今日は少し寒さが緩んだような。午前中の雨のせいでしょうか。一雨ごとに本格的な春が近づく、そんな季節になりつつあるのでしょうか。暖かいと花粉の飛散も激しくなって痛し痒しなところもありますけど。
さて本日は久々に宮部みゆきの短編集「チヨ子」です。
本書は短編5編が収録されていますが、最初の三編「雪娘」「おもちゃ」と表題作「チヨ子」が30ページに満たない小品であるのに対し、「いしまくら」は54ページとやや長く、最後の「聖痕」は91ページとさらに長くなっています。長いほど面白いということは、一概にはいえないのですが、本書についてはちょっとあてはまるなあという印象を持ちました。

例によって文庫版裏表紙の内容紹介です。
五年前に使われたきりであちこち古びてしまったピンクのウサギの着ぐるみ。大学生の「わたし」がアルバイトでそれをかぶって中から外を覗くと、周囲の人はぬいぐるみやロボットに変わり―(「チヨ子」)。表題作を含め、超常現象を題材にした珠玉のホラー&ファンタジー五編を収録。個人短編集に未収録の傑作ばかりを選りすぐり、いきなり文庫化した贅沢な一冊。
刊行は2011年7月ということで、私的には最新作を読んだという印象なのですが、各短編の初出は1999~2004年と結構古く、「聖痕」だけが2010年と比較的新しい初出作品です。

それでは各作品の印象を。
「雪娘」
同級生がたった四人しかいなかった小学校が廃校になるということで一堂が20年ぶりに集まります。本当はもう一人女の子がいたのですが、20年前のある冬の日、雪の吹きだまりに埋もれて死んでいるのが見つかったのでした。彼女は実は他殺だったのですが、同窓会の会場に彼女の幽霊が訪れて…という話です。
「真相」は途中ですぐわかったのですが、この作品の言いたいことは「真相」ではなく、「人を呪わば穴二つ」ということわざそのもので、彼女を殺したとき、犯人の魂も一緒に死んでしまっていたのだという「現実」です。
「おもちゃ」
商店街の玩具屋のおじいさんは、主人公クミコのお父さんの叔父さん、つまり大叔父でしたが、若い頃に家族と決裂して家を飛び出した人だったので、親しい付き合いはありませんでした。相方のおばあさんがなくなりますが、前夫との間に子供達がいたことや年を取ってからの入り婿であったことなどから、財産狙いだろうなどと後ろ指をさされ、おばあさんを殺したのではないかとの疑惑を持たれるなか、おじいさんも死んでしまいます。
すると商店街のあちこちにおじいさんの幽霊が出現し、クミコとお父さんにだけ見えるようになります。おじいさんの幽霊が見つめる場所の商店はすぐに閉店し、やがて商店街や複合大型小売店に姿を変えていきます。
特に遺恨とか呪いとかとは関係のないゴーストストーリーです。親族と絶縁していたせいか、幽霊になっても特に何のメッセージも希望も示さないおじいさんがちょっと可愛いっちゃ可愛いです。
「チヨ子」

表題作。ピンクのウサギの着ぐるみから外を見ると、周囲の人が皆着ぐるみを着ているように見えます。それはぬいぐるみだったりガンダムだったり、特撮戦隊もののコスだったりと様々です。自分を鏡に映してみると、別の白いウサギの姿になっていました。それは子供の頃に大事にしていたウサギぬぬいぐるみ「チヨ子」でした。主人公は、何かを大切にした思い出、何かを大好きになった思い出が、人を守っていることに気付きます。
そんな中、人間の姿のままの少年が。彼は万引きで捕まり、母親がやってきますが、親子共々人間の姿のままです。しかし背中には鉤爪のついた黒い手が…。子供の頃に愛したもの、大事にしたものが実は人間を守っていて、それがない人は易々と悪に堕ちてしまうのか…

実は作者がウサギの着ぐるみで朗読をしたかったために書いた作品だそうです。なお、本編だけで独立して全国学校図書館協議会から出版されています。210円もするので、5編で500円の光文社文庫を買った方がお得です。
「いしまくら」
「理由」で直木賞を受賞した後の受賞後第一作。「理由」はもちろん悪い作品ではないですが、かえすがえすも「火車」で直木賞を受賞して欲しかったです。当時の選考委員の見識を疑わざるを得ません。
主人公の娘(中学生)が、近所で殺害された女子高生にまつわる幽霊騒ぎの解明に立ち上がります。実は女子高生はボーイフレンドの幼馴染みで、色々と取りざたされている悪い噂共々、彼女への濡れぎぬを晴らしたいという想いに娘が共感したらしいのです。
娘のレポートはなかなかの出来ですが、主人公が調べてみると、女子高生の「悪い噂」はどうも真実だったようです。辛くても現実に直面しなければな、なんて思っている主人公は、旧知の刑事にレポートを見せます。すると幽霊目撃談を読んだ刑事の顔色が変わって……
宮部さんは、これくらいのボリュームがないと面白く話を膨らませないのかな、なんて生意気なことを考えてしまったり。メインストーリーもともかく、若き日の主人公と妻が自転車に二人乗りしてラブホテルに行くという回想が面白いです。夫婦だから別に悪くも何ともないのだけど、当時小さい家に親と同居していたため、色々と気詰まりだったんでしょうね。

「聖痕」
さあ来た問題作。14歳の少年が両親(実際は「父親」は同居人に過ぎませんが)を殺害し、学校の担任の先生にも重傷を負わせて学校に立てこもったという事件。それは12年前の事件なのですが、それに絡んで女性調査員が「元少年」の本当の父親から奇妙な依頼を受けます。
実は少年は凄まじい虐待を受けていて、保険金殺人のターゲットにされそうになったという状況で殺人を行っており、担任も真面目に話を聞いてくれなかったばかりか、母親に連絡したということで恨みを買ったのです。
「元少年」は今ではすっかり更生していますが、ネットの世界では、少年は自殺しており、同様の境遇の少年少女を救う「救世主」となったとまことしやかに主張されており、それを信じる人々の集まるサイトまで出来ていました。そのサイトの存在に悩む「元少年」は、サイトで「救世主の御業」とされる事故現場を訪れた際、空に不思議なものを見ました。女性調査員は、その正体を彼に告げることができると言いますが……
東野圭吾の「ガリレオ・シリーズ」のような一見オカルトの事件が科学的に真相究明されるのかと思いきや、あっと驚く展開になります。ミステリー作家という印象が強かった宮部みゆきがこういう方向の作品を書くとは意表を突かれましたが、SFや超能力とかも扱っている人でしたね。先入観だけで人を判断してはいけないということで、反省。

昨日に比べればましでしたが、今日も結構寒かったです。今年の夏も暑いそうですが、こう寒暖の差が大きいと大陸性気候みたいですね。2月の末がこんなに寒いんじゃ、半年後の8月末も滅茶苦茶に暑くて不思議はないですね。暑さに弱い私は今から憂鬱です。
さて本日は読み終えたばかりの東野圭吾の「鳥人計画」です。「鳥人計画」は1989年に新潮社から出版されました。東野圭吾のデビューが1985年なので初期の作品ということになります。スキージャンプ競技を描いた異色の展開を見せる推理小説です。

新潮文庫の裏表紙の内容紹介です。
日本ジャンプ界期待のホープが殺された。ほどなく犯人は彼のコーチであることが判明。一体、彼がどうして。一見単純に見えた殺人事件の背後に隠された、驚くべき「計画」とは-踏切のタイミング、空中姿勢、風圧、筋力、あらゆる要素を極限まであの男のデータに近づけよ。「計画」は極秘のうちに進行しつつあった……。拘留中の犯人が密告者を推理する、緻密極まる構成の本格スポーツ・ミステリー。
スキージャンプと言えば、古くは1972(昭和49)年の札幌オリンピックでは当時の70m級(現在のノーマルヒル)で、笠谷幸生が金、金野昭次が銀、青地清二が銅と、日本人が冬季オリンピックで初めて表彰台を独占しました。このメダル独占は、のちに日本のジャンプ陣が「日の丸飛行隊」と呼ばれるきっかけにもなりました。

またそれから26年後の1998(平成10)年の長野オリンピックでは、ラージヒルで船木和喜が金、原田雅彦が銅、ノーマルヒルで船木が銀、そしてラージヒル団体で金を獲得し、表彰台独占とは生きませんでしたが、「日の丸飛行隊」の再現と言われたものでした。

スキージャンプの飛型には歴史的な変遷があり、初期は直立不動、1920年代には腰を曲げて前傾姿勢を取り、腕はバランスを取るために回すというスタイル(タムス型)が広まり、1950年代には手を動かさず体に付け、深い前傾姿勢を取るスタイルが定着し、このスタイルはその後長らく基本的なフォーム(クラシックスタイル)として1990年頃まで主流となりました。
本書が出版された1989年当時、「鳥人」と呼ばれてスキージャンプ界で最強とされていたのがフィンランドのマッチ・ニッカネンでした。ニッカネンはスキージャンプのワールドカップでは史上最多の通算46勝をあげ、母国フィンランドでは知らない人がいない国民的英雄であり、1980年代を代表する最強のジャンパーとされています。

しかし20世紀終盤、スウェーデンのヤン・ボークレブが画期的なV字飛行を始めました。V字飛行は板を揃えて飛ぶ飛型よりも前面に風を多く捉えて飛距離を稼ぐことができましたが、当初は飛型点で大幅な減点対象になり、上位に入るには他を大きく引き離す飛距離が必要でした。しかし他の選手も次々に取り入れるようになり、その後規定が変更され減点対象から除かれていきます。クラシックスタイルからV字への転向には、日本やオーストリアは早く対応できましたが、フィンランドなどの強豪国は転向に乗り遅れ、一時低迷することになりました。
上記札幌オリンピックの日の丸飛行隊は、クラシックスタイルで世界を制し、長野オリンピックの日の丸飛行隊は、V字飛行で団体戦を勝利したわけですが、その狹間の80年代はまさにニッカネンの時代だったのです。「鳥人計画」にあっては、スキージャンプにおける最強の代名詞であるニッカネンの名を冠した、和製ニッカネンの異名を取る天才ジャンパーが登場します。彼はまさにニッカネンのような天賦の才の持ち主で、不振が続く当時の日本ジャンプ界にあって、彼だけは世界の頂点をも窺える強さを持っていました。そんな彼が毒殺されます。一体誰がどういう理由で―。
警察の捜査は難航を極めましたが、1通の「密告状」から活路を見出します。そして警察は、この上もなく「意外な」人物を逮捕するのです。スキージャンプ選手・監督・コーチら関係者一同は驚きの色を隠せません。容疑者は、なんと被害者の死で最も大きな痛手を受ける筈の人間であるはずの専属コーチだったからです。そして完全犯罪を確信していたコーチ自身もまた、この予想外の展開に動揺を禁じ得ません。
こらこら、ミステリーでなに思いっきりネタバレしてんだよとお叱りを受けそうですが、内容紹介をご覧いただければおわかりのとおり、容疑者の逮捕は物語中盤で発生しており、何よりも読者は物語前半で犯人が誰か判るような構成になっているのです。本書の醍醐味は、その後にあるのです。

コーチは確かに和製ニッカネンの殺害を計画し、実行したのですが、完全犯罪を企図した彼の努力とは裏腹に、彼の元には自首を勧める手紙が届き、そして警察には彼が犯人である胸の密告状が届いたのです。コーチは留置場にあって、「密告者」の推理に全力を傾けることになりますが、その行き先には更なる驚愕の真実が待っているのです。
「鳥人計画」にあっては、やっと現れた天才ジャンパーを科学の力でコピーしようという試みが描かれており、それが題名の由来にもなっているのですが、かほどに当時の日本のスキージャンプは不振を極めていたのでしょう。東野圭吾といえどもまだ若かったせいか、非人間的発想な「計画」の主導者の描き方などにやや陳腐さはぬぐえなかったりするのですが、グラフを多用することでスキージャンプにおいて必要なものがなんなのかを精密に説明している辺り、大阪府立大学工学部出身の理系人間らしさが出ているなあと思います。
なお、自首を勧める手紙を書いたのと、密告状を書いたのが別の人物であるという驚きの展開と、さらに「え!?これでいいの?」という結末が待っています。要するにコーチは殺害計画を実行したにも関わらず、真犯人ではないのです。でもこの展開だとコーチは自分が殺したと思っていますし、真犯人が名乗り出ない以上そのまま裁判で有罪になるのは必至なのです。殺害計画を実行した以上、コーチに罪がないわけではないと思いますが、真犯人はそのままなのでしょうか?実はある刑事が目星を付けているのですが、物証がないんです。
真犯人には真犯人なりの動機があるのですが、罪の重さに耐えかねて自首するのか、それともしらばっくれ続けるのか。残念ながら本書はそこまで描かれておらず、読者の想像に委ねられる結末となっています。
しかし、こんなに面白い小説を書いていたのに、どうして売れなかったんでしょうね。東野圭吾ほどの才能の持ち主をして、売れるようになるのに10年以上かかっているんですね。1998年の「秘密」以降のブレイクぶりは誰の目にも明らかですが、この人の売れなかった時代の小説も読んでいきたいです。

