ウルトラマン倶楽部 地球奪還作戦:ウルトラ兄弟のRPG

昨日元ヘビー級世界チャンピオンのモハメド・アリが亡くなりました。「チョウのように舞い、ハチのように刺す」と評されたアリのボクシングスタイルは、ひたすらパワーにまかせて殴り合っていたそれまでのヘビー級のボクシングスタイルを一新させました。

イスラム教に改宗してベトナム戦争の徴兵を忌避したり、人種差別の撤廃を国際社会に訴えたりと、リング外でも話題も呼ぶ行動をしていました。人種差別に抗議してオリンピックの金メダルを川に投げ捨てたり。

私の記憶では何と言っても「世紀の凡戦」と呼ばれた猪木アリ戦。猪木の得意技の一つである「アリキック」が生まれる契機となりましたが、NHKでは報じた際にわざわざ「世紀の茶番」と呼んだんですよね。総合格闘技で見られる、打撃技に長けた選手が立ち、寝技に長けた選手が寝ている状態を指して「猪木アリ状態」と呼びますが、寝ている側が比較的安全で、立っている側がうかつに攻めると関節技にかけられる怖れがあるため、この状態になると両者が牽制し合い、猪木アリ戦のように膠着に陥る事が多いとか。

バキシリーズにもアリをモデルにしたマホメド・アライというキャラが登場しています。生きながらにして「神」と呼ばれる伝説のボクサーで、かの範馬勇次郎も敬意を表していました。

さてレトロゲームの日曜日、本日は「ウルトラマン倶楽部 地球奪還作戦」を紹介しましょう。シリーズは6作も作られたので結構な人気シリーズだったと言えますが、第一作となる本作はかなり地味でした。

発売は1988年10月22日。既に落ち目になっていたディスクシステムのソフトでした。初代ウルトラマンとなって、怪獣軍団に捕らわれたウルトラ兄弟を救出して行きます。

ステージは山岳・森林・氷河・コンビナート・都市のエリアで仲間のウルトラ兄弟を救い、ミッションクリアの際に入手したアイテムを使い、最終エリアの地下都市を目指します。

助ける仲間はウルトラセブン、帰ってきたウルトラマン(ウルトラマンジャック)、ウルトラマンエース、ウルトラマンタロウ、ウルトラマンレオです。長男とされるゾフィーはアドバイザー的役割で、戦闘には参加しません。

パーティーは3人なので、救出したウルトラ兄弟のうち2人しか戦闘参加できません。助けた直後は死亡している状態なので、復活アイテムの「カラータイマー」を使って復活させなければなりません。戦闘で兄弟が倒された時に、パーティーに加えていたキャラ以外を生き返らせる事により、パーティーキャラの変更が可能で、これを応用すれば主人公のウルトラマンを外す事も可能です。

戦闘では攻撃対象に「照準」の様なカーソルを持って行き、「Aボタン」を押して攻撃を実行するのですが、怪獣の絵が無い所でAボタンを押してしまうと攻撃ミスになってしまうという珍しいシステムになっていました。カーソルを合わせた位置によって、敵怪獣の弱点を突く事も可能になっていて、大ダメージを与えることが可能です。

スペシウム光線などの必殺技を使用する場合、他のゲームで言う所の「HP」や「体力」に該当する「E」(多分エネルギー)を消費して使用します。レベルアップはありませんが、各エリアのクリアの際に、戦った数が多ければ攻撃力が上がり、逃げた、あるいは戦闘せずに解決した数が多い場合には、素早さが上がります。エンカウント率がやたら高いので、適当にプレイしていても十分にアップし、レベルアップの為に敵と戦いまくる必要はありません。

基本登場する怪獣は敵ですが、各エリアには何かに困っている怪獣がいて、それを助けると重要アイテムが入手できます。

ラスボスはお約束のゼットン。パーティーに入れるウルトラ兄弟はお好みで選んでいいのですが、ウルトラマンエースの持つ「エースバリア」は、使用すると2ターンの間あらゆる攻撃を防ぎ、ダメージを0にすると言う反則級の技で、使い続けていればノーダメージで行けたりします。

エースはウルトラ兄弟きっての多彩な光線技を持っていますが、デザイン的には一番ダサかった気がします。

なお、ウルトラ兄弟は本当の兄弟ではありませんが、セブンとタロウは従兄弟で、エースはタロウと兄弟同然に育ったという設定になっています。この図を改変して、とんでもないNTR状態を作っているねつ造家系図もネットには出回っています。

例えばこれ。セブンの父がウルトラの母を寝取り、ゾフィーの父がウルトラマンの母を寝取っています。これだとエースとゾフィーは兄弟ということになりますが、それにしちゃあ似てませんが。

それはともあれ、今ではウルトラマンも大量増員されているので、全員集めたらもはや軍団状態です。これだけいればどんな怪獣・宇宙人もボコれますね。

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