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2016年秋季アニメの感想(その3):亜人 第2クール/ユーフォニアム2


 少し時期を逸した感がありますが、クリスマスを楽しむリアル明里ちゃん画像です。赤鼻のトナカイ帽子がよく似合いますが、“帽子”なんて通称が付いてしまうと亜人の佐藤さんになってしまうぞ(これで前振りOK)。

亜人最終話 

 それでは遅くなりましたが2016年秋季アニメの感想の最終回です。「響け!ユーフォニアム」が13回で、しかも年末まで引っ張ったせいなんですが、まずは「亜人」第2クールから。

佐藤さん無双 

 「佐藤さん、あんたのせいでメチャクチャだ」「佐藤さんは遊んでいるだけだ」など、全国の佐藤さんが風評被害を受けそうなセリフが連発されましたが、それだけ佐藤さんの無双ぶりと存在感が圧倒的な作品でした。一応主人公の永井とか戸崎(途中からフリスク食べなくなったな)の存在が霞むほどの強さと、明らかになった無目的ぶりが面白かったですね。

クズ主人公永井 

 基本善人と思える登場人物がおらず(厳密には一人いるけど後述するようにそいつも異常)、酷い目にあっても殺されてもあまり気にならないという、殺伐とした作品ながら視聴するにストレスがかからないという不思議な作品でもありました。

佐藤さんと相棒の田中さん 

 亜人を糾合して人間社会(というか日本)に対して超過激なテロ行為を継続し、亜人の権利を認めさせるのかと思いきや、実はひたすら戦いたかっただけの戦闘狂だったというオチに、従っていた亜人の多くは離脱してしまいましたが、非人道的な虐待実験を受けていたところを佐藤さんに助けられた田中さんだけは最後まで佐藤さんと行動を共にしていました。やはりこういう人が一人はいてくれないと。

中野のIBMなのか 

 逆に佐藤さんに助けて貰ったくせに刃向かい続ける永井の方が「人としてどうよ」(亜人だけど)という感じがしてしまったりして。まあこいつは性格がクズだから仕方ないか。佐藤さんい言わせると永井との差は、静かに暮らしたいか、遊んでいたいかというだけしかないそうですが。

永井のフラッド現象 

 麻酔銃で意識を失ってもIBM(黒い幽霊)を自律的に行動させ、自分を殺させてリセットするなど、本人もIBMも戦闘力が高くて手に負えない感があった佐藤さんですが、最後は永井の主人公属性が炸裂し、同時にIBMを多数出現させるという「フラッド現象」(前例はあるけど稀な現象)を発生させて佐藤さんと田中さんをKOし、米軍特殊部隊に引き渡しました。

拘束された佐藤さんと田中さん 

 佐藤さん達の与えたあまりのインパクトに、日本政府も亜人の権利を真剣に考え出し、これで永井に念願の平穏な生活が戻るのかと思いきや、佐藤さんたちはあっさり脱出し、再びゲームを始める構え。俺達の戦いはこれからだ!という打ち切れマンガ的なオチで終了してしまいました。これは続編とか劇場版への伏線なんでしょうかね。

輸送機爆破 

 殺したら復活してしまう亜人を無力化するには麻酔というのはまあいいんですが、強力な拘束衣を着せておけば目覚めても大丈夫だろうという米軍の措置はどういうことか?アメリカの方が研究が進んでいるはずなのに、なぜにIBM対策がないのでしょうか。最低IBMが出せないとかIBMの活動を阻害するといった措置を執らないと、亜人をいくら動けなくしてもあまり意味はないのでは。もっとも佐藤さんはIBMは使わず、体内に持っていた爆弾を爆発させたようですが、身体検査はちゃんとやろうよ米軍特殊部隊。

俺達の戦いはこれからだ 

 そもそもIBMは亜人が死から復活するための必須の物質のようですが、それをスタンドのように動かせる亜人と、出せない亜人がいるのはどういうことなんでしょうか。持って生まれたIBMの量の差なのか、技術的な問題なのか。オグラ博士は死んだ回数が多い方がいいという趣旨のことを言っていましたが。永井の相棒(永井的には勘弁してくれという表現でしょうが)の中野は最後の最後にようやくIBMを出したようですが、努力すれば亜人は全員IBMが出せるのかな?仮に亜人の天下となってもIBMを出せるか出せないかでまた差別が起きたりして。

