生なんだから仕方ないかなとは思いつつも、それでも馬鹿過ぎる行動を取ります。ここを超えられなかった人も結構いるかも知れません。

亜由美さん
澪

 「YU-NO」は単なる時間遡行ものではなく、異世界とか次元犯罪者である思念体とか次元監査官とかてんこ盛りになっています。さらに言えば数十万年前に高度な文明を持っていた地球先住民族とかも。たくやのママンは地球先住民族なので、たくやはハーフということになりますが、問題なく人間と混血できるということは、同じ先祖から枝分かれしているでしょうか。

クンクンは食料です

 正直今見ると古くささは否めませんでした。リメイク版をプレイした人はどう感じたでしょうか。ウィキペディアの「YU-NO」の記事は凄まじい出来で、マニアが存在しているようですが、今回改めて見てみると、緻密なシナリオと思いきや、結構ガバガバなところもありました。

神帝

ガバガバ①神帝:神帝は異世界の王ですが、仮面を付けたその正体はたくやのよく知る○○○でした。その説明はアニメでもされていましたが、どうしてそんな役周りを演じ切れたのかは謎。聡明そうな人ではあったけど、一般人の域は超えていないはずなのに。

豊富と結城のそっくりさん
アイリア

ガバガバ②異世界の人々:神帝は現代編に登場するあの人そのものでしたが、それ以外にも豊富に似たキャラ、結城に似たキャラが登場しました。結城似のキャラは「オヤビ~ン」とまで言っているので、てっきり彼らも異世界転移してきたのかと思いきや、そうではなく異世界の原住民(つまり地球先住民族の末裔)である様子。それなら澪や美月似の人達も出てきておかしくないのだが…

龍蔵寺

ガバガバ③龍蔵寺:正確には龍蔵寺に成りすましていたモノですが、これが何をしたいのかさっぱりわからない。いや、逃亡するために次元移動をしたくてたくやのデバイスを狙っていたというのはわかるんですが、そもそもそれ以前に次元の狭間で何をしていたのか、何をしたかったのかが不明。本来肉体のない思念体(精神生命体)らしいのですが、やたら肉体を乗っ取るのが好きみたいですが、肉体を欲していたのか。

次元監査官
AIのアイ

ガバガバ④異世界の成立:異世界デラ=グラントは、「神の涙」と呼ばれる巨大な隕石の衝突を予測した先住民が、大陸を丸ごと次元移動装置に造り替え別の次元に移動させたことで生まれましたが、その巨大隕石は地球のどこに堕ちてどのような被害があったのかは全く不明。隕石を爆破するとかの方がよかったのではないでしょうか。また、危機回避後に地球に帰還するということはできなかったのか。

親子と言うより夫婦ですな

ガバガバ⑤セーレス:異世界でたくやと結ばれユーノのママンとなる「巫女」のセーレスですが、なぜ帝都から逃げてきてあんなところに居たのが全くの謎。あと自殺の理由も謎。「巫女」には重要な役目があり、彼女の死によりユーノが「巫女」にならざるを得なくなったのですが、ママン的には娘に押しつけるくらいなら自分がやる方を選ばないですか?

巫女となったユーノ

ガバガバ⑥ユーノ洗脳:ユーノは捕まって帝都に連れて行かれ、洗脳されてレジスタンス抹殺を行っていましたが、神帝は○○○でユーノがたくやの娘と知っているのになぜ洗脳なんて。普通に事情を話せば理解したんじゃないかと。部下が勝手にやったのかも知れないけど、止めることはできたはずででは。

アマンダ

ガバガバ⑦レジスタンスのみなさん:神帝に反抗する集団ですが、なんとデア=グラントの真実を一切知らず、全ては茶番で神帝の私利私欲のためと思い込んでいました。神帝は○○○に変わる前は龍蔵寺だったらしいので、その頃に疑念を持ってレジスタンスになったというならわかるけど、○○○はレジスタンスに全く無策のままでした。いっそ民全員に真実をぶちまけても良かったのでは。

神奈

ガバガバ⑧神奈ちゃん:売春してたとか本当は○○○○と○○○の娘だったとかは置いておいて、容姿が変わらないから転校を繰り返していたといいますが、高校は3年で終わりやぞ。若く見えるといっても高校生レベルになっているのでそこはメイクとかでなんとかなるのでは。学生にこだわらず生計を立てるべきだったのでは。職業風俗嬢でもまあそれはそれなんですが、なぜにJKに拘っていたのか。

