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吉野北高校図書委員会2・3:高校時代は遠きにありておもうもの そして…


今日は降らないだろうとタカをくくったら思いっきり雨となってしまいました。天気に舐められています。台風が上陸しそうな気配で危険ですね。梅雨時だというのに渇水の危機にあった四国には少し多めに雨が降ればいいですが。

どうして日本代表に加われるんだ森崎

 また今日のサッカーのコンフェデレーション杯については、朝出勤前にラジオで2-0というニュースを聞いたのでこれは勝つだろうと思っていたら、出勤後に3-4で敗北していて驚きました。野球のスコアみたいですね。サッカーで3点取ったら大抵勝ちそうなものですが。川島にザルキーパー森崎でも取り憑いたのでしょうか。

もったいないお化け

 さて本日は、昨日紹介した「吉野北高校図書委員会」の続編である「吉野北高校図書委員会2」と「吉野北高校図書委員会3」です。一冊のボリュームが少ないので、3冊で1冊分という気がします。なので2冊一気という贅沢な紹介ぶりをしてしまいます。もったいないお化けが出そう。

吉野北高校図書委員会2

 ではまず「吉野北高校図書委員会2」から。サブタイトルは「委員長の初恋」です。文庫本裏表紙よりもAmazonの内容紹介が詳しいのでそちらをどうぞ。

 ワンちゃんが、恋をした。

 冬のしんとした空気、本をぱらぱらめくる音、友達とのたわいない話。
 いつもと変わらない日常、だと思っていた。だけどある日突然、「好き」が訪れた……

 みんなから頼られる気のいい図書委員長、岸本一、通称ワンちゃん。

 いつだって冷静でおとなびた彼の憧れは、司書の牧田先生。

 いつものほほんと穏やかな笑顔でみんなを見守ってくれている。

 ある日、進路のことで珍しく家族ともめたワンちゃんは、安らぎを求めて図書室へ。

 だけどそこで出会った牧田先生の意外な素顔に動揺してしまい……。
 思ってたひととちがった。裏切られた気分。
 だけど、どうしてこんなに、あの人が気になってしまうんだろう。
 こんなモヤモヤしてしまうんだろう。この気持ちが「好き」ってこと? 「好き」って、どういうことなんだ?

 憧れから初恋へ変わる切なく甘酸っぱい葛藤を、丁寧に描きだした表題作「委員長の初恋」ほか、藤枝の恋の行方を描いた「希望の星」も収録。

 前作は主人公達が高校2年生の秋という時期を描いていましたが、少し時間が進んで年明けの冬を描いています。前作では誰にでも優しく頼れる委員長という感じだったワンちゃんこと岸本一が主人公となっています。高校2年生も終わろうという時期に初恋というもの奥手な気がしますが、彼は特に好きも嫌いもないという人だったので、恋とも無縁だったのでしょう。いい人だったら一回位告られたことくらいあっても良いような気もしますけど。

 何かを選ぶということは、何かを選ばないということでもあります。「あれもこれも」でずっといけたらいいのですが、世の中そうそううまくはいきません。学校も就職先も結婚相手も一つ(一人)に絞らなければなりません。最初から対象が一つなら悩みはないのですが、複数あったときは、切り捨てるということをしなければならなくなります。

片桐美鈴先生(同級生2)

 ワンちゃんにもついにその時期が来た。それが高校卒業後の進路です。人に言われるがまま流されていては結局何も決められません。「切り捨てる」際には皆にいい顔をするということもできません。さあどうするのか?という時に気付いた美人先生への恋心……

美月静香先生(下級生)

 学園もののギャルゲー(含むエロゲー)では必ず攻略対象となる女教師。年上の美しい女性。そこに目を付けるとはお目が高い。というか、ワンちゃんの精神年齢は高いので同級生の女子ではガキンチョに見えるのかも知れません。しかし牧田先生にはワンちゃんの知らない側面があって…。

雨宮静音先生(キミにSteady)

 なんて言うと実は不倫の恋に悩んでいるとか、実は「ご主人様」に調教の限りを尽くされているM奴隷だとか、風俗でヤバいアルバイトしているとかいった怖い考えが浮かんできますが、そこはそれ、田舎の高校生のほんわかした日常生活を描いた本シリーズのことですから、世塵に汚れた私の妄想など入る余地はなく、先生の思いがけない一面といっても大したことはありません。生徒がいないときにヘビメタを聞いているとかタバコを吸うとかいう程度なのですが、牧田先生を女神か天使かと思い込んでいたワンちゃんとしては青天の霹靂にびっくり仰天な訳です。いいですねえ、それくらいで驚愕していられるうちが花というものです。

 皆の相談役みたいなポジションにいたワンちゃん自身が悩みを抱えたとき、誰が彼を助けてくれるのかといえば、それは実はこれまで支えられる一方だったような周囲の連中でした。悩みまくって相談島倉千代子だった連中も、いざとないる示唆に富んだ発言をしてくれるわけで、彼らとの関係は片利ではなく実はウィンウィンの関係だったと気付いたことは結構なことだと思います。

 「希望の星」は、同時期の状況を藤枝高広から見た形になっています。同じ出来事が、別の人間にとっては全く違う解釈がされているというところが面白いですね。

吉野北高校図書委員会3

 続いて「吉野北高校図書委員会3」です。サブタイトルは「トモダチと恋ゴコロ」。文庫本裏表紙もAmazonの内容紹介もほぼ一緒ですが、やはりAmazonの内容紹介から。

 好きと友達の境界線は、どこ?
 