栃木県北部で震度5強という地震がありましたが、みなさん息災でしょうか。余震もあって嫌な感じですが、海なし県だけにさすがに津波の心配は最初から…。「津波の心配はありません」と繰り返すアナウンサーに思わず「そりゃそーでしょ!」と突っ込みを入れてしまいました。
昨日取り上げた阿澄佳奈、いきなり拍手が2票も入ってます。もちろん私も好きですけど、人気ありますね。
さて、今日もまたまた「ちはやふる」の話題を。19話まで見ました。前回から3話しか進んでいないのですが、やはり「ちはやふる」はいい!17~19話において、かるた部は体育祭のクラブ対抗リレーで見事優勝して、目立った勢いで部員募集をしたものの獲物は全くかからず、気を取り直して各地で開催されるかるた大会に出場を目指します。しかし、石川県での大会は千早は旅費がなく行けず、金満の太一と先輩に誘われた肉まん君は出場したものの大きな成果を挙げられませんでした。三人とも名人位・クイーン位に挑戦する資格を有するA級に昇格したいのですが、特に太一は新と闘うためにも是が非でもA級になりたいのです。
そして埼玉県での大会。これには全部員が参加しますが、千早はA級昇格後最初の一般大会のせいか、かるた歴35年のベテランBBAに手もなく捻られてしまいますが、自分に欠けている点(ミスをしない、相手と駆け引きをする、かるたを取りに行く呼吸など)を学んでまた一歩成長するのでした。


さらに、一回戦負けの千早とは裏腹に他の部員は大健闘。B級とD級の決勝戦では太一対肉まん君、かなちゃん対机君という部員同士の決戦が繰り広げられたのでした。死力を尽くした激闘の末、B級は肉まん君が勝利してA級昇格を決め、D級ではかなちゃんが勝利します。D級では3位までに入賞(つまりベスト4入り)すれば昇格するので、机君もC級昇格となりましたが、A級昇格はB級で優勝することが条件(この辺り、所属するかるた会によって準優勝2回でもいいとする所もあるようですが、太一や肉まん君の所属するかるた会では優勝が条件なのでしょう)なため、太一はまたしても涙を飲むのでした。

この太一、イケメン・金持ちのボンボン・成績は学年トップ・不得意科目なしという、実際にいたらとんでもなくイヤな野郎なのですが、「ちはやふる」においては男性視聴者からも愛されていると思います。それは、楽しいリア充生活が可能であるにも関わらず、特に秀でた才能がない競技かるたを懸命にやっていること、挫折と敗北の悔しさにまみれていること、そして何より反省と努力と精進を怠らない姿勢がすがすがしいといった点が素晴らしいからだと思います。彼女とも別れちゃうし。
もっとも「彼女」は、太一が千早と再会してしまった高校入学第一日目にして既に太一にとっては無用の存在だったかも知れませんね。小学校時代から太一は千早が大好きだったし、千早の内面はあのころのままだし、見かけはやたら美人になったし。ただ、太一の気持ちが千早に全然届いていないところが切ないですね。千早の精神年齢は小学生のままで、色恋沙汰には全然興味ないみたいですし。おそらく千早の中で太一は小学生時代と同様の友だち、そして新は千早に「夢」を授けてくれた「恩師」みたいな存在なのでしょう。

このシーンも、一見ラブラブですが、千早にとっては傷ついた戦友に肩を貸しているみたいな気持ちなのでしょう。それにしても太一、小学生の頃はクソ生意気で可愛くないガキでしたが、まだまだ未熟ながらも長足の進歩を遂げていますね。今の太一なら男だって嫌いにならないですよ。
さて、今回「ちはやふる」を取り上げた本当の理由、それは19話の千早の「顔芸」があんまりだったからです。おとなしくしていたらびっくりする位の美人なのに、毎回これでもかと顔芸をする(させられる)千早ですが、19話は特に凄かった(笑)。そこで、千早顔芸特集をしてみたいと思います。
まず問題の19話の顔芸です。ムンクの叫び風。

次に楳図かずお風。

遡って1話。入学早々の顔芸。これで「無駄美人」の称号を獲得したのでしょう。

小学生編ではあまり顔芸はなかったので飛んで4話。太一に彼女がいると知ってむかつく千早。でも嫉妬ではないという。

さらに太一の買ってきた超高価なゴディバのチョコを無心に貪る千早。顔芸だけどちょっと可愛いです。この後白目を剥いて寝ます。

5話。はるばる尋ねたのに新が不在で青くなる千早。縦線が入ってちびまる子ちゃん風顔芸。

同じく5話。新に気持ちが通じて号泣する千早。節子それ涙と違う、鼻水や!美少女がこんな描かれ方をするアニメがかつてあったでしょうか。

6話。新入部員に勧誘しようとした大江奏の百人一首うんちくに目を回す千早。

7話。太一とのかるた勝負後、白目を剥いて寝る千早。月影先生みたいですね。千早、恐ろしい子!

同じく7話。机君を勧誘したのにつれない返事に切れて実力行使に出る寸前の千早の顔芸。そのまま迫ってこられたら怖いです。

8話。肉まん君に襲いかかる千早。テニス部に入っているのに「経験者はかるた部に入れー!!」と、ちょっと理不尽なアタックです。テニスじゃダメなんですか!?

9話。「ミセス・プレッシャー」と名付けて小学生時代から苦手な太一の母から身を隠す千早。何とも言えない表情ですね。

10話はさほどのものがなかったので11話。これは顔芸ではないですが、単純に怖い表情の千早。美人が怒ると怖いですね。

12話。かるた部を止めないでと懇願する千早。大丈夫、机君も大きく成長しているから。

同じく12話。払ったかるたが優勝カップに当たって落ちそうになって焦る千早。この回は「怯え顔芸」が多いですね。

13話もさほどではなく、14話。対クイーン戦で戦闘モードの千早。どおくまんのキャラみたいになってます。

15話。大会終了後、体力をつけるべく走り込む面々。疲れて寝てクイーンの夢を見ておののいて目覚める千早。

16話は総集編なので17話。石川県大会出場に往復2万はかかると聞いて目を剥く千早。太一は飛行機で向かったのでそれどころでない金が掛かってますが。

18話。かるた歴35年の金井桜(CVかないみか。“かない”つながりなのでしょうか)に翻弄され、得意札を送られて目が点になる千早。

同じく18話。BBAに翻弄されて“駆け引き”を知る千早。もはや何かのギャグ漫画ですか?

いやー千早の顔芸は凄いですね。流石は「無駄美人」。では最後にお口直しに綺麗な千早を。
5話。ちゃんと泣いている千早。そうそう、やはり鼻水でなく涙を流しましょうよ。

6話。天使のような微笑みの千早。何も知らない男はイチコロだ!

8話。練習用に髪型を変えた千早。この髪型好きです。

同じく8話。メンバーが5人集まって念願のクラブ結成の目処が立って「余は満足じゃ」的な千早。この髪の色が素敵です。

11話。北央のドS・須藤との熱戦もクライマックス。無の境地に達した千早が勝利をもぎ取る!

17話。クラブ対抗リレー出走前の千早。かるたはバトン代わりです。もちろん「ちはやふる」の札。

おまけ。中学生時代の千早の貴重な画像。小学生時代はボーイッシュ、高校生時代はギャル風のちょうど中間という感じでキュートですね。この頃の千早も外伝で描いて欲しいです。

マクロスの人気は可変戦闘機バルキリーに負うところが大きかったと思います。そしてバルキリーが画期的だったのは、戦闘機がロボットに変形するという点ではなく、戦闘機に手足が生えたような中間形態のガウォーク・モードを考案したことにあると思うのです。

中学生時代の千早はまさにガウォークでしょう。


昨日今日とやたら風が強いですね。布団が駄洒落じゃなく本当に吹っ飛んだので干すこともできず。北風だから春一番でもなく、体感温度が低くて寒いです。日照時間は延びてきたんですけどね。
やったー!拍手が80になりました。ボタンを押してくれた方々、ありがとうございます。当面の目標は「目指せ100拍手」です。これからもよろしくお願いします。

さて声優の日曜日、先週が新谷良子だったということで、必然的に今週はこの人を取り上げねばなりますまい。美人声優第二弾は阿澄佳奈です。

なぜ新谷良子ときたら阿澄佳奈なのか?それは、かつて二人がやっていたインターネットラジオ番組「良子と佳奈のアマガミカミングスウィート!」が好きだったからです。この番組は結構人気があったみたいで、3年半、180回に亘って放送されただけでなく、OPの「時々ドキドキ」とEDの「like a flower」がCDとして発売されています。
聞いてみますか?YouTubeにはないみたいなので、ニコニコ動画ですが。まずはOPの「時々ドキドキ」です。
http://www.nicovideo.jp/watch/sm14368459
続いてEDの「like a flower」です。
http://www.nicovideo.jp/watch/sm14368459#!sm14372750

番組を収録したCDもなんと20巻も発売されています。一応30分番組だったようですが、毎回30分では収まりきらないため、「今週も1時間弱」とか言っていました。実際の放送時間はだいたい45分前後で、たまに50分を超えることも。こちらとしては面白かったから長くなるのは全然問題なかったんですが。

それはさておきプロフィールから。阿澄佳奈は1983年8月生まれで、出身は福岡県です。高校時代の99年に福岡のローカルアイドルユニット「小梅伍」(こうめファイブ)の2代目メンバーとなっています。「小梅伍」は声優志望の女の子5人で構成され、ラジオ出演のほか、イベントに出演したり、CDを出したりしたそうですが、その後有名になったのは阿澄佳奈だけみたいです。なお阿澄佳奈は2001年度の4代目メンバーにも入っていますね。

当時の映像がYouTubeにありました。黄色い服が阿澄佳奈(当時原田佳奈)です。
初のCD「蒼い願い~Everlasting blue~」のPVです。

http://www.youtube.com/watch?v=1ZfL2Fn5c8k
「気ままなピーナッツ」という歌のPVです。

http://www.youtube.com/watch?v=nwVAEDfmZAE
「小梅伍」についてはこんなのが作られていますが……

阿澄佳奈の黒歴史とされており、本人も2008年5月の時点で「気持ちの整理がつくまで、あと3年待ってください。」と話していたそうで、出来れば忘れたい、恥ずかしい過去という認識があったようですが、もう5年経ったからいいでしょう(笑)。

その後短大入学を機に上京しました。ラジオ番組で本人が語ったところでは、厳しい規則のある寮で暮らしたそうです。短大で幼稚園教諭二種免許と保育士資格を取得し、1年程実務経験を積みましたが、声優になるために離職し、売れない頃は派遣社員やアルバイトなどをして過ごしていたそうです。派遣社員の勤務先は丸の内だったそうで、かつて一世を風靡した「丸の内OL」をやっていたということになります。OLの制服とか似合いそうです。というか一度コスプレして貰いたいですね。

本名は原田佳奈ですが、同姓同名の女優がいるため、2004年に阿澄佳奈に改名しました。「阿澄」という姓は当時世話になっていた関係者に付けてもらったそうですが、なぜその名字にしたのかは、同関係者曰く「下りてきた」ということで、よく分からないのだそうです。でもこれで売れっ子になったのかも知れないですね。

2005年にPC用ゲーム「クロスワールド 〜見知らぬ空のエターティア〜」のオーディションに合格し、声優としてデビューしました。同時にラジオ番組「クロスワールドレイディオ」のパーソナリティを務めたということで、活動初期からラジオと関わりがあったんですね。そのせいかこれまでに多数のラジオ番組に出演しており、2009年の声優アワードの新人女優賞を受賞した際に、“多くのラジオ番組にも出演してファンに親しまれている”と評されています。