ロード・エルメロイⅡ世の事件簿感想

 続いて「ロード・エルメロイII世の事件簿 -魔眼蒐集列車 Grace note-」。TYPE-MOONのFateシリーズに連なる三田誠のラノベが原作。虚淵玄の「Fate/Zero」に登場したウェイバー・ベルベットの10年後を描いています。

ウェイバー
ロード・エルメロイⅡ世

 若造だったウェイバーは今やロード・エルメロイⅡ世となり、時計塔エルメロイ派の当主の座を預かっています。知識や指導力は並々ならぬものを持っていますが、肝心の魔術師としての能力は大したことがありません。彼は先代ロード・エルメロイが召喚するはずだったライダーを自分のものとして「第四次聖杯戦争」に参加しましたが、そのせいもあって先代は非業の死を遂げましたが。まあ聖杯戦争に参加したマスターは大方死ぬんですが、珍しく生還したウェイバーは、先代の死後に起こった混乱を自らの責任と感じ、エルメロイ派再興に尽力することになるのです。

ライネス

 本来当主となるべき先代の姪のライネスがいますが、彼女が成人してロードとなるまで守ることが義務となっており、そのライネスが持ち込む「魔術絡みの厄介な相談」を、持ち前の分析能力で解決の糸口を見つけ、弟子たちや知り合った魔術師たちの力を借りて解決していくのが筋となっています。

オルガマリー
カウレス

 「魔眼蒐集列車」は作中登場する事件の3つ目で、アニメは前半部がオリジナルエピソード、後半部が「魔眼蒐集列車」のストーリーとなっていました。オリジナルエピソードで世界観や設定を見せてから「魔眼蒐集列車」を描くことにした訳ですね。このため、「Fate/Zero」を見ていなくても、Fateシリーズに詳しくなくても作品世界には入りやすくなっていると思います。とはいえFateシリーズ自体が独特の世界観を持っているので、好きな人は大好きだけど、嫌いな人はやはりダメでしょうが。

獅子劫界離
リヴィアゼリッタ

 「Fate/Grand Order」に登場したオルガマリー、「Fate/Apocrypha」に登場したカウレスや獅子劫界離、「Fate/stay night」「プリズマ☆イリヤ」などに登場したルヴィアゼリッタが出てくるなど、知っている人は喜ぶゲストもいます。また時計塔と対立する聖堂教会の神父も登場していましたが、聖堂教会って「月姫」にも登場するなど、TYPE-MOON世界では最大の組織ですね。キリスト教とはっきり言わないのは忖度なのでしょうか。

化野菱理

 個人的にはロード・エルメロイⅡ世の天敵的に描かれる時計塔法政科所属の魔術師・化野菱理が良かったですね。なにしろ皆口裕子が演じていたので。冷徹そうな役を演じてもにじみ出す声の可愛らしさがたまりません。

ドレスアップグレイ

 またヒロインとしてアーサー王の墓守の一族であるグレイというアルトリアにクリソツの女の子が登場します。聖剣エクスカリバーではなく、聖槍ロンゴミニアドに変形するアッドという魔術礼装を持っており、サーバントととも互角に戦える戦闘力を持っています。このロンゴミニアド、エクスカリバーに比べると知名度は低いですが、息子であるモードレッドとの最後の戦いではロンゴミニアドを使っています。エクスカリバーを使わなかった理由はよくわかりませんが、剣より槍のほうが強いから…とかではないでしょうね、多分。

グレイたん

 「Fate/Grand Order」ではアサシンのサーヴァントとして登場するグレイ。人間なのに。しかもなぜにアサシン。でも上田麗奈の声は儚さがあっていいですね。

ロンドミニアゴを振るうグレイ

 推理モノではあるんですが、何しろ魔術が横行する世界なので、「どのようになされたか」(How done it?)は重視されず、「なぜおこなったか」(Why done it?)、つまり犯行に至った動機の解明が最重視されます。もちろん最終的には「誰がやったか」(Who done it?)を解明することになりますが。

聖槍発動 

 アニメを制作しているTROYCAは比較的新しい会社ですが、大ヒットの新海アニメ「君の名は。」や劇場版 Fate/stay night [Heaven's Feel]の制作協力を行っており、Fate/Grand Orderの第2部OPアニメーションも制作しています。今後もFateシリーズに関わってきそうですね。

