魔女の贖罪:低価格HRゲームの名作

こんにちは。ギャルゲーの土曜日ですが、いよいよゲームも底を尽きかけてまいりましてちょっとやばい作品も投入しなければならなくなってまいりました。アダルトではないので極力抑えますが、本日はアリスソフトの「魔女の贖罪」です。アダルトチックな話題に偏向しそうなので、良い子は今日はお休みということでお願いします。大人と悪い子はどうぞいらっしゃい。

魔女の贖罪は2004年4月16日に発売されました。アリスソフトは「快楽系恥辱アドベンチャー」と銘打っています。税抜き2800円という低価格で発売されており、同種の低価格路線としては既に紹介済みの「妻みぐい」「妻みぐい2」などがあります。

ストーリーですが、舞台は豊富な鉱物資源が眠るトノリストという国です。絶えることのない異国との争いで戦乱の日々が長く続いていましたが、異国からの申し出により和平が結ばれると、ようやくトノリストも活気を取り戻し始めました。

そんな矢先、囚人たちの間に原因不明の病が流行し始めます。それは、ゆっくりと、だが確実に人々の間に広がっていきました。不安が民衆の間に広まり、その矛先は国を統治する司祭達に向けられました。司祭達は、策を講じるための時間稼ぎとして『魔女』という名の、人身御供を立てることを決断します。

人々を妖しく魅了する美しさを持つ女性。そして、本能を呼び覚ますほどの淫らな儀式。民衆の関心を惹きつけるには、十分過ぎるものでした。そして、「魔女」に選ばれたのは…
主要登場キャラです。まずは主人公セディア

プレイヤーキャラです。身寄りのない少年少女達を受け入れる施設で働いています。大らかで、誰に対しても分け隔て無く優しく接する母性の塊のような性格で、普段はおっとりしていますが、家事全般に機敏な動きを見せる働き者です。
正義感が強く、困った人を見過ごせないお人好しで、ドジなところもあります。異国に出かけているアシュランという婚約者がおり、帰国後に結婚予定です。すでにアシュランとは経験済で、処女ではありません。施設では、特にニスがお気に入りです。
施設に住む少年ニス

セディアを慕う、心優しく気弱な男の子です。セディアのドジな一面を、いつもフォローしています。物語を通して、徐々に男らしく成長していきます。
商店の娘リオ

以前はセディアの施設に住んでいましたが、子供好きの夫婦に引き取られ、今ではそちらで幸せに暮らしています。無愛想で無表情だが、本当は優しい心の持ち主です。いつもセディアや施設のことを気に掛けています。ニスに好意を寄せているのですが、セディアばかり見ているニスには全く気付いてもらえません。
セディアの婚約者アシュラン

異国で医学の勉強をしているセディアの婚約者で、 正義感が強く、真面目な好青年です。 帰国後にセディアと結婚予定で、ユアンとは幼馴染みです。
ユアン

いつもニコニコしている爽やかお兄さんで、リオの兄です。何を考えているのか分からない、掴み所のない性格をしています。セディア、アシュランとは幼馴染みで、二人の良き相談相手です。なお、このゲームに登場するトノリスト在住の男性では、唯一セディアを襲わない「真の漢」です(アシュランは不在)。他の野郎共は全く…!

さて司祭達によってスケープゴートとして“魔女”に選ばれてしまったセディアは、孤児院で共に生活をしている少年少女達を守る為、司祭達のいう「贖罪の儀」を行い、身の潔白を証明しなくてはいけなくなってしまいます。「贖罪の儀」とは、民衆の前で淫らな行為を行い、本物の魔女であるかどうか審判を下す儀式です。快楽に屈することは、魔女であることを認めたことになってしまいます。故に儀式に屈せず、民衆を満足させれば“魔女ではない”という信頼を得て署名を集めることが出来ます。期限までに民衆の信頼を得て、セディアの“魔女”の濡れ衣を晴らしましょう。