 友達でいたいと言ったのは、自分なのに。それがいまさら、こんなにさみしいなんて……。
 男友達の大地に彼女ができて動揺していたかずらに、藤枝はまっすぐ想いをぶつけてきた。あれから約1年。高校3年生になり、かずらは進路に悩んでいた。そして変化しつつある自分の想い。友達でいたいと、そう言ったのは自分なのに、いまさらそれをさみしいとおもうなんてと戸惑うかずらを、大地は、「女の子」として意識しはじめて……。好きと友達の境界線は、どこ? もどかしい想いの交錯する、人気シリーズ第3弾!

 時間はさらに進んで3年生の夏休みに入っています。一作目で藤枝高広から告られても友達でいることを選択した川本かずらですが、実は彼への気持ちは徐々に変化していて、それは以前から「お似合い」だと言われていた武市大地の友人・小嶋からアプローチを受けることではっきりした形をとっていきます。

 本編に当たって、これまで一人称で語られることのなかった武市大地の視点が入ってきます。文武両道でイケメンで非のうちどころがないような大地がどういう気持ちを持っていたのか……。

 一作目でかずらは大地に恋しているのではないかと藤枝が指摘していましたが、大地のかずらがお互いも持っていた感情は恋ではなく、共感度の高い友人といったものだったと説明されています。小学校時代の貴樹と明里のような感じでしょうか。恋に近いけど恋じゃないという。

 お互いが最高の理解者だという状況に、恋人が出来たときに感じる寂しさと一抹の嫉妬…これは同性の親友であっても起きうることなのかも知れませんね。それにしても完璧超人にも似た大地にも、人間関係とか他人の心理に対して極めて鈍感だという弱点があった訳で、それはそれでほっとしますね。もっとも大地に言わせれば自分は全然完璧でも何でもないわけですが。

 もう一編「女のトモダチ」はかずらの親友壬生さん視点の物語です。壬生さんは図書委員ではありませんが、黒髪ロングの美少女で、成績優秀で東京の大学を狙っていますが、その実腐女子で大学進学をカムフラージュにして声優養成所に入って声優になることを目指しているという人です。私から言わせればかずらやあゆみよりもよっぽど……

そそられたぞストライダムー!!!

「その女見てみたいッッッ!!!」という感じがする人です。

 まあもう一度高校時代に戻りたいとは決して思いませんが、彼彼女らのような高校時代を過ごせるのならタイムスリップも悪くないかななんて思ってしまいそうです。夜の校舎窓ガラス壊して回ったり、盗んだバイクで走りだして自由になれた気がしたとかいうことは全くない真面目な高校生(自分で言うな)でしたが、とにかく早く高校を卒業したいなとはいつも思っていました。大学に全部落ちて予備校に行くことになりましたが、それでももう高校に行かなくて良くなったことにはほっとしたものでした。予備校という所もテストばっかりなのと翌年の受験のプレッシャーで過ごしよいところということはありませんでしたが、高校よりは良かった気がします。

 結局高校時代の何が嫌だったかといえば、くだらない(と当時思っていた)クラスメイトとの交流とかがもう願い下げだったんだと思います。今で言う「ぼっち」に近かったのですが、リア充(当時はそんな言葉なかったけど)になりたくてなれないで疎外されてぼっちになったというよりは、“お前らには近づきたくない、俺にも寄って来るな”という意識でいたんだと思います。結局人付き合いというのが嫌いだったのかも知れませんね。

 今から思えば否応なくある程度のクラスメートとの交流を強制される高校時代(というか小中高時代)は、必要悪だったといえるでしょう。大学時代は没交渉でもやっていけましたが、結局社会に出ると言うことは、人との付き合いを避けて通れませんから。今でも人付き合いは苦手(というかはっきりいって嫌い)ですが、最低限なんとかやっていけるのも過去の修行があったからでしょう。

 でも吉野北高校みたいな所に通っていたら少しは変わっていたのかも…そう思わせる小説でした。ただ、図書委員の中で、女子から気持ち悪がられているオタクの西川行夫(ゆきおくん)の視点で描かれた小説がないのはどうしたことか。彼だけやっぱり奇人扱いなのでしょうか。故郷を離れてとっとと遠くの大学に行きたいという彼の気持ち、私には良くわかる気がするんですが。

 「こういう高校時代があったなら」そう思って甘酸っぱい気持ちに浸れる小説でした。ところでその後の彼ら彼女らの将来はどうなったのでしょうなんて思ったり。全く没交渉になって再開することなくてんでバラバラに暮らしているなんてシビアな現実もまたよし(笑)。
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