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記憶に残る一言(その102):ハート様のセリフ(北斗の拳)

八重桜のトンネル

 社畜の仲間入りを果たして連日ひいひい言っている若人達も、きっと間近となったゴールデンウィークを心の支えにして耐えているであろう今日この頃。毎年のことですが、10連休というのは空前絶後ではないでしょうか。これまでも土日の配置の関係で年末年始に9連休というのはありましたが、それを超えるとは。そして若人よ、ゴールデンウィーク明けにはしっかり五月病になるのも世の習いなのですが、連休が長ければ長いほど五月病も重篤になるに違いありません。10連休ともなればそのままニートにクラスチェンジする者も出るに違いありません。本日はそんな社畜になった若人達に贈る記憶に残る一言です。

サザンクロス 

 名作「北斗の拳」は当初ケンシロウとラオウの戦いの決着をもって完結する予定だったとされますが、連載誌である少年ジャンプは不人気作は10週で打ち切るという暗黙のルールがあることで有名した。なんで当初はとりあえず10週分しか考えていなかったのではないかという気配もありました。それがケンシロウ対シン、つまり北斗神拳対南斗聖拳の戦いで、ここで完結したととしても一応の体裁は取れるという形でした。幸いにも大人気を博して長期連載となった訳ですが、あまり先の事を考えていなかったせいで、一子相伝のはずの北斗神拳なのにケンシロウの兄弟弟子が何人も生存していたり、北斗神拳と対の存在かと思われた南斗聖拳が多数の流派に分かれており、シンはそのうちの一つの流派の伝承者に過ぎなかったという状況が生まれてしまいました。もっともこれは原作者の武論尊のストーリー作りが即興的で伏線の張り方も直感頼りだったことや、当時の編集部も先の展開をあまり決めずに読者の反応を見ながらストーリーを作るという方針のせいでもありますが。

南斗孤鷲拳のシン 

 その冒頭の敵・シンはケンシロウから許嫁のユリア(この人も後に南斗六聖拳の一人で、「極星」を宿星とする「南斗最後の将」という設定が生まれましたが、拳法を使う描写は全くありませんでした)を奪い、サザンクロスを拠点に関東一円を支配する一大勢力を構築しました。そのシンが作り上げた軍団がKINGで、トランプのマークにちなんだ名前の4部隊に分かれていました。各部隊のトップはマークの名前で呼ばれ、さしずめシンの四天王という感じでした。

KING四天王 

 ボウガン使いのスペードは明らかに四天王最弱でしたが、棒術を使うダイヤは「スペードなどとは格が違う」、かぎ爪を使うクラブは「スペードやダイヤと違い、自分は修行を重ねている」と自称しており、自称とはいえ力の差はあった模様です。まあそれでもケンシロウに全く歯が立たなかったと言う意味では五十歩百歩ですが。

 ハート様尊像

 そして四天王最強は断然ハート様。我々が「様」を付けて呼ぶ必要はないんですが、作中登場する雑魚達がこぞって「様」を付けているのでどうしても影響を受けてしまいます。そういえばアミバにも「様」を、ジャギには「兄さん」を付けたくなりますね。

キラー・トーア・カマタ

 モデルはプロレスラーのアブドーラ・ザ・ブッチャーと言われますが、個人的にはキラー・トーア・カマタじゃないかと思っています。「拳法殺し」の異名を持ち、彼を倒すことのできるのは、あらゆるものを貫く南斗聖拳の使い手であるシンのみとされていました。その強さゆえか、見かけによらず普段は温厚かつ紳士的な振る舞いをしていました。

荒くれども 

 ケンシロウの出現によりスペード・ダイヤ・クラブが倒されたことで恐怖と焦燥が募っているKINGの荒くれ達。クラブの部下が「酒だ酒!」と怒鳴ります。ビビるバーテン。

暴力を振るう荒くれ 

 「もたもたするなー!」とバーテンを殴り飛ばすクラブの部下。吹っ飛んだ勢いでカウンターのグラスなどが割れてしまいます(ここ大事)。

颯爽とハート様登場 

 すると「やめなさい!!」と制止の声。「な、なんだと~」クラブの部下が振り向くと…

威圧するハート様 

 睨み付けるハート様。その迫力には荒くれ達もびびりまくりです。

北斗恐れるに足らず 

 「ハ…ハート様」と恐れおののく荒くれ達。ちびまる子ちゃんなら顔に縦の線が描かれるところでしょう。一方ハート様は悠然とあくびしながら「たったひとりの男にビクビクしおって情けないやつらだ!!」とバッサリ。返す刀でバーテンを見つめるとおびえまくるバーテンですが…

大事な労働力なんだ 

 にっこり笑うハート様。これが今回の記憶に残る一言です。「さっ続けなさい。困ったことがあったらなんでもいうといい。きみたちは大事な労働力なんだ」先輩にいびられている新人社畜に課長あたりがこう言っている情景が各社で繰り広げられているとかいないとか。「労働力」の発言が突っ込まれがちですが、会社の上司が部下をいたわるのも、ひとえに「労働力」だからなのでさほど問題はないかと。会社で全く役に立たなかったら居続けることもできないでしょうし…と、とっくに社畜に洗脳されているユーススは思うのでした(笑)。

一杯もらおうか  

 笑顔で「わたしにも一杯もらおうか」と気さくなハート様。バンと手をカウンタに突きますが、そこにはさっきのガラスの破片が…

血、血が 

 痛みに手のひらを確認すると、ガラスが刺さって一筋の血が。「ち…血~~」ハート様の態度に異変が。

豹変ハート様 

 「いてえよ~!!」これも名言で、痛いときはしばしば使ってしまいます。ほんのかすり傷だというのに血を見ると豹変してしまうハート様なのでした。

バーテン一撃 

 そしてバーテンに張り手一閃。猪木なら「元気ですか~!!」と叫ぶところですが、ハート様の張り手の威力はまさに一撃必殺でした。どおくまんの漫画表現のように目が飛び出てしまうバーテン。

暴れるハート様 

 暴走モードに入ったハート様にビビる酒場の荒くれ者一同。クラブの部下だけでなくダイヤの部下もいます。

ハート様を攻撃 

 攻撃の矛先を荒くれ者共に向け始めたハート様。「このままじゃおれたちまで殺されちまう」と焦りまくり、全員で棍棒を投げつけて気絶させる作戦に出ます。

やったか? 

 見事全弾命中!伊達に荒くれをやっている訳ではないようです。KINGでは毎日棍棒投げの練習とかやっているのかな。

体の中に棍棒が 

 しかしなんとハート様の体の中に棍棒が吸い込まれるように飲み込まれていきます。なん…だと

棍棒返し 

 「むん!!」そして棍棒を一気に跳ね飛ばすハート様。

荒くれ全滅 

 降り注ぐ棍棒に荒くれ者は全滅。北斗神拳に敵が射た矢を2本の指で受け止め、そのまま放った相手に投げ返すというカウンター攻撃である奥義「二指真空把」がありますが、集団を一気に殲滅するという意味ではハート様の技は二指真空把の上位互換技のようです。技名がないのが非常に残念です。

やっちまった 

 「またやっちまった…あれほど血は嫌いだってのに…」とテヘペロ状態のハート様。大事な労働力も戦力も流血の前には瑣事ということですか。なおあらゆる腹部を中心にあらゆる衝撃を吸収するハート様の特異体質は北斗神拳をも無効化し、ケンシロウも一度は窮地に追い込まれましたが、高速かつ連続的な蹴りで皮下脂肪を移動させ、秘孔をむき出しにした状態にして拳で衝くという「北斗柔破斬」を喰らって破れることに。

ひでぶ 

 ハート様の体が破裂する際の断末魔の悲鳴「ひでぶっ!!」も名言というか名悲鳴として非常に有名です。「ひでぇ(=痛ぇ)」と叫んでいる最中に体が破裂したため「ぶ」に繋がり、「ひでぶ」となったそうです。

ペッポウ 

 これ以前の敵キャラは無言で爆死していましたが、このセリフのヒットにより、「あべし」「うわらば」「たわば」「ぱっびっぶっぺっぽぉっ」など「珍妙な断末魔を上げながら死ぬ」という方式が確立し、「北斗の拳」大ヒットの一因となったと言われています。 

若い頃のハート様  

 なお「北斗の拳いちご味」に若き日のハート様が描かれていました。その姿はどうすればこうなるのかと言うたくなるほど違っており、虚弱そうな優男でした。

ハート様と姉 

 初出は2012年12月発売「コミックゼノン」に掲載された読切外伝「HEART of Meet〜あの日の約束〜」で、作者は違うのですが原哲夫推奨!!とされているので準公式とみていいでしょう。それによるとハート様の本名はアルフレッドで元は良家の子息で痩せた病弱な美少年でした。サラという美人の姉がいましたが、暴漢に誘拐されそうになったアルフレッドを助けようとして殺害されてしまいました。その際、手についたサラの血を見て叫ぶとアルフレッドの姿が見られ、これがトラウマとなって血を見ると暴走するようになったようです。行きずりのシンに救われたアルフレドッドは、シンの強さに憧れてそのままついて行くこととなったようです。強くなる過程であそこまで変貌せざるを得なかったとすると、ハート様の姿にも哀愁が感じられますね。「いてえよ~!」と叫んで暴走するハート様、痛いのは体ではなくきっと心の傷なんでしょう。