2007年に「ひだまりスケッチ」の主人公・ゆの役を射止めたことでブレイクしました。愛称は、昔から「あすみん」と呼ばれていたそうですが、「ひだまりスケッチ」のインターネットラジオ番組「ひだまりラジオ」において、松来未祐が「"す"が多くて楽しい」と言う理由で発した「いぇすっ! アスミス!!」という挨拶が、声優及びファンの間で広まり、「アスミス」という愛称も広まっています。
ラジオ番組を数多くやっていることからも判るとおり、トークが上手くて進行も達者なのですが、話を強引に切ったり流したりすることから、「ぶった切り」「やさぐれ」と言われることがあるそうです。ゲスト出演した際、阿澄のテンションに対して「酔っているんですか?」などと尋ねられてしまうことも多いようです。声優仲間の評価は、後藤邑子:「攻撃性のある小林ゆう」、下田麻美:「マニュアルに無い女」、新谷良子:「良く言えば大胆不敵、悪く言えば傍若無人」だそうです。
反面、アフレコ現場では、大人しくしていることが多いそうで、アフレコ現場での姿を知る人は、ラジオ番組で初めて共演した際、その変わり様に驚くのだそうです。また親しい人には強気である一方、そうでもない人には距離を保つなど、根は真面目な性格が窺えるなんて声もあります。
阿澄佳奈のブログ「阿澄日和」です。更新はあまり頻繁ではないですが。

http://yaplog.jp/asumibiyori/
それでは私の知っている阿澄佳奈の演じたキャラを紹介しましょう。例によってだいたい古い順です。
橘美也(アマガミ)

主人公(デフォルト名は橘純一)の妹でキャッチフレーズは「きまぐれ我侭甘えん坊」です。ゲームでは名字は変更可能ですが、デフォルトが橘で、アニメでもその名字で登場します。同じ高校に通う、1歳年下の主人公の妹です。

ヒロイン候補である中多紗江や七咲逢のクラスメイトで、主人公同様に桜井梨穂子とは幼馴染みです。ということでヒロイン候補と絡むこともしばしばです。

「にしししし」という独特な笑い方をします。 主人公に対し、二人きりのときは「にぃに」と呼びますが、人前では「お兄ちゃん」と、ちょっぴり距離を置いた言い方をします。自分のことは「みゃー」と呼んでおり、性格は猫そのものです。

人見知りしなので誰とでも仲良くなれますが、独占欲が結構強く、主人公が女の子と仲良くしていると、嫉妬してふてくされてしまったりします。子供っぽい言動で兄を困らせることも多いですが、根は優しく素直で、内心では兄のことを人一倍気に掛けています。エロゲーにおいては妹は往々にして攻略対象になったりするのですが、美也は安心感のある妹で非常にいいです。「美也エンド」はありますが、兄妹愛を強調したもので、妙な方向には進みません。

幼児体型を気にしており、紗江のふかふかボディに憧れています。変態紳士の異名を持つ主人公の妹だけあって、紗江や逢に対してしばしばセクハラ的行動に出ることもあります。

おとなしくしていれば可愛いせいか、結構モテているようですが、本人はまだ恋愛に興味がないみたいです。美也が本気で恋愛し始めたら、主人公も落ち着いていられなくなるかも知れません。

ニャル子(這いよれ!ニャル子さん)

謎の組織から狙われる八坂真尋を守りつつ、組織を潰すために「宇宙連合・惑星保護機構」から派遣されてきたヒロイン(?)。見た目は銀髪の美少女ですが、その正体はクトゥルー神話に登場するニャルラトホテプと同じ種族、ニャルラトホテプ星人です。本作においてはニャルラトホテプとは個体名ではなく種族名ですが、本名は地球人には発音しにくいため「八坂ニャルラトホテプ」と名乗っています。通称というより個人名がニャル子です。

常に驚異的なハイテンションを維持しており、口数が非常に多く賑やかです。しかし自分本位な性格のため友達は多くなく、職場では業務連絡の回覧が来なかったりすることもあり、人望や信頼を失っているようです。これことは本人もマジ泣きするほど気にしているので指摘しない方がいいようです。

根は意外にマジメで奥ゆかしいようで、常軌を逸した数々の言動は、それ以外に自分の心情を主張する術を持たない不器用さの裏返しなんだそうです。そのため、本人としては出来れば真尋から迫って欲しいため、一途に愛情と自身の魅力をアピールし続けているのだそうです。

邪神でも最強クラスのニャルラトホテプだけに戦闘力は非常に高く、また勝つためなら手段を選びません。種族の特性として体を瞬時に自分が最強と思うものに作り替える切り札(特撮ヒーローのような姿)を持っていますが、こちらは本気の時にしか使いません。

大学を主席で卒業し試験に合格し惑星保護機構のエージェントとなった人物であり、非常に優秀な人物ですが、現在は300年溜まった有給休暇を消化中です。貯金もかなりの額があるようで、ホームステイ中の八坂家に提供する生活費や趣味のグッズ購入など様々な形でお金を使っていますが、当面心配は無いようです。

実年齢は地球人年齢に換算すれば完全に20代以上だと思われますが、年齢の話になるとあらゆる手段を用いて追及を阻止します。邪神が本気になったら追及は不可能ですね。

ハイテンションでしゃべりまくるニャル子の役は大変だと思いますが、今年放送予定の「這いよれ! ニャル子さんW」が楽しみです。またOPやEDを歌うんでしょうね。

なお、ドラマCDの販促のために松来未祐と一回こっきりのつもりでやったインターネットラジオ「ドラマCD「這いよれニャル子さん」を10倍楽しく聴く方法!? 略して、にゃるラジ」は、あまりにも面白かったせいかその後シリーズ化され、さらにはホビレコード全体の作品インフォメーションを行う番組「寝起きにポテトチップス」になりました。

http://www.hobirecords.com/potato/
最初は月一放送だったのですが、おそらく大人気につき隔週放送になりました。最高ですね、この二人の掛け合いは。
月読鎖々美(ささみさん@がんばらない)

実は阿澄佳奈をこれまで取り上げなかった理由の一つに、彼女の出演作品を見ることが少なかったというのがあります。キャラ紹介も最低3人はと思っているので。ARIAの夢野杏みたいなマイナーキャラを出すべきかと悩んでいたのですが、ささみさんのお陰で助かりました。

鎖々美(以下「ささみ」)は主人公で、桜ノ花咲夜学園1年右組所属です。天沼矛町で決して顔を見せない兄・神臣と2人暮らしをしています。

ささみは重度の引きこもりで学園は籍だけで通っていませんでしたが、悪神達の妨害があったせいで、解消した1年の2月から通い始めます。生活面では兄への依存度が高く、食事や入浴まで全てやってもらっています。

引きこもっていた頃は自室から「お兄ちゃん監視ツール」を用いて神臣を中心とした外の世界を覗いていました。 また、引きこもっている間にソーシャルネットワークサービス「八岐大蛇SNS」に没頭していましたが、それが原因の「怪異」に巻き込まれたりしています。

元々は「最高神の力」を持った月読の巫女で、「がんばる」日々を送っていましたが、インターネットを通して世界を知ったことで負担に耐え切れなくなり、兄を連れて神社を逃げ出し、「がんばらない」ことを選択しました。

外出可能となって以降は、事件に巻き込まれながらも家族や邪神(やがみ)三姉妹との絆と共に「がんばる」と「がんばらない」を繰り返しています。名前は「天地無用!」「魔法少女プリティサミー」に登場する砂沙美から取られているそうです。

ささみさんもしゃべりやモノローグが多いのであすみさんは大変みたいですね。インターネットラジオでは、その名も「あすみさん@がんばらない」をやっています。実は凄く頑張ってますが。

http://lantis-net.com/sasamisan/

なお、原作である小説版は既刊10巻が出版されています。またWEBサンデーではコミック化もされています。
今年三十路のあすみん、女は30過ぎていい女が本当にいい女です。「心を癒すやわらかなボイス」をもっともっと聞かせて下さい。

声優の本多知恵子さんがお亡くなりになりました。本多さんというと、当ブログで取り上げたOVA版「冥王計画ゼオライマー」のヒロイン・氷室美久、

「重戦機エルガイム」のヒロイン・ファンネリア・アム

を演じていたほか、有名どころでは「機動戦士ガンダムZZ」のプル及びプルツーを演じていました。

所属していた青二プロによると、多発性ガンの為、2月18日になくなったと言うことです。まだ49歳とお若いのにとても残念ですが、ご冥福をお祈りします。

さて、ギャルゲーの土曜日ですね。本日はもしかすると誰も知らないシミュレーションRPG「BLACK/MATRIXⅡ」です。

私はⅡしかやっていないのですが、「BLACK/MATRIX」シリーズは毎回設定が異なるものの、徹底してダークな世界観で構成されているそうで、1998年8月発売のセガサターン用ソフトで第一作の「BLACK/MATRIX」では、白き羽を持つ人々が黒き羽を持つ人々に支配され、「愛」や「自由」といった現実の世界では美徳とされていることが悪徳とされている世界が描かれています。
白き羽を持つ主人公は、奴隷である自分を「愛」すると公言した(この世界では「七つの大罪」(※)の一つとされる)ために大罪人として連れ去られた「ご主人様(=ヒロイン)」を取り戻すために戦うことになります。この辺りの設定は発売前後にゲーム雑誌で読んだことがあり、よく覚えているのでうが、やはり昔から「奴隷」とか「ご主人様」というのが好きではないので手を出しませんでした。
(※)この世界では善悪が逆転しており、「平等」「自由」「正義」「友情」「弱者」「人権」「愛」が七つの大罪とされており、逆に「驕り(傲慢)」「嫉妬」「憤怒」「怠惰」「強欲」「暴食」「欲情(色欲)」が七つの美徳とされているのだそうです。うーん、ダークだなあ。

内容が内容だったせいか、完全予約限定生産で一般にはあまり流通せず、また独特なゲームシステムやシナリオがプレイヤーの心をつかんだせいか、手放すプレイヤーが極端に少なかったため、中古価格が異常に高騰したそうです。その後2000年2月にプレイステーション版「BLACK/MATRIX+」(ブラックマトリクス クロス)が発売されたそうでPS版では、ニヒルな美少年のご主人様を選択可能となり、主人公との同性愛関係に対して腐女子の皆さんの注目を集めることになり、高く支持されたそうです。……ますますやらなくて良かった(笑)。

前置きが長くなりましたが、今回紹介する「BLACK/MATRIXⅡ」2002年3月にプレイステーション2用ソフトして発売されたもので、第一作とは設定上は何ら関係がありません。03年7月には廉価版を発売されています。

魔王が治める悪魔の世界「魔界」、人間達の生きる「人界」、そして大天使長が統治する天使の世界「天界」。この三つの世界は互いに干渉する事も無く独自の社会を築いていましたが、ある日人間の軍勢が大挙して魔界を襲撃します。悪魔は壊滅的な打撃を受け、魔王も倒れてしまいます。主人公のレイジは魔王の弟で、強大な力を持っていましたが、やはり多勢に無勢で魔王もろとも倒されてしまいましたが、魔王及び魔王の血族には「死」はないため、一時的な活動停止の後レイジは甦ります。
レイジは魔王城で復活したばかりの所を人間に襲われるも、親友兼部下のギルヴァイスとヴィディアに助けられます。記憶の無いレイジに2人は戸惑いながらも、現状を説明します。人間が『邪悪な悪魔』を倒しに魔界に攻めてきたこと、魔族は魔王の存在により力を得ていましたが、その魔王が人間に倒され悪魔たちは弱体化したこと、今魔界では人間たちの悪魔狩りが横行していますが、そんな中で魔王の弟が復活したことは喜ばしいことだと2人は語ります。
未だに魔王が復活しないことが気にかかりますが、その後一行は、事態を打開すべく魔界中を廻ります。魔界四天王のパージュ、ユーニ、フォレスターを訪ねたり、天使の実態を知った人間ランガーに会ったり、天使長の命により魔界侵攻の指揮をとるレイジの宿敵エルラザクに会ったり、その妹の心優しい天使サファエルに会ったり、悪魔を絶対悪として殲滅をはかる人間リディエールと戦ったり…。
その中で少しずつ真実が明らかになってきます。天使長と魔王が、いなくなった神を生み出そうとして作り上げたのが人間であり、それは失敗作であったこと。破棄すべきだと主張した天使長に対し、魔王は人間を愛して止まなかったこと、天使が人間に「悪魔は邪悪」と吹き込んで魔界を襲わせたこと。さらに魔王が復活しないのは、魔王自身が人間に憎まれるだけだと絶望して復活を拒んでいるからだという事実。そして失われていたレイジの死亡時の記憶はこういうものでした。
人間軍が魔王城に攻め込んだ際、ジーナローズは無抵抗でその手にかかったのでした。倒れる姉を見て取り乱したレイジは、その隙をつかれて人間に背後から剣で貫かれたのでした。ジーナローズが人間を愛していたので、レイジも渋々人間を殺さず寛容でいたのですが、それを人間どもは天使どもの言葉に踊らされて魔界に攻め入った挙句、人間のことを誰よりも案じていた姉と自分を喜び勇んで殺した…!
死の間際、凄まじい形相でレイジは叫ぶ。魔王との盟約(人間を殺さない)は捨てて、記憶も封じる。次に復活した時は人間は根絶やしだ!と……
最終的には人間軍を倒して敵対勢力の目論見を阻止できれば勝利となりますが、敵対勢力は人間以外にもいて、場合によっては同族と戦うこともあります。ストーリー自体は非常に短く、主要な戦闘は数回あるのみですが、代わり分岐がいくつか分かれており、最終的な目的である魔界の平定は変わらないものの、エンディングは大きく変わります。また主人公には直接的な関係の深い人物が数人おり、彼女らへの対応の仕方によっては進むべき道も大きく変わっていきます。
ストーリーの分岐は、基本的にはこのゲームのギャルゲー要素である「ヒロインセレクト」によってなされます。ヒロイン候補は4人おり、彼女らの内、特定の誰かを大切にすればそのヒロインとのルートに進んでいきます。しかしながら守りきれなければヒロインは死に、哀しい結末が待っています。誰とも近づかずに終える方法もあり、これはノーマルルートと呼ばれます。
では主人公とヒロイン候補の紹介を。
レイジ

