飯島真里の歌で妄想する「秒速5センチメートル」:今カレのいる水野さんと再会した貴樹

久々のおしめりに緑も一段と鮮やかな札幌です。洗濯ははかどらないけど、やはりたまには雨も必要ですね。空気の潤いが違います。

今日も9位とかろうじて一桁に留まっており、これで8日連続です。列強…いい響きですなあ。英語だと great power とか major power とか言うらしいですが。国際社会における列強とは、現在は米・英・仏・露・中・日・独にインドを加えたりする場合があるということで、7~8国ということになりますね。ということは…9位じゃダメなんですか?おっとこれじゃR舫さんになってしまうぜ。

本日は「妄想秒速」です。今日は飯島真里の「セシールの雨傘」で「秒速5センチメートル」を妄想してみたいと思います。妄想の前に、飯島真里をきちんと取り上げるのはこれが初めてなのでこの人の紹介から行きましょう。

飯島真里は1963(昭和38)年5月18日生で茨城県土浦市出身(おお筑波嶺じゃ)。音楽好きな両親の影響で幼い頃からピアノを弾き、小学5年生から作曲を始めており、中学時代から高校時代にピアニストになるためにドイツに留学する予定だったそうですが、恩師の助言でシンガーソングライターの道を目指すことになります。

1982(昭和57)年、国立音楽大学音楽学部ピアノ科在学中にビクターと契約し、歌手デビュー前に日本テレビ系のSFアニメ「超時空要塞マクロス」で、作中のアイドル歌手リン・ミンメイ役の声優に起用されました。

ビクターと契約した際に、「マクロス」のオーディションを勧められ、度胸試しで受けたところ、ミンメイは歌手だから歌える人がいいということで抜擢されたということです。飯島真里本人は声優どころかアニメのこともよく知らないままに架空のアイドル役を初々しく演じ、「私の彼はパイロット」「0-G Love」「小白竜」「愛は流れる」などの作中歌を歌いました。

そのためマクロスの名と共に飯島真里の名も広まり、正式な歌手デビュー前にファンクラブが発足するなど、アイドル的な人気を博しました。

飯島真里の正式な歌手デビューは、1983(昭和58)年9月で、自身の作詞作曲、坂本龍一プロデュースによるファーストアルバム「Rosé」です。同年12月にはシングル「きっと言える」をリリースします。が…

……実は同年4月5日にNHKアニメ「スプーンおばさん」のOP「夢色のスプーン」(c/wはEDの「リンゴの森の子猫たち」)をリリースしており、実質的にはにはこれが歌手としてのデビュー曲になるのですが、当時飯島真里はこれがシングルとして発売されることを知らずに歌入れしていたため、「あれが私のキャリアの中でどういう位置に置かれるかは私にもわかりません」と述べており、あくまで「Rosé」がデビュー作であるとしています。

「夢色のスプーン」のジャケットは2つ折となっており、表面は「スプーンおばさん」のキャラクターのイラストで、裏面は左側に歌詞が、右側が飯島の写真を使用した別ジャケットとなっていました。

飯島真里は1984(昭和59)年の劇場版「超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか」でもミンメイ役を務め、主題歌「愛・おぼえていますか」をリリースします。オリコン最高7位を記録するシングルヒットとなり、「ザ・ベストテン」などの歌番組に出演しましたが、以降はアニメから離れ、アーティスト活動に専念することになります。

しかし「ミンメイの飯島真理」という印象は付いてまわり、一部のファンは現実の彼女にもミンメイ像を投射し、コンサートでミンメイの曲を歌って欲しいと望みました。またマスコミにもシンガーソングライターではなくアイドル声優と見なされることが多かったため、意識的にマクロスの続編や企画に関わることを止め、コンサートで「愛・おぼえていますか」をあえて歌わないこともあったそうです。飯島真里は1989(平成元)年に結婚して渡米しますが、その理由のひとつには、「マクロス」という名前から逃れたいという気持ちがあったそうです。

