登別温泉紀行(その2):登別マリンパークニクス

こんばんは…。2,3日前から朝の喉が痛い痛いと思っていたら、どうやら夏風邪のようです。昼間も痛くなってまいりました。大した症状はないのですが、夏風邪って治りにくいのですよね。マツキヨで薬を買ってきましたが、効くかな?

なんかあんまり有効な対策はないみたいですが、休養と睡眠を心がけることにしましょう。というわけで、ブログもショートで。

本日は登別にある水族館、登別マリンパークニクスです。まるでお城のようですが、本当にお城なのです。

テーマは「北欧ロマンと海洋ファンタジー」で、JR室蘭線登別駅からは徒歩約5分という近さです。登別温泉というと山と谷の中というイメージがあり、それはあながち間違いではないのですが、海も意外と近いのです。

北海道最大の水族館を開設しようというコンセプトから、登別市が中心になって市内の企業42社が出資して運営主体となる第三セクター会社を設立し、総事業費約73億円を投じて1990(平成2)年7月20日に開業しました。

中央にあるのがマリンパークニクスのシンボルでもある「ニクス城」です。モデルは北欧デンマークのイーエスコウ城です。この城は江戸時代にあたる16世紀に建設されたものです。中世ルネッサンス様式の美しい水上城郭です。これがイーエスコウ城。え?あんまり似ていない?

では正面をご覧下さい。ほら、似ているでしょう。それはさておき、ニクス城の内部は4階建ての海洋ファンタジー館となっており、巨大な水槽があり数多くの魚たちを見ることが出来ます。入口は2階で、一旦エスカレーターで4階まで昇ってから1階まで降りていくスタイルになっています。

入口にそびえるのが高さ8メートルのクリスタルタワーで、南海の珊瑚礁となっています。上層を泳ぐ魚や海の底付近を回遊する魚など、海の世界のヒエラルキーを垣間見たりして(ただし上層の魚が偉いわけではありません)。

4階はふれあいゾーンとしてタッチプールが3つあり、ヒトデ、カブトガニ、サメなどを直接触れることが可能です。サメといっても小さくておとなしいネコザメなのでご心配なく。

3階はアクアギャラリーで、南の海や北の海、さらに北海道近海の海を再現しています。北の海や北海道近海の魚は「うまそう」という感想が先に立ってしまいます。なので南の海をどうぞ。

そして2階にはサメとエイの軟骨魚類コンビの展示コーナー。ここのエイは人に慣れているのか、撫でてくれといわんばかりに水面から顔を出してきます。一番の目玉はノコギリエイ。エイというよりサメっぽい体型ですが、ノコギリザメよりはるかにノコギリ部分(吻)が長大です。ノコギリエイもノコギリザメも、この吻を振り回して獲物を気絶させたり致命傷を負わせて捕食するほか、サメなどの捕食者を追い払うのにも使っているそうです。両者の相違は色々ありますが、ぱっと見でわかる最大の違いは大きさで、ノコギリエイは最大8メートルにも達する巨大さなのに対し、ノコギリザメはせいぜい2メートル程度にしかなりません。

恐ろしい外見とは裏腹に、ノコギリエイが積極的に人に危害を加えることはないそうです。ただし、ノコギリ状の吻は非常に危険なので、むやみに刺激したりしないよう注意が必要です。凶器持って泳いでいるような魚なので、君子危うきに近寄らすですね。おとなしくても餌を見つけたときなどは攻撃的になり、近くにいると巻き添えになるかも知れません。

1階にはアクアトンネルがあり、頭上を泳ぐ魚を見ることができます。通常は上や横からしか眺めないので、いつもと違うアングルが新鮮です。


そして再び出口のある2階に戻るのですが、そこにはクラゲゾーンが。クラゲはいま何気にブームのようですが、確かに色が変わる水槽にゆったりと浮き沈みするミズクラゲをみていると和みます。熱帯魚飼うよりクラゲを飼ったほうが癒されるかも知れません。


さらにニクス城の周りには北欧風の建物が並んでおり、お土産屋やレストランの他、イルカショープール、アシカショープール、ペンギン館、陸族館などがあります。アシカショープールの近いには銀河水槽があり、1万尾のイワシが大迫力で泳いでいます。サメと混泳展示しているとのことですが、私が見た時はサメは見当たりませんでした。そのせいかイワシがだらけていたのか、群れから逆行する連中もちらほら。

開業当初の1カ月で約23万人の入館者があり、開業2年間は年間60万人以上の入館者を集めていたそうですが、開業3年目以降はバブル崩壊による景気低迷や開業人気の剥落などが重なって入館者が年間40万人台に落ち込み、赤字に転落してしまったそうです。

そのため、1997(平成9)年以降は民間企業が撤退し、登別市が事実上丸抱えする状況となり、2001(平成13)年の時点で約40.3億円の累積債務等を抱えて経営危機に陥り、マリンパークの経営権を加森観光へ譲渡することになりました。

登別市は持ち株25%(出資額1億円)を加森観光に無償譲渡したことで、以後マリンパークは民間企業となり、減税免税、有利子負債のほとんどの実質的免除などにより再建が試みられました。

現在は入館者年間25万人〜30万人の水準で採算が取れるように従業員の削減を図り、2012(平成24)年時点で正社員とアルバイトを各々約4分の1に削減して経費圧縮を図っています。また海外からの外国人客の集客を増やして入館者の約34%までその比率を引き上げるなどして、売上の拡大と安定化を図った結果、2006(平成18)年からは単年度黒字へ転換し、累積赤字を10分の1の約0.5億円まで削減することに成功しました。

…その結果、館内は中国後で溢れかえり、ここは一体ドコの国の水族館だと疑問に思うこともしきりなのですが、経営のためには仕方ないのでしょうね。

入場料は2400円と結構お高いですが、遊園地ニクスランドなども併設されているので、子供連れだと一日楽しめるかも知れません。9月末まで「へんないきもの展」もやっていて、エイリアンみたいなワラスボやダイオウグソクムシなどを見ることができます。

次回は皆さんご存知、あの牧場ですよ。

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