強くなるための変身 
  
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好きなアニメキャラ(その102):アルベド(オーバーロード)

八重桜咲く

 ソメイヨシノはほぼ終わりましたが、代わって八重桜が咲いていますね。色が濃くてこれはこれで結構。ところで今週はモンキー・パンチ、小池一夫と漫画界の巨匠の逝去が相次いで報じられました。特に小池一夫先生は「艦これ」の先輩としても親近感を持っていたのでとても残念です。

小池一夫と江風 

 小池先生は「艦これ」を始めるきっかけとなった駆逐艦江風がお気に入りだったそうで、「この娘にたどり着くまで死ねン」と宣言していました。江風が先生と同い年(進水が1936年)だったせいなのか。先生はよく「ん」を「ン」と表記しますが、江風も「ン」を使うので、そういう点も影響したんでしょうか。首尾よくゲットした後は、「Level99は遠いけど結婚まで死ねン」と呟いていましたが、本年2月に遂に結婚したそうです(ただし奥さんが、だそうです)。夫婦でがっつり「艦これ」なんてとっても素敵なんですが、これで思い残すことがなくなった、という訳ではないでしょうが…ご冥福をお祈りいたします。ちなみに私も江風は持っていますが、レベルはまだ83。結婚(ケッコンカッコカリ)にはまだまだ遠いです。

アルベドその1 

 本日は好きなアニメキャラということで、オーバーロードのアルベドを紹介したいと思います。近未来のDMMORPG「ユグドラシル」は長らく人気を誇っていましたが、遂にサービス終了の日を迎えることになりました。屈指の強力ギルドだった「アインズ・ウール・ゴウン」もすでにギルド長モモンガ以外は姿を消し、モモンガはギルドの本拠地「ナザリック大墳墓」で一人最後の瞬間を待っていましたが、なぜか時間になっても強制ログアウトされず、なんとナザリック大墳墓はまるごとよく似た異世界に転移していたのでした。モモンガはかつてのギルド名「アインズ・ウール・ゴウン」に名乗りを改め、ナザリック地下大墳墓の勢力を率い、まだ見ぬ強者、未知の技術や魔法、そして何より他のユグドラシルプレイヤーの存在や痕跡を探るため、慎重な姿勢で行動を開始していきます。

アルベドその2 

 現在ナザリック大墳墓における人間のプレイヤーはモモンガ改めアインズただ一人ですが、NPC達が意思を持って動き出し、アインズ自身もゲーム内のキャラであるオーバーロード(死の支配者)になってしまいました。アンデッドへの変貌によって人間であった頃の精神のほとんどが消失してしまったこと、NPC達に属性「悪」かつ人間嫌いな者が多い(ギルドの構成メンバー全員が異形種で、悪のロールプレイに徹して活動していたため)により、異世界の人間に対しては、縁あって交流した者以外にはほぼ無関心です。

微笑むアルベド 

 アルベドはナザリック地下大墳墓のNPCの中でも最上位の地位を与えられている7人の階層守護者7人の中でも守護者統括の地位についており、全NPCの頂点に立つ存在です。「アルベド(Albedo)」はラテン語で「白さ」の意味を持ち、その名の通り純白のドレスを纏った美しい女性の姿をしています。異名は「慈悲深き純白の悪魔」。

階層守護者達 

 種族としては人ではなく悪魔で、属性は極悪。ちなみに悪再度の属性は中立→悪→凶悪→邪悪→極悪の順になっており、アルベドはアインズと並び悪の最高峰ということに。瞳は金色で瞳孔は縦に割れ、頭には山羊のような角、腰には漆黒の翼が生えています。この翼は主に感情表現に使われていますが、実際に飛べるようです。

私室のアルベド  

 制作者はギルドメンバーの一人であったタブラ・スマラグディナ。真面目かつ凝り性でギャップ萌えだったそうで、アルベドに関しても非常に細かい設定を行っていました。その設定により、ナザリック全階層を一人で管理することが出来るほどに内務能力に長けており、また主婦業一般に関しても優れた能力を持ち、暇なときは編み物や掃除など、女性的な作業を行っています。これでアインズ様クッションとか抱き枕とかを作っていたりして。

アルベドの設定 
アルベドの設定変更 

 なお長大な設定の末尾は「ちなみにビッチである。」で締めくくられていましたが、流石にこれはないだろうと思ったモモンガは、この部分を遊び心で「モモンガを愛している。」に変更しました。これが影響して異世界転移後はモモンガ(アインズ)を深く愛するようになり、アインズ絡みのこととなると途端にダメキャラに変貌し、甘い吐息を漏らしながら自分の世界に入り込んでしまって使い物にならなくなってしまいます。挙げ句に暴走して話のオチになるという展開待っています。

アルベド対シャルティア 
アルベド対シャルティアその2 

 同じくアインズを心から愛している階層守護者シャルティアとは度々恋のさや当てを演じていますが、シャルティアはネクロフィリア(死体愛好癖)があるのでアインズの骸骨姿がたまらないようです。もっともシャルティアは制作者であるペペロンチーノがエロゲーマニアだったせいでエロゲーに有りがちな設定をてんこ盛りにされており、「嗜虐趣味」「同性愛」なども持ち合わせており、ストライクゾーンが広いみたいですが。

シャルティア
シャルティアの本性 

 互いをディスり合うとき、アルベドはシャルティアを「ヤツメウナギ」、シャルティアはアルベドを「大口ゴリラ」と罵っています。実際シャルティアが真の姿を見せると、確かにヤツメウナギと言いたくなるような禍々しい姿でしたので、アニメでは描かれませんでしたがアルベドの真の姿も…

フルアーマーアルベドアーマロイドレディ
 
 玉座の間の玉座の隣に配置され、王の守りという役割を与えられているため、防御に特化しており、HPと防御力は守護者の中でもトップです。漆黒の鎧「ヘルメス・トリスメギストス」は三重装甲になっており、超位魔法すら3回耐えることができますが、フルアーマーアルベドは、ほぼほぼアーマロイドレディですね。

 ひれ伏すアルベド

 防御に特化した分、攻撃力では他の守護者に劣り、総合力最強とされるシャルティアには敵わないようです。二位は第六階層守護者の双子の片割れマーレですが、マーレとアルベドは僅差なのでこの二人が戦ったら勝敗の帰趨は読めません。

指輪を外したくないアルベド 

 外出しがちのアインズに代わってナザリックを管理するほか、アインズの秘書(本人曰く「正妃」)として活躍しています。アルベドがいるのでアインズは安心して留守を任せられるとも言え、アルデドはナザリック内をほぼ自由に転移できる指輪「リング・オブ・アインズ・ウール・ゴウン」(婚約指輪のように思っている様子)やギルドメンバー用の予備部屋を私室として与えられるなどの好待遇を得ています。

モモンガコレクション 

 私室は自作の大小様々なアインズのヌイグルミや抱きまくらで満たされており、部屋は掃除するメイドすら立ち入り禁止となっています。

香り付けしているアルベド 

 またアインズの寝室に忍び込んで自らの体を使って“香り付け”を行っていることも。アルベドはとてもいい匂いがするらしいので素敵なサービスとも言えますが、不死者であるアインズは疲労することがなく、睡眠も不要なので徒労に終わるかも知れないと思われましたが…。無茶苦茶高い能力を持つ階層守護者を相手に支配者然と振る舞うことはかなり精神的に疲れるようで、ベッドに突っ伏して「いい匂い…」と呟く姿を拝見することが出来ました。やったねアルベド!その真相を知ったらアインズはドン引くに違いありませんが。

アルベドフィギュア 

 なおアインズは、現実の世界ではごく平凡なサラリーマンだったこともあり、事あるごとに自分を絶賛するNPC達に対し、本当に自分がそれにふさわしいのかと自問しつつ、その忠誠に答えるために日々努力していますが、その一方でNPCが反逆を起こすことを内心恐れている気配があります。実際作中でもシャルティアや階層守護者と同格の執事であるセバス・チャンに反逆の疑いが浮上していますが、その度にアインズは驚愕しまくっていました。アインズを愛して止まないアルベドなら反逆の恐れは万に一つもないように見えますが…

くだらない… 

 2期10話ではアルベドの私室でナザリック全NPCが敬意を表すべきアインズ・ウール・ゴウンの紋章旗がホコリまみれとなって部屋の片隅に放置されている様子や、アインズ・ウール・ゴウンを「下らない」とはっきり言い捨てており、視聴者を驚かせました。

ヒロインしているアルベド 

 どうやらアルベドは「モモンガを愛している」という設定故に「モモンガ以外のアインズ・ウール・ゴウンそのものを憎んでいる」ようです。ここでいうアインズ・ウール・ゴウンとは改名したモモンガを指しているのではなく、本来のギルド名の方だと思われます。唯一ナザリックに残ってくれたモモンガ(アインズ)を愛する反面、他のギルドメンバーには「自分達を捨てた」という憎悪の感情を持っているようで、それは生みの親であるタブラ・スマラグディナも例外ではないようです。きっと本心ではモモンガがアインズ・ウール・ゴウンと名を改めた事も嫌がっているはずで、早急にモモンガに名前を戻して欲しいと思っていることでしょう。

