好きな声優さん第5期(その4):速水奨~男も堕ちそうなホスト声声優

お寒うございます。さすが寒中ですね。もうすぐ大寒だから今を真冬と呼ばずしていつが真冬か。寒いのは日本だけではなく、昨年末には北米に、最近は欧州に大寒波が来ているようです。温暖化じゃないの?

本日は久しぶりに「好きな声優さん」です。前回雨宮天を取り上げてから3か月、番外の肝付兼太を取り上げてからでも2か月経ってしまいました。今回は銀河万丈に続く二人目の男性声優として速水奨を紹介しましょう。

速水奨は1958年8月2日生まれ、兵庫県高砂市出身です。中高でバレーボール部に所属していましたが、身長が伸び悩んだことで退部し、その頃、地元で行なわれた青年座の舞台に感銘を受けて俳優を志しました。高校卒業後に上京し、昼は貿易会社で働きつつ、夜は青年座の養成所で芝居を学び、劇団四季に所属しました。

22歳だった1980年10月10日に「アマチュア声優・ドラマ・コンテスト80」に応募し、グランプリを受賞したことを切っかけに声優デビューしました。芸歴は36年を越えているわけですね。色々な事務所に所属しましたが、2013年に声優&アーティスト事務所の(株)Rush Style(ラッシュスタイル)を立ち上げ、その代表に就任しています。声優にして社長なんですね。

声質は穏やかで柔らかいバリトンで、ホスト声とも呼ばれています。素の声で話しているにもかかわらず「エロい」「孕んだ」などのコメントが付いてしまったりします。このため、主として正統派の二枚目や美形のライバル役を演じることが多かったのですが、最近は中年男性役や黒幕的人物を演じる事が増えたため、主人公キャラを演じることに憧れているとか。

奥さんはやはり声優の五十嵐麗。個人的には「ときめきメモリアル」の鏡魅羅役で存じております。妻が鏡さんとか、どんなリア充だと思ってしまいますな。余談ですが鏡さん、高校生離れしたグラマラスなスタイルの持ち主で、学校では親衛隊を引き連れて女王然としていますが、実は母子家庭で6人もいる弟たちの面倒をよく見るなど、家庭的な人だったりするというギャップ萌えな人でした。ときメモの家庭的キャラというと真っ先に虹野沙希が思い浮かぶのですが、対抗できるのは意外にも鏡魅羅なのです。

速水奨自身も「ときめきメモリアル Girl's Side」で隠しキャラ・花椿吾郎役で出演しており、夫婦揃ってときメモの攻略キャラを演じたことになります。花椿吾郎はオネエ口調の世界的ファッションデザイナーということで、多分全キャラ攻略を目指そうとしなければ攻略しないキャラなんじゃなかろうかと。

2006年に亡くなった義姉の子供(甥)である速水秀之を養子に引き取っています。この人も声優になっており、まさに声優一家です。

カイザーという猫を飼っており、朝四時にご飯をねだるのに困っているとか。料理に凝っており、味噌汁は毎朝自分で作っているほどのこだわりがあり、さらに掃除・洗濯もするそうです。メシマズ嫁というものが跋扈する昨今、嫁より速水奨が家にいてくれた方が良かったりして。趣味はアンモナイト鑑賞だそうですが、ニッポニテスのような異常巻きアンモナイトより、正統派(?)のアンモナイトが好みのようです。

それでは私の記憶に残る速水奨の演じたキャラをご紹介。まずは超時空要塞マクロスのマックスことマクシミリアン・ジーナス。主人公一条輝の部下ですが、バルキリーの操縦をはじめとする、あらゆる技能に秀でた「天才」でした。しまいには敵(ゼントラーディ人)のミリア・ファリーナ(エースのミリア)と史上初の星間結婚をすることになります。


キャラとしては、従来のテレビアニメのヒーロー的存在でしたが、主役の一条輝をごく普通の青年に描くため、対極として脇役に美形天才を配したのだとか。マックスとミリアの天才パイロット同士の空中戦はまさに板野サーカスの見せ場となりました。同時に一条輝の部下となった柿崎速雄があっさりと戦死したのに対し、マックスはその後の「マクロス7」などにも登場しています。

「聖戦士ダンバイン」のバーン・バニングス。主人公ザマ・ショウのライバルキャラで、二枚目かつ勇猛果敢かつ忠義一筋の騎士でした。しかし、自信過剰ゆえの詰めの甘さや功を焦っての勇み足、軍を預かる指揮官としては器量が小さく人望がないという欠点があり、戦功欲しさに裏切りや抜け駆けを平然と行うなど、騎士道にもとる行為も行っていました。