主人公で魔界を統べる魔王の弟です。魔王を凌ぐ力を持ち、魔界四天王の一角で「ジェネラル・テンペスト」の異名を持っています。人間軍の魔界侵攻の際に魔王共々倒されましたが、魔王の血族に死は無い為復活しまが、しかしながら全ての記憶を失ってしまっていました。基本的に正義感が強く、思いやりもある性格ですが、以前は典型的な悪魔のイメージに近い冷酷な性格でした。実の姉である魔王ジーナローズに想いを抱いており、記憶を失った後も姉に対する想いが残っています。そういう訳でヒロイン候補には実の姉が入ってきています。うーむ、このシスコン野郎(笑)。
ヴィディア

物語の最初から仲間にいる恋人未満のガールフレンドです。彼女は最初から主人公に好意を抱いていますが、主人公はそれに気付かずに明後日の方向を向いています。大剣を振り回し、最前線で戦う女戦士で、「キリングダスト」の異名を持っています。戦闘では好戦的ですが、レイジに対しては純情な乙女です。レイジが死んだ時を思い出す為、雷が苦手だったりします。ヴィディアの想いにレイジが気付けばヴィディア・ルートに入りますが、ヴィディアの生死が分かれるイベントが発生します。ハッピーエンドを迎える為にはなんとしても救出しなければなりません。

ヴィディアが魂を砕く槍によって、永遠の死を迎えた場合、あざ笑うリディエールをレイジは始末します。天使長を倒してもレイジの怒りは納まらず、彼は悪魔たちを率いて人間界に侵攻。人間を片っ端から殺戮しはじめます。もはや仇討ちではなく、殺すことが目的となっているレイジ。「最高だ…虫けらどもの悲鳴ほど心地いいものはない…」
ちなみにヴィディア死亡エンドのヴァリエーションの一つにギルヴァイスEDがあります。人間界で片っ端から人間を殺すレイジ。悪魔たちにも休息を許しません。「口を動かす暇があったら1人でも多く人間を殺せ!」やがて人間は死に絶え、悪魔たちはやっと魔界に帰れると安堵しますが、殺人狂となっていたレイジは、人間がいなくなったとたん仲間の悪魔を殺し始めます。これはまずいと思った悪魔がレイジを倒そうとしたとき、ギルが立ちふさがります。俺だけはレイジの味方だと。やがて悪魔たちも死に絶え、それでも納まらないレイジは、ギルの姿を見て切りかかります。ギルは抵抗せず、剣に貫かれても苦しそうに笑顔を見せ、最後に一言告げます。「満足…したか…?」レイジの頬を涙が伝います。「なんだ…これは…」
ジーナローズ

魔界を統べる魔王で、レイジの実の姉であり、物語の最初に出会う女性でもあります。主人公がもっとも想いを寄せていた相手で、人間軍の魔界侵攻時に命を落とします。悪魔達の長でありながら慈愛にあふれており、人間を非常に愛しています。しかしその人間に愛されないが故に心を閉ざしており、未だ復活を遂げていません。 悪魔達は魔王から力を供給されている為、彼女が死んだ状態では本来の力を発揮出来ないでいます。彼女をひたむきに想いつづけ、多少強引にでも主人公心を向けることができれば、ジーナローズ・ルートに入りますが、禁断の姉と弟故か、グッドエンドは存在しません。
魔王生存の場合……魔王復活で魔界には活気が戻り、城で悪魔たちに称えられる魔王。そんな中、レイジの心の中に暗い感情が渦巻きます。姉さんの笑顔を他の奴らに見られたくない、姉さんの力を他の奴らが受けるのは許せない……。レイジの様子がおかしいと気づいたヴィディアが近づきます。「どうしたの?──!」次の瞬間にはレイジの剣が彼女を貫いていました。堰を切ったように悪魔たちの虐殺を始めるレイジ。彼を止められる者はいません。悪魔たちは、彼は血の雨を降らせるジェネラル・テンペストであったことを思い出します。それからどの位の時間が経ったことでしょう。魔王とレイジだけになってしまった魔界。魔王「どうしてこんなことに…」
魔王死亡の場合……天使長と魔王の永遠の死により、柱を失った世界は滅びの一途をたどります。魔界でも弱い者から次々に倒れていきます。最後に残ったレイジたちも虫の息でした。そんな彼らの足元が崩れ始め、ぽっかりと口をあけたのは「無」だったのでした……
リディエール

物語の最初に戦った人間の女性です。人間軍の神聖騎士団の指揮官で悪魔を憎んでおり、全ての悪魔を滅ぼす為に戦いに身を投じた彼女は、カリスマ的指導者としてレイジの前に立ちはだかりますが、人間がなぜ悪魔と戦うのかについては知らず、ただ盲目的にレイジを追いつめようとします。彼女に歩み寄り、心を開くことができればリディエール・ルートになります。その容姿はジーナローズに似ており、心を許した相手には「リィ」と呼ばせます。

サファエル

天使軍の指揮官であるエルラザクの妹です。この世界の天使には珍しく(!)慈愛に満ち溢れ、悪魔に対しても種族を問わずに傷の手当てをしています。当然レイジに対しても悪感情は持っていませんが、サファエル自身は自分に自信がなく、自分を護ってくれる存在もありません。彼女の支えになることができればサファエル・ルートとなります。本作では唯一仲間になる天使ですが、サファエル・ルート以外ではエルラザク撃破時に「兄の墓標になる」と言ってパーティから外れてしまいます。

続いてその他のメインキャラを。
ギルヴァイス

レイジの幼なじみで、世界情勢等様々な情報に精通し、参謀として活躍します。口調は軽く、チームのムードメーカー的な存在で、愛称は「ギル」です。 ヴィディア死亡ルートではレイジを愛していることが判明しますが、「ウホッ」的な同性愛者ではないようで、レイジが他のヒロインと結ばれても嫉妬の感情など微塵も見せず、祝福してくれます。
ランガー

人間でありながら、ある理由により悪魔や天使と同等の力を持っています。大天使長メルディエズに娘を殺された為、天使に復讐するために魔界にやってきました。リディエールとは顔見知りです。冷静沈着で物知りです。遺跡付近で人間軍に囲まれているのを救うと仲間になります。
パージュ

魔界四天王の一人で、近づくものすべての力を絞り取るスクイーズの力の持ち主です。魔王が復活していない為にスクィーズの力を失っているが、そのため人に近付く事が出来るようになり、人間の子供であるアンジェラを可愛がっています。レイジ達がアンジェラを救出すれば仲間になりますが、見捨てた場合は敵対する事になります。
アンジェラ

言葉をいっさい口にしない人間の子供です。森をさまよっているところをパージュに拾われ、共に暮らしています。彼女を守る為にパージュは再び戦う決意をします。
ユーニ

魔界四天王の一人で、少女と見間違えるほどの美少年ですが、その外見とは裏腹に、四天王最強とも言える戦闘力を持っています。楽しそうに羽根をもぎ取る為、フェザサイドと呼ばれて恐れられています。綺麗な羽根は天使、悪魔問わずもぎ取り、コレクションにしています。レイジとギルの羽根は綺麗らしく、狙っていますが、ヴィディアの羽根は綺麗じゃないのでいらないらしいです(笑)。
フォレスター

魔界四天王の一人で、魔界一とも言われる頭脳の持ち主ですが、自分の造るオートマータと言う機械人形以外には興味を持たないマッドサイエンティストです。ランガーに力を与えた張本人でもあります。彼の部下?のオートマータを助けると味方になります。
マリアージュ

フォレスターの作った「失敗作」のオートマタ。ドジッ娘です。失敗ばかりしていてフォレスターを悩ませていますが、実はフォレスターは彼女が可愛くて仕方がないみたいです。
エルラザク

天使軍の指揮官で、その力は本調子のレイジと互角と言われています。理性的でクールだが、妹(サファエル)の事となると冷静さを失ってしまいます。
メルディエズ

四枚の羽根を持つ大天使長で、どのルートでも必ず戦うラスボスです。人間を唆して魔界を侵攻させた張本人であり、神の降臨に備え、全ての生命の抹殺を目論んでいます。 羽根を展開している状態では魔法でしかダメージを与える事は出来ません。

本日は2月22日、巷ではネコの日らしいです。「222」が猫の鳴き声「ニャン・ニャン・ニャン」と読めることから、「猫の日制定委員会」(どんなメンバーがいるんですかね?)が1987年に制定し、ペットフード工業会が主催しているそうです。まあ猫馬鹿達にとっては毎日が猫曜日なんでしょうけど、今日は猫缶あげたりするんでしょうかね。私も猫は好きなんですが、野良猫にUSBメモリ付きの首輪を取り付けたりするまではいきません。猫カフェは行きたいんですが。
さあ、そんなこととは全く関係なく、今日もコミック版「ほしのこえ」を読んでいきます。本日はChapter.2です。この本、全一冊なのにChapterは10もあるんです。ちびちびやれば長続きする上に、アニメを見られるぜなんて邪なことを考えたりしちゃいます。
扉絵は渚のセクシーポーズ?的なミカコ。たくし上げたワンピースの裾から星がこぼれています。あんまり嬉しそうな顔じゃないですね。
2047年春、ミカコも入りたがっていた城北高校に一人入学したノボルは、中学からやっている剣道部に入りました。ミカコが地球を去って既に半年。まだ火星なのでメールは比較的早く届きますが、暮らしている環境があまりに違うせいか、週に数回来るミカコのメールが異質なものに感じます。

いよいよ明日は木星の衛星・エウロパに向かうそうで、二人の間の間隙は一層広がってしまうことになります。“いつからだろう 戻れるのかと尋ねるのを避けるようになったのは……”とモノローグの中着替えるノボル。何かを落とします。それはミカコのヘアピンでした。

回想モード。中学校で剣道をしている二人。お気に入りのヘアピンが壊れて気落ちしているミカコを見て、直してやるなんて安請け合いするノボル。自宅に持って帰ってみたものの、やっぱり直りません。結局お店でよく似た新品のヘアピンを買ってミカコに渡すことに。ミカコは喜んでくれましたが、本当のことを言えなかったことをちょっと後悔。

ベッドで横たわったままそのヘアピンを見つめるミカコ。窓の外には宇宙空間が広がっています。そう、ここは戦艦リシテアの艦内です。ミカコは艦隊に72機が配備されているトレーサーの第八小隊に配属になります。隊長のミワに引き合わされるミカコ。

このキャラはコミックオリジナルですね。
ミカコの成績がすごいというミワ。でもミワはミカコにトレーサーに乗ることを強要したくないみたいです。「タルシアンを追う私たちは何なのか。成功すれば人類の守護。最悪の場合は身の程知らずの捨て駒…トレーサーに乗ることを強制したくないなって…」
そこにKYで着信したノボルのメール。「カレシ?」と尋ねるミワに「友だちです 大切な…」と答えるミカコ。メールの内容は、ヘアピンのこのでした。今頃のカミングアウト(笑)。