 アヘ顔アルベド

 1期ED「L.L.L」や2期ED「HYDRA」の歌詞はアルベドの胸中を歌っていると思われ、英語歌詞を訳すと非常に熱くて重いアルベドの愛を感じます。実際にここまで愛されたら怖いですね。

アルベド役原由実 

 CVは原由実。本人も黒髪美人で容姿も声質もアルベドにふさわしい感じですね。メインヒロインなのに作者からも「メインヒドイン」認定をされるほどに顔面崩壊や残念シーンを連発するアルベドですが、淑女にふさわしい上品な感じや色っぽさを醸しだしつつも、シャルティアとの舌戦とか半端ない愛情表現などのご乱心姿も十分に見せてくれます。喉の事も考えず振り切って演じたということで、まさに「お美事」。

アルベド役原由実その2 

 1期11話でシャルティアとサシで戦う直前のアルベドとアインズの会話シーンは、まさにヒロインそのものでした。12話では7階の階層守護者であるデミウルゴスはアインズが心配でたまらず、戦闘開始後でもかまわず飛び出ていこうとしましたが、アインズを信じてどっしり構えるアルベドままさに正妃の風格を見せていました。 

アルベドとデミウルゴス

ファイアーエムブレム 暗黒竜と光の剣:CMどおり手強いシミュレーションRPG

花散らしの雨

 花散らしの雨となった大阪。今年は長く楽しめた桜ですが、いよいよお終いでしょう。ちょっと寂しいですが、これから初夏にかけてはいろんな花が咲き乱れるので、今度はそっちを楽しみにしましょう。

ファイアーエムブレムパッケージ 

 レトロゲームを語る日曜日、本日は「ファイアーエムブレム 暗黒竜と光の剣」です。本作は1990(平成2)年4月20日発売。現在もシリーズ作品が発売され続けている人気シミュレーションRPGシリーズの記念すべき第1作目にして、我々コンシューマー機ゲーマーにシミュレーションRPGのなんたるかを教えてくれた記念碑的作品です。「ファミコンウォーズ」で知ったウォー・シミュレーションとドラクエやFFのようなファンタジーRPGの要素を融和しながら、独自要素を多数有していました。



 ファイアーエムブレムというと思い出すのはこのCMです。うぉお…あれから29年も経っているのか。本物のオペラチームにコスプレさせて、本物の馬まで舞台に上げるという本格派ですが、CMだけ見てもゲームの内容は一切伝わらないという(笑)。

ファイアーエムブレムトップ絵 

 ただし、歌詞の ♪ファイアーエムブレム 手強いシミュレーション 勝って来るぞと勇ましく 危なくなったなら スタコラ逃げろ おごれるものは ドツボにはまる♪ は、プレイしてみるとしみじみ感じるところがあるフレーズですね。

ファイアーエムブレムチラシ 

 ファミコンウォーズではただの駒に過ぎなかったユニットに命と個性が付き、生きている存在とプレイヤーに感じさせ、感情移入を高めることに成功しています。反面、戦いで死んだら生き返らないというシビアなシステムとなっていました。一応終盤一人だけは復活させられるのですが、基本は誰も死なせないことを目標にプレイしていくことになります。死んでしまうとクリア後に見られる後日談が見られない(「○○にて倒れる」だけになってしまう)だけでなく、その後の戦闘自体が一層シビアになってしまいます。主人公は死んだらゲームオーバーですが、主力ユニットが死んだ場合は自主的にゲームオーバーにせざるを得ないという。何度やり直しをしたことやら。これが本当の「死に戻り」。

ファイアーエムブレムカセット 

 ストーリーは、ファンタジーの王道です。地竜王メディウスと勇者アンリとの戦いから100年後、突如復活したメディウスにより、アカネイア大陸は戦乱の時を迎えます。アンリが建国したアリティア王国も、メディウス率いるドルーア帝国と傘下の連合軍によって滅ぼされてしまいました。王子であるマルスは姉のエリスの助けによって辺境の国のタリス王国へと亡命するも、エリスはドルーア帝国に味方する魔道士ガーネフによってさらわれてしまいます。2年後、マルス達アリティアの戦士たちは、タリス城への海賊襲撃をきっかけにドルーア帝国を打破するべく、そして愛する姉を取り戻すべく立ち上がるのでした。

ファイアーエムブレムチラシその2 

 ということで、亡国の王子マルスは、配下の一党と、タリス王国の戦士達とともに戦いに挑むことになります。タリスは自国防衛以上の義理はないような気がしますが、王女のシーダがすっかりマルスにホの字なので。当初の目的は、アカネイア大陸の宗主国であるアカネイア王国の唯一の生き残りであるニーナ王女との合流、続いてアカネイア王城の奪還、さらにアリティア王国への帰還、姉エリス救出と神剣ファルシオンの奪回と続き、暗黒竜メディウスのドルーア城に攻め込みます。

美麗マルス王子 

 戦いの中で様々なユニットが仲間に加わります。原則死んだユニットは生き返らないシステムなので、仲間が増えることは結構なことなのですが、自動で仲間になってくれるユニットはまれで、大半はユニットのいる村を訪問したり、当初は敵として出てくるユニットに味方ユニットを接近させて説得する必要があります。村の場合は盗賊が狙ってる場合があり、盗賊に先を越させると仲間にできなくなり、敵ユニットの場合は不用意に近づくと先制攻撃を受けてしまったりといろいろ厄介です。また説得は誰でもいいという訳ではなく、マルス王子ないし兄弟など特定のユニットのみという制限がある場合が多いです。

シーダ王女 

 説得といって真っ先に思い出すのがタリスの王女シーダ。大半の地形で影響を受けないペガサスナイトである彼女は、可憐な容姿と心優しい性格で人々を惹きつける不思議な魅力を持っているというというこで、敵ユニットを寝返らせる能力に突出していました。私は“ナンパ師シーダ”と呼んでいました。初期メンバーであるタリス王国の傭兵オグマが生きる意味そのものを与えてくれた存在として心服しているほか、主従関係を持とうとしないナバールからも命を懸ける価値ある人物と見られており、剣士にモテモテ。しかし本人はマルス以外眼中にないという。

 暗黒竜メディウス

 以下、シーダがナンパしたユニット達です。
①カシム:クラスはハンターで、母の治療費に困って海賊に雇われていましたが、シーダから薬代を貰って寝返ります。ただしハンターの弓はペガサスナイトの天敵なので、接近は慎重に。

ナンパ師シーダ

②ナバール:盗賊団に雇われていた凄腕の剣士で、クラスは傭兵。シーダの「私をその剣で好きなようにして…」と言われて「女を斬る剣は持っていない」の台詞と仲間になります。その後はオグマ隊長と並ぶ主力となります。ま、シーダがナンパせずにいると女子供でも平気で手にかける外道として散っていくんですけどNE!なおリメイクでは全ユニットが全般的にグラフィックが向上するのですが、ナバールの変貌ぶりは特にものすごいです。もはや耽美派美形。

ナバールの変遷 

③ロジャー:クラスはアーマーナイト。元々戦争嫌いな性格を見抜いたシーダが、戦争の虚しさを説いてナンパします。相手を注意深く観察して弱点を突いていくシーダ…恐ろしい子!

オグマ隊長 オグマも格好よくなった

④ジェイク:クラスはシューター。アンナという地元女性と交際していますが、シーダからアンナが「この国の人たちのために戦ってくれるならどこまでも付いて行く」と伝えて欲しいと言われた、と誇張を交えた説得を受けて仲間になります。いや、そこまでは言っていなかった気もしますが…

エリス救出 

⑤ロレンス:クラスはジェネラル。シーダのパパンであるタリス王とは旧友の間柄ということで、力を貸して欲しいとシーダに説得さるとホイホイ仲間になります。コネって大事ですね。

ミネルバ王女 
ファミコン時代のパオラ ファミコン時代のカチュア

 あと印象的なのはペガサスナイト三姉妹。マケドニア白騎士団所属で、マケドニア王国はドルーア帝国側の連合国の一角となっています。白騎士団団長であるミネルバ王女は、妹マリアが人質になっているのやむなく従っているという状態なので、マリアを救出することで味方になります。

スーファミ版のペガサス三姉妹 

 パオラ・カチュア・エストの三姉妹は、敵ユニットを取り囲むことにより必殺の一撃(暗黒竜・紋章においては通常の3倍ダメージ)であるトライアングルアタックを繰り出すことが可能です。マケドニアの白い三連星と言われているとか言われていないとか(言われていません)。でもジェットストリームアタックというかトリプラーというか。

ペガサス三姉妹 
後作のペガサス三姉妹 

 この三姉妹もリメイクでは美形になっていますが、オリジナルはかなりしょぼかったです。ファミコンの貧弱なグラフィックでは仕方ないといえば仕方ないんですが、そもそも当時はそんなに美形揃いにしようと思っていなかった節があります。なお長姉パオラと末妹エストはアリティア騎士団の“黒豹”アベルを好きになりますが、アベルはエストと相思相愛になり…。次姉カチュアはマルス王子に好意を持ちますが、こちらはシーダがいるので最初から実らぬ想いということになります。なおカチュアの想いは死亡時のみ判明するので、知らないままエンディングを迎えるのが正しいプレイスタイルではないかと。なおエストも一度はアベルと結ばれますが、パメラの想いをを察してか後に突如としてアベルに別れを告げ、姿を消すことに。悲恋ばかりか三姉妹。

