true tears(その7):まさに「涙」のエンディング

ちょっと聞きまして奥様!なんでも「10年に一度の台風」との呼び声も高い台風26号が接近してるんですってよ。既にJRは明日午前中の運休や間引き運転を決めているようですが、怖いですねえ。

嵐であろうと豪雨であろうとどうしても行かねばならないという職業の方もいらっしゃるでしょうが、そういう方がくれぐれもお気をつけて。そうでない方はぜひ安全第一で行動しましょう。お互い無事であったなら、明日もここでお会いしましょう。

もしやこいつはリアル「ワルプルギスの夜」なのでは?魔法少女達、討伐準備は完了か。

昨日に引き続きtrue tearsの最終回をお届けします。残り3話ならもう一気に…と私自身思ったのですが、やたら濃いストーリーの本作、自ら所々にギャグを入れたりするせいで結構手間がかかるんです(誰に頼まれた訳でもないのですが)。故に本日は最終回である第13話を。最後だからまた濃いんですよ。

では第13話「君の涙を」です。OPのリフレクティアもなくいきなり本編スタートです。多分尺が足りない…

病院の屋上にいる純と眞一郎。乃絵は足を骨折したそうですが、幸い命には別状ない様子。雪があって良かったです。それにしても自殺ではないものの、発作的に乃絵が木から飛び降りた根本原因は眞一郎にあるわけで、静かに純が「俺は、お前を許せないんだ…」と言うのに対して一言もない眞一郎。ただし、純が許せないのは自分自身でもあるだろうと思います。

なにしろ乃絵は、眞一郎の気持ち、比呂美の気持ち、純の気持ちと立て続けに知らなかった真実を知ることとなり、鳳凰幻魔拳と幻朧魔皇拳を同時に喰らったがごとき精神的ダメージを受けてましたから。

純が病室に戻ると乃絵が起きていました。既に乃絵は今回のからくり(純が比呂美と付き合うかわりに眞一郎は乃絵と付き合えという、心がすれ違ったままの取引)についててほぼ把握しているようです。何も知らなかったお前は悪くないという純に対し、知らないことは罪だという乃絵。

フライングボディアタックは失敗しましたが、大きな代償と引き替えに乃絵も大事なことを学習したようです。そんな乃絵に豆知識を。フライングボディアタックはルチャリブレ風に言えばプランチャ・スイシーダですが、私はトペ・スイシーダの方が派手で好きです。今度はぜひともこちらで。え?そんなことはこの際どうでもいい?こりゃまた失礼いたしました。

翌日、比呂美の元にやってくる純。今度は純の方から別れ話のようです。乃絵の怪我は比呂美には関係ないという純(本当は乃絵の精神的ダメージの一環ですが)。ついでに「あんたに言われた通り、あんたのこと、好きじゃなかった。これっぽっちも」という純。比呂美が望むとおり別れてやるのに、わざわざ露悪的な表現をしていますが、乃絵ラブの純としては正直な気持ちかもしれません。

去って行く純。一応けじめはついた訳ですが、比呂美はどうするのか。眞一郎の気持ちがまだ完全に掴めていないと思っている比呂美、強硬手段に出ます。

麦端踊りの花形を見事に演じた眞一郎株は学校でストップ高。女の子にきゃあきゃあ言われています。そこへつかつかと一直線にやってきた比呂美「今日、うちに来て…」。

こいつ、誘ってやがる!というかあまりにまんまだ、どストレートだ。思わずラブリーの画像も登場だ!

そしてのこのこ訪れる眞一郎。よかったのか、ホイホイついてきて。ケーキは二つ。なのにコーヒーカップは一つ。眞一郎のカップからコーヒーを飲む比呂美。

そして一言、「いいよ…」。ヒロイン最強のボディを持つエロス担当がど真ん中に160キロの剛球を投げてきましたよ。剛球すぎてきっとヘタレの眞一郎には打ち返せない。どうせならもっとハプニング的にだな…もっとも比呂美だって余裕ないわけなんでしょうが。

やはり誘いに乗ってこない眞一郎、「お前、少し変だぞ」と。そんな一言にひどく動揺する比呂美。「嫌いにならないで…」「なってないよ!」「嘘…」「比呂美…?」。もうメンヘラばっかりかよ富山の女の子は!言動がおかしいことに気付いた比呂美、据え膳を下げてとっとと眞一郎を帰らせます。蛇の生殺しだ。そのほうがよっぽど相手の気持ちを冷めさせるだろうに、そんなことはお構いなしに「どんどん、どんどん嫌な子になっていく…」と自己嫌悪。ヤンデレ化するのか比呂美?

