2019年春季アニメ序盤の感想(その1):ワンパンマン2/異世界かるてっと/この世の果てで恋を唄う少女 YU-NO/賢者の孫

皆さんお久しぶりです。更新せずに3週間近く経過してしまいましたが、その間に元号は変わるわ、GWは始まって終わるわ、立夏は過ぎるわでいろいろありました。GWは筑波嶺に戻っておりまして、スマホでは閲覧は出来ても更新はなあ…ということでご無沙汰してしまいました。GW中はずっと風邪をひいていて、真冬にもひかなかったのになんということだと思っていたのですが、仕事じゃなくて良かったというかなんというか。最近ようやく直りましたけど、たかが風邪もたまにひくとなかなか直らないものですね。

それはそうと、昨日、週刊ヤングジャンプの公式サイトで、漫画家の荻野真が4月29日に腎不全のため死去したと発表されました。享年59…若いですねえ。同誌では1985年に「孔雀王」でデビューし、以後も数々の連載をしていました。。密教世界をモチーフにした「孔雀王」は一世を風靡しましたね。私も大好きでしたよ。最初は一話完結の魔物退治だったのが、次第に強大な敵「六道衆」の存在が明らかになっていき、最終戦争的局面に突入していくという大ヒット作でした。OVAや映画、ゲームも制作されていましたね。その後も続編の「孔雀王 退魔聖伝」とか「孔雀王 曲神紀」が発表されていましたが、絵柄が大きく変わってしまい…正直、初期の絵柄が好きでした。ご冥福をお祈りいたします。

本日はもうそろそろ中盤に入ってしまっている2019年春季アニメ序盤の感想を。まずは「ワンパンマン2」から。5話まで視聴しました。なぜか監督や制作会社が変わっていますが、「けものフレンズ2」的な何かがあったんでしょうか?テレビ東京だけにちょっと心配。まあ内容は完全に一期の続きですが。

人間なのにヒーローより怪人に感情移入し、「人間の怪人」と称してヒーロー狩りを行うガロウが登場します。これと時期を同じくしてプロヒーローが所属する「ヒーロー協会」の向こうを張る「怪人協会」が登場、同時多発的に攻撃を行って世界を混乱に陥れます。ということは、怪人協会所属の怪人はプロ怪人?怪人にプロとかアマとかあるんでしょうかね。

プロヒーローは実績・戦闘能力・社会貢献度・大衆人気などを基準としてS・A・B・C級にランク付けされており、未だ正当な評価を受けていないワンパンマンことサイタマ(あだ名は「ハゲマント」)はB級、その弟子を自認するジェノス(あだ名は「鬼サイボーグ」)はS級となっています。どんな強敵でもサイタマと戦うとそれこそワンパンで倒されてしまうので、怪人と他のヒーロー達との戦いぶりなんかが描かれていきそうですが、実はガロウ、さっそくサイタマに遭遇してワンチョップで倒されています。しかしサイタマが怪人と認識しなかった(ただのカツアゲの不良なんかだと思った)のと、気絶したガロウが都合良く前後の記憶を失っているので事なき(?)を得ました。


ヒーローがランク付けされているように、怪人も「災害レベル」でその強さと脅威度がランク付けされています。そのランクは神・竜・鬼・虎・狼で、一期一話冒頭に登場したワクチンマンが災害レベル「竜」、サイタマがヒーロー活動を始めるきっかけとなったカニランテが災害レベル「虎」、一期ラスボスである宇宙から来た暗黒盗賊団ダークマターの頭目ボロスが災害レベル「竜以上」となっていました。「竜以上」はS級ヒーローをもってしても対独では対処不可能になるようですが、サイタマにとっては「結構強い」という程度でしかないようです。おそらく人類滅亡クラスの脅威とされる災害レベル「神」でも出てこないとサイタマは燃えられないのでしょうが、未だ登場していません。

「怪人協会」所属の怪人は自分のランクを上げることに地道をあげているようで、災害レベル「竜」になると「幹部」として扱われるようです。S級ヒーローみたいな感じでしょうかね。ガロウも怪人協会に誘われていましたが断ったので第三勢力的存在ということに。サイタマと再戦するのか、それともかつての師であるS級屈指の強者バングと師弟対決をするのか。

お次は「異世界かるてっと」。5話まで視聴。いわゆる「なろう系」でくくられる異世界転生もの4作品(「幼女戦記」「オーバーロード」「この素晴らしい世界に祝福を!」「Re:ゼロから始める異世界生活」)の登場人物がぷちキャラ化して一堂に会するクロスオーバー作品です。「幼女戦記」以外は「小説家になろう」に連載されていたので正真正銘「なろう系」なんですが、テンプレ作品ではなくそれぞれはっきりした特色を持っているが故にヒットしたんだろうと思われます。

上記4作品を視聴した人向けのエンターテイメントに徹したギャグアニメなので、見る側もゆるーく楽しんでいればいいのですが、似たようなヒキニートだったカズマとスバルが意気投合するかと思いきや、ラブのあるスバルにラブのないカズマが一方的に嫉妬したりして笑えます。「このすば」の面々だって見た目だけは悪くはないんですけどね。見た目だけは。

あと魔族やアンデッドを徹底的に嫌うアクアが隙あらばアインズを倒そうとし、その度にカズマに殴られて止められていますが、駄女神とはいえ腐っても女神、作中でもアンデッドには圧倒的な強さを見せていたアクアなので、アインズとガチで戦ったらどうなるのかは大変興味があります。ぜひ作風の違いを乗り越えて一騎打ちして貰いたいものです。