リフ登場 
リフが傷薬に

 僧侶リフ。ただのGGEなんですが、序盤は役に立ちます。しかし女性僧侶レナが加わると即座にリザーブに落ちて使われなくなります。リメイクでは容量不足のせいか登場せず、リフ登場の場面で代わりに傷薬を貰えるということでネタキャラになってしまいました。傷薬などの回復アイテム、もしくは回復行為そのものの事を指す「リフる」という言葉が出来たりして。異常な人気からか、その後のリメイクではまた復活しています。

老将ジェイガン 

 ジェイガン。アリティア騎士団長で序盤唯一の上級職であるパラディンで、序盤は非常に強力なユニットですが、老体ゆえかレベルアップしてもステータスがほとんど伸びません。なので他のユニットを使って苦労した方が後々自分のためになり、安易にジェイガンに頼っていると痛い目を見ることに。「今回のジェイガンは~」と、序盤のお助けユニットを通称ジェイガンと呼ぶことは、もはやコンピューターゲームの専門用語の1つにもなっているとか。

黒騎士カミュ 

 黒騎士カミュ。ドルーア帝国傘下の連合国の一角であるグルニア王国の精鋭・黒騎士団団長にして、アカネイア大陸最強の騎士と評され、三種の神器の一つ、神槍グラディウスを操ります。アカネイア王国のニーナ王女が処刑を免れたのはカミュに匿われたおかげであり、二人は相思相愛の仲になりますが、それぞれの立場により敵同士に引き裂かれてしまいます。その後もカミュへの想いを忘れられなかったことが悲劇を生むことになりますが、それはまた別のお話。マルス軍との壮絶な戦いの中で散華したと思われていましたが…

カミュとニーナ 
カミュとニーナその2

 美形かつ話せば解りそうなルックスから、説得を試みたプレイヤーは多数と言われます。難関マップに登場ということもあり、もし説得出来たら一気に難易度は急降下するところなんですが、残念ながら仲間にはなりません。この「戦いたくない敵」「仲間になりそうでならない敵」は、シリーズ恒例となってしまいました。

マチスー、前、前 
レナの説得 

 マチス。ソシアルナイトで、比較的序盤で仲間になってリフのポジションを奪うレナの兄でマケドニア王国の貴族です。能力が低いので特に仲間にしなくても問題はないのですが、登場早々に厭戦派で「レナに会いたい…」などと言っているので、レナが説得すれば仲間になるのが見え見えのユニットです。しかし、会いたいと言った口の渇かぬうちから、説得しようと接近してくるレナに平気で攻撃しかけてくるというド外道でもあります。

紋章の謎での後日談 

 その図抜けた間抜けさから「バカ兄貴」の愛称がつけられたほか、顔が解っているはずの相手に攻撃するという理不尽なシステムは完全にネタ扱いとなり、後のシリーズにも“仕様”として採用されるなど、半ば伝統・恒例となってしまいました。

魔道士ガーネフ  

 本作はシミュレーションRPGの様式を確立したと評され、後に多数のフォロワー作品・続編・リメイクを生み出し、ゲーム業界に新風を巻き起こしたと言える作品です。しかし発売当初の評価は芳しくなく、売れ行きが悪くて値崩れを起こしたほどだそうですが、一部のファンから根強い支持を得て、口コミにより評価が高まりました。名作は埋もれないということですかね。しかし初代だけあってシステム周辺が面倒・不便な点も多々ありました。また全体的な難易度も高く、プレイのハードルは高かったのですが、詰め将棋のようなストイックさがまた一部に熱狂的に支持されたりして。

小学館の公式ガイドブック 

 小学館から発売された公式ガイドブックは、学者・プロ棋士、そして漫画家のしりあがり寿がコラムを執筆しているほど濃い内容でした。特にしりあがり寿のコラムはイラスト付きなのでインパクトがありました。「弓矢くらい根性で耐えろパオラ」とかは笑いましたね。

RE:ゼロから始まる異世界生活:主人公がどん底まで落ちて這い上がる異色の「なろう系」

川面の桜

 今週もわりと冷え込みましたね。花冷えという言葉がありますが、雪が降ったところもあったとか。会社はもはや暖房を入れてくれないので、カーディガンを着て自己防衛したりして。しかしそのおかげかまだ桜が楽しめたりして。

噴水と桜 

 さすがに葉が出てきていますが、この間激しい風雨もなかったせいか、例年になく桜を見ているような気がします。やはり桜は4月の花であって欲しいものです。北海道だと5月の花かも知れませんが。

リゼロ感想 

 本日はjunkyさんが最高級の評価をしているという“リゼロ”こと「Re:ゼロから始める異世界生活」の視聴が終わったのでこの感想をば綴っていきたいと思います。

リゼロ 

 リゼロは、長月達平が小説投稿サイト「小説家になろう」に鼠色猫名義で2012年4月から連載したものが原作で、書籍版はKADOKAWAのMF文庫Jより2014年1月から刊行されています。既刊26巻(本編19巻、短編集4巻、外伝3巻)の大作となっていますが、WEB版は現在でも閲覧可能だそうです。「このライトノベルがすごい!」2017年版で文庫部門第2位になっているほか、「SUGOI JAPAN Award 2017」ではアニメ部門・ラノベ部門の2部門で1位を獲得しています。この賞を複数部門で同時に制したのは史上初だそうです。

リゼロオールスター 

 「小説家になろう」連載作品は近年続々とアニメ化されていますが、通称「なろう系」と呼ばれ、似通った設定・展開(いわゆるテンプレ)が多いといわれます。ニコニコ大百科では「なろう系」のテンプレ例として
① 主人公が何らかの理由で異世界へ転生・転移する
② 序盤で主人公がチートと呼ばれるほどの力を得る。努力を必要としないことが多い
③ ありふれた知識、能力でも異世界では英雄に等しい活躍ができる
④ ゆく先々でヒロインを助けてモテてハーレム作り
⑤ とにかく作品名が長く、作品名だけで内容がわかってしまうことが多い
⑥ ゲームの中でもないのにステータスやレベル、スキルなどがある世界観
を挙げています。うーん、最近多いですね、この手の作品。
 
エミリアとスバル

 で、リゼロも出自が「小説家になろう」なので「なろう系」でくくればくくれますし、上記テンプレのうち①と⑤は確かに該当していると言えるのですが、視聴した印象はかなり違っていました。
 
イキるスバル

 アニメは2016年4月から9月まで2クールで放映されました。私が視聴したのはそれからほぼ3年後ということになりますが、オバロもそうですが人気・評判の作品をおめおめと見逃しまくるスキル「海のリハクの目」の持ち主なので堪忍してつかぁさい。というか、面白い作品をぜひ紹介していただきたい(誰に言い訳しているんだ)。 

突然異世界に 

 高校生のくせに学校へは登校せずに好きなだけ寝て遊ぶ怠惰な生活を送っていた(それって要するにニート…)ナツキ・スバル(菜月昴)は、深夜にコンビニで夜食を買った帰り道に、突如異世界に召喚されてしまいます。突然の出来事に当惑する中、追い剥ぎの悪漢三人組に襲われますが、それを助けてくれたのは銀髪美少女エミリアと猫型精霊パックでした。何の見返りもなく助けてくれたエミリアの恩に報いるため、盗まれたというエミリアの捜し物に協力しますが、ようやく手がかりを掴みかけた時、何者かの襲撃であっさりと殺害されてしまいます。しかし、気が付くとスバルは召喚時点に戻っていたのでした。

キモいスバル 

 スバルは公式のキャラ紹介で「無知無能。無力無謀。四拍子欠けた」とされているように、まあどこに出しても恥ずかしい主人公です。「このすば」の主人公カズマもヒキニート(アクア談)でスケベで腹黒く、平然と卑劣な手段を取るキャラですが、視聴者から見るとアクアをはじめとするカズマ周辺のキャラ(みんな女の子だから一見ハーレムですが)の性格がカズマ以上にぶっ飛んでいることと、なんだかんだ言ってもカズマは仲間を最後まで見捨てることはせず、困っている人・物事は放っておけない性格ということもあって、見ているとカズマへの好感度は結構高くなるのですが、スバルには正直なかなか好感が持てませんでした。というか、正直に言うと最後まで見ても好きなキャラになったとは言いがたいです。

死に戻り 

 「なろう系」にはチート能力がつきものですが、スバルに(勝手に)与えられた唯一のチート能力は「死に戻り」だけです。これは彼が死んだ場合、リセットされて特定の時間・場所に戻るというもので、RPGとかAVGなどのセーブポイントに似ています。他のアニメ作品でも類似の能力は見かけたことがありますね。私が見た作品の中では例えば「僕だけがいない街」とか「ひぐらしのなく頃に」とか「STEINS;GATE」とか。「亜人」も死んでも甦りますが、本人が生き返るだけで時間までは戻りませんでした。