トレーサーの発信準備をしながらミカコの回想。顔を洗ったノボルのタオルをとってやったとき、ノボルのバッグからこぼれ落ちたのは壊れたヘアピンでした。そんな日常のシーンを思い出して、“私がいた世界が壊れてしまうのは嫌だ…”と思うミカコ。ミカコが参加するタルシアン・プロジェクトの成否は、地球の存亡にも関わるかもしれないのです。「乗ってみようと思うんです…」とミワに告げるミカコなのでした。

夕方の体育館で掃除をするノボルの元にメール着信。それは、ノボルの告白への回答でした。「うん知ってた……ありがとう………」

拍手がない…最近全然ない…寂しいです。俗に二八(にっぱち)なんていって、2月と8月は景気が悪いなんてされてますが、ブログもそうなのでしょうか。寒くて出歩かない代わりにネットサーフィンでもするかなんて気になりそうな気もしますが、もしやテレビに奪われているのか?
ま、それはそれとして、本日は新津きよみの「同窓生」です。新津きよみの本は今回初めて読みました。
新津きよみは1957年生まれの長野県出身の小説家で、青山学院大学文学部仏文科卒業後にOLとして務めながらカルチャーセンターの小説作法講座を受講し、講師の勧めにより小説の投稿をはじめたそうです。1988年に「両面テープのお嬢さん」で小説家としてデビューしました。テレビドラマ化された作品が多数あるのが特徴で、火曜サスペンス劇場(日本テレビ系)や土曜ワイド劇場(テレビ朝日系)、金曜エンタテイメント(フジテレビ系)などで放映されています。例によってテレビはほとんどみないのでどれも未見ですが(汗)。夫は同じく小説家の折原一ですが、この人の作品も多分読んだことがありません。

恒例の文庫版裏表紙の内容紹介は、
大学時代の友人たちと、十四年ぶりに集まることになった史子。近況報告や思い出話をしながら、楽しいひとときを過ごしていた。ところが、誰もが憶えている「鈴木友子」という同級生のことを、史子はどうしても思い出せない。皆に「鈴木さんと一番親しかったのはあなたのはず」と言われ、史子の不安はますます大きくなるが…。複雑に絡み合った記憶の底から恐怖が滲み出す、長編ホラー・サスペンス。書き下ろし。
となっています。収録されているのが角川ホラー文庫ということもあり、途中まではホラー色が強いのですが、最後まで読むとむしろ明るい結末となっています。
同窓会の場で、自分の知らない人の話題が出て、あなたが一番親しかったじゃないと指摘されても全く思い出せないことへの恐怖。実は主人公にはこの直前に頭に強い衝撃を受けて気を失うという出来事があり、逆向性健忘になっています。この逆向性健忘は、受傷・発症より昔の記憶が抜け落ちた状態のことで、ある地点から過去、昔の記憶がなくなってしまう症状のことです。よくドラマなどで使われる「ここはどこ?私は誰?」という状態は、逆向性健忘と解釈できます。
そこで主人公は脳に障害でもあるのではないかと病院で検査を受けますが、異常は見当たりませんでした。それでも、なぜ頭を打ったのか理由がわからずにいるところに、全く心当たりのない“親友”だったという「鈴木友子」の話題を振られて主人公はパニック状態になってしまいます。
実はこの「鈴木友子」、他の友人達が共謀しての主人公へのドッキリ企画でした。存在していない親友の話題を振って反応をみようという意地の悪い試みでしたが、奇怪なことに主人公を騙した彼女達のもとへ、「鈴木友子」が訪れるようになります。それは、彼女達の思い出したくない過去の記憶につながる名前だったのです。
昔イジメに荷担せざるを得ず、無視してしまった子や、不倫が発覚して自殺未遂をした先方の奥さんなど、「鈴木友子」を名乗り得る人がいたことで、彼女達はしぶしぶ「鈴木友子」とつきあうのですが、その「鈴木友子」が記憶のトラウマの相手ではないことが判明すると、幻のように消えてしまいます。人気の無い寂しい場所に行こうと誘う「鈴木友子」は一体何者なのか?
ある人物(主人公を騙した首謀者)に至っては、「鈴木友子」を同乗させた自動車の操作を誤って交通事故を起こし、学生時代の記憶を失うに至っています。その際に見た顔半分が血にまみれた女は……?
この作品で何よりも恐ろしいのは、卒業して十数年経ってもなおねたみやそねみといった感情を抱き続けている女性達でしょう。大学の同級生が社会で脚光を浴びて楽しそうに活躍しているのに自分はただの専業主婦で嫁姑問題に悩まされている……あの頃は私の方が成績が良かったのに……こういう時に面白くない感情を抱く気持ちはわからないでもありません。が、わざわざ会う機会を自ら作ってまで罠にはめようと思うというのは凄いです。
女性というものは……と一括りにしてしまうのは正しい認識ではないのでしょうが、私だったら昔の嫌なヤツには多分二度と会うまいと思うだけです。わざわざ会って罠にはめてうさを晴らそうという発想はないので、彼女達の行動自体が「鈴木友子」よりずっと恐怖です。
しかし卒業して14年…みんな36歳になっている訳です。未熟な学生時代ならいざ知らず、世間的には皆いい年した「おばさん」ですよ。いつまで過去にこだわっているのかと思います。まあ首謀者が逆恨みするきっかけはわりと最近にあって、また主人公にたまたま出くわしたことで“復讐心”に火が付いたようなのですが、その執念深さとか、学生時代の主従的な友人関係を未だに保持していて当然だと思っているところとか、社会経験もなく結婚して専業主婦になった人というのはここまで社会不適応になってしまうのかと背筋が寒くなります。結婚もいい、専業主婦も結構ですが、やはり社会人生活はある程度必要なのかも知れませんね。
私は女性が好きなのですが、もちろん全ての面で男に勝っているというわけもなく、相互補完的であっていいのですが、この小説は女性の嫌らしい面をこれでもかと見せつけるような感じがあり、さすがわ女性作家だなと言わざるを得ません。小説の登場人物達は、作者と同じく仏文科の卒業生達ということなので、実体験に基づいているのかも知れません。
終盤、真実が明らかになってみると、やっぱり一番悪いのは男か、ということになってしまいます。まあけじめはつけた(つけさせられた)訳ですが、全ての出来事の元凶はお前だったかとあきれてしまいます。事件の影に女ありと言いますが、女の背後にはだいたい男がいるものですね。
今日も今日とてなかなかの寒さ。そんな中、市役所から封筒が届きました。税金はちゃんと納めてますがなと開封してみたら、アンケートのお願いでした。無作為で3000人を抽出したとか。宝くじは当たらないのにこんなのは当たるなあ。まあ気が向いたら記入しますから。
本日は個人的に絶賛視聴中のアニメ「ちはやふる」のOPである99Radio Serviceの「Youthful」を取り上げます。現在放映中の「ちはやふる2」(早く追いついて見たい!)のOPも続けて担当しています。

99RadioService(ナインナインレディオサービス)は、2007年に結成された5人組のロックバンドです。愛称は「ナインナイン」など。2011年9月9日にメジャーデビューを果たし、同年11月30日に発売したファーストシングル「Youthful」が、同年10月4日より放映開始となったアニメ「ちはやふる」のOPとなりました。
バンド名の由来は、メンバーのKo-ta(ギター・ボーカル担当)とKo-hey(ボーカル・ギター担当)兄弟の家で飼っていたウサギが、9月9日に飼い始めたことから「クック」という名前であったところから「99」を、「RadioService」は、Ko-heyが愛用しているギターメーカーのフェンダー社の創業当時の会社名「Fender's Radio Service」から取ったということです。バンド名にちなんでか、メジャーデビューの日も9月9日ですね。
まだ若い(おそらく20代半ばくらいの)青年達が、高校時代の友達のことを回想しているという感じの歌で、それぞれの道は違っていて離ればなれになってしまったけれど、今も各々が心の内で励まし合って夢に向かって進んでいるんだという、少しばかりの寂寥を隠し味に、若々しさに溢れたとても後味の良い歌です。
帰りに道は過ぎていく 少し風が吹いている
たわいない会話 妙に楽しくて
気付いてしまって 冗談まじりかき消した
それぞれの歩く道は別々と
あの時描いた夢であふれた青写真と
また違う明日でもいいさ
今はちはやふる想い 胸に抱いて
目指した先に何があるんだ?
今なら掴めそうで 手を伸ばしてみる
夢の途中きっといつかまた会えるだろう
ここまでがOPで流れる部分ですが、「今は~ちはやふる想い~」の部分がサビですね。ただ男女の歌かと思いきや、男同士の
歌(「ウホッ」系な関係ではない)のようです。なぜなら、ラストに
今もちはやふる想い 胸に抱いた
それが若さと笑いたきゃ笑えばいい
僕には君がいるから走り続けている
君は言うだろう「きっとそれは僕も同じだ」と
という歌詞があるからです。ただ、これは千早と新の関係に当てはめてもあまり不自然な感じはないですね。千早は美人だし「ボクッ娘」ではないけれど、恋愛にはほど遠い人だし、新と出会って離ればなれになった小学生時代には少年のような子だったので、千早と新でこのラストの歌詞の思いを持っていても全く変ではありません。凜々しい袴姿の千早がピシッとかるたを払っている姿が目に浮かぶようです。
この曲も今度カラオケで歌おう。これなら店員さんが酒持ってきても平気ですね。
ところでOP動画を探したのですが、軒並み削除されていましたので紹介できません。残念。
PVです。メンバーが高校生に扮しています。ちょっと無理があるような(笑)。

http://www.youtube.com/watch?v=2dDD1hs3zHs
トランスヴァージョンです。フルHDだけど画像は変わらず。

http://www.youtube.com/watch?v=yiRC735cuCM
ベースとギターでカバーしているバージョン。上手ですね。HDです。

http://www.youtube.com/watch?v=BCbCcx2vN-c
「ちはやふる」は千早のどこまでも真っ直ぐなところが見ていてとても気持ちいいのですが、この曲もとてもすがすがしくてアニメのイメージにぴったりです。OP曲選びも重要ですね。いいアニメは、いい歌選んできますねえ、流石に。

4万アクセスを突破しました。3万アクセス突破が1月13日だったので、37日かかったことになります。一日平均270アクセスという感じで、2万アクセス突破から3万アクセス突破がほぼ1ヶ月だったので、明らかに人気凋落(笑)ですね。なおお越し頂いている方々、誠にありがとうござます。
本日は東京で小雪がちらつきました。積もりはしませんでしたが、今年はわりと雪を見ますね。3月になっても油断はできませんな。両毛線が動かなくなるような大雪が降って「桜花抄」のシチュが現出するかも。

さて、本日はまた宇宙戦艦ヤマト(第一作)考察というか、妄想を。今日のネタは「ガミラスはなぜ地球侵攻をしたのか」です。Wikipediaで「ガミラス帝国」の項を見ると、「ガミラス本星が惑星の寿命を終えようとしていたため、地球を移住先として選び、冥王星からの遊星爆弾による攻撃で、地球を放射性物質で汚染して人類を滅亡させて移住する計画を企てる。地球征服を目前にしていたが、イスカンダルのスターシャの協力を得た地球人が建造した宇宙戦艦ヤマトの反撃を受けて滅亡する。」とあります。これは公式設定なのでしょうが、本当に?と思うのですよ。
なぜ地球移住説を懐疑的に見るのかというと、「地球は14万8千後年の波濤を越えて移住してくるほど、ガミラスにとって魅力的な星ではないのではないか?」と思うからです
理由は
① ガミラス本星からあまりに遠すぎる
② 即入即居可という物件ではない
③ ガミラスは大マゼラン雲出身で銀河系に土地勘がない
といったところでしょうか。

①は、なにしろ14万8千光年ですよ。普通に何事もなくワープ航行を重ねても半年はかかるという。大ガミラスといってもやはりこの距離はなかなかに難関だったのだと思います。それは、「野蛮人」であるはずの地球連邦を開戦後7~8年かけてもなお全滅させられていないことからも明らかです。つまりガミラスは地球制圧・占領に必要なだけの十分な戦力を集中運用することができていないのです。
②は、地球の大気中ではガミラス人は宇宙服を着用しなければならず、遊星爆弾で環境を改変しないと居住可能にならないということから、移住先としてさほど魅力的な星ではなかっただろうと思われます。
③は、「宇宙戦艦ヤマト2」で、ガミラス人は、外宇宙へ進出したガルマン民族の一支族の末裔であることが明らかになります。ガルマン民族は銀河系中心部核恒星系に勢力を誇り外宇宙に進出したものの、次第にその勢力も衰え、西暦2200年代にはボラー連邦の支配下に組み込まれていたものを、デスラーが解放して銀河系核恒星系のガルマン民族を統一し、ガルマン・ガミラス帝国を建国することになります。してみると、ガミラス人の由来は本来我々の銀河ということになるのですが、一作目においてガミラス帝国は主として小マゼラン雲で戦線を維持していたと考えられ、銀河系進出はかなり遅れていたのではないかとみられます。

