根室遠征記(その2):“幽霊ホテル”と明治公園

こんばんは。週末は道東も結構暑かったのですが、今日は肌寒いほどの気温の札幌です。それはさておき昨日に引き続き根室遠征記行ってみましょう。

旅情溢れる根室駅についたのはいいのですが、実はこの旅、出だしからつまずいておりました。というのも、特急おおぞらの札幌発車が20分以上遅れたのです。どうやら他の汽車が遅れて、この特急に乗る客を待ったらしいのですが、かつて私は平然と出発された経験が何度もあります。待ってくれるのは、指定席を買った団体客がいるとか、前もって車掌とか駅員に掛け合ったりした場合だけなんでしょうかね?

それはさておき、花咲線は30分遅れた特急おおぞらを待っていてくれました。これが出て行くと次の汽車は3時間後となるのでありがたかったことは事実ですが、釧路駅で駅弁買ったり缶チューハイ買ったりしようという当初の目論見は時間がなくてまったく果たせず、腹ヘリヘリのまま花咲線に乗ることを余儀なくされたのでした。自販機でCCレモンだけ買いましたが。

おかげでしらふで沿線の風景を楽しめたといえば、それはやはり良かった探しかな。しかし、花咲線

で、空きっ腹で4時頃に根室駅に到着し、とりあえずホテルにチェックインすることにしました。根室には正直あまりいいホテルがなくて、私が予約したのはGホテルでした。なぜ伏せ字になっているのかといえば、あまり褒められないからです。もっともGで判る人には判るでしょうけど。ゴキブリとかゴルゴじゃありませんからね、念のため。

このGホテル、ビジネスホテルではありません。昔はかなり格の高いホテルだったようなのですが、それは昭和時代かせいぜい20世紀のお話。今ではすっかり改装工事がおろそかになった旧弊なホテルです。まあ努力の跡はあるんです。テレビが液晶になってたり、トイレがウォシュレットになってたり。しかし、抜本的な建物の改修には手が回らないらしく、私的に言わせて貰えばDQⅤに登場したレヌール城的なイメージで、「根室のレヌール城」と呼ばせて貰いたいです。まあ一人旅だから寝られりゃいいと割り切ることも可能なのですが、それにしては高いのですよね。正直札幌には半値以上でもっといいホテルがたくさんありますよ。

一夜明けて起きたら廃墟の中…なんて嫌な想像もしたものの、一応幽霊とは思えないフロントの人たちも他の客もいるので、とりあえず食いっぱぐれた昼食をなんとかしてお腹をなだめねばと思いました。本来は駅弁食べて3時半にはホテルにチェックインしてそれから風蓮湖でも行こうと思っていたのですが、4時過ぎからランパー(ランチ+サパー。つまり昼食と夕食兼用の食事)食べるはめになったので、断念しました。

ホテルの近所に「ラーメンさんぱち」を発見。チェーン店ですが贅沢は言っていられないので、客のいない店内で味噌バターコーンラーメンを注文。すると、「食べたい時がうまい時」なのか、それともさんぱちの実力なのか、やたら美味しいラーメンを堪能できました。

お店のHPによれば「無類のラーメン好きが高じ「旨いラーメンが食べたい」の一心で小さなラーメン屋を開店したのが昭和62年。創業当時から目標にしている"おなかもこころもあったか満足"という私たちが提供できるおもてなしの心を込めて、お客様の立場で考え、常に製品の高品質化と、気持ちの良いサービスの向上に努めると共に、従業員一同、皆様のご期待に添えるよう、日々追求し前進してゆきたいと考えています。」とのことですが、チェーン店とあなどって正直スマンカッタ。さすが札幌ラーメンの一員です。

風蓮湖は断念しましたが、ホテルに帰るにはまだ早いし、早く帰りたい雰囲気でもありません。よって根室十景の一つとなっている明治公園に向かいました。ここは徒歩で行ける近さです。明治公園は、明治8年に国が創設し、北海道では二番目の古さを誇る牧場「開拓使根室牧畜場」として設立されたのが最初で、函館の「田園牧場」に次ぐ北海道で2番目の牧場として栄えました。その跡地が公園として利用されています。シンボルは三基のサイロ。

このサイロは、昭和7年と昭和11年に建てられ現在では国指定の登録有形文化財となっており、現存するレンガ造りのサイロとしては国内でも有数の古さであるとともに、国内最大級の規模を誇り、また、国内2番目に古い歴史を持っています。平成13年に国の有形文化財に登録され、かつては「明治バター」のラベルに使われたこともあるそうです。

明治公園は市民の憩いの場として、散策やレクリエーション活動に利用されており、5月ころになると周辺の広大な芝生にタンポポが咲き、異国情緒あふれる景色となり、12月にはライトアップして幻想的な光景を生んでいます。

公園のはずれにはひょうたん池という鑑賞池があります。遊歩道がぐるっと一周していて良い感じですが、釣りは禁止されていました。やはり大きな公園には池がないといけませんよ(池だけに)。

公園をぐるっと一周し、往復約2キロの道のりを歩きましたが、ランパーのせいで夕食は食べられそうにありません。私の愛するセイコーマート(北海道にはどこでもあります)で缶チューハイとつまみを買って、「満天!青空レストラン」とか「天才!志村どうぶつ園」とか女子バレーボールの試合などを見て飲んだくれ、9時過ぎには寝てしまいました。

実は夕食にはエスカロップ!と思い込んでいたのですが、ランパーでお腹が膨れていて果たせませんでした。エスカロップは豚肉をソテーしたポークカツレツをケチャップライスに乗せてドミグラスソースを掛けた料理で、根室のご当地料理でエスカとも略されて呼ばれているそうです。元々は地元の漁師たちのために手早く満腹感を満たすことができるメニューとして考案されたということで、「エスカロップ」の語源はフランス語の「エスカロープ」 escalope (肉の薄切り)が有力だそうです。

ぜひ食べたかったのですが、味噌バターコーンラーメンの後ではちょっとヘビーでした。札幌でも食べられるらしいので、そのうちリターンマッチします。次回、いよいよ「人情岬」こと納沙布岬です(とんねるず…古い!)。なお、一身上の都合で明日からまたしばらく更新が滞ります。5、6日中には必ず再開しますので、なにとぞご了承願います。
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