異常な善人海斗 

 そうそう忘れてた。クズとか悪人ばかりに見える本作で唯一善人に見える永井の友人海斗ですが、この人の自己犠牲ぶりはむしろ不気味なほどで、何らかの精神疾患なんではないかと思えるレベルです。佐藤さんよりもむしろ海斗の心のありようの方が気味が悪かったですね。

まだやんのかよ 

 おまけ:こうだったら笑える① 佐藤さんの「殺すリスト」に掲載されていた要人全員、殺してみたら実は亜人

 こうだったら笑える② 植物状態の戸崎の婚約者、実は亜人で一度殺せば復活するのに誰も知らない

戸崎と下村 

 こうだったら笑える③ 亜人の復活回数には制限があり、頭の上に残り回数が表示される

 こうだったら笑える④ 事件事故では死なない亜人だが、老衰で死ぬ

 こうだったら笑える⑤ 亜人は不死だが不老ではなく、数十年後にはボケ亜人だらけの世界になる

響け!ユーフォニアム2 20161230 

 続いて最後の作品「響け!ユーフォニアム」です。原作の本編3巻に関し、第1期で1巻を、第2期で2巻と3巻をアニメ化しているようです。京都府大会で近称を取って関西大会進出を果たした北宇治高校吹奏楽部の関西大会、そして全国大会での活動が描かれています。

黄前久美子2期 

 が、関西大会での演奏についてはしっかり描かれた一方、全国大会では事前と事後の絵のみで演奏シーンは一切ありませんでした。これはあれか?所詮銅賞だったので描いてもあまり意味がなかったということなのか?でも関西大会より技術は向上していたという話だったので、聞かせてくれても良かったのに。

 本作は演奏シーンに高い評価がなされているようですが、むしろ描かれているのはそれ以外の部員の軋轢。第1期ではいい具合にドロドロしていて、この方向でドロドロしまくって欲しかったのですが、第2期のドロドロはあまり私にとってはまりいい具合ではありませんでした。

なぜ緑輝をもっと出さない 

 私は「好きなアニメキャラ」でも取り上げた川島緑輝(さふぁいあ)のほか、トランペットリーダーの中世古香織とか途中で退部した斉藤葵が好きなんですが、第2期では彼女らの登場シーンが非常に少なかった。これが不満のその1。緑輝はもっと活躍して欲しかったし、香織と葵は(色んな意味で)堕ちて欲しかったんですが…

久美子とあすか 

 中心となって描かれていたのは主人公黄前久美子と副部長田中あすか。鎧塚みぞれと傘木希美のエピソードもあったけど、それも結局はこの二人というより久美子とあすかを描くための狂言回しだったような気がします。そして二人とも家庭問題に振り回されると。

黄前麻美子 

 久美子の方は、親の言うがままに楽器を捨てて大学を受験した姉の麻美子が、やっぱり美容師になりたいと大学中退したいと言いだして親と揉める話に振り回されていました。これについては親が言うとおりとりあえず大学を卒業してからでもいいんじゃないかと思いましたが…。麻美子は今じゃなきゃダメだとはいうものの、なぜダメなのかを説明してなかったのでどうしても親の肩を持ちたくなりました。私の年もずっとそっちに近いせいですかね。

吠えろあすかママン 

 そしてあすかの方はちょっとキジルシ気味なママンが受験のために退部させたいと。十分成績はいいのになぜかと言えば、あすかが別れた夫(あすかのパパン)と同じユーフォニアムを演奏し続けることが不愉快だった様子。なぜ別れたのかとか詳細不明ですが、あすか的には離れ離れになったパパンへの思慕があったことは確実でしょう。

塚本にはこういう顔をする久美子 

 で、この二人がどうにも好きになれなくて。まず久美子ですが、学校で友人達といるとき(ソト)と、家で家族に接したり、幼馴染みの塚本秀一に接するとき(ウチ)のギャップが激しすぎです。というか、「ウチ」における態度が悪すぎて正直ドン引きしました。もっと普通の態度が取れないものか。それともこっちが素で、「ソト」での態度は演技なのか?とにかく久美子の「ウチ」における声とテンションの低さが嫌でした。

エゴだよそれは 

 そしてあすかの方は、誰に対しても自分は何でも知っているという感じの上から目線バリバリのわりに、自分のママンすら上手に御せないというギャップが。あすかの人を食ったような態度や、他人の事情を一切顧慮せずに演奏のことだけしか考えていないところは、結局のところ自分の演奏をパパンに認めて貰いたいという欲求に由来していたものだったという。