アインズの超位魔法は本物の女神であるアクアに通じるのか?アクアのゴッドレクイエムは死の支配者(オーバーロード)であるアインズに効くのか?「このすば」ではアンデッドの王とされるリッチであるウィズは、アクアに手も足も出ませんでしたが、「オーバーロード」ではリッチ(エルダーリッチ)はそれほど強力な魔物ではなく、その上位に「ナイトリッチ」、さらにアンデッドの最高峰「オーバーロード」が存在しています。

続いて「この世の果てで恋を唄う少女YU-NO」。6話まで視聴。20数年前にプレイしたゲームなので懐かしさのあまりつい見てしまいましたが、当然ながらキャストは大変化しています。

実はかつて「YU-NO」のタイトルで18禁アニメが制作されていますが、30分×4という尺では世界観を説明し切れず、正直ゲームをプレイしていない人にはよくわからない展開になっていたほか、肝心のエロシーンも細切れで使えない(何に?)という中途半端なものでした。

ゲームはタイムリープものの名作「STEINS;GATE」に先行した作品であり、私も性描写がソフトになった(18禁ではなく18推奨)セガサターン版をプレイしましたが、2017年にフルリメイク版が発売されていたんですね。気づかなかったこのリハクの目を(ry。

ゲームではバッドエンドを迎えないと入手できないアイテムがないとバッドエンドを回避できないという特殊なルールがあり、セーブポイントに戻ってもバッドエンドで入手したアイテムは手元に残っているという。それじゃ時間改変じゃないかと思われますが、実は「STEINS;GATE」でおなじみの平行世界での出来事となるので時間改変とは違うという。「YU-NO」の世界観設定については、ウィキペディアに恐ろしいほど詳細な解説がなされているので、理解できなくても一度ごらんになってはいかがかと思います。今では「独自研究のおそれ」などとされていますが(笑)。


親は異端の学者とはいえ、一介の高校生である主人公の有馬たくやは、タイムリープの能力を手に入れながらも実に頭の悪い行動をとり続けるので、「これが頭の悪い高校生か」と失笑ものです。しみじみ「STEINS;GATE」での岡部倫太郎はなんだかんだ言っても一応大学生だったんだなあと思います。ほぼやっていることは窓にぶつかり続けた挙げ句にようやく開いている窓の隙間から外に出られた羽虫のような。

とりあえず私の好きな義母の亜由美(ギャルゲー全般に先生とか主人公より年上キャラが好きなんです。自分の年に近いからか)をめぐるあれこれが終了したようですが、今回の名塚佳織も悪くはないんですが、旧作同様お姉ちゃんこと井上喜久子にやってもらっても良かったのでは。


島津澪の釘宮理恵、波多乃神奈の内田真礼はいい感じ。しかし神奈役はいいのかまれいたそ?もうアラサーだからいいのか。いや、そうじゃないといけませんな。ミスターNTRこと豊富秀夫はえぐぅこと江口拓也を充てながらもう退場の様子。間接的ながらバッドエンドでNTRをたくやに見せつけたのは良かったですが、この人はキャラが立っていたので、異世界編(あわわ…)まで引っ張って、異世界でも亜由美をNTRするなどしてたくやの宿敵ということにしても良かったような気がしますね。それにしてもゲームは完全クリアしたんですが、20年以上前なので結構忘れていますね。たくやの馬鹿さに辟易しなければ視聴を続けましょう。

今回最後は「賢者の孫」。5話まで視聴。いわゆる「なろう系」ですが、その中でも王道ともいえるキング・オブ・なろう系ではないでしょうか。主人公シンは現代日本に生きていた20代のサラリーマンでしたが交通事故で死亡して異世界に転生します。赤ちゃんとして異世界に生まれ直しているのは「幼女戦記」と同じですが、1歳で魔物に襲われた際に前世の記憶が目覚めます。しかし学んだ知識については覚えているものの前世での自分の素性や死因については忘れているそうです。

身寄りがなくなったところを賢者マーリンに引き取られ、マーリンから魔法を、マーリンの元妻である導師メリダから魔道具の知識を学び、それらを前世の記憶と結びつけることで祖父母すら超える規格外の魔法や魔道具を生み出すことになります。要するにチート能力発動。

規格外の魔法使いとなったものの、反面人里離れて育てられたため異世界の一般常識を知らない世間知らずになってしまったシン。周囲の勧めでアールスハイド魔法学院に通うことにしますが、「賢者の孫」という経歴(拾われただけで本当の孫じゃないですが)と破格の成績で首席入学となり、様々な事件に巻き込まれていきます。


シンのセリフとして非常に有名なのがこれ。作中でシンがことあるごとに、周りが太刀打ちできないことをやってみせ、それに周囲が驚愕するのですが、シンには周囲が何に驚いているのかさっぱりわからないという。これを面白く思った「なろう系」ファンが、当人が何か凄いこと・周囲を驚かせることをやる→「またオレ何かやっちゃいました?」とすっとぼけるというネタとして定着しているようです。

そういう経緯もあって、「オレTUEEE系」(圧倒的に強い主人公が特にピンチに陥ることもなく並み居る敵を蹴散らし続け、周囲からも手放しに賞賛され、複数の異性から好意を寄せられる作品)の代表格とされ、嫌いな人は大嫌いといわれる本作ですが、視聴してみたらそんなにひどいものでもないですよ。周囲にはやたら女の子がいるけどシン本人は相思相愛のシシリー一筋みたいだし、いわゆる中二病的表現を嫌っているし。シン役の小林祐介はリゼロのスバルなどすでに実績のある人ですが、その他は若手声優が主体のようなので、本作で名を挙げられるといいですね。


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