失敗を重ねて更迭されますが、後半は仮面を被って黒騎士を名乗って登場しました。作中ではその正体はごく一部の者達にしか明かされませんでしたが、視聴者にはバレバレでした。素顔を隠したのは、過去の挫折を恥じて正体を隠しているに過ぎなかったみたいです。しかしその後も敗北を重ね、仮面を外し涙するという醜態も見せました。最終決戦では仮面を脱ぎ捨ててバーン・バニングスとして白兵戦でショウと刺し違えるという最期を遂げました。

「超時空世紀オーガス」の桂木桂。主人公にして長髪二枚目、しかもスケベで女性関係に節操のないマイペースな自由人でした。リア充爆発しろ!!戦闘機パイロットだったこいつこの人が独断で時空震動弾を起爆させたことにより時空破壊が引き起こされ、自身も混乱時空の元凶である「特異点」となり、各陣営から狙われることとなります。

混乱時空のせいで実の娘であるアテナと戦うはめになったり、性懲りも無くヒロインキャラのミムジィを婚約者から寝取って孕ませたり、幼女型ロボットモームに「ご主人様」と呼ばれたりと実にいろいろやらかしているキャラでしたが、私のお気に入りキャラだったモームの最期の際には本気で涙していたので許しちゃる。

「機甲界ガリアン」のハイ・シャルタット。主人公ジョジョの敵であるマーダルの親衛隊長で、ライバルキャラです。マーダルへの忠義は一途で、マーダルの命令ならいかなることでも実行します。反面自尊心が異常に高く柔軟性に欠けて短慮なところもあって、作戦を失敗することもあり、精神的には子供じみたところも見られました。17歳だそうなので仕方がないかもしれませんが。


実は「装甲騎兵ボトムズ」の主人公キリコ・キュービィに似ているという噂も。外見はキリコだけど内面はむしろイプシロンに似ているような。原作・監督は同じ高橋良輔で、「ガリアン」は「ボトムズ」終了直後の作品なので、実際キリコとイプシロンの影響を受けてるんじゃないかと。

「重戦機エルガイム」のギャブレット・ギャブレー。主人公ダバ・マイロードの宿敵で長身長髪で20歳のイケメンです。田舎貴族の出身で、立身出世を夢見て出てきました。天然ボケで、本人は大真面目なのですが、傍から見るとやることなすことドジで間が抜けていました。キザでクールなのだか熱血漢なのだかよく分からない難儀な男で、喜怒哀楽の激しいコミカルなキャラクターでした。

すったもんだの挙げ句、ポセイダル軍中屈指の精鋭で構成される「13人衆」に末席ながらも叙せられるなど、能力は高かったのですが、行く先々で問題を起こすので、上官や部下にとっては頭痛の種になっていました。後半ストーリーはシリアスになっていくのですが、そんな中でもコメディリリーフとしての地位を保ち続けていました。

80年代から一気に飛んで「Fate/Zero」の遠坂時臣。Fateシリーズのヒロインである遠坂凛と間桐桜の父親で、魔道を奉じる生粋の魔術師です。イケメンで、奥さん(葵)も美人で娘達も美人というリア充爆発しろキャラです。

聖杯戦争の監督役と裏で繋がり、万全の準備で聖杯戦争に臨みますが、召喚したアーチャー(英雄王ギルガメッシュ)の規格外の能力や振る舞いに翻弄されます。鈍重で退屈な姿勢と不忠が原因でアーチャーに見限られ、弟子である言峰綺礼に殺害されます。知らなかったとはいえ、その父の敵に師事していた凜…

「ご注文はうさぎですか?」の香風タカヒロ。チノのパパンでラビットハウスのオーナーです。バータイム(夜)にマスターを務めています。とてもダンディな容姿と性格ですが、反面可愛らしいお弁当を作ったり、うさぎ柄のネクタイを喜ぶなど、ファンシーな事物を好んでいるようです。

チノによるとかつて経営難だったラビットハウスを得意のジャズで盛り上げて救ったことがあり、リゼの父親とは戦場での昔馴染みという関係であるなど、過去は色々ある模様ですが、一切明かされていません。タカヒロとチノのみが、ティッピーがチノの祖父(タカヒロにとっては父)であることを知っており、ココア達が大騒ぎしている傍らでティッピーと会話したりしています。

この他にも「機動戦士ガンダム 第08MS小隊」のギニアス・サハリンとか、「ドラゴンボール」のザーボンさんなど、沢山の役を演じていますが、何しろ芸歴が長いので紹介しきれません。速水奨は「ごちうさ」のイベントでは黒一点となりハーレム状態となっていましたが、流石に男が一人きりなのは寂しかったでしょうね。若い声優さんばかりなのでジェネレーションギャップもあろうし。でも野郎ばかりの(はずの)ごちうさファンには非常に好意的に受け入れられていたようでなによりです。
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