斉藤由貴の歌で妄想する「秒速5センチメートル」(その4):貴樹との別れを回想する水野さん

口之永良部島の噴火、凄かったですね。箱根がやばいの吾妻山がどうしたのとフェイントかけといてまさかこっちとは。とりあえず少数の負傷者はあったけど死者がでなくてなりよりでした。

それにしても噴火の瞬間が撮影されていることに驚きました。去年も噴火警報が出ているようですが、すっかり忘れていました。しかし、気象庁はちゃんと火山活動の監視・観測を継続していたということですね。こういう知れざる努力は賞賛されるべきだと思います。

それはさておき本日は「妄想秒速」。2年ぶりに斉藤由貴の歌で「秒速5センチメートル」のシチュエーションを妄想してみましょう。使用曲は「12月のカレンダー」です。

「12月のカレンダー」は1987(昭和62)年4月21日にリリースされた斉藤由貴の4thアルバム「風夢」収録曲です。4月10日に先行発売された9thシングル「砂の城」も2曲目に収録されています。「12月のカレンダー」はその直後の3曲目となります。ちなみにその後の4曲目に「ひまわり」が入っており、これについては友人同士だった水野理紗が明里を裏切って貴樹に嘘をつくというシチュエーション妄想しております(http://nocturnetsukubane.blog.fc2.com/blog-entry-335.html)。

あ、CD版だと8thシングル「MAY」も収録されていますね。ついでに「砂の城」のC/Wである「記憶」も入っています。これはもうCD版の方がお得と言いたいところですが、2009年に再販されたHQCD使用のCDはLP版がベースになっていて、この2曲は入っていません。

「風夢」はオリコン最高順位1位で、最高売り上げを記録した2ndアルバム「ガラスの鼓動」以来の1位にして最後の1位です。斉藤由貴も作詞を担当しており、「眠り姫」「体育館は踊る」「風・夢・天使」「家族の食卓」の4曲の作詞を行っています。タイトルの「風夢」は「風・夢・天使」から取られたものでしょう。

斉藤由貴の初期アルバム、2nd「ガラスの鼓動」3rd「チャイム」4th「風夢」、そして6th「PANT」は、斉藤由貴のアルバム四天王といっていいほどの出来です(1st「AXIA」はやや落ち、5th「ripple」はミニアルバムなので除外)。特に「風夢」は完成度で一番なのではないかと思います。

作詞は「ガラスの鼓動」から始めており、プロの作詞家の作品と並べても遜色のない出来なのですが、以後は人気と売り上げは右肩下がりになっていきます。私もアルバム借りたのは8thの「âge」(1989年)まででしたね。というか、90年代以降はアイドル歌手から女優にシフトしていき、私の興味の範囲外の存在になっていったのでした。

「風夢」には谷山浩子や飯島真理といった女性シンガーソングライターも参加しているのですが、「12月のカレンダー」は作詞: 森雪之丞、作曲: 岡本朗、編曲: 武部聡志と完全に男性作品となっています。

どの曲もいいのですが、私にとっては「12月のカレンダー」と「Side Seat」が双璧ですね。「Side Seat」はなぜシングルカットしなかったのかと思うほどです。そういえば「Side Seat」も妄想可能ですね。しかも明里でいけそう。よし、次回使いましょう。

「12月のカレンダー」は失恋ソング、というか失恋回顧ソングですね。なのでどうしても出てくるのが水野さん(笑)。花苗も失恋しているだろうがとツッコミを受けてしまいそうですが、花苗は高校生の可愛い(といっては本人に失礼かも知れませんが)失恋なのに対し、水野さんのは大人の恋の終わりで、私はそっちの方に心惹かれてしまうんですね。そもそも花苗は片想いで終わっていますしね。

さて舞台は12月、もはや貴樹と水野理紗の関係は修復不可能なほどに壊れてしまっています。失恋しても日常生活は待ったなしで押し寄せてくるというか、むしろ失恋の痛手を癒すためにも日常に没頭した方がいいのかもしれません。そうして家事に追われる理紗はふとカレンダーを見てしまいます。

西日が揺れる 12月のカレンダー
掃除機休め ぼんやりと数字をみてる
白いマス目に 想い出を塗り込んで
めくっていった あなたとのまぶしい日々

秋風の駐車場 さよならを確かめた
過ぎ去ったあの日には もう戻れないのに
今も壁からはずせない カレンダー
このまま年が明けそうな 溜息ひとつ

この歌での貴樹と理紗の恋愛は、秋にさよならを告げることになったようです。貴樹の車ってなんでしょうね。劇中ではスーパーカブしか乗っていないけど。軽とかワンボックスではなく、スカイラインあたりのようなスポーツクーペが似合うような。フェアレディZはやりすぎかなあ。今ならトヨタ86あたりとか。外車もいいけど、貴樹は20代で高い外車に手を出すタイプでもないような気がします。

かなうなら 8月の桟橋に帰りたい
ふと愛に射した影 そっと拭い去るわ
今も壁からはずせない カレンダー
このまま年が明けそうな 溜息ひとつ

一日ずつは あんなにも長いのに
残せたものは あなたとの想い出だけね
心を映す 12月のカレンダー
忘れたいのに懐かしい あなたの笑顔

そうか…夏に二人の愛に影が射したんですね。そして秋(多分晩秋)の別れに繋がったと。桟橋というとこは、もしや種子島に二人で行ったとか。そこで花苗が出てきて馴れ馴れしく貴樹に近づいたとかだと非常に興味深いですね。花苗「遠野くんは私のものにはならないけど、他の女のものにもさせないッ!!」みたいな。

それでは聴いてみて下さい…と言いたいところなのですが、マイナーな歌のせいかYouTubeに全然ない!何とか探してみましたが…。ニコニコ動画の「斉藤由貴 名曲選6」ということで「街角のスナップ」の後ろに入っています。4分20秒頃からです。
同じくニコニコ動画。こちらは「斉藤由貴 マイ・ベスト20」ということで20曲入りですが、冒頭に「12月のカレンダー」が入っています。途中で切られてしまうのが非常に残念。
改めて判りました。やっぱり私、斉藤由貴の曲好きです。一緒にAXIA!よーし、あと「初戀」で花苗も妄想しようっと。これで最低あと2回はやれる訳ですね。
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