スバルを襲う黒い手 

 スバルの場合、異世界への召喚や「死に戻り」の能力付与を誰が何のために行ったのかは謎のままですが、「死に戻り」の能力に関することを他人に話そうとすると、謎の黒い手によって心臓を握り潰されそうな激痛に襲われるため口に出すことが出来ません。「死に戻り」をするたびに、「魔女の残り香」と言われる特有の匂い(瘴気のようなもの)が濃くなると指摘されており、またそれによって魔獣を引き寄せる性質もあります。ということは魔女がスバルを呼び寄せたということか。

魔獣軍団 

 なお、「死に戻り」の基準点(いわゆるセーブポイント)は固定ではなく、死の運命を回避した場合にはもっと後の時点に更新されていきます。そのあたりもゲームっぽい感じがしますが、セーブポイントの更新がまた楽じゃないのです。なにしろスバルには他にチート能力が一切ないもので。

エルザ 

 最初の難関はエミリアの捜し物クリア。捜し物自体はみつかるのですが、正体不明の敵の襲撃が極めて厄介です。敵は強力な暗殺者である“腸狩り”のエルザ・グランヒルテ(CV能登麻美子)と判明しますが、彼女はとにかく強いのでスバルは生き残るのに何度も「死に戻り」をしました。

怖いエルザ 

 話はそれますが能登さんの悪役というのは新鮮ですね。お姉ちゃんこと井上喜久子も悪役をやることがありますが、その場合はいかにも悪役然とした声色を使って演技するのに対し、能登さんはいつもとあまり変わらない声色のままで悪役を演じるので、一層怖い感じがします。だがそれがいい。

恐怖のレム 

 剣聖ラインハルトらの助けを得てなんとかそれをくぐり抜けると(エルザは“依頼主”の存在を示唆していましたが、アニメ終了まで不明のままでした)、スバルはエミリアの庇護者であるメイザース辺境伯ロズワールの元に身を寄せることになりますが、今度はここで死ぬ運命に遭遇することになります。「死に戻り」で原因を探索しようとするスバルですが、毎回死因が異なることで謎が謎を呼ぶ展開に。死の呪いをかけてくる存在と、それとは別にスバルが放つ「魔女の残り香」が鬼族のメイド姉妹レムとラムに疑われていること(彼女らの一族は魔女を崇拝する魔女教に皆殺しにされたという過去があります)が複合していたことが判明し、いかにこの苦境を脱するかが前半の見所となります。

ロズワール伯 

 正直ここまでで物語の時間は一週間程度しか経過していないのですが、何度も「死に戻り」しているスバルとそれを見ている視聴者的には3ヶ月くらい経過したような印象(ほぼ1クールかけているし)です。正直ここで終了したとしても、アニメとしてはすっきり終わった感はあっただろうと思うくらいです。が、ここからスバルの醜さが全開になっていく異色の展開を見せることに。

王選候補者 

 実はエミリアは次期国王の候補者の一人で、王選開始の式典に参加することになりますが、これまでの経緯でエミリアは俺が守る、俺がいないと駄目なんだと増長してしまったスバルは、エミリアとの約束を破って式典に乱入した挙げ句に物言いの悪さで他の騎士を侮辱してしまい、ラインハルトと並ぶ位に強い騎士ユリウスと私闘を行うはめになって、当然フルボッコで惨敗。エミリアにとって約束というのは極めて重要なものだったらしいのに、他人への配慮が全くない状態のスバルは度重なるすれ違いや思いの齟齬でエミリアとも決裂状態に。

女掏摸フェルト 
フェルトも候補者 

 余談ですが王選候補者最後の一人は、冒頭でエミリアから掏摸をしていたフェルトでした。うーむ、馬子にも衣装というやつですな。

アナスタシア 
クルシュ 

 個人的には王にはアナスタシアを推します。経済回りそうだし(日本の首相もやって欲しい)、「最優の騎士」ユリウスに加えて「鉄の牙」という名の強力な私兵団も持っているので。一番王様然としていて権力者達からは最も支持されてそうなクルシュも悪くないのですが、自分が戦士として強いってのは王として必須なのかどうか。“剣豪将軍”足利義輝の例もありますし…

スバルの醜さ 
魔女教徒 
魔女教徒その2 

 その数日後、魔女教の脅威がロズワール領に迫っていることに気づいたスバルは、エミリアたちを救うべく動きますが、大罪司教ペテルギウス率いる魔女教と折悪く現れる魔獣・白鯨に阻まれて失敗します。自分だけではどうにも打開できないことに気づいたスバルは他の王選候補者たちに協力を仰ぎますが、スバルの言動から本音を見透かされてしまい、全て断られてしまいます。確かに私もこの時点のスバルには援助したくない、というか関わりたくもないですね。

スバルの醜さその2 
スバルの醜さその3 

 この辺り(13話~17話)のスバルの醜さ、みっともなさと、それをこれでもかと表現する展開は、チート能力ゆえにのほほんとしていることが多い「なろう系」主人公としては極めて異例ではないかと思います。何しろスバルは発狂までしますから。本物の狂人であるベテルギウスには「狂ったふり」と言われていましたので、狂気の度合いが浅かったのかも知れませんが。しかし、落ちるところまで落ちて自分で自分自身の無力さと醜さをはっきりと自覚したことで、ようやく這い上がっていくことができるようになると。

スバル発狂 

 こういう主人公が成長していくっていう展開は、他の多くの「なろう系」に欠けている部分なんだと思います。チート能力があったら成長する必然性がないし、そもそも成長が描けない作者が多いのかも知れません。あ、もしや読者(視聴者)が主人公の成長を望んでいないとか?スバルの場合は、気づきによる性格改善の他、他者との関係構築とか交渉力とか成長する部分が非常に多いのですが、反面これはそれまでの彼が本当にどうしようもないやつだったということの表れでもありますな。まあ過去はいいんだ、大事なのはこれからだ。でも言動の気持ち悪さの方ももう少しなんとかして欲しかったんですが、こっちは全然変わらないのね(笑)。

小林祐介 

 CVの小林裕介は「下ネタという概念が存在しない退屈な世界」の奥間狸吉、「風夏」の榛名優、「妹さえいればいい」の羽島伊月とかを演じている声優です。今季は「なろう系」の王道作品ともいえる「賢者の孫」のシン=ウォルフォードを演じており、なにげに主人公ボイスなんですね。2017年、第11回声優アワードで新人男優賞を受賞していますが、やはりスバルの演技への評価が高かったのではないでしょうか。

レム 

 スバルの変身の最も助けになったのは、メイドのレム(CV水瀬いのり)の献身だったと思います。スバルを疑っていた頃は直接手を下して殺しさえしていた彼女が、一度信頼して以降は惜しみなく献身的な愛情を一途にスバルに注ぎます。他人への警戒心と攻撃性が強いけど、主人と認めた人間には忠実な日本犬のようです。これだけ愛されたならもうレムでいいじゃないかと思うのですが…

レムその2 

 いや、万策尽きたスバルも一度はレムだけでも救おうと、彼女とともに国外へ逃げ出すことを提案するのですが、レムはスバルを英雄視しており、運命に立ち向かうことを促してきました。スバルに絶大の信頼を寄せるレムの存在自体が、スバルの心の支えとなり、這い上がっていく原動力になったように思えますが、レムの気持ちには応えようとしないという鬼がかった鬼畜のスバル(笑)。今人気絶頂の水瀬いのりを振るとはすげえ。これだけ慕ってくれるなら、私ならエミリアからレムに即転向しちゃいますけどねぇ。

それでも想いは叶わない 

 その後、「死に戻り」により得た知識の断片をつなぎ合わせてタフな交渉を行って二人の王選候補者陣営の協力を取り付けたスバルは、まず死闘の末に魔獣・白鯨を討ち取り、次いでロズワール領襲撃を目論む魔女教の討伐を行い、幾度も殺されながらも、大罪司教ペテルギウスの正体を見破り、ついに討伐に成功します。エミリアに好意を告白してアニメは終了し、実にめでたしめでたしな結末を迎えますが、物語的には王選も始まっていないし、スバルが召喚された理由なども全く判明してないので、おそらく今後二期が制作されることになるのでしょう。

エミリア 

 エミリアは銀髪のハーフエルフで、かつて世界を滅ぼしかねなかった嫉妬の魔女サテラと容姿が似ているということから、世間からは不当な差別を受けていますが、おそらく他人の空似ではなく、何らからの(かなり深い)関わりがあるのでしょう。CVは高橋李依。本作ではやたらきれいな声を出しています。「それが声優!」の頃からこの人は売れるだろうと思っていましたが、私の予想を超えて売れまくっていますね。演技力、声質など申し分ないのですが、おそらく私の「好きな声優」には選ぶことはないでしょう。その理由は……ま、まあ、こんな場末ブログが他人の運命に影響を与えるなど微かにでもないでしょうが、悪口みたいになるのは本意ではないのでやめておきましょう。りえりーには気にせず声優活動に邁進して貰えれば。

ベアトリス 

 個人的に好きなキャラはベアトリス(CV新井里美)。ロズワール家の禁書庫司書で、エミリアの精霊であるパックと親しいので彼女自身も精霊なのでしょう。新井さんの声と演技、そして高圧的な態度をとっているわりに結構お人好しな面が見られるところがいいですね。