その後アメリカで活動を始めると、かの地における「マクロス」の知名度が高いことに改めて驚き、1990年代半ばからはマクロス関連イベントやゲーム制作に関わり、現地のアニメコンベンションにもゲスト出演するようになりました。2006(平成18)年には、米国で発売された英語吹替版DVD「Super Dimension Fortress MACROSS」で英語吹き替えで22年ぶりにリン・ミンメイを担当しました。日本原作アニメの声優が、海外版でも同一キャラクターを演じるのは史上初の試みだそうです。一時は顔も見たくないと思っていたミンメイに対しても、今では「あなたのことは一生私が面倒を見るからね」と思っているとか。

「セシールの雨傘」は飯島真里の5thシングルで、1984年8月21日にリリースされました。作詞は松本隆、作曲は飯島真里です。1985(昭和60)年11月21日リリースの4thアルバム「KIMONO STEREO」にも別バージョンが収録されています。

この歌で妄想するのは、水野さんと別れた後、貴樹が再び街で水野さんに出会ったというシーンでしょう。映像版ではほとんど印象のない水野理紗ですので、ここは露出の多い清家雪子のコミック版の水野理紗を連想していただければ思います。

Rain Rain Rain 雨の街で
不意に君を見掛けたのさ
Rain Rain Rain 目があったのに
知らん顔のセシール
気付かぬ振りしてるの? ぼくを忘れたの?
花柄の傘はあの頃と同じ
寄り添う影がぼくじゃないだけ
新しい彼は優しそうだね
少し安心したよ

秒速三大ヒロインの中で、隣に貴樹が寄り添っていたことがあるのはおそらく水野さんだけかなということで、私の中ではセシール=水野理紗です。花苗も並んで歩いたりしたと思うけど、寄り添うとまではな…少なくとも貴樹の方にそういう意識はなかったと思うので。明里とは寄り添って歩いたこともあるでしょうが、小学生時代だからあまりに幼すぎますね。水野さんに優しくできなかった貴樹に変わって今カレがきっと優しくしてくれていることでしょう。

Rain Rain Rain 愛し過ぎて
傷をしるしあった
雨が消してくれるさ ぼくたちの過去を
映画のパンフレット セーターの胸に
抱いてた
地下鉄に降りる階段の手前
君は一瞬 振り返ったね
そして泣きそうに 微笑みながら
傘をたたんで消えた

傷付けあって別れた二人…やはり貴樹と水野さんしかないですなこれは。コミック版限定ですけど、映像版だって水野さんの電話に貴樹が出なかったりしているので、それなりにいろいろあったことでしょう。そして貴樹を忘れたのかと思いきや、水野さんは泣きそうに微笑んで消えていったのでした。忘れるはずのない元カレの姿。

花柄の傘と擦れ違うたびに
君じゃないかと覗きこむのさ
短く揃えた栗色の髪
それがぼくのセシール

花柄の傘と擦れ違うたびに
君じゃないかと覗きこむのさ
短く揃えた栗色の髪
それがぼくのセシール

追えば逃げる、逃げれば追うのが恋なのでしょうか。水野さんに押されていた頃は腰が引けていた貴樹ですが、水野さんが逃げたことで「追う」心理になってしまったようです。

“短く揃えた栗色の髪”は花苗が一番近い感じがしますが、花苗は花柄の傘とか持っていないイメージがあります。花苗は原色の傘、明里はパステルカラーの傘という気がするので、花柄の傘はやはり水野理紗ではないでしょうかね。

そういえばAmazonでこんな傘を発見しました。こ、これは…!これも一応「花柄の傘」と言えるでしょうが、こういう傘じゃないはず(笑)。

それでは聴いてみて下さい。まずはシングルバージョン。画像はジャケ絵です。
こちらは「Version Ⅱ」。アルバム「KIMONO STEREO」に収録されたものです。個人的にはこちらの方がお気に入りです。画像はサイズが違うだけです。
PV版。HDで飯島真里本人が出演しています。スクーターに乗っているのが「ぼく」なんですかね?貴樹とはずいぶんイメージ違うなあ…。飯島真里が持っている傘が花柄じゃないのが残念です。
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