2017年冬季アニメ序盤の感想(その2):elDLIVE/ACCA13区監察課/CHAOS;CHILD/クズの本懐

アパホテルが、「南京大虐殺」に否定的な書籍を客室に置いているということで騒ぎになっていますね。数年前私が利用した時は田母神さんの本があったのを覚えています。人はそれぞれ様々な思想・信条を持っているものですし、それで全く構わないのですが、企業経営に露骨に持ち込むと色々不利益がありそうな気がします。ま、それを覚悟してやるんであれば、日本は自由の国ですから力尽くで阻止することはできないのですが、中国の発狂状態の抗議は見苦しいですね。「嫌なら泊まるな」と言ってやって下さいよフ○テレビ関係者(本当は言ってないそうですが)。中国人が泊まらないと経営に打撃のような気もしますが、中国人がいないなら泊まるよという人も結構いそうだからわかりませんね。海外のホテルには聖書が常備状態ですが、あれも見方によっては宗教の押しつけなのか。でも「嫌なら読むな」ですよね。私も田母神さんの著書は読みませんでした。

それでは話はがらりと変わって2017年冬季アニメ序盤の感想の後半です。まずは「エルドライブ【elDLIVE】」。集英社が配信する「少年ジャンプ」のアプリケーション「少年ジャンプ+」で連載中のマンガが原作ですが、まさに少年マンガらしいというか、深夜アニメにする必然性があるのかという展開。

中学生の九ノ瀬宙太が様々な宇宙人で構成される宇宙警察エルドライブに入り、地球に潜伏or来襲する宇宙犯罪者を捕らえることになりましたが、普通の中坊をいきなりスカウトするとはどんだけ人材難だエルドライブと思いきや、一応適性はチェックしていたという。それはSPH(スペース・フェロモン)という攻撃から防御まで様々な用途に使える生命の特殊な分泌物で、宙太の場合はドルーという奇妙な人工生命体が寄生していたためで、40億年以上前に繁栄して既に滅亡した宇宙人が作ったようです。

そのドルーの声を“傲嬌女王”(台湾ではツンデレを「傲嬌」と呼ぶらしい)釘宮理恵に演じさせるという無駄に贅沢な配役に驚きます。このドルーのデザインからして「子供向け」の感じがしてなりません。ま、3話にしてやっと単純な犯罪者ではない犯罪組織の影がちらついてきたので、一応視聴継続しようかな。

本作を見る楽しみは、宙太をやけに敵視している同僚(にして同級生)の其方美鈴を演じるはやみんの数々の罵詈雑言の毒舌の嵐でしょうか。「跡形もなく~」がクセになりそう。中2なのにやけにプロポーションが良く、パンチラまでこなすお色気要員ですが、もしやパンチラがやりたくて深夜アニメにしたのか。

戦闘時は天使のような姿に変身。ラブリーマイエンジェルはやみんですな。今後宙太にデレても良し、ツンのままでも良し。宇宙人との戦闘でエロい声を出してくれるとなお良し。

次は「ACCA13区観察課」。ドーワー王国は13の国が統一されて成立した国ですが、征服した以外の旧国家(今では区となっています)は独立指向が強く、以前12の区が結束してクーデターが起きた際に、大幅な自治を認めるなどした経緯があります。その際に誕生したのがACCAです。

ACCAは政府から切り離された民間組織で、警察局、消防局、医療局などを傘下に置いています。各区で独自運用されていますが、本部が各区のACCAをまとめ、ACCA支部の業務を監視するために監察課があります。主人公のジーンはこの監察課の副課長を務めています。

高級マンションに住み、高額課税がなされるが故に金持ちしか楽しめないタバコを自由に行っているジーンですが、マンションには管理人として住んでおり、タバコはどこからともなく貰っているという、通称「貰いタバコのジーン」。

そのジーンには、視察で各地を飛び回って水面下で策動されているという新たなクーデターのパイプ役を担っている疑いが持たれており、様々な人々から注目されています。それを知ってか知らずかジーンは眠そうな顔で今日も各地に視察に赴くのでした。

ACCAの長官(5人もいる)はそれぞれ別の思惑を持っており、ジーンの友人のニーノは内務調査課の覆面職員で長官の一人の命により密かにジーンを調査中。王位継承権を持つ王子は専制政治を目論んでおり、即位の暁にはACCAを解体しようと考えています。「幼女戦記」ほどではないけどおっさん声優が多いですね。悠木碧が出演しているのも似ていますが、化け物扱いされる幼女を演じている「幼女戦記」とは違い、普通に可愛いジーンの妹のロッタを演じています。しかし王子に見初められたようなので今後どうなるやら。

