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CLAYMORE(その1):全27巻のダークファンタジー巨編

雪像破壊
 
 こんばんは。札幌雪まつりの動員数は235万人で、目標に掲げていた300万人はおろか、昨年の240万2千人から後退してしまいました。過去最多は2010年の243万3千人で、今年は過去5番目の人出ということです。祝日のタイミングが良くなかったこともあるんでしょうね。3連休とかになると一丁札幌でも行ってみっかという気にもなり易いんでしょうけど。

跡形もなく消滅

 雪像は今日中にことごとく破壊されてなくなってしまいました。最近では雪像破壊こそ本当のクライマックスだなんて言って、ウラのイベント化しているそうで、これを見に来る観光客もいるとか。制作には一ヶ月近くかかっても、壊すのは一日あれば充分なんですね。“こわしてしまうのは 一瞬でできるから 大切に生きてと 彼女は泣いた”思わずレベッカの「MOON」の一節を連想しました。

今はなきキュゥべえさん

 でもキュゥべえの雪像の破壊には参加したかったですね。破壊する前には当然ドカドカッと大穴を開けて例のシーンを再現して。

キュゥべえさん例のシーン

 さて本日は昨日漫画喫茶で読んできた、完結したばかりの「CRAYMORE」について語りましょう。「CRAYMORE」は八木教広のダークファンタジーマンガで、2001年7月号から2007年7月号まで月刊少年ジャンプで連載され、同誌休刊後は後継となるジャンプスクエア(月刊)で創刊号(2007年月号)から20014年11月号まで連載されました。

クレイモア1巻

 単行本は全27巻で、累計発行部数で800万部を越えていま。2007年にはテレビアニメが制作され、日本テレビで2クール26話が放映されましたが、単行本11巻位までの部分での放映となったため、ラストが完全に異なっています。

クレイモア27巻

 本作は大長編なので一回で語るのは困難なのですが、世界にたった一つの十字状の大陸に住む人間と、古からこれを捕食する存在である妖魔。人間は長く妖魔に対抗する術を持ちませんでしたが、「組織」が人間に妖魔の血肉を身体に埋め込むことで半人半妖となった戦士を産みだしたことで、妖魔と対抗できるようになりました。そして特に名称のない戦士達は巨大な剣を扱うことから「クレイモア」と呼ばれるようになりました…というのが序盤の設定です。

クレイモア2巻

 しかし中盤以降、徐々にこの設定の欺瞞が明らかになっていきます。妖魔は人間を喰らうのですが、実際にはそれほど貪欲ではなく、1~2週間に一人喰えばいい程度なのですが、特に強力な力を持つ妖魔は人間を喰らう量が多いことから「異常食欲者」と呼ばれていました。しかしそれは欺瞞で、内輪では「覚醒者」と呼ばれています。

クレイモア3巻

 つまりクレイモアは、妖魔との戦闘の中で妖力を使用するため、少しずつ妖魔へと近づき、やがては完全な妖魔へと変貌してしまうのです。妖魔化したクレイモアこそが「覚醒者」の正体でした。妖魔を倒すために生まれながら自身がいずれは妖魔に堕ちてしまう…まるで「魔法少女まどか☆マギカ」の魔法少女と魔女の関係に似ていますね。

クレイモア4巻

 しかし本作の欺瞞はそれ以上のものがあります。実は妖魔を倒すためにクレイモアを作り出したという前提自体が欺瞞だったのです。舞台となるのは世界にただ一つしかないとされてきた大陸ですが、実際にはここは実験場とでもいうべき場所で、世界には他にも大陸があるのです。そしてそこでは対立する二陣営による戦乱が続いており、そこでの戦力となるべく開発されたのがクレイモアなのでした。

クレイモア5巻

 戦乱の大陸(作中「戦火の大陸」と呼ばれます)では、一方の陣営にアサラカム、龍の末裔と呼ばれる種族が荷担しています。この種族は両性具有で長命で、不可逆的な変身をすると、人間を遥かに上回る巨躯と龍の鱗のように強固な外皮を持つ怪物に変形するのです。これに対抗するための生物兵器の開発、それこそがクレイモアだったのです。

アサラカム

 妖魔は、おそらく苦労して捕獲したであろうアサラカムの変身前の個体と変身後の個体から組織片をそぎ落とし、融合させたものを人間の脳に寄生させることで「組織」が生み出していたのです。故に古から妖魔が存在していたという設定そのものが「組織」による情報操作なのでした。