で、問題の「贖罪の儀」ですが、民衆の前で魔女であるかどうか真偽を問う儀式で、 様々な淫らな儀式が、セディアに課せられます。いかなる快楽を与えられても屈しなければ“魔女ではない”と判断されるのですが、儀式の種類は何のことはない、プレイヤーが選ぶわけですが(笑)。

トノリストの首都には5地区があり、全ての儀式で「贖罪の儀」を行って署名を得なければなりません。同じ内容の儀式を行なっても民衆はあまり納得(満足)しません。また地区によって、儀式に対して好き嫌いや必要な回数等が違います。またお店で購入出来るアイテムを購入する事により、行える儀式の種類が増えます。

このゲームのテーマは「恥辱」です。真面目で潔癖な性格で、エッチなことには全く無縁だったセディアが、公衆の面前で辱めを受け、次第に快楽へと溺れていく様が最大の見せ場となっています。セディアには愛する婚約者がいて、その身体は本来彼だけに捧げられるもの。それが人前に晒され、ありとあらゆるエッチな行為を強いられてしまうのです。

感じてはいけないのに、感じてしまうセディア。面識のない人達と繰り返される性行為。人々を守るために、セディアは彼らに身体を許してしまいます。民衆の見守る中、様々なシチュエーションで繰り広げられるセディアの淫らな行為を堪能するのがこのゲームのツボということになります。

そしてこのゲーム、セディアの婚約者であるアシュランからすると思いっきりNTRなのですが、実際にはアシュランは異国にいてセディアの置かれた状況は全く知らずにおり、セディアの罪悪感だけが強調されているのでNTRゲームとは言えないかと思われます。代わりにHRゲームだと評価されています。

HRとは「孕ませ」です。和姦・強姦・実験を問わず、また相手は人間・亜人間・怪物・宇宙人を問わず、何でもいいからとにかく女性キャラクターが妊娠しそうになる、もしくは妊娠してしまう。そんなシチュエーションを全部まとめて指し示すジャンル名です。

HRゲーム難民スレッド(http://hrgame.nobody.jp/hr_rem.htm:ただし未成年者及び現実とフィクションの区別の付かない方の閲覧はお断りだそうです)によると、HRゲームはシチュエーションにより5つに分類されます。
A1:受胎妊娠を目的とした、愛のある性行為が描写されている場合です。女性キャラクターは、妊娠に対して好意的です。
A2:嫌がる女性キャラクターを、無理矢理、受胎妊娠させる事を目的とした性行為が描写されている場合です。女性キャラクターは、妊娠を嫌悪しています。
B1:性行為の目的は快楽であり、エッチが盛り上がった結果として、受胎妊娠に言及したセリフが登場する場合です。女性キャラクターは、妊娠に対して好意的です。
B2:性行為の目的は快楽であり、エッチが盛り上がった結果として、受胎妊娠に言及したセリフが登場する場合です。女性キャラクターは、妊娠を嫌悪しています。
C:エッチシーンで、受胎妊娠に関する言及が無い場合です。設定のみ存在していた、ゲームのエンディングでい
つの間にか妊娠していた、といった場合は全て「C」に分類されます。

またHR好きと言っても嗜好には相違があり、次の3つに大別されます。
①セリフ派(チキン派):HRなセリフやシチュエーションにのみ萌える場合です。妊婦とのエッチはお断り、出産シーンなんて言語道断といった方が対象となります。 以前は、チキン派と呼ばれていました。
②収穫派:妊婦エッチや出産シーンはお断り、でも妊婦姿には萌えるという場合です。妊婦をエッチ対象にするのではなく、エッチの結果としての妊婦姿が好きだといった方が対象となります。
③本格派:HRなセリフやシチュエーションはもちろん、お腹の大きくなった妊婦とのエッチや出産シーンに萌えるという場合です。人外の存在を産み落とす異種出産なども対象となります。