アムロもう一つのセリフ 

 ついでにこのアムロのセリフを贈りたくなりますな。これは「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」でシャアに対して放ったセリフですが、ついでにこのセリフをあすかに贈りたい。

鎧塚みぞれ 
傘木希美 
問題解決後の鎧塚みぞれ 

 鎧塚みぞれと傘木希美の一件もそうですが、何でも知っているような態度でいたあすかですが、本当の問題点がどこにあったのかは承知していませんでした。まあ一介のJKにそこまで洞察しろと言うのも無理な話ではあるのですが、あのまま二人の問題が解決しなかったとしたら、唯一のオーボエ奏者である鎧塚みぞれは本領を発揮できず、北宇治高校吹奏楽部は全国大会に出場できなかった可能性があります。とすれは結果論ですが、あすかの態度は「吹奏楽部のため」といいながら実は吹奏楽部のためにはなっていなかったという。これに関し、全てが解決した後、あすか自身はどのように考えたのかは一切描かれていませんが、正直ちょっと反省したくらいの描写があるべきだったと思います。

ドヤ顔のあすか 

 そしてママンとの一件。これも成績的には部活を辞める必然性がないのに、仕事で忙しい中わざわざ高校までやってきて学校側と直談判に及んだ理由は、あすかの態度にあったのではないかと。つまり、あすかがパパンを偲んでユーフォニアムを練習するのはいいとして、ママンの目の前とか、聞こえるところやりはしなかったのか。完全にママンの感知しないところで練習し、成績もキープしていたとしたら、あそこまでママンが感情的になることはなかったと思われます。

叩かれるあすか 

 つまりこの子は頭でっかちで、他者への配慮とか共感といった部分がかなり欠如しているように思います。まだまだ人間的に未完成な高校生だから当然と言ってもいいのですが、だったらその上から目線を何とかしろと思いたくなります。まあ同級生とか下級生から見たら凄い人に見えるのでしょうが、おっさん視点からは見てて恥ずかしくなるんですよねえ、この子。でもあすかのような態度で、年下の人々を煙に巻いたり魅了したりする人は世の中に結構居ます。そう、インテリとか権威筋とか言われる人々の中にです。この子もそういう胡散臭い大人になってしまうのかな。いっそ闇堕ちして欲しかったんですが。

闇を抱えるあすか 

 後は恒例(?)、久美子と麗奈の百合ップルですが、こちらは後半影を潜めてしまいましたね。もっと百合して欲しかったんですが、基本麗奈は滝先生一本槍だからなあ。麗奈はトランペットの技術は一流なんですが、それ以外は先輩の香織に全く敵わない子ですね。基本自分の事しか考えない自己中なので、2年生になって人望というものを身につけていけるかどうか。

百合というか同衾シーン 迫る麗奈

 批判みたいになっちゃいましたが、最後まで見ましたからダメな作品という訳ではないのです。単に私の望む方向に行かなかったというだけで。でもそれは原作がそうなっていたら仕方のないことなんでしょうね。世間一般的には吹奏楽部を題材とした「響け!ユーフォニアム」と「ハルチカ」を比べると、圧倒的に前者が支持されるのだと思いますが、私は「主人公の魅力」という観点だけでも圧倒的に「ハルチカ」が好きです。穂村千夏と黄前久美子では比較することすら烏滸がましいです。

アホ可愛いチカちゃん 
 
 あと、作品とは直接関係ないんですが、吹奏楽コンクールの表彰の仕方というのも素人目には違和感がありますね。金賞銀賞銅賞があるというのはいいとして、参加すれば必ず銅賞を貰い、金賞を受賞しても上位大会に出られない場合がある(いわゆる「ダメ金」)というあたりが特に。

ダメ金で泣く麗奈

 金賞=金メダル、銀賞=銀メダル、銅賞=銅メダルと解釈すれば、上位3校に金銀銅賞を与えて上位大会に行かせればいいのにとか、上位大会に行ける学校のみに金賞を与えればいいのにとか思うのですが点。吹奏楽の演奏というのはスポーツと違ってはっきり優劣とか勝敗を付けにくいものだとは思いますが、もっと判りやすい仕組みにすればいいのにと思ってしまいます。ま、素人考えなのでこんなところでぼやいていても何も変わらないでしょうけど、積極的に変えたいわけでもないので別にいいんです。

ダメ金久美子 
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