あとACCA本部長のモーヴを演じているのは田中敦子。実にいいですなあ。こういう大人な美女をどんどん演じて欲しいものです。様々な勢力の思惑や陰謀が渦巻いている中、本心を見せないジーンは一体何を考えているのか?作品全体の雰囲気もお洒落で大人っぽくて素敵です。あとやたらと食べ物が出てくる作品でもあります。


続いて「CHAOS;CHILD」。視聴打ち切り作品が出たときの「補欠」扱いでしたが、結局見てます。私が注目する声優の一人であるブリドカットセーラ恵美がメインキャラを演じているので。

そのブリちゃん、「ハルチカ」の穂村千夏とか「艦隊これ」の重巡熊野や軽巡夕張など、ちょっとポンコツが入ったキャラを演じると非常に嵌まるのですが、本作では生徒会長にして整った容姿と文武両道な立ち居振る舞いの“女帝”来須乃々を演じています。このキャラにはポンコツ感はないのですが、こういう正統派ヒロインもいいですね。

2話ラストでいきなり暴漢に刺されて安否が心配されましたが、なんとか生きていました。けどパジャマが血で染まっているぞ。傷口が開いちゃってるんじゃないか心配。入院しなくていいのか?ブリちゃんの弱々しい声の演技がまたいいんだけど。

名作「STEINS;GATE」も属する「科学アドベンチャーシリーズ」の一作で、第1作「CHAOS;HEAD」の直系作品で
す。ですが…未見なんです(笑)。そんな私のような情弱野郎のためにか、初回放送は1時間スペシャルで、前半の第0話は「CHAOS;HEAD」のダイジェストとなっていました。

「CHAOS;HEAD」から6年後の2015年、当時発生していた不可解かつ凄惨な連続猟奇事件「ニュージェネレーションの狂気」の再来とされる連続猟奇事件が発生します。新聞部長宮代拓留は「ニュージェネレーションの狂気の再来」に強い興味を抱き、新聞部員達と共に事件の謎を追いますが、彼の周囲には次々と奇怪な事件が発生し、事件を追っていたはずが、逆に事件に迫られているような状況になってきています。

とにかく発生する事件がエグイです。ネットで「未来が見える」と豪語して話題になっていた動画サイトのユーザーが、生放送中に自身の右腕を食べて失血死する「こっちみんな」、人気ヴォーカリストが、趣味のストリートライブ中に歌いながら死亡するが、死因はなんと自身の腹部にスピーカーを入れた事による失血死という「音漏れたん」とか。

拓留が遭遇した「回転DEAD」事件は、ラブホテルの一室の回転ベッドの上で、男性がロープにより絞殺されていたもので、文化祭で対談予定だったカリスマネット記者は、舞台上で突然大量の「力士シール」を嘔吐して死亡します。これは「ごっつぁんデス」と呼ばれ、被害者の胃の中にはおびただしい数のシールが詰め込まれていました。

この「力士シール」という力士の顔のように見える不気味なデザインのシールは、事件現場周辺で必ず発見されるので、何らかの関係があると思われますが、その意味などは一切不明です。今後も起きるんだろうな猟奇的事件。

拓留は情報強者を自称していてリア充を気取っていますが、親しくない人物の前では挙動不審になる小心者で、ネットで仕入れた知識をひけらかしては情報通ぶっているだけのようです。乃々とは姉弟のような間柄ですが、今では家を出て一人暮らしをしています。


乃々がしきりに拓留に事件に首を突っ込まないでと懇願していますが、何かを知っている気配がありますね。でももう引き返せないところまで踏み込んでしまった様子。乃々以外にも可愛い女の子がいっぱい出てくるので、被害が及ばないかおじさんは心配。なるべく女の子は殺さないで欲しいですが。

最後に「クズの本懐」。「舟を編む」に続くノイタミナ枠ですが、作品の傾向が違い過ぎて笑います。「舟を編む」が好きな人が続けて見たらぶっ飛ぶんじゃないかと。私はまあ平気ですけどね。

なぜ深夜アニメに?と言いたくなる「エルドライブ」に対し、これぞ深夜アニメと言いたくなる本作は、微エロの嵐です。18禁ではないのだけれど、雰囲気がやたらいやらしい。もの凄くエロいアニメを見ているような気分になるんです。

これは何かに似ているなと思ったら…ああわかった!!植芝理一の「夢使い」だ(マンガの方)。あれは18禁でも何でもない一般向けマンガでしたが、内容はロリ&エロといった感じでした。独特の表現もあいまって、「亜人ちゃんは語りたい」的に言えばサキュバスの佐藤先生にぶつかるくらいにエロかったなあ。