他にHR度というのがあって★~★★★の三段階で評価されるそうです。
では「魔女の贖罪」がどうかというと、シチュエーション分類で言うとセディアには婚約者がいるので当然妊娠は嫌悪しているので、上記分類ではA2かB2ということになりますが、セディアの相手を務める男達の発言は妊娠させる気マンマンなものが多いので、A2ということになると思われます。

次に嗜好で言うと、セディアの妊婦姿は出てこないので、①のセリフ派(チキン派)ということになります。本格派には物足りないかもしれませんが、セディアの妊娠を怖れるセリフや、男達の「ワシの子を産めい!」的なセリフ派てんこ盛りなので、HR度は★★★だと思われます。そもそもアリスソフトのゲームにはNTR的シチュやHR的シチュが入っていることが多いのですが、特に「魔女の贖罪」はHR偏重ゲームのようです。

しかし、それこそゲーム登場男キャラのほとんどにやられてしまう(施設の少年達まで…)セディアですが、揃いも揃ってタネなしばかりだったらしく、3つあるグッドエンド(アシュランが帰ってくるアシュランエンド、影でセディアを助けていたアシュランの親友ユアンと結ばれるユアンエンド、そしていつもそばにいたニスと結ばれるニスエンド)で結ばれた相手の子供を身籠もるようです。まあ別の男の子供を孕んでいてはハッピーエンドにはならないから仕方ないかもしれませんが。

あと百合の場面もあります。女性しか住んでいない地区があって、そこでは百合プレイが好まれるため、リオと百合関係になったり、女性司教やその付き人と…というシチュもあります。女性キャラはこのゲームでは貴重なので全員載せておきましょう。
レナール司祭

女性ばかりの地区を治める女司祭です。感情を表に出すことが無く、温かみのない言葉で話しかけます。 司祭としては優秀で、治安も経済も 高水準を維持しています。
ルシカ

レナール司祭の付き人で、彼女の身の回りの世話をしています。強気な性格ですが、レナールに対しては従順で厚い信頼を寄せています。
ミアリ

レナール司祭の付き人で、眼鏡で巨乳でおさげの女の子です。ルシカとは正反対で、とろくてあまり役に立っていません。セディアとは親友で、以前は施設に住んでいましたが、訳あって女性ばかりの地区へと移り住みました。
ちなみにアシュランの父はコーヴェン大司教といいます。

トノリストを統治する国王で、司祭の代表でもあります。 大司教はトノリストでは絶対的な存在であり、最も神に近い存在とされています。 ただ、国の政策については、あまり良い評判はなく 一部では不正に金を横領したり、女性達を夜な夜な呼びつけては 淫らな行為をしているという噂も…。セディアがアシュランと結婚すれば、コーヴェンは義父ということになるのですが、もちろんこの人もセディアを……。

どう考えても理不尽で悲惨な目にあいまくるセディアが可哀想でならないのですが、「そういうものだ」と諦めて(おお、「スローターハウス5」!)地区攻略ゲームと割り切るといいかも知れません。

道具屋のおじさん(セディアの叔母の夫)とセディアのイベントは非常に評価が高いです。子供ができなかった夫婦で、代わりに姪のセディアを可愛がっているのですが、おっさんは実は子供が欲しくて欲しくてたまりませんでした。ある日、店にやってきたセディアを、たまたま居合わせた兵士達が捕まえて、おっさんとのエッチを強要します。最初は抵抗していたおっさんですが、セディアが自分の子を産んでくれるかもという妄執に囚われていき…という内容で、叔母さんへの罪悪感から必死に抵抗していたセディアもやがて受け入れるように…というシチュです。

テキストはTAMAMIという女性のフリーのシナリオライター・小説家が担当しています。「魔女の贖罪」を依頼された頃は、ほのぼの萌え系の仕事が多かったので、久しぶりの陵辱系の依頼に燃えまくって取り組んだそうです。そのせいかテキストの「濃さ」には定評があります。
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