ペトラ 

 それにメイザース領内にあるアーラム村の村娘ペトラ(CV高野麻里佳)。スバルに命を助けられたことでとても懐いている、覚えが早く物分かりのいい賢い子です。差別されがちなエミリアに対しても分け隔てなく接していた実にいい子でもあります。一期最終回に至ってもスバルに対する自分の気持ちがなんだかわからないと言っているエミリアはさておき、スバルに対して異性として好意を持っているのはレム以外ではペトラのみという衝撃の事実(笑)。数年待つ必要がありますが、ペトラでもいいZO(爆)。

ヴィルヘルム 

 男だけど無茶苦茶格好いい「剣鬼」ヴィルヘルム。剣聖ラインハルトの祖父で平時は物腰丁寧な老紳士ながら、戦闘では「剣鬼」の異名に恥じない凄まじい戦いぶりを見せます。今は亡き奥さん(前剣聖テレシア)に一途なところも好感度大。この人が妻の仇である白鯨討伐を実現させたということで、スバルに対して絶大な信頼と感謝を寄せてくれたことが、スバルの成長にも一役買いました。

ベテルギウス 
ベテルギウスその2 

 好き嫌いは別としてベテルギウス(CV 松岡禎丞)の狂人演技は凄まじかったですね。彼の予備の肉体となった女狂人の日笠陽子、短髪女狂人の金元寿子も嬉々として狂人を演じていましたが、きっとやってて楽しかったでしょうね。個人的にははやみんの狂人も見てみたかった。蛇喰夢子っぽくなるのかな。

女狂人 

桜之宮公園でお花見を:今年はちゃんと桜を見ました

春のうららの大川

 すっかり陽気がよくなってもはや初夏のような気候に。あんまり急変されると身体がついていけないのですが。暖かくなって花が咲いて日足が伸びてというあたりは結構なんですが、虫めらもコンニチワですね。虫もいないとそれはそれで色々と困るんでしょうが、害虫どもにはマイッチングですね。

薄暮の桜之宮公園 

 本日は大川端に伸びる桜之宮公園に行ってきましたのでそのレポートを。大阪には似つかわしくない綺麗な名前(失礼)なので、ぜひ桜の季節に行ってみたいと思ってました。昨年は異動直後だったのと桜の開花が早かったので逃していたので、今年はぜひにと。

夜桜桜之宮公園 

 淀川の毛馬水門から南に分岐する大川は、かつては淀川本流でしたが、淀川放水路が開削された1907(明治40)年以降は旧川扱いとなっています。大川という名前は中之島までで、そこから下流は安治川と呼ばれています。その大川の両岸に広がるのが桜之宮公園です。大川両岸は江戸時代から桜の名所でしたが、1885(明治18)年の淀川大洪水で東岸の桜が大打撃を受けて以降、西岸の桜、とりわけ造幣局の桜が有名になり、現在でも造幣局の桜の通り抜けは大勢の人で賑わいます。今年は明後日9日からだそうですよ。

櫻宮 

 いかにも雅な名前の由来は、東岸にある櫻宮という神社だそうです。兵火や水難により詳しい創建は不明だそうですが、現在の地に移ったのは江戸時代前期。大阪市都島区の地域名の由来ともなっていますが、JRの駅名は桜ノ宮駅、橋の名前は桜宮橋と表記は結構バラバラです。

泉布観と桜 

 歴史的建造物としては重要文化財に指定されている泉布観があります。1871(明治4)年に建設された、大阪府に現存する最古の洋風建築です。翌年に明治天皇が行幸し、貨幣を意味する「泉布」と館を意味する「観」から泉布観と命名し、皇族や外国の要人も多く訪れたそうです。内装も豪華だそうですが、内部公開は事前申し込み制で年に3日程度と極めてレアです。外観は常時見ることができます。桜で見えにくいですが、わざとです(笑)。

旧桜宮公会堂と桜 

 そのそばには旧桜宮公会堂があります。これは造幣寮(現造幣局)の金銀貨幣鋳造所の正面玄関を移築保存した建築物で、やはり重要文化財に指定されています。泉布観と同時期に建設され、戦後は図書館などとして利用されていました。

桜之宮橋と桜 

 泉布観や旧桜宮公会堂がある場所は「泉布観地区」と呼ばれています。そこから見た桜宮橋です。大川に架かる国道一号線の橋で、通称「銀橋」。今では新桜宮橋も架かっており、6車線もあって歩道も広々としています。

桜之宮橋から見た大川桜 

 その銀橋から見た春のうららの墨田川ならぬ大川。新桜宮橋から上流側を望んでいます。上り下りの船人で賑わっていますね。

下流側 

 こちらは桜宮橋から下流側を望んだものです。右に大きくカーブした大川は、天満橋から中之島に向かって流れていきます。

造幣局と桜 

 こちらが桜の通り抜けで有名な造幣局本局の建物。やはり1871(明治4)年創設で、1964年の東京オリンピックや札幌オリンピック・長野オリンピックの金・銀・銅の各メダル、名古屋城の金鯱なども製作しています。支局はさいたま市大宮区と広島市佐伯区にあります。造幣博物館もあるので一度訪れたいですね。

桜の絨毯 

 橋の上から桜之宮公園を見ると…まるで桜の絨毯みたいです。その下では大阪市民が大宴会を挙行中です。今日は暖かくて花見日和ですが、結構日差しは強いので日焼けしてしまうかも。

花見客で賑わう 

 橋から降りて公園に入りました。公園には泉布観地区以外にもいろいろと由緒あるものがあります。

青湾の碑 

 まずこれ。「青湾」の石碑。この辺りの水が青淡で最も茶の湯に適したので、豊臣秀吉が好んで用いたそうです。青湾の名は、秀吉に仕えた茶人である大江青湾に因むとも、秀吉が明使献上の西湖の水を数壷沈め、移植した西湖の柳の色が湾に青く映ったことに因むとも言われています。石碑自体は江戸後期の文人画家である田能村直入が文久2(1862)年に「青湾の地」を顕彰すして建立したものです。今では川の水をダイレクトに使うなんて考えられませんが、江戸時代までは綺麗だったんですね。

水道発祥の地の石碑 

 続いて「大阪市水道発祥の地」の石碑。1895(明治28)年に深井戸「桜の宮水源地」がつくられた場所で、横浜・函館・長崎に次ぐ全国4番目の近代水道だったそうです。それ以前の大阪市民の飲料水は淀川の水か井戸水に頼っていたそうですが、下水道もない時代は生活排水が海に流され, 満潮時には淀川に逆流していたということで、コレラなどの伝染病が大流行ということもしばしばあったそうです。そばには取水施設の一部であった煉瓦造りのマスが遺構として保存されています。

OAPと桜 

 西岸を見ると近代的なビル群が。これはOAP、大阪アメニティパークです。中央の高層ビルがオフィス・レストラン・商業施設を有するOAPタワー(176メートル)。左が住宅棟であるOAPレジデンスタワー。実は東館と西館の二つがあります。うーん、住んでみたいですが、きっとお高いんでしょう。そして右が帝国ホテル大阪。6月のG20では世界のVIPが宿泊すること間違いなし。 

源八橋 

 こちらは大川に架かる橋で「源八橋」。3年B組源八先生…いやいや。橋が出来る前は渡船「源八渡」があったそうで、それにちなんで名付けられたそうです。昔むかし、源八という名の船頭がいて…と言いたくなりますが、「源八渡」は天満橋筋沿いのかつての町名「源八町」にちなんでいるとか。じゃあその町を作ったのが源八という大商人…とか思いたくなりますが、それ以上の由来はわかりませんでした。

遠くに大阪城天守閣が 

 源八橋あたりから南を見ると大阪城の天守閣が。ということは、今日大阪城の天守閣に登ると桜之宮公園の桜が見えるということでしょうね。昔は周辺で一番高かったであろう天守閣も、今では中型ビル程度の高さになってますが。

東岸から西岸を望む 

 先週は西岸を歩いたので本日は東岸を歩いています。先週は西岸に比べて開花が遅いように思えた東岸ですが、今ではすっかり満開モードに。

桜と高層ビル 

 見上げると桜と高層ビルのコラボレーション。しみじみ見るとやはり桜はいいですね。よくぞ日本の国花にしたものです。

都島橋 

 こちらは都島橋。昔は市電が通っていたそうですが、昭和44(1969)年に廃止されてしまったそうです。阪神高速12号守口線が上を横切っています。

飛翔橋 

 都島橋の北には飛翔橋が。1984(昭和59)年に建設された比較的新しい歩行者専用橋ですが、阪神高速12号守口線の下をくぐる関係でアーチを小さくせざるをを得ず、アダムスキー型円盤のようなシルエットを持つ二重アーチ構造になっています。飛翔橋の名称は「UFOを思わせ、どこかへ飛び立つようなイメージ」から名付けられたそうです。

都島橋から見た桜 

 都島橋から撮った大川西岸の桜です。周囲は高層住宅になっていて、そこから花見ができそうにも見えますが、どうなんでしょうか。飛翔橋の先にも大川は続いており、毛馬水門で淀川と接続していますが、そろそろ疲れたので戻ることにしました。ブルーシートでも敷いて宴会している人達は実に楽しそうですが、公衆トイレは長蛇の列になっていました。そして近くのコンビニやスーパーでは菓子類や酒類が品薄に。露店もたくさん出ているのでそっちで買えばと言いたいですが、結構高いんですよね…
 