安楽岡花火と粟屋麦は一見理想の高校生カップルですが、実は2人とも他に好きな人がいます。花火は幼い頃からお兄ちゃんと慕っていた鐘井鳴海を、麦は昔家庭教師をしてくれた皆川茜が好きなのですが、二人とも花火たちの高校の新任教師になり、しかも鳴海と茜は惹かれ合っている様子。指をくわえてその様子を見ているしかない花火と麦は、お互いに似たところがあるのを感じ、お互いを好きにならないこと、どちらかの恋が実ったら別れること、そしてお互いの身体的な欲求にはどんなときでも受け入れることを条件に付き合っている振りをすることになります。

花火には唯一といっていい友人である絵鳩早苗がいますが、彼女は花火に恋愛感情を持っていて、百合上等状態。また麦には幼馴染みの鴎端(かもめばた)のり子(自称“最も可愛い”の略であるモカ)がいて、麦に好意を寄せています。この二人は、花火と麦の関係に疑問を抱いています。「誰かの代わりなら私でもいいじゃん」が早苗、「なんで麦じゃなきゃいけなかったわけ!?盗らないでよ!私には麦しかいないんだよ!」がモカ。


マンガ原作ですが、まるでマンガのようなコマ割りを入れたりと独特な表現をしています。が、そんなことはどうでもいいんだ。

とにかく花火と麦の濡れ場(あえて言おう)がエロい雰囲気満載です。本番までは行っていないのだけど、むしろそれが故にいやらしい感じが。リアル明里パパンは、花火役が花澤香菜だと思ったそうですが、違います。多分ハナザーさんはこういう役は受けないんじゃないかな。

花火役は安済知佳。「クオリディア・コード」で千葉都市首席の千種明日葉を演じていた人です。明日葉役は終始けだるそうな不機嫌そうな声色で演じていたのでわかりませんでしたが、本当はとっても綺麗な声の人声優さんですね。



声優さんは、自分の出演した作品は当然視聴するんでしょうが、こういう場合は見ててかなり恥ずかしいんじゃないでしょうか。「ガーリッシュナンバー」では共演の声優と一緒に見るという場面がありましたが、本作でこれをやったらどんな羞恥プレイかと。範馬勇次郎じゃないけど「色を知る年齢か!」と言いたくなる。

花火視点で物語が進んでいるせいで、花火の毒舌がぶちかまされています。特に鳴海を奪った茜に対して強烈に。“長い髪…ダッサイベージュのカーディガン…わざとらしいくらいのシャンプーの香り…控えめのナチュラルメーク”“(…迂闊だった!!まさか、あんなぽっと出の冴えない芋っぽい年増女にぃぃ…!!”等々。

花火にとっての仇役の皆川茜先生ですが、女子アナ風清楚ファッションはそりゃあ男子全員大好物ですがな。中身も外見のままだったら花火に勝ち目は全くないのですが…

夜のファミレスに男連れで現れた茜と出くわします。“えっ…何こいつ…男連れ!?こんな時間に!?しかも何か若くない!?”と、「麦と一緒なお前が言うな」と突っ込みたくなるモノローグをぶちかます花火。麦は自分と同じ家庭教師時代の教え子だと言いますが、それにしてはイチャコラしてました。

“何か深夜呼び出されて、相談にでも乗ってたんだろ”と何故かポジティブな麦に対し、「んなワケあるかーい!!」な表情の花火。恋は盲目か麦。むしろNTRを憂慮すべきところだろうが。


意を決して茜と直接対決に臨む花火。「昨日一緒にいた人、先生の彼氏?」「えぇ?やだぁ。友達です」とすっとぼけられますが、花火だけに火花散る女の戦いがドロドロしててよろしい。昨日と同じ服で、微かにタバコの匂いがする茜。その友達ってえのはもしやセフレって奴なんですかい?

そして別れ際のこの表情である。残念、茜はビッチケテーイ!!なんだよクソビッチだったのかよ茜先生。清楚な女子アナ風の雰囲気が素敵だったのに。裏切ったな!僕の気持ちを裏切ったな!!こうなってくると花火的には鳴海の目を覚まさせようとする行動に端っていくんでしょうかね。でも案外鳴海にもクズ要素が顕現したりして。実は花火ママンとできているとかね…

センスとか色々とアレですが、モカが一番まともだったりして。ただ、花火と別れても麦がモカを振り向いてくれるかといえば…。何しろ中坊の頃から不純異性交遊まっしぐらでしたからなあ。
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