true tears(その5):比呂美V字回復!しかし今度は乃絵が沈んでいく…

夏の間調子が悪かったマイPCですが、秋風が吹いて正気が戻ったのか最近はノーマルになりました。あの殺人的猛暑はPCにも悪影響があったのでしょうか。今後毎年夏になるとおかしくなっちゃうのだと困りますね。またちょっと暑くなってきたし、嫌な予感が。耐熱・防暑仕様のPCを出して欲しいものです。

それでは恒例大映ドラマ風アニメtrue tearsの紹介を行ってみましょうか。今回はだいぶ風向きが変わりました。

まずは第9話「なかなか飛べないね…」です。♪ぬーすんだバイクで走り出す…と尾崎節をがなりたくなる展開で、比呂美は純をせっついて雪道にバイクを出させました。それを見送った眞一郎と乃絵というところで前回終わっていましたが、もちろん盗んだバイクではありません。雪の降らない街に行きたいというわがままな比呂美の願いは、あっさり途絶えることになります。ウサギが道を横切ったのに驚いてハンドルを切り損ねた純は、バイクを転倒させてしまいます。投げ出される二人、燃え上がるバイク。横転程度に燃えちゃうものなんでしょうか。雪がクッションになったようで怪我がなくてなによりです。

仲上家ではママンが心配しています。散々虐めておいて、ようやく比呂美をこんなに追い詰めていたことに気付いたようです。鬼姑は嫁の心がわからないものなんでしょうか?昔は自分も嫁だったはずなのに。

何しろ人通りもないのでとりあえずバイクの焚き火で暖を取る二人。そうこうしている間に自暴自棄だった比呂美も正常に戻ってきたようです。そこへタクシーが通りかかります。ラッキー。いや、幸運でもなんでもなく、異様な二人を心配した眞一郎と乃絵が追いかけてきたのでした。


無我夢中で比呂美を抱きしめる眞一郎。とにかく無事で良かったという一心です。「良かった…」「ごめん…」たった一言ずつの言葉ですが、その表情が全てを語っています。この比呂美の涙はまさにtrue tearsではなかろうか。

そしてそんな二人を見て愕然となる乃絵。二人の今の姿に割り込む余地がないような。この場面は物語のターニングポイントかも知れません。どん底まで落ちた比呂美のテンションが上がっていき、眞一郎と付き合うことになって有頂天になっていた乃絵のテンションが落ちていく。乃絵はいい子なので可哀想なのですが…そういうことになってしまいそう。

家に帰るとパトカーが来ていたり物々しくなっています。眞一郎ママンは比呂美の手をむんずと掴んで家に入っていきます。毎度毎度の嫁姑対決ですが、今回は事故っているせいで比呂美はかなり分が悪いです。

比呂美の自室に入った二人。これからお仕置きタイムかと思いきや、ママンの表情はいつもと違うような。まずは着替えろというママン。まさかの百合タイム?(笑)

そして背後に回ったママン、「は、入りました。」「ああ…次はションベンだ。」いやいやそうじゃない、ヤマジュンの漫画じゃない。「そんな事…あるわけないじゃない」これはあれですね、眞一郎と比呂美が異母兄妹だというささやきのことですね。しかしあるわけないじゃないって、あんたが言い出したんだろうが。

これは比呂美にとって心に刺さった最大の棘だったようです。それが今抜けたことは、むしろ事故って良かったと言うことか。今さら眞一郎がママンに食ってかかろうとしますが、むしろ比呂美が服を脱ぎだしてママンを庇います。ほほう、比呂美のブラは紺ですか…ティーンの下着は白、そう思っていた時期が私にもありました。翌日、怪我がなかったので普通に登校する比呂美ですが、事故のことは既に知れ渡っているようです。職員会議で処分についても検討されているとか。同居人である眞一郎まで出歯亀野郎に絡まれています。

比呂美は停学一週間となり、その間部活も禁止のようです。とっとと帰る比呂美。一方乃絵は昨夜の眞一郎と比呂美の抱擁が目に焼き付いている様子。あれこそ恋人同士の姿ってもんです。乃絵を好きだと言い、地面にも小石で書いてくれたのに。その証拠を探して雪を掘る乃絵。しかし見つからず、指を傷つけてしまいます。したたる血が、泣けない乃絵の涙のように滴ります。血の涙か。