その根拠はドメル将軍にあります。ドメルは小マゼラン雲方面軍司令官として数々の武勲を重ねており、その功績からデスラーによって銀河系方面軍司令官に転任していくのですが、ヤマトとの七色星団決戦の際、過去の腹心の部下達を率いてきます。それぞれルビー・サファイア・ダイヤ・オメガという名称の戦線から抽出しているので、それらの戦線は全て小マゼラン雲方面軍の下で維持されていたと考えるべきでしょう。大マゼラン雲ではどうなっていたのかは全く触れられていないのですが、別な銀河に手を出しているということを考えると、大マゼラン雲での征服可能な星域は全て占領済みなのかも知れません。
おそらくガルマン民族の一支族として大マゼラン雲に来たころには既にワープ航法など高度な科学文明を有していたとみられるので、そういう連綿たる過去の歴史を有していてもおかしくないのですが、ガミラス星移住後に何らかの破滅的な天変地異などが起きて、過去の歴史やテクノロジーが失われ、ガミラス星でイチから(石器時代までは戻らなかったでしょうが)やり直したのかも知れません。もしそうでなければ、銀河系に進出するにしてもガルマン民族の解放と統一を優先したのではないかと思われますので。

あとガミラスですが、本星においても冥王星前線基地やバラン星の基地同様、天井都市や地上のキノコの様な建物に居住していると見られ、大地を必要としているのかどうか疑問があります。硫酸の雨が降るガミラス星のあの環境では外出はかなり危険だと思われますし。もしガミラス人が、終始建物内で居住していても平気であるのなら、ガミラス星の環境を地球に再現する必然性があるのかどうかも疑問です。建物を作ってその中で暮らすだけなら、バラン星でもビーメラ星でも可能であり、地球まで来る必要はないような。
ここでちょっと考えたのですが、そんな疑問が噴出する中、それでもなおガミラス人が地球移住を考えていたのだとすれば、「ガミラスは本星からかけ離れた場所に移住せざるを得ない状況を抱えていた」のではないかということです。そしてその理由は、「広げすぎた戦線」なのではないかと思うのです。

先ほど小マゼラン雲だけでも最低4つの戦線を抱えていたことが判明していますが、相手はどのような勢力だったのでしょうか。戦線が長期に亘って維持されているとするならば、敵も相応の文明と戦力を持っていることが考えられます。その相手の一つとして可能性があると思うのは、ガミラス戦役の1年後に地球に襲来する白色彗星帝国です。彼らはアンドロメダ星雲を征服後、銀河系に向かってきたということなので、銀河系の伴銀河である小マゼラン雲や大マゼラン雲にも前衛艦隊を差し向けていた可能性があると思います。白色彗星帝国が相手となると、さすがのガミラスも悪戦苦闘は免れないことでしょう。
そして、さらに妄想を膨らませると、ドメルが戦っていた敵勢力の一つが白色彗星帝国であるとすると、七色星団決戦における空母機動部隊を中心とするドメルの戦法は、白色彗星帝国の戦法をパクったものなのではないでしょうか。ガミラスにも空母は存在していましたが、太陽系での使用法を見ると、あくまで補助戦力という感じで、主力戦力として用いている雰囲気がありません。空母を主軸として艦載機で攻撃を加えるという白色彗星帝国の戦法は、ガミラスに大きな戦訓を与え、その結果開発したのが多段空母や戦闘空母であるという妄想はいかがでしょうか。


その他の敵勢力については全く不明なのですが、これも地球以外に移住先が見つかっていないと仮定するならば、ガミラスにとって魅力的な惑星は、ガミラスに匹敵する星間勢力が既に抑えており、ガミラスの戦力を持ってしても奪取が困難であったか、泥沼の争奪戦になっておちおち移住作業もできなるなりかねなかったのではないかという妄想を膨らんでくるのですが。
もしかすると、ガミラスはどこかで踏んではいけない虎の尾を踏んでしまっており、近いうちに存亡の危機に直面するような事態だったのかも知れません。もちろんそれはガミラス国民にも秘密にしていたのでしょうが、なるべく追っかけてこないような遥か彼方に逃亡しなければならなかったとか。もしかするとその敵は、侵略的でも好戦的ではないけれど、攻撃を仕掛けてくる敵に対しては、徹底的に潰しに来るような性質の種族だったのかも知れません。

実はガルマン・ガミラス帝国も、ボラー連邦などは本当の敵ではなく、小マゼラン雲あたりからやってくるであろう「真の敵」を迎え撃つためのデスラーの道具に過ぎなかったりして。
ああ、妄想は楽しいですね。膨らませるだけ膨らませて責任取らなくていいから(笑)。

今日も雨予報でしたが、午前中は良い天気だったので、傘は持ち出さず、置き傘でいいやと出勤し、午後から雨になったので折りたたみ傘を持って出たのですが、結局雨には当たりませんでした。
いよいよ明日あたり4万アクセスとなりそうです。最近人気低落傾向ですが、好き勝手にやらせて貰っているので

まさにという心境です。そんなことよりですね、コメントや拍手が欲しいんですよ。心の広い方々、よろしくお願いします。
さて本日はアニメ「ちはやふる」の二回目です。16話まで見ました。第一期は全25話なのでもう一話くらい見てからと思ったのですが、16話が総集編だったのでこの辺りが適当かなと。今回は千早の涙を中心にしたいなあと思います。
千早は良く泣きます。嬉しくて泣き、悲しくて泣き、悔しくて泣く。ただ、やたらに泣く千早が嫌ったらしいかといえば全然そういうことはなく、むしろ爽快ですらあります。それは、千早の涙が完全に自分自身の感情の発露であって、誰かの同情を買おうとかいった手練手管というか、姑息さが一切ないからです。

(その1)が9話までで、かるた部の5人が集まって一緒に頑張ろうというところまでだったのですが、そこから16話までの間に、夏という季節が過ぎていきます。この間、千早たちは東京の地区大会を勝ち上がって近江神宮で行われる全国高等学校かるた選手権大会に出場し、夏休みの学校で走り込んで身体を鍛えたりしています。

私が好きなのは12話です。11話で東京地区大会で優秀を決めているので、13話で全国大会に出場する前の狹間の回なのですが、非常に良い回だと思いました。

千早達瑞沢高校チームは決勝で全国大会の常連・北央学園と激突。大江さんと机君は負けますが、太一と肉まん君が激闘を制し、千早と須藤の大将同士の一騎打ちとなります。須藤は3年生で全国区レベルの実力者ですが、鬼気迫る千早の“攻めかるた”が難敵を下します。

仲間達との歓喜の表彰式の後、家に帰る千早ですが、綾瀬家は基本モデルである姉千歳を中心に回っていて、両親の関心は千早に向いていません。千歳の報道をスクラップしたファイルはなんと7冊もできています。近江神宮への旅費や宿泊費をお願いしたい千早ですが、無関心は両親に言い出せない千早。

しかし、新聞の東京地区大会優勝を報じる記事(写真入りで掲載されたのは、袴姿だったということもありますが、絶対千早の美貌の所以だと思います)が切り取られているのに気付いて「あれ?」と思う千早。よく見ると「千歳ファイル」の横には「千早ファイル」があるではないですか。

そこには中学時代の陸上大会の記録や、先日の大江呉服店のカタログがスクラップされており、東京地区大会優勝の記事も「千早すごい!」のコメントとともに貼付されていたのでした。


ちゃんと自分も見ていてくれたということに気付いた千早は感動の涙を。

そして号泣に。このシーンは感動的ですね。千早は両親の“無関心”にもわりと平然としてきたし、姉の千歳ばかりがちやほやされている状況に嫉妬したりもしないのですが、やっぱり「私の事も見て」という気持ちは皆無ではなかったんですね。でも両親は決して千早に無関心なんかじゃなかった。解ってくれているということを知っての嬉し涙は思わずもらい泣きしそうになります。

これで旅費・宿泊費はOK!という思いじゃなく、自分は「いらない子」なんかじゃないということをはっきり自覚できた嬉しさなんでしょうね。傍から見れば千早くらい可愛い娘を邪険にするわけないですが。そして、一応顧問にはなってくれたもののかるた部に興味を示していなかった「女帝」こと宮内先生も、ここに来て千早達の真摯な活動に気付いて理解を示してくれるようになります。

真っ直ぐ前だけを見ている千早は、好きなかるたを一生懸命やっているだけでも幸せかも知れないけど、周囲の大人達にもその真剣さが理解されたということは非常に良かったと思います。


続いて13話、近江神宮でのクイーン・若宮詩暢との偶然の邂逅があり、団体戦に臨む瑞沢高校の面々。和装の千早は、女帝も驚く美しさです。「動いてもしゃべってもいないから美人に見える!」ってどういう驚き方だ(笑)。きっと女帝の授業(化学)の時の千早は爆睡してるか上の空からのどちらかなんでしょうね。

ここでアクシデント発生!千早がまさかの体調不良でダウンしてしまいます。皆に迷惑をかけるは、糸目男爵こと須藤には言葉責めを受けるわで、悔し涙に暮れる千早。団体戦で足を引っ張ってしまうというのは精神的に一層辛いですよね。

しかしかるた部の面々は千早を責めません。千早なしでもそこそこ健闘したようです。机君はなんと2勝を挙げたようでハイテンション。千早には体調悪ければ明日帰ればと涼しい顔です。布団を被って絶対直すと発奮する千早なのでした。倒れている間に新とも再会しますが、状況的に全然喜べる状態ではありませんでしたが、「来年は大会で」というメッセージでまたもや涙。

14話、15話では個人戦。千早は2回戦でクイーン・若宮詩暢と激突します。詩暢も美人なんですが、ファッションセンスがかなり残念なので、千早が「無駄美人」なら詩暢は「残念美人」と言えましょう。

そして激突は、千早の見せ場もあったものの、全体としては25対5という大差で惨敗でした。なんと20枚差。決勝で詩暢に敗れた糸目男爵・須藤は12枚差だったので、須藤はよく頑張ったというべきなのでしょうが、むしろよく千早は須藤に勝てたなと思います。


負けた後、ロビーで悔し涙を隠すことも泣く素振りを繰り返す千早。遂に出会ったライバル!ただ詩暢は悪そうと言うか、怖そうに演出され過ぎな感じがしました。もっと普通の女子高生的な雰囲気であって欲しかったですね。

そして太一にも見せ場が。B級決勝に進出した太一の奮戦を部員全員が見つめます。途中で敗れた同じB級の肉まん君は特に熱い視線を走らせています。善戦虚しく惜敗した太一。悔しさを噛みしめて振り向くとそこには号泣する部員一同が。

特に畳につっぷして泣く千早のインパクトが凄いです。しかしこれだけの美人にこんなに泣いて貰ったら、もう特攻でも「無茶しやがって」でもしないといけんですな。

高いが終わって学校に戻った部員達ですが、スタミナ養成のために走り込んだり運動部のような練習を取り入れています。いつでもどこでも爆睡する千早は無駄美人ぶりを発揮。そして二学期、「かるたの秋」を迎えることになります。

16話は総集編なのですが、合間合間に入るギャグパートが面白かったです。仲間を四字熟語で表すと……

千早はぴったりですね。

太一は……太一は確かにそんな気がするんだけど、普通に考えればイケメンで成績優秀なんだから、かるたに限っての話なんでは。

そう、これが正しい表現でしょう。

肉まん君は…これはもうイジメレベル(笑)。

「ちはやとせふる」千歳は出番少ないですが、子供時代の外道っぷりが。しかし千早が良い子過ぎて結果的には「いいお姉ちゃん」になってますね。

かるた部で付き合うなら…大江さん大人気。千早票まで入って独走です(笑)。千早とのデートはかるたになるという机君・肉まん君の主張は全く以てその通り。さすがの太一も否定できませんでした。

ということで17話からは二学期に入ると思いますが、少女漫画が原作なのに、少年漫画のノリに満ちていて毎回燃えますね。千早はこれからも美しく、しかし恋愛とは無縁で突っ走って欲しいです。

