好きなアニメキャラ(その74):スナフキン(「ムーミン」シリーズ)

今日の最低気温は-11℃。この冬一番の冷え込みですね。最高気温も-2℃でバリバリの真冬日です。それはそうと、海外からの画像ですが、テキサスの保護施設の狭い檻でくつろぎまくる猫の姿に笑ってしまいました。保護施設の犬猫といえば、様々な理由から脅えていたり不安で一杯の表情をしているものですが、ナンダこのリラックスモードは。ふてぶてしいとさえ思える表情で、「ハンモックを堪能してますけど何か(=ΦωΦ=)?」という表情をしています。こっち見んな(笑)。ぜひ引き取って一緒に暮らしたいところですが、既に引き取り手は見つかった模様。「悔しい…こんな態度の猫に…でも引き取っちゃう!」ビクンビクン!

そうそう、ちょっと前の話題で恐縮ですが、当ブログ過去最高順位更新がありました。サブジャンルの2位ではなく、日記ジャンルの19位です。トップ20入りは初ですね。どうやら以前読んだ「朱色の研究」の記事(http://nocturnetsukubane.blog.fc2.com/blog-entry-544.html)にアクセスが集中した様子で、 2月21日に放送されたテレビドラマ「臨床犯罪学者~火村英生の推理~」の第6話「朱色の研究(前編)」のおかげのようです。役に立ったかどうかはわかりませんが、検索したら引っかかったんでしょうね。

本日は好きなアニメキャラですが、2015年秋季アニメのキャラは出尽くしたので、一気に大昔のキャラを紹介しましょう。今日は「ムーミン」に登場したスナフキンです。

ムーミンはフィンランドの児童文学作家であるトーベ・ヤンソン(2001年没、享年86歳)の小説「ムーミン」シリーズや、弟のラルス・ヤンソンと共に描いた「ムーミン・コミックス」を原作としたアニメで、1969年と1972年に放映されました。

その後1990年に「楽しいムーミン一家」というアニメも制作されましたが、こちらは未見なので私にとってムーミンといえばこの1969年版と1972年版です。ですが、ヤンソンからは色々とクレームが付いてしまったのだそうです。ですが、番組自体は主な視聴者である子供達(私を含む)、及び親達に好評で、再放送が繰り返されたり、キャラクターグッズやレコードやビデオなどが発売されたりして長く愛されました。実は原作を読んでいないので、私にとってムーミンはこのアニメ版しかありません。

1990年に放映された「楽しいムーミン一家」は、ヤンソン姉弟が直接係って制作され、本作の放送開始以降は、旧作アニメーションの放送、新ソフトの開発を認めないという権利者の意向で、再放送や新規の映像ソフト化などは自粛されてしまっています。

まあ原作者あっての作品といえば言えるので、いずれは彼らの意向に沿った作品のみが残ることになるのでしょうが…個人的には私のムーミンは旧作アニメーションなので、原作者や権利者がなんといおうが、あれをムーミンではないとは認められません。もしかすると、キリスト教の教義から外れてしまったカクレキリシタンなのかも知れませんが、さすがの彼らも人の心にまでは踏み込めないので、こういう頑固者が死に絶えるのを待つしかないでしょう。

ムーミンのガールフレンドであるノンノンは原作者から「"no"や"non"などの否定的な意味に取れる」と苦情があり、「楽しいムーミン一家」ではフローレンという名前になりました。確かに原作では「スノークのお嬢さん」と呼ばれているので、ドイツ語でお嬢さんを意味するフローレンの方が適切なのかも知れませんが……誰が何と言おうがノンノンはノンノンでい!てやんでぃ!

といいつつ、今回紹介するスナフキンについては「楽しいムーミン一家」の画像も使ってしまいます。節操ないな私。スナフキンはムーミンの親友で、二足歩行するカバのようなムーミンに比べるとほぼ人間の姿をしています。

ただし、手が4本指(親指の他は3本)だったり、しっぽが描かれた挿絵も存在するなど、やはりヒトとは異なる存在のようです。原作での名前は「スヌス・ムムリク」(嗅ぎタバコ兄さん)ですが、読み難いので英語訳のスナフキンが使用されました。意味はやはり「嗅ぎタバコ(スナッフ)を吸う人」。


嗅ぎタバコ(スナッフ)は細かく粉末化したタバコの葉を鼻孔で直持楽しむものですが、なんかイラストを見ると逮捕された某K原がやっていたヤバイクスリの摂取方法に近い感じがしてなんかこう…。煙が出ないために周りを気にせずどこででも楽しめるという利点があるそうですが、日本ではあまり普及していないようです。