男になる(性的な意味で)チャンスを棒に振って帰宅した眞一郎、麦端踊りを無事に務めたせいでパパンへのコンプレックスも解消されたようで、「親父ってどんな時に泣く?」なんて質問したりして。「心が震えた時、かな…?」なんて恥ずかしい返事をしてしまうパパン。比呂美ママンには心が震えましたか?

翌日、比呂美が訪ねてきました。もはや嫌な顔もしないママン。なんだこの心境の変化は…たまげたなあ。「こんな自分、嫌なの。だから…。ずっと貴方が好きだったから…諦めたりしたくないから…」これを聞いて舞い上がる表情の眞一郎がウブですが、所詮童貞、許してやろうではないか。

乃絵に絵本を渡しに行く眞一郎は、比呂美に夕飯を聞きます。シチューだという比呂美に「やった!ご馳走になりに行く」という眞一郎。これは一旦乃絵の所に行くけど、必ず比呂美の所に帰ってくるという眞一郎の意思表示ですね。もう安心していいんじゃないの、比呂美さん。そしてそれを覗いている

「うん…待ってる」という比呂美。待つ女と化しました。過去の経験から、比呂美がかつての自分と同じ状況にあることを知ったママン、一気に比呂美支持に傾きます。ママンもきっと待つ女だったのでしょうね。じゃあ比呂美ママンは乃絵タイプだったのでしょうか。

病院のベンチで絵本を見せようとする眞一郎。ラストはバッドエンドを変更しているはずですが、見ようともしない乃絵。乃絵のおかげで完成したので見て貰いたいと言っても意地を張ります。乃絵に見て貰えないなら仕方がないと捨てに行こうとする眞一郎。「どこに捨てるの?」「じべたが、飛ばないことを選らんだ海に」

これで朝帰りのあの夜、眞一郎が自分を見ていたことを初めて知ったのでした。自分を心配してきてくれた眞一郎。その気持ちが乃絵に届かないことがあるでしょうか?

いいえ、ありませんとも。絵本を紙飛行機にして海に飛ばしているところへ、松葉杖の乃絵登場。必死に絵本を拾おうとします。

本当な見たくて仕方がなかったんですね。そりゃあね、あれほど絵本の完成を待ち望んでいた乃絵ですから。

一方、待つ女比呂美の激励にやってきた元祖待つ女ママン。すっかり表情が穏やかになっています。人間、一度は激しくぶつかり合った方が仲良くなれるんでしょうかね。

北陸名物ブリ大根を差し入れて、「待つのって、体力いるのよね…」とカッコイイ一言。経験者は語るってヤツですね。比呂美はどんどん過去のママンに似てきているようです。本当はあんたがママンの子じゃないの?病院で眞一郎と取り違えたとか。

待っている時間も無駄にはしないぜと、視聴者サービスも兼ねて開脚練習する比呂美。股割りってやつですか?そして今までできなかった180度開脚に成功します。これは何かを暗示しているような。

バスの待合室でストーブをつけて絵本を見せる眞一郎。ラスト1枚がないそうですが、「いいの。自分で考えてみる」という乃絵。乃絵も大人の階段ってやつを昇っていかなければなりませんから。

そして眞一郎の告白。「俺、比呂美が好きだ」「わかってるわ…」「絵本が描けたのは、乃絵が居たからだ。踊ることができたのは、乃絵が居たから…」「俺は比呂美が好きだ…でも、お前を見てると、心が震える…」

乃絵とは、同性だったらいい友達になったかも。あるいは趣味のサークルで出会っていればお互い良き理解者、ライバルとして切磋琢磨できたかも。しかし恋愛の対象としては、もうはるか昔に眞一郎は比呂美の術中にはまっていたのでした。眞一郎が自分を信じていることが心の支えだという乃絵。