フェイカーのサーヴァント

 ミステリーは好きなのですが、謎解きだけでなく、アクションあり、心理戦あり、戦闘ありでなかなか豪勢でした。ラスボス、というか犯人とそのサーヴァントは逃げているので、今後続編もありそうです。というか事件簿に登場する事件は他にもあるのでそちらも映像化する可能性があるでしょう。

ライダー

 なおロード・エルメロイⅡ世が敬慕して止まないライダーですが、その正体はかの征服王アレキサンダー大王。ただし劇中ではイスカンダルと呼ばれています。ペルシア語やアラビア語ではそう呼ばれているということですが、個人的にはその名前を聞くと「宇宙戦艦ヤマト」に登場する惑星イスカンダルを思い出してしまいます。そうするとイメージされるのはスターシャなので、むくつけき髭のおっさんにイスカンダルという名前は違和感ありまくりなのですが、もちろん若い人はそういうことはないんでしょうね。

2019年夏季アニメの感想(その4):荒ぶる季節の乙女どもよ。/うちの娘の為ならば、俺はもしかしたら魔王も倒せるかもしれない。

日本対サモア戦

 ラグビー日本代表がワールドカップを戦っていますが、世界の強豪相手に実に強いですね。既に3勝を挙げていますが、最後の相手はスコットランド。前回ワールドカップでも3勝しながら決勝トーナメントに進めなかったのは、スコットランドに惨敗して勝ち点差で及ばなかったせい。今回は決戦前夜にスコッチウイスキーでも飲み干してみたりして。しかしラグビーってのはウェールズとかアイルランドとか、やたらちんまい国が強い不思議な競技ですよね。ラグビーという競技が英連邦加盟国以外にあんまり普及していないせいなんでしょうか。ワールドカップが英連邦加盟国以外で開催されるのも今回が初めてなんですよね。歴代優勝国も英連邦加盟国ばかりなので、ぜひそちらも風穴を開けて欲しいものです。

荒ぶる季節の乙女どもよ感想

 さてそれでは引き続き2019年夏季アニメの感想です。今回あたりで終わらせたいところでしたが、なお放映中の作品が残っているので今度の土曜日まで続くことに。まずは「荒ぶる季節の乙女どもよ。」。性に振り回される文芸部の女子高生5人組の話です。

主人公だけやたら幸せ

 正直、終盤まではとても良かった。潔癖かつ堅物だったのに、彼氏が出来たらコロッと転向してしまう部長とか、作家志望で原稿持ち込みをしていてリアリティ追求のため顧問を誘惑する部員とか、美人で昔から男につきまとわられたせいでやけにすれていて、友達の彼を狙いにいく部員とか、百合に目覚める部員とか。内面のドロドロ具合が鬱陶しい人には鬱陶しかったと思いますが、私は「イケイケ、もっとドロドロに!」と思っていました。

百合展開

 この先顧問とそういう仲になったり、友達の彼氏をNTRして血みどろ三角関係とか、凄まじい展開を期待していたのですが、さすがに1クールではそこまで風呂敷は広げられなかった…というか、残念ながらそういう方向は目指していなかった模様です。まあ深夜アニメといってもそこまで泥沼展開は無理か。

記号のような校長と教頭

 ただ、終盤が想像以上にがっかり展開で。女子生徒(文芸部員ではない)の妊娠→退学という事件を契機に男女交際禁止を全面禁止として、ラブホ街に男とうろついていことをもって退学処分を喰らった部長を助けようと、顧問を人質に取って学校に立てこもる文芸部員一同。男女交際禁止令撤回、部長の退学処分の撤回、そして謝罪を要求するというちょっと香港の騒動を彷彿とさせる事態になりましたが。

女子高生立てこもり事件

 これが金曜日の夜だったということで、一晩経てば頭も冷えるだろうと放置して帰っちゃう校長&教頭。人質取って立てこもっているのにこの対応はある意味凄い。そして「色鬼」(これって子供の頃やったことがないのでルールとか良く判りませんが)をしつつ互いの感情をぶつけ合う部員達。

荒ぶった乙女ども

 それだけやって朝になるまでの時間に校舎に抗議のデコレーション(?)を行う乙女ども。良くそんな時間があったなあと思いますが、これって完全に学校側への宣戦布告になりますよね?さぞや大変な処分を喰らったのではないかと思ったら。

学校を装飾

 EDは一年後。3年生だった部長は大学生になって彼氏とラブラブ。ということは退学処分は取り消されたのか。他の部員もそれぞれ進級し、顧問は同僚の女性教師と結婚へ。ということで全員ハッピーエンド的終わり方をしています。え?これでいいの?