風はおさまりましたが、今日も寒いですね。日差しは強さを取り戻してきて、まさに「光の春」なんですが、日陰の水たまりは午後になってもガッツリ(このオノマトペは正しいでしょうか)凍ってます。
ロシアの隕石、凄いですね。死者が出なくて良かった。100年以上前の1908年にはシベリア中部で「ツングースカ大爆発」という事件が起きており、落下した天体が爆発したものと考えられていますが、隕石孔や隕石の残片などが発見されていないことから、爆発の原因はいまだに特定されていないそうです。そのせいか彗星説とか反物質説とかマイクロブラックホール説とかいろいろな仮説が出ていますが、異星人の宇宙船の落下なんてオカルト説もありましたね。流石にロシア、国土が広いから落下物が落着する確率も高いっていうことなんですかね。
さて話は全然変わって声優の日曜日、本日は新谷良子です。

新谷良子は石川県金沢出身。1981年3月31日生れということは、ギリギリ早生まれで80年生まれと同級ですね。クラスで一番若いということになりますが、幼少期は皆に追いつくのが大変だったんじゃないでしょうか。中学生の頃から声優志望だったそうで、高校卒業後に声優の専門学校に進みましたが、在学中からラジオやイベントに出演していたそうです。ルックスいいからなあ。
ブロッコリーが開催したゲーム「プリズムパレット」のオーディションでグランプリを受賞しましたが、同ゲームの制作が遅延したため、改めてブロッコリーの別ゲーム「ギャラクシーエンジェル」のオーディションを勧められ、主役のミルフィーユ・桜葉役を射止めて声優デビューを果たしました。

以降、ブロッコリーとは関わりが深く、同社提供のテレビ・ラジオ番組で、司会を務めています。また2003年にミニアルバム「ピンクのバンビ」で歌手デビューを果たしています。
歌声や演じるキャラの声などに較べて、地声はびっくりするほど低いです。ルックスやファッションが甘いだけに余計そう感じてしまうのでしょうが、電話などで男性に間違われることもあるということです。3年半もやっていたインターネットラジオ「良子と佳奈のアマガミ カミングスウィート!」(2009年3月16日-2012年9月17日)は、番組の存在に気付いた終盤一年弱は毎週聞いていたのですが、ここで新谷良子の地声を初めて聞きました。阿澄佳奈は見た目通りの声なのに対し、新谷良子は「タバコ吸ってんの?」と言いたくなるくらい低い声なのでビックリしました。

ピンクが大好きで、ミニスカートやロリータファッションが多く、絶対領域にもこだわりがあるそうですが、確かにルックスにぴったりですね。後は声を高めにしていてくれれば「美少女声優」と言っても過言ではないでしょう。30過ぎているようには見えませんね。
キャラクターソングはもとより、歌手としてもシングル17枚、アルバム8枚(ミニアルバム2枚を含む)を出しており、自身の音楽スタイルを「バンビポップ」と呼称しているようです。アルバム作成の際はそれぞれのCDのコンセプトに加え、「等身大のしんたにりょーこ」を入れ込んでいるそうです。
何か一曲と思ったのですが、声優デビューした「ギャラクシーエンジェル」の主題歌を歌っているのでこれを。「Eternal Love 〜光の天使より〜」はギャラクシーエンジェル・シリーズ第一作の主題歌で、飯島真理が歌いましたが、シリーズを通じての主題歌という性質もあり、「Eternal Love 2003」(リミックスバージョンで飯島真理が歌唱)、「Eternal Love 2004」(佐藤ひろ美が歌唱)、「Eternal Love 2006」(影山ヒロノブが歌唱)、そして新谷良子が歌唱する「Eternal Love 2007」があります。結構名曲なんですが、「Eternal Love」のみでアルバムがリリースされているのを知って驚きです。その名も「Eternal Love大全集(永)」(笑)。

YouTubeで聴ける「Eternal Love 2007」。フルHDです

http://www.youtube.com/watch?v=38p1x2uf_ZE
新谷良子のオフィシャルブログ「HAPi★SuMa! Diary」です。更新頻度が非常に高いですね。

http://ameblo.jp/pinkbambi-ryoko/
それでは私が知っている新谷良子の演じたキャラを。例によってだいたい年代順です。
ミルフィーユ・桜葉(ギャラクシーエンジェル)

新谷良子の栄えあるデビュー作キャラであり、メインヒロインのミルフィー。ほんわかした性格で明るくて素直でちょっと天然ボケな少女です。紋章機・ラッキースターのパイロットを務めます。

フワフワにウェーブのかかったピンクの髪に、花の飾りが左右についたカチューシャがトレードマーク。誰もに優しく春の日差しのようにぽかぽかとした雰囲気を持ち、いつも笑顔を絶やしません。まさにメインヒロインの風格ですね。しかし、納得できないことには絶対に賛同しないという正義感や責任感の強さを持っています。

好きなものはお花やお菓子作り、かわいいもの全般。彼女は連続する多元世界の中で無意識に確率の低い方を選択して動いているため、極端な運を発揮し、強運と凶運を導き出します。また自分だけではなく相手まで被害が及ぶこともあり、主人公のタクトや昔からの親友の蘭花が対象になることが多いようです。

乗機のラッキースターはバランスの良い万能型の機体のように見えますが、安定性より最大性能を求めた思想のため、機体の安定性が極端に悪く、誰も乗り手がいなかった紋章機で、どんな確率も無視することができるミルフィーユの強運をもってようやくその能力を発揮できています。

お菓子作りが大好きで、よくお菓子を作っては仲間達に振舞っており、その味は絶品。自室には調理器具がいっぱいで、お料理教室状態になっています。口癖は「バ〜〜〜ンとやっちゃいますよ!」。

桜井梨穂子(アマガミ)

主人公の幼稚園時代からの幼馴染みで、密かに主人公を想い続けています。コンセプトは「ぽっちゃり幼馴染」。茶道部に入っており、先輩達からは「りほっち」と呼ばれて可愛がられています。

自作の変な鼻歌を良く歌ったりしている、いつもぼーっとしているのんびり屋です。かなりのドジっ子でもありますが、どんな時も笑顔を絶やさないので、男子には結構人気があります。アニメ第二期では自信過剰なナルシストの男子生徒から「壁ドン」を受けています。ちなみに「壁ドン」は新谷良子の萌えシチュエーションなんだそうです。

少々ぽっちゃり気味でスタイルを気にしているものの、甘い物・新作スイーツ・クリーム系の食べ物に目がありません。最近、そのことが高じてお菓子作りに目覚めたようで、腕前もプロ級だと言われています。 広告展開におけるキャッチフレーズは、「ず〜っと 見てるからね」。

なお、ゲームでは疎遠になるとAKBのようなアイドルグループの一員になります。やれば出来る子というか、逃した魚は大きかった感を出すための演出なのでしょうか。

梨穂子と仲良くなると、主人公は何かにつけ「梨穂子はかわいいなあ!」と言いますが、確かに主人公ならずともそう言いたく愛嬌があります。「慕ってくれる子と結ばれるのが一番」という「ネクストキング」の王様の理屈でいえば、りほっちでヒロインは決まりというところでしょうか。しかし、確かに梨穂子はかわいいんだけど、やはり私はラブリーが…

さくや(ルーンファクトリー3)

ルーンファクトリー3のヒロイン候補の一人です。東方から来たそうで、衣装が和服風です。

旅が大好きな旅館の娘です。家族は母がしののめ、同居人であるマーメイドのペルシャとは姉妹のように仲良しです。

行商人も行っていて、モンスターに追われながら、落ちているものを拾ってお店に並べています。主人公のマイスにはアイテム入手を依頼することも。

料理(特に卵料理)が苦手で大概失敗していますが、結婚後は腕を磨いたのか作るのが難しい料理を弁当にして渡してくれるようになります。

ちなみに母のしののめは旅館の女将で、いつも笑顔ですが、何処かで高度な戦闘訓練を積んだらしく、街の住人の中で最も初期レベルが高い人です。もしや元くのいち?
志築仁美(魔法少女まどか☆マギカ)

主人公である鹿目まどかと美樹さやかの親友です。3人で待ち合わせて登校するのがキュゥべえ登場以前の平和な頃の習わしでした(あの頃は良かった…)。いくつもの習い事を掛け持ちするお金持ちのお嬢様で、度々ラブレターを貰うなど男子からの人気も高く、穏やかな性格のおっとり系ですが、天然ボケな面もあって、まどかとさやかが百合展開だと勘違いしたりしています。語尾に「ですのよ~」とか「ますのよ~」などと付けるのが特徴です。

第4話では魔女のくちづけを受けたことで、まどかを巻き添えに自殺しようとしますが、さやかに命を救われます。しかし本人はその事実を知らずにいます。魔女のくちづけは、何らかの問題を抱えて精神的に弱っている人に効力を発揮するらしいので、この時仁美は人知れず何らかの苦悩を抱えていたことになりますが、それは以下の流れから見て、恭介とさやかに関わっている可能性があります。

以前から恭介を慕っており、さやかが退院した恭介へ告白はおろか一向に話しかけようとしないのを見て、友人相手に抜け駆けはしたくないという想いから自分の気持ちをさやかに明かし、さやかには先を越す権利があるとして「明日の放課後に告白する」と宣言しますす。その後、さやかが告白しなかったために実際に恭介に告白し親しげに会話を交わしていました。

さやかの身に起きている事情を何も知らなかったために、一連の行為はさやかの精神を追い詰める結果となってしまっており、さやかの魔女化の引き金を引いた存在であるとも言えます。そのためファンからは不人気で、「ワカメ」「泥棒猫」などとディスられていますが、主要登場人物の全員に言えることですが、まだ心身とも未熟な中学生なので仕方ないかなと思います。

まどかによって再構成された世界でも恭介と交際しており、永遠の勝ち組とも言えます。
長谷川平乃(探偵オペラ ミルキィホームズ)

長谷川平乃はGenius4(通称G4)の一員です。G4は警察により組織された対怪盗事件捜査チームで、増加する怪盗事件に歯止めをかけるため、試験的に結成されました。劇中ではミルキィホームズ・怪盗帝国双方のライバルである第三勢力です。長谷川平乃の他、明智小衣、銭形次子、遠山咲の4人の少女で構成されています。

各種武道をあわせて50段という武道の天才です。ただし50段の中には「ゴスロリ検定」という妖しげなものも含まれているとか。現場での接近戦を主に担当し、短く詰めた袴やニーハイソックスのような足袋など、時代がかかったファッションセンスを持っています。

G4の中では一番の常識人で穏やかで礼儀正しい性格ですが、生真面目で融通が利かない面もあり、すぐに説教を始めます。G4の中で唯一、他の3人を「さん」づけで呼んでいます。なぜかラクロスのスティックを常に持ち歩いています。

ただし上記はゲームなどでの設定で、ハチャハチャ展開のアニメでは生真面目な一面は見られなくなっています。
「じょしらく」最終回に登場した「宇座亭ウザンヌ」については忘れたい(笑)。

美人声優にして美人歌手の新谷良子。地声の低さもギャップ萌え(笑)。バンビポップにますます磨きをかけて下さい。

今日は風がやたら強いですね。一瞬春一番か?と思ったものの、明らかに北から吹いてくるこの強風はどう考えても春一番たりえないですね。まだだ!まだ終わらんよ!というクワトロ大尉ならぬ冬の反撃なのかも知れません。まだまだ冬侮り難し。

しかしそうは言っても季節は確実に春へと移行していくのです。と言うわけでギャルゲーの土曜日、本日は「季節を抱きしめて」です。

「季節を抱きしめて」は、先週紹介した「ダブルキャスト」と同様、「やるドラ」シリーズの一作で、第二弾に当たります。1998年7月にプレイステーション用として発売されました。2005年にはPSP版が発売され、2009年にはPSPでダウンロード販売が開始されています。
「ダブルキャスト」に続く発売ですが、ダブルキャストが「夏」であるのに対し、「季節を抱きしめて」は「春」に当たります。開発自体は一番先に行われたため、春夏秋冬の「春」なのですが、発売は「ダブルキャスト」の一ヶ月後となってしまいました。単純に開発が遅れたためかも知れませんが、ラブストーリー的要素の強い本作よりも、インパクトの強い「ダブルキャスト」の方が第一弾として相応しいという判断があった可能性もあります。

とりあえずYouTubeのトレイラーでもどうぞ。これた「ダブルキャスト」に収録されていたものです。

http://www.youtube.com/watch?v=0AQwDKBlmbo
トレイラーパート2です。こちらは「やるドラ」シリーズ第三弾の「サンパギータ」に収録されていたものです。

http://www.youtube.com/watch?v=RklRqaULb_Y
ちなみに「やるドラ」シリーズは、「夏」の「ダブルキャスト」、「春」の「季節を抱きしめて」の他、「秋」の「サンパギータ」、「冬」の「雪割りの花」があります。「サンパギータ」はサスペンス要素が強く、「雪割りの花」はバッドエンドの多さに「鬱展開」とされるゲームですが、私は二作目までしかプレイしていません。

