2018年夏季アニメ中盤の感想(その1):あそびあそばせ/バキ/京都寺町三条のホームズ

野分過ぎて 尚留まりし 猛暑かな
春将軍「夏将軍がまだ頑張っているようだな…」
秋将軍「フフフ…奴は四天王の中でも最強…」
冬将軍「人間のみならず蚊や蝉まで倒すとは気象の誉れよ…」

いやそれにしても猛暑が終わりませんね。寒波のことを冬将軍というのであればまさに猛暑は夏将軍。それにしても春将軍と秋将軍とは何だというツッコミがあると思いますが、春将軍は花粉症、秋将軍は台風といったところでどうでしょうか。台風は夏将軍も使うけどNE!

さあ今季はずいぶんと遅くなりましたが夏季アニメの感想を行ってみましょう。通常3~4話くらい見た辺りの序盤の感想を書くのですが、今回は既に6~7話が終了しているので中盤の感想ということで。まずは「遊び人研究会」の女子中学生の日常を描いた「あそびあそばせ」。

たぶん結構名門私立女子中学校の三人組。一見女子高生にも見えますし、黙っていれば清楚でなかなかに美少女揃いなんですが…。「遊び人研究会」(通称あそ研)は、本当にさまざまな遊びに興じるための同好会で、いわゆる「遊び人」的な遊び(含む不純異性交遊)はありません。その辺は中学生らしくていいといえばいいんですが。

主人公は本田華子。大金持ちのお嬢様で、文武に秀でた努力家でもありますが、独特かつ特異な思考回路からリア充にはなっていません。とにかくリア充になりたいということで、エースだったソフトテニス部を退部して「あそ研」を立ち上げました。素は美人なのに次々繰り出す顔芸のせいで、とてもそうは思えなくなるという。

一学期の期末テストは平均98.2点という嘘のようなハイスコアでしたが、彼氏に教えて貰ったというヤンキー風生徒に負けて学年二位という不運。なぜか恋愛やファッションに疎く、常軌を逸した言動と行動で周囲をふり回します。

外国人の両親を持つオリヴィア。金髪碧眼の美少女ですが、生粋の日本育ちのため外国語は全くダメ。一学期の期末テストでは全科目赤点で、努力も怠る残念美人です。おまけに将来の夢は相撲取りだったという本当のバカですが、次第にトリオの中では最も常識的な反応をするようになっていきます。


外人にはありがちのようですが、オリヴィアもワキガ持ちで、いっそう残念美人。においを嗅いだ華子がのたうち回るレベルなので、どうして自分で気がつかないのか不思議。

「隠れバカ」とひどい言われようの野村香純。基本的に真面目で礼儀正しい性格で、常に敬語で話す優等生的人物ですが、怒ると顔つきが豹変し、暴力的な一面を見せる事も。基本成績は悪くないのですが、なぜか英語の成績は1、2点と壊滅的に悪く、どれほど努力しても結果がでないという。なんかここすごく共感する!

私もねえ…予備校生時代、英語を勉強をすればするほど偏差値が落ちていくという「恐怖の三段逆スライド方式」に悩まされていたので、大槻班長ばりに「わかるよ~香純くん」といかいいながら近づいていきそう。にしても一桁台の点数はねーですが。

隠した趣味はBL小説の執筆ですが、実物の男は苦手です。「あそ研」で行われる各種「遊び」では、ほかの二人より一枚上手であることが多く、常に全力で本気で、ズルしたり相手を煽る事もしばしば。ほとんど二重人格ですな。胸が大きく、まな板の華子的には癪の種。ちなみに彼女のワキは全然臭くないそうです(華子認定)。

超常現象科学部と絡んだり、将棋部と部室を奪い合ったりといろいろな事件が起きるほか、本田家の執事である前多は大学生時代に全身黒づくめの男たちに拉致されて尻を改造され、そこからビームを出せるようになっていたり(ゼロゼロナンバーのサイボーグになれそう)と、まあ愉快なキャラが続々登場してきます。

特筆すべきは近くの超お嬢様学校である聖・淑女学園の生徒には、遊び人四天王の一人とされる紗礼頭徳子(しゃれこうべとくこ)という、ガングロの渋谷系ヤマンバメイクファッションの凄いのがいて、こっちは本当に「遊び人」的な遊びを極めていて、隣接する男子校生徒とほとんど関係を持っているそうです。ほとんどアフリカあたりの部族の方のようですが、これでモテモテとはどういうことだ。化粧を落とすと別の意味で凄いのかな。四天王の残り3人もぜひ登場して欲しい。

