2016年春季アニメ序盤の感想(その1):文豪/あんハピ/クロムクロ

GWを利用して旅行に行ってきました。行き先は東尋坊など。東尋坊は遊覧船で見るとなかなかの迫力でした。青木ヶ原の樹海と並んで自殺の名所なんて言われたりもしますが、個人的にはサスペンスドラマの終盤、真犯人を暴いたり、犯人の長い告白が始まったりする場所というイメージです。片平なぎさや船越栄一郎あたりが別荘でも建ててそう。

さて本日は2016年春季アニメ序盤の感想など。長期放映の「暗殺教室」も入れて10本も見ています。今季はなかなかに豊作で、今のことは打ち切りが出ていません。でもなぜか木~日の週末に集中しているので一気見が結構大変です。嬉しい悲鳴…でいいんですかね、この場合。まずは「文豪ストレイドッグス」

強力かつ大型の白虎に変身するという「月下獣」の異能を持つ中島敦は自身の異能に気付かず、制御もできないままにホームレスとして無一文での生活を続けていましたが、自殺を図って川に飛び込んだ太宰治を助けたことを切っ掛けに異能者集団・武装探偵社に勤めることになりました。

中島敦は知りませんでしたが、彼の「人虎」には多額の懸賞金が掛けられていたことから、港湾都市横浜を縄張りにする凶悪マフィアであるポート・マフィアに狙われます。こちらも有力構成員の多くは異能を持っており、どうやら太宰治はかつてポート・マフィアに所属していた様子です。

武装探偵社は福沢諭吉を社長とし、あらゆる異能を無効化する「人間失格」の太宰治、手帳に書き込んだものを具現化する「独歩吟客」の国木田独歩、瀕死の人間を完全に治療する「君死給勿(きみしにたもうことなかれ)」の与謝野晶子、周囲に雪を降らせて幻影を投影する「細雪」の谷崎潤一郎らが所属しており、今後江戸川乱歩も登場する見込みです。

ポートマフィアには空間を含むあらゆる物を喰らい、切り裂く黒獣を操る「羅生門」の芥川龍之介、特に異能のない(なぜだ)樋口一葉、指先で触れたものを斥力によって弾き飛ばす「落椿」の広津柳浪などが登場しています。

今後外国人文豪で構成される組合(ギルド)という組織も登場するらしいので、三つどもえの戦いになるのでしょうか。谷崎潤一郎にはナオミという妹がいてヤンデレクラスのブラコンを発揮していますが、これは「痴人の愛」に登場するナオミに由来しているのでしょうが、一般人です。

いっそ男限定で破滅させる異能「痴人の愛」でも持っていて欲しかった。この人質役の迫真の演技っぷりといい、いい探偵になれそうなのに。

文豪をキャラクターにして代表作に関連する異能力で戦うというアクションバルトものですが、文学ファからは怒られそうな気がします。なんで樋口一葉に異能がないんだ!とか(え?そうじゃない?)。原作がまだ終わっていないので、当然第一期も途中で終了することになるんでしょうが、突き抜けているので私は好きです。最強かもしれない「SF作家軍団」とかも出して欲しいものです。

続いて「あんハピ♪」。「幸福になる」ことを目標とするクラスに集められた不幸少女達。殊の外負の業を背負った女子校生5人が主役となったブラックコメディです。原作は芳文社の萌系漫画雑誌「まんがタイムきららフォワード」に連載されていますが、かの「がっこうぐらし!」も連載されているなど、一概に日
常系とはいえない作品が掲載されている雑誌です。

キャラ設定的にはどう見ても日常系まったりアニメ風なのですが…不幸があまりにもぶっとんだレベルなのと、Wikipediaでは“担任の小平先生の提案で、「幸福」になるために高校生活を送ることになる”となっていますが、実際には先生個人の提案ではなく、学校としての方針らしいので、何か裏というか背景があるんじゃないかと邪推していしまいます。

主人公格の花小泉 杏(通称「はなこ」)はあまりにも不運かつ池沼の疑いすらある天然で、「らき☆すた」の高良みゆきに似ている久米川牡丹はあまりに病弱であっさりと色んな所を骨折してしまいますが、回復のスピードも異常に早いという変人です。


工事現場の看板が初恋の相手という雲雀丘 瑠璃(通称「ひばり」)がツッコミ役兼一番まともな役で、正直この人を見るために見続けている気がします。

日常系にしては極端すぎるし、非日常系ならそろそろそっちに移行して欲しいのですが、このままだと視聴打ち切りもありかなあ。正直はなこと牡丹にはイライラするもんで、まったりと見るにはちと辛いです。「ごちうさ」くらいが私にはちょうどいいんですが。

本日最後は「クロムクロ」。「P.A.WORKS 15周年記念アニメーション作品」にして、 P.A.WORKS初のSFロボットアクションです。青春ものには定評がある P.A.WORKSですが、第二の「グラスリップ」になりはしないかと心配しつつ見始めましたが、今のところは大丈夫そうです。

「true tears」同様、P.A.WORKSの所在地である富山県を舞台とした作品で、黒部ダム、立山連峰、新湊大橋など富山県内の観光名所が登場します。60年前に発掘された謎の遺物「アーティファクト」の研究のため、黒部には国連主導の研究所が置かれ、人型兵器の実験が行われています。

突如飛来した謎の飛行物体が複数地球に落下し、その一つは富山周辺へ。落下地点から多数のロボットが出現し、研究所を襲撃します。そんな中、所長の娘である白羽由希奈がたまたまアーティファクト「ザ・キューブ」に触れたところ、中から現れた謎の侍青馬剣之介は、由希奈をかつて仕えた「姫」と誤認して、「鬼」と呼ぶロボット群に立ち向かうのでした。

クロムクロは謎の人型機動兵器のアーティファクトで、発掘場所から動かせなかったことから黒部に研究所が設置されました。「ザ・キューブ」がコクピットとなり、剣之介と由希奈が搭乗したことで起動しました。

この他GAUS(ガウス)という実験用の試作ジオフレームも登場します。クロムクロの重力制御作用を解析して試作された機体らしく、刀による白兵戦に特化したクロムクロに対し、ガトリングガンとリボルバーナイフを装備するバランスタイプです。

剣之介が「鬼」と呼ぶ謎の敵は450年前にも現れたそうですが、現代にも突如出現しました。由希奈のパパンは有名な素粒子物理学の研究者でしたが、ある時を境に「鬼」の伝説を追い求めるようになり、マスコミを通じて鬼と宇宙人の関係などを発表しましたが、当時は矢○純○的な嘲笑の的でした。8年前、鬼に会いに行くと言って出かけ、そのまま失踪したままです。

「カクタス」と名付けられた多数の型機と、クロムクロと同サイズの大型機の2種類があり、大型機は量産型と指揮官型に分かれます。なお、大型機は機体表面にバリアを展開でき、ロシアに落下したものはロシア軍の戦術核兵器攻撃を受けましたが、なお行動が可能という規格外の耐性を持っています。まるで使徒ですね。

クロムクロはオリジナル作品なので先は読めませんが、なかなかに王道を言っているストーリー展開なので安心して見てられますね。「鬼」の奇想天外な正体に期待したいです。そもそもクロムクロも誰がいつ作ったのかとか判明するんでしょうか。

小型機・大型機とも無人で動いており、各機体は衛星軌道上の宇宙空間に浮かぶ要塞のような物体から送り込まれています。進行方向にあるものは全て破壊して進みますが、破壊を目的としている訳ではなく、何かを探しているかのようにも見えますが…

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