翌日、ついに出歯亀野郎とケンカになった眞一郎。学校側に知れたらお前も停学になるぞ。鼻に絆創膏を貼って鶏小屋に来ます。純も停学になったという乃絵、「湯浅比呂美のために喧嘩したの?」と尋ねます。思いっきり肯定する眞一郎。絵本の続きを店に来たといいます。

雷轟丸がなかなか飛ぼうとしないことに、「なかなか飛べないね…」という乃絵。ここでタイトルセリフです。雷轟丸は飛べないことに気付いていて、気付かないふりをしているのだという眞一郎。絵本の雷轟丸は眞一郎自身の投影のようです。

そんな眞一郎に、「あなたは飛べるの。自分で分かっていないだけ。でも、…あなたが飛ぶ処はここじゃない…」と言って寂しげに笑う乃絵。この表情がとっても切ないです。乃絵派の私の胸に沁みます。

思わず、かつて「私の戦場はここじゃない…」と言った魔法少女を思い出しましたよ。true tearsの方が古い作品ですけどね。

帰宅するとすっかり明るい声で迎える比呂美。ママンとの嫁姑戦争はどうやら収束するようです。

「あなたには辛く当たったわ……」「もともと、おばさんが私のこと好きじゃないのは知ってます」「そう…人には相性ってものがあるから…」ママンなりの謝罪なんでしょうね。多分かつて比呂美ママンに嫉妬し、そっくりな娘にまた嫉妬してしまったママン。いい大人が…と私が高校生くらいだったら思ったかもしれませんが、今となってはママンの心情も理解できます。年を取っても人はそうそう変わらないものなんです。しかし、乃絵に嫉妬した比呂美には、ママンの心情も理解できる(許すわけではないでしょうが)くらいには成長したのです。

三者面談では「比呂美は私の娘です」と言い切ったママン。パパンもそんなママンを見直したようです。ちゃんと親役を果たしましたし、何とか大人らしく振る舞うべきことを思い出したようなママン。あなたは女でありすぎたのよ(byエマ中尉)。

ラストはベッドの乃絵。何と悲しげな表情でしょうか。乃絵の言うところの「真心の想像力」を駆使すれば、眞一郎の本当の心にも気付いて当然でしょうから。可哀想な乃絵。三角関係にウィンウィンの関係はありえません。

続いて第10話「全部ちゃんとするから」浮気を謝っているかのようなセリフですね。停学で身体がなまるからと丁稚さんと雪かきをする比呂美。すっかり表情も明るくなって、今の比呂美のほうがずっと素敵です。

学校では比呂美の親友・朋与が爆睡していることに気付いて猛然とノートを取る眞一郎。比呂美に見せてやらねばと頑張っています。

例によって鶏小屋にいる乃絵のもとには意外な人物が。なんと三代吉登場。愛子の心を眞一郎に奪われた復讐に、乃絵のNTRか?


しかし三代吉の頼みは「誰も好きにならない呪いをかけてくれ」というものでした。愛子から別れ話を持ち出されて拒否した三代吉でしたが、恋愛関係は一方が駄目になったら崩壊せざるを得ないということは判っている様子。三代吉の手に自分の手を添える乃絵。心境は近いものがあるのでしょうか。いっそ三代吉-乃絵ペアでどうですかね。愛子には純をあてがいましょう(オイ)。

そして再びの別れ話の三代吉と愛子。三代吉は潔く別れを受け入れます。こいつは男前ですね。もてないけど。

一方仲上家では数学のノートを渡す眞一郎。朋与が爆睡していたことを告げると比呂美も爆笑。本当に明るくなった。

さて場面は変わって眞一郎パパンになにやら頼み事をする比呂美。パパンからすれば比呂美ママンとのときめきの再現のような。もちろん比呂美ママンと「過ち」があったことは否定するパパンですが、その気もなかったのかと言えば…。

認めなくないものだな、自分自身の、若さ故の過ちというものを…。乃絵と比呂美の間を揺れ動く今の眞一郎のような時期がパパンにもあったのでしょうか。パターンとしてはむしろ、愛子-三代吉と比呂美-眞一郎カップルの間で揺れ動きがあったという感じなのかも知れません。比呂美ママンのことが好きだったけど比呂美パパンとは親友で、手を引くしかなかったみたいな。