り香(前)
り香(後)

 荒ぶっていた乙女どもも一発大暴れしたらスカッとしてしまったようです。それはともかく、あれだけ杓子定規だった学校側がなぜすんなり寛大な処置を取る方向に変わったのかが完全に謎。そもそも主要登場人物にいろいろな事情とか背景があるように、校長や教頭にだってそういうものはあるはずなんですが、完全に「石頭の大人」の代表として記号化していましたよね。そういう扱いをするのなら、この事件後に文芸部員達に厳しい処分を下すのは当然のように思えます。その後生徒達が大挙して抗議運動を行う流れになって、事態の拡大&深刻化を恐れて沈静化を図ったというのなら、ちょっとはそのあたりも描いて欲しかった。しかし、メインキャラ以外の生徒は文芸部を気持ち悪い珍獣扱いしていたので、そういう展開になること自体信じられませんが。

文芸部員ども

 大体本作、主人公グループとその周辺については事細かく描くのですが、その分校長と教頭やモブの学生達とかは非常に扱いが雑で、テンプレ的な言動しかしないんですよね。まるでRPGとかのNPCのようです。例えば「TARI TARI」という作品でも生徒と学校側の対立という構図はありましたが、校長や教頭にもそれぞれ事情や背景があることをきちんと描いていました(その分理事長が完全に悪役になっていましたが)。

文芸部員どもその2

 そういう訳で、文芸部員とその周辺にだけ関心がある場合は面白い作品ということになるんでしょうが、どちらかというと校長&教頭側に年齢が近くなってしまった私としては、制作者の興味の範囲外の存在に対するひどくぞんざいな描きっぷりにがっかりという感じです。

ギャラクティカマグナム!

 ところで文芸部員一の美人・菅原新菜が所属していた劇団の演出家・三枝の最後の扱いは酷すぎる。真性ロリコンなので、かつて新菜のことを弄んだとかあるのかと思ったら完全にプラトニックだったし、新菜の方から迫っておいて、いざその気になったらギャラクティカ・マグナム一閃って。まあ本当に手を出そうとするなよオッサンとは思うけど、この人そこまで悪人じゃないと思うんですよね。そこはオヤジに穢され尽くして身も心もボロボロになった新菜と、それでもそんなあなたが好きという百々子という方が百合展開としてはより良いものが…いやちょっと趣味を出し過ぎましたな。

百々子

 ラストが綺麗過ぎですが、途中までは面白く見ました。私のお気に入りは当初の菅原新菜改め須藤百々子。一番事件のない人と思いきや、しょうもない男にまとわりつかれたり、百合に目覚めたりと回を追うごとにドラマチックになっていきました。ぜひ百合ップルは成功して欲しいですが、三枝の復讐劇に巻き込まれるとかあればそれもまた良し。

うちの娘感想

 続いて「うちの娘の為ならば、俺はもしかしたら魔王も倒せるかもしれない。」。図らずも両作品とも「。」が付いています。こちらはタイトルの長さで判るとおり「なろう系」です。どういう訳か角を折られて祖国を追放された魔人族の少女ラティナを保護することとなった凄腕冒険者のデイル。素直で賢く、なによりとても愛らしいラティナにメロメロになったデイルとラティナの生活が描かれます。

絶望顔のラティナ

 4話でラティナがレイプ目になるまさかの鬱展開がありましたが、以降はラティナが病むことはなく、大半の登場人物に愛される存在になっています。デイルは18才にして彼女より娘にデレデレでいいのかと思ってしまいますが、気持ちは分かる!私もこういう娘がそばをうろちょろして欲しい。

可愛いラティナ

 魔人族は角以外人間とほぼ変わらない外見ですが、寿命がはるかに長く(その分出生率が低いらしい)、神ではなく魔王を信奉し、魔力を持っていて魔法が使えます。人間の大半は魔法を使えず、デイルなどごく一部だけが使えます。魔法を使う際の呪文が魔人族の言語らしく、ラティナが人間の言葉を覚えていない頃は呪文でコミュニケーションを取っていました。