2019年冬季アニメの感想(その3):ブギーポップは笑わない/けものフレンズ2/荒野のコトブキ飛行隊

天満橋から中之島方向を見る

 今週は結構寒くてコートをクリーニングに出したのを後悔する日もありましたが、今日は実にうららか。花見にどっと人が押し出してました。明日もきっと花見デーですね。古い人間なので、桜はやっぱり入学式の花という印象です。なので今年みたいに4月に入ってから満開というのが実に風情があって好きです。

変なコスのブギーポップ 

 さてもう春季アニメも始まっているのでさっさと冬季アニメの感想を終わらせましょう。まずは「ブギーポップは笑わない」。全18話なんですがまだ14話までしか見終わっていないという(汗)。しかし「夜明けのブギーポップ」終了で13話まで来ていて、通常の1クール分になっているので見切り発車します。

霧間凪 

 原作は既刊22巻と大作なので、代表的なエピソードを映像化するということになり、「ブギーポップは笑わない」「VSイマジネーター」「夜明けのブギーポップ」「オーバードライブ 歪曲王」の4編がアニメ化されました。

世界の敵がこの中に 

 「ブギーポップは笑わない」は、いきなり事件が終わったところから始まるという斬新な展開で、複数の登場人物の視点から物語が綴られるので最初はかなりわかりにくいです。特に登場人物の名前が覚えられなかった(笑)。主要人物のようでいてすぐに死んで退場してしまうという意外なキャラも出ましたが、モブかといえばそうではなく、物語の発端編である「夜明けのブギーポップ」に中学生時代の姿で登場してきたりします。そんな風に、死んでしまっても別の物語で生前の活躍が改めて語られることが多いのが本作の特徴ではないかと。

宮下藤花 

 素直で明るい性格ごく普通の女子高生宮下藤花の別人格ブギーポップは、世界の危機を察知すると自動的に出現する存在で、女子高生の間では「その人が一番美しい時に、それ以上醜くなる前に殺す」死神であると噂されていて、都市伝説化しています。宮下藤花が通う県立深陽学園には、どういう訳か世界を危機に陥れる「世界の敵」複数出現するので、その学校のJKがブギーポップに変身するというのは好都合なんですが、なぜこの学校がそういう特異点なのかは謎中の謎です。Fateシリーズの冬木市みたいなもの?

可愛いマンティコア 

 「ブギーポップは笑わない」では、人を殺して捕食するマンティコアが登場しますが、それが「世界の敵」かといえうば実は違って、ごく普通っぽい男子高校生が「世界の敵」でした。本来なら普通の人生を歩んでいたはずですが、マンティコアと出会ったことで「世界の敵」として発現してしまいました。なお「世界の敵」とは、この世界の持つ可能性を閉ざしてしまう危険を秘めた存在だということです。

竹田とブギーポップ 

 この他、藤花の彼氏である竹田啓司、「炎の魔女」霧間凪(Fateの衛宮士郎の原型ではないかというのは暴論でしょうか)、藤花の親友である末真和子、風紀委員長で竹田に思いを寄せる新刻敬ら、シリーズの主要登場人物が登場しました。ただ、本編のみだとその重要性がよく判らないという。

水乃星透子 

 「VSイマジネーター」も、「イマジネーター」水乃星透子(みなほし すいこ)がブギーポップと対峙していきなり自殺するところからスタート。実はそれまで激しく戦っていたようなのですが、その辺は全部カットされており、水乃星透子は「世界の敵」の中でも特に強力な「巨大な世界の敵」だったらしく、死後もその影響力が大きく残されています。というか「VSイマジネーター」という話自体が水乃星透子の影響力の一片の話です。というかブギーポップは水乃星透子と戦うために出現したといっても過言ではなく、むしろなぜ水乃星透子亡き後も出現するのかの方が謎です。他の「世界の敵」には他の抑止力が登場してもおかしくないので。やはり深陽学園にやたら「世界の敵」が出現するせい?

スプーキーE対イマジネーター 

 水乃星透子の残留思念に選ばれた新たなイマジネーター飛鳥井仁と人を洗脳する統和機構の合成人間スプーキーEの対決。それよりも霧間凪の義理の弟である谷口正樹とやはり統和機構の合成人間である織機綺(おりはた あや)のボーイミーツガールな物語といった風味の方が強かったですが。

正樹と綺 

 一体何なんだ統和機構とは?という話ですが、この世界を裏で操っている組織だそうで、現在の人間種を守ることを目的としているようですが、目的のためには手段を選ばない傾向があり、テロも辞さないようです。統和機構は現在の人間を脅かす、MPLSと呼ばれる「人類の進化した姿」を敵としており、その中には「世界の敵」も混ざっているのでブギーポップと目標が交差することもありますが、MPLS=世界の敵ではないようです。

フィア・グール 

 「夜明けのブギーポップ」はブギーポップ出現の発端を描いたもので、中学生だった藤花は二重人格の精神障害だとママンから精神科医に連れて行かれています。その行った先の精神科医が「世界の敵」になってしまうという皮肉。この時、同じく中学生だった霧間凪は急激な“進化”によって死にかけていましたが、凪と出会った統和機構の合成人間スケアクロウが統和機構の施設から進化薬を盗み出して彼女に与えたことで救います。

スケアクロウと凪 

 スケアクロウは裏切り者としてやはり統和機構の戦闘型合成人間モ・マーダーに始末されますが、スケアクロウは凪に大きな影響を与えた他、死の間際にブギーポップと出会って衣装を譲ったので、ブギーポップの筒の様な帽子とマントは彼由来ということになります。

水乃星透子と霧間誠一 

 スケアクロウの持ち出した進化薬の残りを手に入れた精神科医来生真希子が連続猟奇殺人鬼フィア・グールと化してブギーポップや霧間凪と対峙することになりますが、凪が一時的に共闘したモ・マーダーはかつて凪の父である霧間誠一を殺害した犯人でもありました。彼の著作は人間をMPLSとして覚醒させる効果があったとか。なお、死の直前には、まだ子供だった水乃星透子と対話をしていて、彼女に大きな影響を与えています。もしかすると、水乃星透子は霧間誠一と対話しなければ「世界の敵」にならなかったかも知れません。ことほどかように、各登場人物の関係は非常に交錯しているので、全部見ないとそのキャラの重要性が理解できないという。

歪曲王の舞台 

 「オーバードライブ 歪曲王」はまだ途中なので感想は控えますが、他のラノベ作品とは一線を画した描写、展開が非常に印象的でした。欠点は、登場人物の名前がわかりにくいことと、様々な視点から物語が展開されるので、しょっちゅう「誰?」と思ってしまうこと。

けものフレンズ2感想 

 続いて問題作「けものフレンズ2」。前作大ヒットの立役者であるたつき監督を降板させてしまったことでヘイトを集めてしまった本作。感情的な批判はしないつもりですが、前作の続編である以上、前作との比較とか矛盾点は指摘しないわけにも行きません。

新主人公キュルル 

 正直「2」だからと言って前作を継承する必然性はなかったと思います。サーバルたちフレンズは共通でも、“別の世界のジャパリパークでのお話”とすることも可能だったのではないでしょうか。あえて前作のストーリーを継承してしまったが故に前作を基準とするとおかしなところが目立ちました。

変わったかばんちゃん 

 前作の主人公かばんちゃんが少しアダルトになって登場。なので本作は前作の後の話となるのですが、なぜかかばんちゃんを覚えていないサーバル。その事実に驚愕するでもなく微妙な表情を見せるかばんちゃん。二人の間には何があったのか?

新キャラ続々 
キュルルの絵

 前作の設定ではフレンズはサンドスターの力で動物が変化したものであり、フレンズ・人間共通の敵である謎の生物セルリアンはサンドスターを欲しているとみられ、フレンズを捕食しようとします。セルリアンに捕食されたフレンズは、死ぬことはありませんがサンドスターの力を失って元の動物に戻ってしまい、同時に記憶も失ってしまう…ということだったと思います。ついでに言うとかばんちゃんはミライさんの髪の毛がフレンズ化して今の姿になったようなので、厳密に人間と言っていいのか。人間由来のフレンズ?