さて今度は比呂美が純と別れ話をしに来ました。「一度全部から離れて、自分の気持ち、整理しようと思って」という比呂美に、敢然と拒否する純。純からすれば、最愛の乃絵が眞一郎と付き合うためには自分が比呂美と付き合わなければならないと思い込んでいるので、乃絵の恋路を破壊することはできないということなのでしょう。このシスコンめが。「俺妹」でも見ていたら一気に妹ラブに突入していたのかも。

そして眞一郎が学校で三代吉と愛子が別れたことを聞きます。愛子とのキスがいけなかったのか?そのとおりでございます。まあ三代吉はその場面は見ていませんが。「俺のせいか……」と凹む眞一郎。そんなことではミスターNTRになれないぞ。

無駄知識ですが、ミスターNTRってこういうおっさんです。「鳳凰戦姫 舞夢」というエロゲーに登場するそうです。ネーミングが凄いのでぜひ一度プレイしてみたいのですが。

それはさておき例の鶏小屋にはやはり乃絵。じべたに天空の食事をあげています。雪が降っているのにまだ木に登っているのでしょうか。そこへやってくる眞一郎。ぱっと乃絵の表情が明るくなるのはやはりまだ好きだからなんでしょうね。心はもう比呂美に傾いているはずなのに、麦端踊りの練習見学に誘う眞一郎。お前の心境は一体なんなんだ。「今日は、私の為に踊ってくれる?」と尋ねる乃絵。別れの予感ですなあ。

練習場で、愛子と乃絵初顔合わせ。学校も学年も違うせいで、愛子は比呂美や乃絵との関わりが薄いですから。愛子、三代吉が乃絵の呪いのお陰で、解放してくれたと言いつつ、眞一郎が好き”だったと大胆カミングアウト。愛子は乃絵が眞一郎の彼女だと思い込んでいるのですね。

それに対して乃絵、「呪いなんてあるわけないわ。そんなものがあったら、私が…」と。そんな力があったら力尽くでも眞一郎の心を奪ってみせるのに。「ロマンシング・サ・ガ」なら「殺してでも奪い取る」を選択しそうです。

さて自宅に帰ると今度は比呂美が眞一郎の部屋を訪ねます。これも初めてのことのよう。比呂美をイメージした絵を見られて照れる眞一郎。

しかし、比呂美の話は家を出てアパートで一人暮らしをするというものでした。せっかく明るくなったのに!「考え直すことはできないのか?」「決めたの、そうするって」「そっか…」そっか…じゃねー!!ここで愛子直伝のディオ流ズキュゥゥゥン・キスを比呂美に見舞い、一気に寝技に持ち込まんでどうするか。そして比呂美を押し倒したところをママンに見つかると(笑)。

引っ越しはすぐでした。ふさぎ込んで挨拶にも出てこない眞一郎。まあ学校では会えますがね。

軽トラックの助手席で涙を流す比呂美。眞一郎は引き留めてくれなかったという哀しみなのか?試したのか、眞一郎を。

しかし、知行一致という陽明学に突如目覚めた眞一郎、自転車で猛然と追いかけてきます。旦那、比呂美には言葉よりもアクションの方が響くようですぜ。

追いかけてくる眞一郎に気付いた比呂美。風になびく髪が美しい。そして自転車のバランスを崩して倒れる眞一郎。だから雪道を二輪で走るなと(石動純談)。

トラックを降りて眞一郎に駆け寄る比呂美。この表情が愛する人に向けられたものでなくて何なのか。

そしてお約束で比呂美もバランスを崩して眞一郎に倒れ込みます。受け止めきれずに一緒に倒れるのが未熟者の眞一郎らしいですね。昔のCMのコピーで「倒れたら、助け起こすのが、友情。共に倒れるのが、愛情。」というのがありましたが、これはそういうことなのでしょうか?そして最後の最後に「全部ちゃんとするから」という眞一郎のセリフ。比呂美は眞一郎が乃絵とつきあっていることを知っていますから、これは関係の清算を示唆する言葉に違いありません。

可哀想な乃絵。一口かじってポイなんて…酷いよ…そんなのってないよ…
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