魔族の少女
男女平等斬り

 さらに魔人族は人間が恐れる魔王に仕え、その尖兵になる場合があるので、デイルも劇中任務としてそういう魔人族の少女を殺していますが、だから魔人族は忌み嫌われているという訳でもなく、人間に仇なす場合を除いては特に敵視されてもいません。過去に魔人族に酷い目にあったという人達は別ですが、そりゃあ仕方がないでしょうね。このほかエルフとか獣人族も存在し、異種婚もありのようです。

可愛いラティナその2
 
 ラティナは幼いながらにデイルに恋愛感情を持っているようですが、寿命の長さの相違から仮に結ばれても先立たれてしまうことになるようです。ラティナは栄養状態が悪かったせいか初登場時4~5才くらいに見えましたが、実際には8才くらいで、作中で1年くらい経過しているので10才近くになっています。この世界では学校(学舎)は2年で終わりのようで、その後は就職するとか上級の学校に行くとかするようです。ラティナは魔法を使えるし魔力感知も出来て、十分デイルの手助けになるので冒険者になってもいいと思いますが、さてどうするんでしょうか。

娘と結婚

 8才から少女を育てるというと思い出すのが「プリンセスメーカー」シリーズ。8才から18才まで娘を育ててその過程を楽しみつつ、その結果を見るというゲームでしたが、数あるエンディングの中には「育ての親と結婚する」というのがありました。積極的にこの「娘→嫁」エンディングを狙うプレイヤーもいたという話も聞きますが、シリーズ4作品をプレイして、私がこのエンディングを見たのは「プリンセスメーカー4」のみ。これは今まで全然見てないから一度位はと思ったためで、基本娘にそういう気持ちを持つのは良くないと思ってました。まあ魔王の嫁にしてしまったことはあるんですけどNE!

ラティナとラブラブ

 だから自分がラティナを娘にしたとしても、そういう邪な気持ちは持たないと思いますが、ラティナにはラティナの気持ちがありますからね。美しく成長して大人になったラティナに真摯な愛を告げられて、なお断れるかどうかはわかりません(原作ではラティナはやはりデイルに恋愛感情を持っているようです)。少なくともラティナに慕われまくる位に慈しみたいですが、それもラティナがとっても素直で賢く、わがままを言ったりしないからで、現実の女の子とは全然違うんでしょうね。どう思いますか、リアル明里パパ?

ラティナ役の高尾奏音

 ラティナ役の高尾奏音(かのん)は弱冠17才。「魔王様、リトライ!」のアク役も演じていましたが、ラティナの方が断然可愛いです。「艦これ」では軽空母神鷹、軽航空巡洋艦Gotland、海防艦八丈、石垣を演じています。

ゴトランドのコスプレをする高尾奏音

 私はまだ神鷹と八丈しか持っていないのですが、聞けば高尾奏音がコスプレしているGotland、提督への距離感が異様に近く、実装は昨年なのに最初期からいたかのような彼女面をしていると評されています。ぜひ欲しかったんですが、今回のイベントではお迎えできませんでした。次回イベントでは是非。

サキュバスの店

 「なろう系」はハーレムシチュエーションになることが多いですが、本作はデイルがラティナ一筋で、元カノ(或いはかつて振られた)ヘルミネすら敬遠する有様となっていて、事実上「嫁要らず」状態。とはいえまだ20才前。余計なお世話ですが、ラティナには手を出さないだろうけど、欲望の処理はどうしているのか若干気になります。「このすば」の「サキュバスの店」みたいなのがあればいいけど。

やっぱり嫁になるラティナ

2019年夏季アニメの感想(その3):ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうかⅡ/通常攻撃が全体攻撃で二回攻撃のお母さんは好きですか?