組織が入手したアサラカム

 クレイモアが覚醒者となるのは、当然そうなるように作られているからで、元々覚醒者は戦場でアサラカムと対峙した時に初めて覚醒し、死ぬまでアサラカムと戦い続ける使い捨ての生物兵器として開発されました。しかし、覚醒のタイミングに失敗して自陣近くで覚醒したり、死なずに自陣に戻ってくるなどして味方にも被害を与えるケースがあったため、覚醒タイミングを任意に制御できる覚醒者の開発が必要となりました。その研究と実験の地として選ばれたのが十字状の大陸で、ある意味その大陸全ての住民が実験体とされています。

組織のアサラカム覚醒体

 「組織」は情報操作により人間の天敵である妖魔とそれを討伐するクレイモアと言う図式を作り上げ、「妖魔が古より存在する」「十字状の大陸以外の陸地は存在しない」と言う定説を流布していたいのです。中盤以降この真相が明らかになり、クレイモア達は「組織」から離反することとなり、最終的に組織は壊滅します。

クレイモアDVD

 主人公のクレアはクレイモアですが、一時期に47人存在するクレイモアの中では最下位の№47を与えられた弱小クレイモアでした。彼女は幼少の頃に兄に化けた妖魔に家族を殺され、さらに別の妖魔に奴隷として囚われ虐待を受け続けていましたが、当時最強だったクレイモア№1の「微笑みのテレサ」に救われました。

クレイモアDVD1

 クレアはテレサを殺して覚醒したプリシラを討つために自らクレイモアを志願しました。「組織」は通常、孤児を誘拐するような形で無理矢理クレイモアにしているので、志願者は初めてということと、妖魔ではなくテレサの血肉を埋め込むという実験を施されたことで、クレアは「特殊体」と呼ばれます。またこの世界には双子の女神の神話があり、慈愛を司るその女神はテレサとクレアと呼ばれています。これは序盤からの伏線になっており、クレアに埋め込まれたのが妖魔ではなくテレサの血肉であったということが判明した時点で、テレサの再登場は必然だと思っていました。

テレサとクレアの女神像

 最終的にはテレサの覚醒でプリシラは討たれ、「組織」も壊滅してめでたしめでたしなのですが…恐らく続編は作られないと思いますが、物語は終わったわけではありません。戦火の大陸での戦いはなお続いているでしょうし、どちらが勝つにせよいずれは十字状の大陸も何らかの影響を受けることになるでしょうから。

クレイモアDVD2

 しかし、残存妖魔や覚醒者を掃討すれば、とりあえず十字状の大陸には脅威がなくなり、そうなればクレイモア達も妖力解放の必要がないので覚醒することもなく、天寿を全うすることができるようになるでしょう。クレイモアの寿命がどれくらいなのか、また子を産めるのかなどは明らかになっていませんが、不老で身体機能が極めて優れいていることや、治癒力も高いことから、長寿である可能性があると思われます。子供については、クレアとラキが結ばれた後どうなるか、生まれた場合にどのような性質を有するのかが非常に興味深いところです。何か田村玲子みたいな気持ちになってしまいますね。

クレイモアDVD3

 実は上記の内容は、これから読もうとする人は知らない方がいいので、何も知らずに1巻から読んだ方が楽しめると思います(最初に言え)。本作はダークファンタジーですが、妖魔以外は魔術や霊的な存在は一切登場せず、火器などの兵器も登場しません。剣、槍、弓矢、甲冑などが武装のほぼ全てです。戦火の大陸ではおそらくそれ以上の武器が使用されているはずで、十字状の大陸がいかに実験場として非道い扱いを受けているかが窺われます。おそらく辺境の「どうでもいい」地域なのではないかと。

クレイモアDVD5

 このため、龍の末裔の味方する陣営が勝利した場合、この十字状の大陸に攻め寄せてくるメリットはあまりないのではないかと思われます。「組織」を有していた側には、再び実験場を再開したいという意思はあると思われますが、「組織」が完膚なきまでは壊滅し、クレイモア達が全員真実を知った今となっては十字状の大陸で実験を再開することにメリットは何もありません。未開の辺境として長く取り残されるも、平和に暮らす…そんな土地になるかも知れません。

クレイモアDVD6

 では次回は例によって私のお気に入りのキャラについて語ります。
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