公式サイトによればスナフキンはムーミンパパの友人であるヨクサルと、ミムラ夫人の息子だそうです。その娘である「むすめミムラ」(ミムラ姉さんとは別人)という説もあるそうですが、前者であればミイの異父弟、後者であればミイの甥にあたるという衝撃の事実。どうみてもミイより年下には見えないのに。いずれにせよアニメではミイとスナフキンの関係については一切言及されていません。スナフキンの外見はほぼヨクサルです。

スナフキンは自由と孤独、音楽を愛する旅人です。クールで物事を所有することを嫌っており、冬の来る前に南へ旅立ち、春の訪れとともにムーミン谷に戻ってきます。旧版アニメのムーミンでは理知的で静かな大人という雰囲気のキャラクターでした。子供らしさを残すムーミンに対して、その人生観や世界観によって影響を与えていく、兄貴分というか先輩格の存在としてスナフキンは存在していたと思います。ほぼムーミンとシンクロしていた幼少期の私はそんなスナフキンが大好きでした。

旧版アニメでも69年版はハーフパンツで頭身が高く、頭髪は描かれていませんが、72年版では頭髪が出現し、より大人びた雰囲気を出していました。初期はかなりクールな性格でしたが、徐々に温厚になっていきました。

新版アニメではコスが緑一色(役満じゃないですよ)となり、頭身は低く顔立ちも幼くなっています。これならムーミンの兄貴分というよりは友だちにぴったりですね。CVが子安武人なので通称コヤスキンとも言われています。

「嗅ぎタバコを吸う人」という名前のわりに、実際には嗅ぎタバコは嗜まず、パイプで刻みタバコに火を着けて吸っています。ムーミン谷に日本の法律を持ち出してもナンセンスですが、やはりスナフキンは結構いい年なんじゃないかと思ってしまいます。

原作や「楽しいムーミン一家」ではハーモニカを吹くスナフキンですが、旧版アニメではギターを弾いていました。ハーモニカの方が荷物にならずに携帯に便利ですが、個人的にはやはりスナフキンにはギターをかき鳴らして欲しいですな。挿入歌「スナフキンのうた」、別名「おさびし山のうた」をいつも歌っていました。この歌はごく短いのですが、作詞はなんと井上ひさしです。
雨に濡れ立つ おさびし山よ
われに語れ 君の涙のその訳を
雪降り積む おさびし山よ
われに語れ 君の強さのその訳を
夕日に浮かぶ おさびし山よ
われに語れ 君の笑顔のその訳を
西本裕行(2015年没。享年88歳。合掌)の歌声は非常に大人びていますよね。この人は声優もこなしましたが、本職は舞台俳優のようですね。

公式サイト(http://moomin.co.jp/character/snufkin)では、

“スナフキンは、初めて出会う人や、出来事全てに好奇心と暖かい心をもって接します。 ムーミン谷でのムーミントロールと過ごす楽しい時間がとても好きなスナフキンですが、 ムーミン谷 の住人が冬眠に入るころ南へと向かいます。そしてまた、春にムーミン谷へ戻って来ます”

“謎に包まれたスナフキンですが、決して人嫌いな訳ではなく、単純に一人旅が好きなのです。行ったことのない場所を探検しては、釣りで運試しをしたり、月明かりの下を歩きさまよったり。根っからの旅好きと言えるでしょう”

と言及されています。この部分については同意です。原作では人づきあいが苦手で、指図されるのを嫌い、ムーミンなどごく一部の人々を除いてはひどく無愛想な人物だそうですが、それならアニメ版の方が好ましいですね。

スナフキンの自由気ままな生き方は、原作読者・アニ視聴者の子供たちはもとより、日々の生活に疲れた一部の大人たちの郷愁・憧れも誘い、「スナフキン的な生き方」は理想の生活、スローライフの代名詞としても用いられることもあります。公式サイトで行われたキャラクター投票では一位をとるほどの人気キャラクターで、文芸誌「ダ・ヴィンチ」の2005年12月号では、「スナフキンにさよなら。」と題し、巻頭数十ページにわたってスナフキンの特集が組まれました。

自由の裏には困難があり、気ままの裏には孤独がありますが、それでも格好良く見えるんですよね、スナフキンの生き様は。たまにはなりたいスナフキン(ずっとだとツライけど)。

最後に旧作アニメにおけるスナフキンの名言集です。これを見るにつけ、スナフキンはムーミンにとっての良き兄貴分であることが判ります。あなたもきっとスナフキンが好きになることでしょう。
スポンサーサイト