秋の猫

 10月に入って秋真っ盛りと言いたいところなんですが、相変わらず妙に暑いですね。東京じゃ30度超えですか。空前の高温じゃないでしょうか。大阪も29度あって、秋になった気が全然しません。秋を味わう時はね、暑さに邪魔されず、自由でなんというか救われてなきゃあダメなんだ。独りで静かで豊かで…と井之頭五郎さん的なつぶやきをしたくなりますね。しつこい暑さにはぜひ関節技を極めてやりたい。画像は最近はまっている猫シリーズですが、せめて秋っぽいのにしてみました。

超人高校生たちは異世界でも余裕で生き抜くようです 打ち切り

 秋季アニメも始まっているので夏季アニメの感想をどんどん進めていきましょう。ちなみに「超人高校生たちは異世界でも余裕で生き抜くようです!」は1話切りとします。1話切りは私としては極めて異例なんですが、ついて行けそうにないので仕方ありません。本作は「小説家になろう」投稿作品ではないのですが、異世界転移ものです。私、基本的に異世界転生・転移ものは嫌いではないんですよ。「オーバーロード」「このすば」「リゼロ」といった傑作もありますし。

超人高校生たちは異世界でも余裕で生き抜くようです 打ち切りその2

 もちろん「なろう系」は特に石多めの玉石混淆なんで、残念作品も多いのですが、本作はちょっとものすごい。まず異世界転移云々の前に現世で登場人物達が既に異能者なんですよ。異世界に行ってチート能力を身につけるのではなく現世で持ってるチート能力をそのまま持ち込むらしいです。一介の高校生が異世界で首相になろうが天才医師になろうがそれは別に構わないのですが、現世で高校生が首相とか医者ってなんなんだそれ。まず現世での活躍ぶりとかその理由について小一時間説明が必要な気がします。そもそも自分同様平凡な主人公が、異世界に行って大活躍するというあたりに感情移入というか自己投影できるのが「なろう系」の良さだと思うのですが、現実でありえないようなスーパーキャラにはちょっとシンクロできそうにありません。みんな楽しんで見られるんですかね?いや「できらぁ!」という人は見て頂いて一向に構わないんですけどね。

ダンまちⅡ感想

 では打ち切り情報に続いて「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうかⅡ」です。こちらは一期が安定の面白さだったのでストーリー展開には問題ないのですが、原作に追いついたという訳でもないのに二期との間隔が4年以上空いてしまったというのは残念でした。前回までの筋を忘れてしまいます。

ヘスティアとベル

 今期は原作第二部の後半、6巻~8巻あたりがアニメ化されました。アポロン・ファミリアとの戦争遊戯、イシュタル・ファミリアとの抗争と新メンバーサンジョウノ・春姫の加入、ラキア王国のオラリオ侵攻とヘスティア誘拐といった事件が立て続けに起こります。ダンジョン潜れよベル(笑)。ちなみにタイトルと違ってベルは異性関係が全然奥手なので、全然出会いを求めていないような気がしますが、これは「異性との出会い」ではなく「仲間との出会い」なんでしょうかね。

しょぼいアポロン

 戦争遊戯はもっと長くやるのかと思いきやあっさり決着してしまいました。ベルはいろんな神様から注目されますが、その度にその神様の眷属から妬まれるという。アポロンような男神の場合、「ウホッ」な関係でもない限り眷属がそんなに妬まんでもと思うのですが、フレイアのような女神が注目している場合は、眷属が嫉妬するのは良く判ります。ファミリアへの加入は恋愛感情でという訳ではないと思いますが、美貌の女神様となれば話は別。それにしてもアポロンはしけた神様でしたね。

イシュタル
フレイアとオッタル

 奇策が嵌まったアポロン・ファミリアと違ってイシュタル・ファミリアは強力なので正面からぶつかったらとても勝てない相手でしたが、フレイア・ファミリアが代わりにほぼ片付けてくれました。元々イシュタル・ファミリアはフレイア・ファミリア壊滅を目論んで色々画策していたようなので、先手を打たれた形になりましたが、ベルたちヘスティア・ファミリアはこの二大ファミリアの抗争に巻き込まれたというか激突の火種を放ったというか。

サンジョウノ・春姫

 新加入のサンジョウノ・春姫はイシュタル・ファミリアで娼婦をやっていたことになっていますが、実際には男の裸をみると気絶してしまって役立たずだったので処女のままだそうですが、そんな設定はいらなかったような。実際バリバリ娼婦として働かされていて、それでもベルが救うという方が格好よくないですかね。原作ファンに処女厨でもいるんでしょうか。