変なセルリアン 

 ということで、セルリアンにはフレンズを襲う理由があったのですが、本作のセルリアンはちょっと謎。フレンズを襲って捕食しようとするよりも、フレンズが作った遊具を壊すといった行動をとっており、いやがらせが目的になっているような気配もありました。また前作の超大型セルリアンは海を嫌っていましたが、本作では海からセルリアンが出現しているような描写が。新種のセルリアンなんでしょうか。

今回はサーバル&カラカル 

 サーバルがかばんちゃんことを覚えていない事については、前作の後でサーバルがセルリアンに捕食されて元のサーバルキャットに戻ってしまって同時に記憶も失い、その後またサンドスターの力でフレンズ化した…とすれば矛盾なく説明できるのですが、同種別個体のサーバルという可能性も。もっとも本作には同種キャラは一度も登場していませんが。

謎のフウチョウコンビ 

 そのほか、新主人公キュルルの正体や過去、なぜ彼の描いた絵にセルリアンは反応するのか、キュルルの精神世界にまで出現して不可解な言葉を投げかけるフウチョウは何者なのか、“海のごきげん”とは一体なんなのか(サンドスターを発する海底火山?)、ビーストとはどういう存在(状態)なのかなど様々な謎があり、最終回までに何らかの説明・示唆などがあるのかと思ったら…見事に投げっぱなしジャーマン状態でした。お美事にございまする。

投げっぱなしジャーマン 
お美事にございまする 

 しかも今回はキュルルの「おうち」を探すというのが旅の目的だったはずですが、まさかの「ここがぼくのおうちだ!」発言。いや、本人がそれでいいというなら心情的にはそれでもいいのですが、物質的なおうちはどこかにあるはずなんですよね?まさか最初からそんなものはなかったということでは…

ヤンデレイエイヌ 
イエイヌ放置のキュルル 

 あと物議を醸したイエイヌの存在。人間恋しさにヤンデレみたいになっていましたが、そもそも動物園の延長線上にあったらしいジャパリパークに家畜の存在はどうなんでしょうか?人間なら誰でもいいというのは犬本来の忠誠心とは違うのでは?最終盤、博士達がフレンズを招集した際にも呼ばれておらず、やはり存在自体が他のフレンズとはちょっと違うような。さらに襲いかかってきたビーストから非力ながらもキュルルを庇ってぼろぼろになったのに、一顧だにすることないキュルル。お前は鬼畜か。
 
 ビースト

 キュルルが鬼畜といえば、最終回で増殖しまくるセルリアン軍団との戦いで、動くもの全てに襲いかかる(らしい)ビーストを放って一掃したのはともかく、その後崩壊するホテルから救出するでも呼びかけるでもなく放置するという。「3」を同じスタッフで制作した場合、実はビーストは死んでなかったということにするんでしょうが、生死にかかわらずキュルルの態度に問題があるのは否定できません。

大団円風だが 

 前作にあった、緩い展開と裏腹の不穏さというコントラストは、やはりたつき監督独自のものだったんだということが、ケムリクサを見て判明しました。というか、監督が以前からケムリクサで暖めていたものを一部流用したということなのかも知れません。いずれにせよオワコン化しつつあった「けものフレンズ」を復活させた立役者を追放した結果どういうことになるのかは、これから明らかになるんじゃないかと。

コトブキ飛行隊メンバー 

 最後に「荒野のコトブキ飛行隊」。開拓時代のアメリカ西部のような荒野の世界「イジツ」に、突如穴が開いて「ユーハング」から様々なものが降ってきたことで、革命的な技術進展が行われ、特に航空技術が発展した世界のお話です。空路輸送は活発なものの、人々の生活の源である地下資源は枯渇の一途で、世界は全体的に滅亡に向かっているような状況です。

ソラノカケラ 
ソラノカケラその2 

 「ユーハング」とは日本軍のことだそうで、そのため航空機は全て旧日本陸軍・海軍機ばかり。史実では試作機しか完成しなかった局地戦闘機震電、テスト中に機体を破損しそのまま終戦を迎えた試作戦闘機キ64、計画のみだった戦略爆撃機富嶽まで登場。「艦これ」にも震電は震電改として登場しています(持ってないけど)が、艦これの「改」とは艦載機仕様にしたことを指しているのに対し、本作の震電はジェットエンジンに換装した震電改を登場させています。そ、それって「翼に日の丸」に登場した「呂式震電」のことかァーッッ!!

呂式震電 
キ64 

 それにしても富嶽を登場させるとは。深山とか連山ならともかく試作機も出来ていない機体はアニメ初登場では。ずいぶん昔に「さらば空中戦艦富嶽 幻のアメリカ本土空襲」というテレビ番組を見た記憶がありますが、400丁の機銃を積んでいるとかいうとんでもない機体(計画では掃射機型もあったとか)で、P51などの迎撃機を一方的に撃墜してニューヨークを爆撃するというとんでもない映像が流れていた記憶が。4発機もまともに作れなかった日本が、6発機なんて実際に飛ばせたんでしょうかね。あ、二式大艇にみるように、4発機自体は問題なく作れたんですが、大重量を支える足回りの方に問題があって。飛行艇はそのあたりが問題にならないので実用化できたんじゃないかと。なお6発の戦略爆撃機としてはアメリカが戦後にB36を実用化させましたが、朝鮮戦争においては活躍の機会を得られませんでした。その理由は、アメリカでさえ持て余す運用の困難さと高価さ、さらに既にジェット機の時代となっていてレシプロエンジン機の速力では通用しないと考えられたからだそうです。

富嶽 

 なおユーハングはイジツの各地に工廠を建て、航空機をはじめとする様々なものを作って産業構造に大転換を起こしましたが、二つの世界をつないでいた穴が閉じていったため、元の世界へ帰還したそうです。主人公キリエが幼少期に出会ったサブジーはユーハングの数少ない残留者だったようです。ユーハングの工廠跡では今でも色々なものが発見され、人々は「ユーハングの置き土産」と呼んでいるそうで、もうほとんどストルガツキー兄弟の「ストーカー」に登場するゾーンですな(あれほど剣呑ではないでしょうが)。

F86D.jpg 

 最終回に一機だけF86Dセイバードッグが登場しましたが、米国製、しかも戦後の機体は反則では(笑)。Mk4 FFAR マイティ・マウス24連式空対空ロケット弾を撃ちまくっていましたね。対爆撃機用の武装を戦闘機相手に使うのは無理がありそうな。むしろ対地用に有効だったようですが。

眼鏡式照準器 
光像式照準器 

 そういう訳で登場機体は全て旧帝国日本軍機。コトブキ飛行隊は隼の初期型である一型を使用していますが、他の飛行隊とか空賊なもっと高性能な機体を使用しています。ゼロ戦とか鍾馗あたりはともかく、大戦後期の傑作機である疾風や紫電改はさすがに手に余るだろうと思いますが、苦戦しつつも負けないコトブキ。隼最強かよ。一型なんて九七戦の時代を引きずっていて、照準装置が眼鏡式なんですよね。ライフルなどに取り付けるスコープと同じようなもの(ただし倍率は1倍のまま)で、実用性がない訳ではないのですが、以後の機体は光像式照準器を取り付けていて、それがその後のヘッドアップディスプレイ(HUD)につながる流れとなっています。宇宙世紀で例えるなら、ファーストガンダムはライフル射撃の際にスコープを使っているので眼鏡式に近いですね。アムロなんか、射撃が終わるとすぐにスコープを脇に除けていたので、やはり周辺の状況を察知するには不適当だったんでしょう。

 穴と飛行船

 本作の特徴は圧倒的臨場感のある空戦シーン。もうこれに尽きるんじゃないかと。気分は「レシプロ機でやるエースコンバット」という感じでした。特に終盤は障害物の多い狭い場所を飛ぶ場面が多く、エースコンバットでは必ずといっていいほど登場する洞窟とかに手を焼きまくった私としてはトラウマものでした。ハ、ハミルトンネル…

飛竜と零戦52型 

 反面筋立ての方はぞんざいというかなんというか。ラスボス・イサオの訳のわからない性格がなんとも。あえてこういうキャラにしたのかも知れないですが、元エースで大企業の会長であるまではいいとして、カリスマ性があるかなぁ。結局閉じる寸前の穴の向こうに飛び込んだようですが、その後どうなるやら。もしや異世界転生?続編があったらユーハング軍を率いて戻ってくるんでしょうか。イサオのここまでの成功の影には執事のじいさんの存在が大きいような気がします。我が儘勝手な子供のままにイサオが大きくなってしまったのは、やたら優秀なのにイサオを盲目的に溺愛してしまった執事のせいなのではないかと。

不可解なイサオ 

 それにしてもイサオの野望を阻止したのはいいとして、それでもこの先イジツに未来はあるんでしょうかね。海はないし地下資源は枯渇する一方だし、太陽光の利用は全く考えられていないようですし、このままではじり貧だ。
。アレンが推測するように、他の異世界と繋がる穴もあるということであれば、穴を使うしかないような気もしますが。

空賊の飛燕 
疾風を銃撃 

 「ガールズ&パンツァー」で大ヒットを飛ばした水島監督が今度は空も制覇にかかったか?という本作でしたが、ガルパンほどのヒットは見込めないかな。模擬戦である戦車道と違って事実上殺し合いの戦闘をやっているのに誰も死なない(負傷すらほとんどしない)とか、ちょっと説得力に欠けますよね。隼の12.7ミリ機銃もやたら効き過ぎ。いくら紙装甲の日本機同士とはいえ、疾風とか紫電改になるとそれなりに防弾性に力を入れているので、そう簡単には落とせないと思われます。

鍾馗 

 余談ですが疾風や紫電改、五式戦まで戦力化しているのなら、一機しかない雷電なんかどうでもいい気がするのですが、なぜあんなに欲しがられていたのかは謎。実はユーハングから「戦場まんがシリーズ」の一編「勇者の雷鳴」がもたらされていたとか。対戦闘機戦闘ではあまり役に立たないけど、富嶽迎撃とかでは有効だったかもですが。個人的にはその「勇者の雷鳴」に登場した陸上攻撃機銀河、「スタンレーの魔女」に登場した、隼でも撃墜容易そうな“ワンショットライター”一式陸攻、「晴天365日」に登場した百式司令部偵察機なども出して欲しかった。

勇者の雷鳴 
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