一人病院へと戻っていく乃絵を見送る眞一郎の目からは止めどない涙が。乃絵が嫌いなわけじゃない。いやぶっちゃければ比呂美も乃絵も両方好きだ(愛子、泣いていいよ…)。しかし、選択するという勇気をみせなければならない時には、泣いて馬謖を斬る人間でなければならないのです。一皮剝けたかな、眞一郎。

さて、涙の別れを終えて比呂美のアパートに戻ると、比呂美はいません。しかし人の居場所を探知することに長けた眞一郎、すぐにあの思い出の竹林だとピンと来ます。お前はニュータイプか。


眞一郎に見つけてもらって喜ぶ比呂美ですが、そんな内心を押し隠して(この辺の屈折ぶりはもうどうにもならないらしいです)雑談をする比呂美。

しかし乃絵を切り捨てた眞一郎に迷いなし。「付き合おう!」と今度はこっちからど真ん中の直球です。

しかし「嫌…」という比呂美。なんでやねん(笑)。

「付き合おう!!」と二球続けてのストレートに、まさかの「嫌!」。お前は岸辺露伴か。

これは言葉だけじゃだめだ、という意思表示でしょうかね。これまで自分がどれだけ苦しんだと思ってるんじゃ。誠意を見せい、誠意をよといったところでしょうか。

言葉とは裏腹に涙を流す比呂美。歓喜の涙というヤツでしょうか。眞一郎、ゲットだぜ!

その涙につられたように比呂美を抱き締める眞一郎。ママンもこの手でパパンの心を掴んだか。

パロスペシャルががっちり決まった!バッファローマンならぬ眞一郎にはもはや脱出不能でしょう。

そして春が来て。乃絵はすっかり元気になって、友達もできたようです。見守る眞一郎の表情にも影はありません。

比呂美はバスケット三昧。なぜに胸をアップにするのか。最後までお色気要員。

純は東京に出て、眞一郎は内職中。ところで初期の頃は酒蔵を継ぐの継がないのでママンとケンカしていた眞一郎ですが、その辺の決着はついてないような。個人的には比呂美が嫁なら酒蔵かなとか思ってしまうのですが。乃絵が嫁なら絵本作家もありかな。比呂美は経理には強いけど、何となく芸術方面には理解がないような気がします。

愛子と三代吉もいい感じのようです。終盤空気みたいになった二人ですが、1クールもののアニメで愛子まで入れて四角関係にしたのは苦しかったかも知れません。三代吉もあっさりよりを戻さないで意地を見せて欲しかったのですが。乃絵に接近するとかね。NTRだNTR。

純が上京して独りぼっちになってしまった乃絵。日々の暮らしは大丈夫なのか?見つめる先には小石でつくった「のえがすきだ」の文字。でも雪解けとともにすっかり崩壊して遺跡状態です。諸行無常ですね。

そしてエンディングで流れる名曲「リフレクティア」。じべたのいる鶏小屋を見つめている乃絵は最後まで涙を流さないかに見えましたが……

風に舞う乃絵の涙。これが正真正銘のtrue tears。乃絵は多くのものを失った末に涙を取り戻したのでした。

心理描写のドロドロ加減も慣れると癖になってきますね。高校生が主役ということを忘れて、いいぞもっとやれと言いたくなるアニメでした。キスに留まらず一夜の過ちで眞一郎の子供を身籠もる愛子とか、螢川女子バスケット部の陰謀で男達に襲撃される比呂美とか、妄想はいくらでも展開できるのですが、高校生には(そして1クールでは)あまりにエクストリームでしょうね。でも比呂美のヤンデレ化はちょっと見たかった。↓こんな感じの。

いや~最後だから気合い入っちゃいましたよ。最後まで読んで下さってありがとうございました。さて次回からは複数のアニメ通から推薦された「花咲くいろは」を見ることにしましょうか。P.A.WORKSづいてしまっていますが。2クールあるので年内はこれで行くことになるでしょう。

スポンサーサイト