ヘスティアを攫うアレス

 アレス率いるラキア王国とのもめ事は、ヘスティアが誘拐されたことがメインになっていましたが、戦力的には圧倒的にオラリオ側の方が強いので、ヘスティアとベルの関係というか、神と人の違いを乗り越えてベルと相思相愛になりたいというヘスティアの思いと向き合わされる話がメインになっていました。ヘスティア、一期の頃は可愛かったような気がするのですが、二期ではどうもちょっと。ヘスティアはアテナやアルテミスとならぶギリシャ神話の三大処女神なんですが、ベル相手ならそれを捨てちゃうってことなんでしょうか。神のステータスが変わる(笑)。

ベルとアイズ
可愛いシル
エイナさん

 そんなベルにはそれこそダンジョンで出会ったアイズという想い人がいるんですが、このキャラの魅力ってのが今ひとつわからないままですね。強いのは判るんですがどうもそれだけのような。ベルにやたら好意的なシルとかエイナの方がいいような気がします。

通常攻撃が全体攻撃で二回攻撃のお母さんは好きですか?感想

 続いて「通常攻撃が全体攻撃で二回攻撃のお母さんは好きですか?」。異世界ものといえば異世界ものなんですが、他作品と決定的に違うのは、内閣府が作ったオンラインゲーム内を冒険しているということと、それを全キャラが自覚していること。ゲームのタイトルは「MMMMMORPG(仮)(ママの 、ママによる、ママのための、ママと、息子がもしくは娘が、大いに仲良くなるためのRPG)」で、まさに息子ないし娘が母親同伴で冒険することになります。目的は母親と子供を仲良くさせること。

大好パーティーメンバー

 いわゆる剣と魔法のファンタジー世界ですが、ゲームなので怪我は演出で、死亡しても棺桶に入るだけで蘇生魔法ですぐに復活できます。母親と子供を仲良くさせることが目的なため、「母親」としての想いが強ければ強いほどゲーム内の常識を覆すような力を発揮することができます。プレイヤーキャラ以外に多数のNPCが存在しますが、開発が間に合っていないベータ版のため、アスキーアートで描かれている者も多数います。

超絶賢者ワイズ
メディ

 ということで、主人公・大好真人がテスターとして実母・真々子とゲーム内を冒険することになり、様々な理由で母親と不和になった自称超絶賢者ワイズや腹黒ヒーラーのメディ、サポーターのポータを仲間にしていきますが、その過程でこのゲームを妨害しようとしている勢力の存在が明らかになっていきます。

アマンテ

 終盤登場したラスボスである謎の敵アマンテは「反抗組織リベーレの四天王」だと名乗ったので、おそらく二期が制作されれば残りの三人も登場するでしょう。アマンテはまさに「四天王最弱」を地で行くようなドジッ娘お笑いキャラでした。

やたらマザコンっぽい親子

 それにしても問題は真々子さんですよ。見た目が若すぎる巨乳ナイスバディは、息子と間違いを犯すことを前提にしたキャラ造形としか思えません。とにかく息子一筋なんですが、夫はどうでもいいんでしょうか。死別したとか離婚したとかいう話は出てきませんが。

真々子さん触手プレイ

 この人をどう見るかによって本作の評価は大きく変わると思われますが…個人的には正直かなりキモかった。CV茅野愛衣はそりゃあ頑張っていたと思いますが、やはりここはお姉ちゃんこと井上喜久子(17才)を起用して欲しかった。かーやにはまだちょっと早かったんじゃないでしょうか。

奥墨ユイコ

 うっかり感想書くのをど忘れした異色のフェチアニメ「みるタイツ」に、茅野愛衣は色っぽい高校教師奥墨ユイコとして出演。7話「誘惑タイツ」では主演して色っぽさ全開にしていましたが、これは非常に良かった。これまでの出演キャラ的に、色っぽいキャラというのはどうかと思いましたが、ぜひお相手して貰いたい女性教師を見事に演じていました。

パタパタママの替え歌

 ED「通常攻撃が全体攻撃で二回攻撃ママ」は懐かしの「パタパタママ」の替え歌で、これにはすっかり意表を突かれたのでついつい最後まで見てしまいましたが。

シラーセ
メディとメディママ

 いや他にも内閣府職員のシラーセこと白瀬真澄を怪演する新井里美とか中原麻衣のDV教育ママの切れっぷりとか見所は多々あったんですけどね。でも二期は厳しいかな。プレイヤーキャラは母親同伴でやってきたけど色々あって別れたという設定がある中、ポータだけママンに関する言及が一切ないので何かあるのだろうと思われますが、一期で終わりなら華麗にスルーでいいんでしょうね。
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