続いて「バキ」。8話まで視聴。今更始まった「最凶死刑囚編」です。世界各地から同時期に脱獄して日本に集まった5人の死刑囚と、刃牙以下第一部「最大トーナメント編」に登場した地下闘技場戦士達の戦いとなっています。

「最大トーナメント」では「武器の使用以外すべてを認める」のルールの下で闘っていましたが、そこからさらに発展して、全ての武器の使用を認め、ステージや人数など戦い方にも制限がないという完全ノールールの戦いとなっています。死刑囚側に共通のキーワードは「敗北を知りたい」で、あらゆる手段を駆使して敗北を回避する死刑囚達に、いかにして敗北を味わせるかがテーマになっています。

既に原作を読了しているので、ストーリー展開的には特に驚きはないのですが、「最凶死刑囚編」ではほぼ唯一の女性キャラである梢江のキャラデザインがあまりにも…なんというか…男顔で、萌え要素ゼロです。まあバキに萌え要素なんか求める方が間違っているんでしょうけど、この梢江では「バキ特別編SAGA」はかなり辛い。「ウホッ!」「アッー!」な展開と誤認すること間違いなし。

あと原作者の板垣恵介が、2018年3月22日発売の「少年チャンピオン」17号の巻末の作者コメントページで“「なァ……、声優って何であんなに盛って喋るんだ?表情と違ってるだもの(噴)!!」”というコメントを寄せており、激しく怒っていることを伺わせています。怒りのあまり「違ってるだもの」とジョジョの「何をするだァーッ!」ばりになまってしまっています。これ以上のコメントがないので、誰のどういう演技に怒ったのか不明ですが、素直に考えればやはり自分の作品である「バキ」を見てのことなんだろうなと推測されます。誰の演技に怒ったんでしょうかね?



既に名勝負の誉れも高い「花山VSスペック」は終わり、「卑怯とは言うまいね」「そして俺は…空手家じゃなくていい」などの名言シーンも出てしまいましたが、まだまだ「色を知る年齢か!」とか「私は一向に構わんッ!」「問題ない!!15メートルまでならッ!!!」などが残っているぜ。

最後に「京都寺町三条のホームズ」。7話まで視聴。主に骨董品鑑定と京都探訪、それにまつわる日常の謎解きがメインですが、恋愛もありか。主人公の女子高生真城葵が、ひょんなことからアルバイトをすることになった骨董店で、「ホームズ」の異名を持つ京大大学院生で鑑定士見習い家頭清貴と共に、骨董品と京都にまつわる様々な出来事に遭遇していきます。

全体的に女性向け作品という感じがありますね。京都人はいけずだと言いますが、葵は何かというと清貴がいけずだと言いますが、それほどか?というか、見習いの若造のくせにいっぱしの鑑定士ぶるところがむしろ滑稽なような。

イケメンだ才子だと持ち上げられるホームズに対し、平凡なJKということになっている葵ですが、どう見ても美人だろう。女性読者が自身を投影する主人公だからあんまり推さない方がいいということになるのか。でもホームズとカップリングされるのは必然的なような。

ただ見習いとは表向き、実際には生まれ持った鑑定の才能に加え幼少期から国選鑑定人である祖父の隣で多くの経験を積んでいるので、既に一人前のようです。当初は骨董に絡む日常の謎を解いていく展開でしたが、途中からホームズに対するモリアーティ教授のような天才贋作師が登場してきて、彼との真贋対決がメインになってきています。

鑑定士がいろんな骨董を鑑定するのはともかく、いろんな骨董を製作できる贋作師って凄すぎる。もう普通にオリジナル作品を作る芸術家でやっていけないものなんでしょうか。

女性向け作品ですが1クールくらいなら問題なく視聴できるでしょう。ただ、ホームズの推理&鑑定がスーパー過ぎるのはともかく、二枚目ぶりとか性格が結構鼻につきますね。鑑定士といえば「万能鑑定士Q」こと凜田莉子を思い出しますが、彼女の方がよっぽど魅力的です。美人なのに天真爛漫なところが素敵。やはり京都より沖縄(波照間島)なのか。

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