それではおおまかなストーリーを。
季節は春。山間の地方都市に住み、一年間の浪人生活の後大学に入学した主人公は、ガールフレンドのトモコと一緒に大学へと続く道を歩いていましたが、大学構内の通称「悲恋桜」の木の下で倒れている少女を見つけます。慌てて少女に駆け寄った主人公だが、少女の顔を見て動揺します。それもそのはず、彼女は数年前にこの世を去った主人公の初恋の女性「麻由」とそっくりの顔をしていたのです。

目覚めた少女は記憶を失っており、自分のことが何も分かりません。そんな状態の少女を放っておけず主人公は少女の記憶を取り戻すために協力を申し出ます。
主人公が持っていたタウン誌の占いコーナーをとても気に入った彼女はその日(4月15日)を自分の誕生日とし、名前を決めようとする。するとなぜか彼女は「まゆ」と呟き、それを自分の仮初めの名前にするのでした。

少女が「まゆ」と呟いたこと、彼女が気に入った占いコーナーは自分がいい加減に書いてる記事だということに罪悪感を覚えながらも、主人公は明るく振舞うまゆにどんどん惹かれていくのでした。
主要登場人物は、「ダブルキャスト」に較べて少ないです。
◇主人公(名前なし、設定不可)
冴えない大学一年生。高校時代に初恋の女の子「麻由」を交通事故で亡くしていて、その子のことが今でも忘れられません。タウン誌でバイトをしていますが、適当に書いている占いページが、雑誌一番の人気コーナーであることに複雑な心境です。
◇国立トモコ(CV三石琴乃)

主人公とは予備校時代からの付き合いとなる、友達以上恋人未満な関係なガールフレンドです。さっぱりとした性格で、主人公に対して好意を持っていますが、今ひとつ煮え切らない主人公(それは死んだ「麻由」を引き摺っているからですが)にどっちつかずの関係を保たれています。声のせいか、若い頃のミサトさんという感じがしてしまいます。


かなり嫉妬深く、劇中「麻由」に惹かれていく主人公にいらだちを隠しません。

◇「麻由」(CV今井由香)

記憶喪失の少女。どこかの高校のものと思われる制服を着ています。主人公の初恋の人「桜井麻由」に瓜二つです。自分の名前すら思い出せない記憶喪失であるわりに、明るくて天真爛漫です。外見がそっくりなだけでなく、「麻由」を名乗るようになる彼女に主人公はどんどん惹かれていきますが…
◇桜井麻由(CV今井由香)

主人公の高校時代の同級生で、初恋(ただし片思い)の人。高校三年生の冬、主人公が告白しようとした直後に交通事故で死亡してしまいました。高校卒業後は東京の大学へ進学する予定でした。
◇綺麗なお姉さん(CV冬馬由美)

主人公が住むアパートの管理人の姪で、自身もアパートに住んでいます。主人公の部屋の下の住人で、やたらセクシーで水商売をしているようです。秘密の過去を持っているらしく、本名も明かされていないほど謎の美女。特定のルートで、彼女の過去(過去に付き合っていた彼を交通事故で亡くした)が明らかになります。

「麻由」は何者なのか?についてはルートによって変化し、「悲恋桜」の精であったり、死んだはずの桜井麻由本人であったり(ある理由で現世にやってきた)しました。劇中、麻由とトモ子の三角関係が修羅場となりますが、トモ子を選択した場合はトモ子エンドに、綺麗なお姉さんと接近すればお姉さんエンドになります。
これらはグッドエンドですが、もちろんバッドエンドもあって、スケベ心を出したせいで病院行きとか、雨の中飛び出した麻由を追いかけるが結局見つからず後悔するとか、麻由とトモ子、どちらにも逃げられるとか、風俗店にハマるとかがあります。

そのほか、麻由が記憶を取り戻さず一緒に暮らし続けるというエンドもあって、これは必ずしもバッドではないのでノーマルエンドとでも言うべきでしょう。むしろハッピーじゃないのか?
あと私はたどり着けなかったのですが、ベリーグッドエンドというのがあるらしいです。

桜の精にしても死者の霊であるにしても、「麻由」についてはオカルトチックになってしまうのはやや残念でした。そういうオチがあってもいいのですが、そればっかりじゃあ。別なオチも用意して欲しかったです。あとどうしても麻由に肩入れしがちになって、結果的にトモ子が悪役っぽくなってしまうのですが、客観的に見ればちょっと勝気ではあるけど、ゆっくりながら順調に進展してきた彼との恋愛関係を、いきなり現れた小娘にかっさらわれそうになっている訳なので、同情の余地は多分にあります。三石琴乃は芸達者なので、いっそルートによっては「最低な女」トモ子を演じて貰ってもよかったかなと思います。

全般的に「ダブルキャスト」に較べるとインパクトが不足している感じがします。まあこっちのストーリーで猟奇的殺人はそぐわないのですが、恋愛関係はどうしてもやや地味になってしまいますね。ちなみに対象年齢は15歳以上で、「ダブルキャスト」は12歳以上というのはどういうわけなんでしょうか。普通逆じゃないですかね。恋愛をめぐる物語は年齢が高くないと理解出来ないという判断なのでしょうか。15歳以上対象といってもエッチシーンがある訳ではないのですが。せいぜい色っぽくないパンチラ(というかパンモロというか)がある位で。それならダブルキャストにもありましたけどね。
主人公がなにかというとエッチな妄想に入りがちで、それは選択肢として登場してくるのですが、プレイヤーが感情移入しにくい主人公という感じはありました。「やるドラ」なので、普通のゲーム以上に主人公には感情移入したいところなので、これは問題だったかも知れません。

加えて、主人公のトモ子の扱いがひどすぎだな、と思います。主人公からすれば、片思いの桜井麻由の死を引き摺っていて、恋愛に積極的になれない状態ではあるのですが、勝手に恋人面して接近してくる痛い女みたいな扱いはさすがに…。こんなに慕ってくれるのなら、トモ子でいいじゃんと、いつもの理屈を持ち出してしまうのでした。
ちなみにこの理屈は、既に紹介済みの恋愛対戦RPG「ネクストキング 恋の千年王国」というゲームで、主人公が意中のヒロインに振られたものの、別のヒロインが主人公に恋心を抱いている場合に王様が彼女を紹介して曰く「慕ってくれる相手と結ばれるのが一番なんじゃ」というセリフに由来しています。けだし名言。

この理屈でいくと、「サザエさん」のカツオは花沢さんと、「ドラえもん」ののび太はジャイ子と結ばれるのがよいと言うことになりますが…ご両所、お覚悟はいかに。
最後に曲の紹介を。大藤史(おおとう ふみ)が歌うED「季節を抱きしめて」。名曲です。

歌詞付きフルHD。しかも高音質です。

http://www.youtube.com/watch?v=hClVrn2PnA0&fmt=37
本編画像付き。麻由ちゃんパンモロシーンあり。でもエロくはないですよ(笑)。

http://www.youtube.com/watch?v=NVhIF5Hvjac

今日も雨模様と聞いたので傘を持って出たのですが、雨は日中だけで夜にはやんでいました。二日続けて傘空振りです。よーし次は雨の予報でも傘は持っていかないぞと決めたらきっと大雨に当たることでしょう。

先日三浦綾子の「氷点」を読んだんです。取りあえず上巻を。面白かった本はこのブログで取り上げていますし、つまらなかったら黙殺するというマイルールを決めているので、ディスることはまずしないつもりなのですが、この本は本当に嫌になりました。人間にとって原罪とは何かを追求した不朽の名作だなんて言われていますし、何度もドラマ・映画化されていることも承知していますが、私には全く合いませんでした。
原罪云々を言う前に、そもそも医者夫婦(ヒロインの養父母)が実に人間的にどうしようもなく嫌な連中で、しかもそのことに全く自覚がないと来ているので救い難いです。しばしば「汝の敵を愛せよ」という言葉が出てくるのですが、ヒロインを「敵」と認識している時点で既にアウトです。きちんとした決意も覚悟もなく、浮ついた一時の感情で適当なことをして、しかも秘密保持に全く無頓着な医者は逝って良し。その妻もほとんど何かの精神病じゃないかという気質の人なので、同じく逝って良し。ヒロインは私が育てるでOK。
ということで下巻は多分一生読まないと思いますが、全然寂しくありません。ウィキペディアによれば、「作風が通俗的であるということで文壇での評価は低く、また信仰が基礎にあるということで大衆文学界でも評価を受けることが難しかった」そうですが、まさしく俗の極みだと思います。私は俗っぽい話は嫌いではないのですが、この作品は、あまりに通俗的であるのにその自覚がないように感じます。本気で作者や登場人物に腹が立つのは個人的には非常に珍しいです。この作品に限って言えば、少なくとも「原罪」とかいうシロモノはヒロインにはありませんから。もしあると主張するのなら、それは単なる差別ですよ。

さてお口直しにコミック版「ほしのこえ」の精読をいよいよ始めたいと思います。まずはチャプター1から。

カラーの扉絵。巨大なロボットに腰かけている少女の姿があります。夏服なのでしょうか、半袖のブラウスにネクタイがすっかり緩んでます。ページをめくると彼女がコクピットに座っている姿が。全天周モニターのようです。そこで彼女はちょっと古くさい携帯でメールを打っています。どうやら彼女は地球外にいるようです。時に2046年。
一方地球では、彼女のメールを受信する少年の姿が。ノボルという名前のようです。「ワタシは昨日から火星に来ています」と言っているので、彼女-ミカコは火星に滞在中のようです。明日から演習が始まるという彼女のメールに、「すげーな」と一言のノボル。二人はこの間まで「わりと仲の良かったクラスメイト」だったようです。
受験を控えて面談だので騒がしい中学三年生。ノボルの友人は「長峰はいいよなー」なんて脳天気なことを言っています。彼女は人型探査機「トレーサー」というロボットの操縦者に選ばれていたのです。友人は「先の見えない受験生活続けているより宇宙人と戦争したほうがマシだよ」と脳天気なことを言っています。受験戦争では向こうから弾は飛んでこないんだぜ。自転車をこいで一人帰るノボル。空に大きな宇宙船を見ます。そして思い出すミカコと一緒だった日々。

「宇宙船がいるよ」と空を指さすミカコ。国連宇宙軍のリシテア号です。「どんな奴が乗るんだろう」という素朴なノボルの疑問に微妙な表情のミカコ。コンビニに寄り道した二人はにわか雨にあたってしまいます。バス停の待合室に避難する二人。スカートの裾を絞っているミカコの細い足や、雫の落ちる髪をかき上げるミカコの顔に見入ったりするノボル。コンビニで買ったジュースやお菓子を食べながら、スケッチブックでタルシアン(火星に遺跡を築いていた異星体。オーバーテクノロジーをもたらしましたが、調査隊を全滅させている謎の存在です)の想像図を書いて見せ合ったりして笑っています。二人の絵のセンスはいかがなものか(笑)。
雨が上がって、ノボルの自転車に二人乗りして帰ります。荷台がないのでミカコは後ろで立ってノボルの肩に手を置いています。空を駆ける飛行機雲。トレーサーが何機も飛んでいます。思わず「キレイ」と呟くミカコ。そしてノボルの耳元で衝撃の告白。

「ノボルくん あのね あたし……あたしね……アレに乗るんだ……」
回想が終わって二者面談の席上。ノボルは城北高校を志望しています。東京に実際にそういう高校ありますけど、コミックの常北高校は共学みたいです。長峰(ミカコ)が行きたがっていたと言うノボル。国連軍も早く言ってやればあんなに勉強しなくて良かったのにというノボルですが、先生は意外なことを言います。ミカコはずいぶん前から告知されていたのにギリギリまで残っていたらしいのです。大抵のパイロット候補生は興味や虚栄心が先行してとっとと軍に入ってしまうというのに、です。ノボルやミカコは幼児期に適性テストを受けていたらしいのですが、ひょっとするとその頃からミカコは知っていたのかも。
「決められた人生を生きるってどんなだろう…」ノボルの脳裏に浮かぶミカコの笑顔。ノボルはミカコにメールを打ち始めます。
そのころミカコは火星で演習のまっただ中。トレーサーに乗って標的を捕捉・攻撃します。射ったミサイルの群れを回避する標的に対し、ライフルを乱射するミカコ。命中・爆発する標的。しかし作画の佐原ミズ、人物はともかくメカ描写はかなりやばいです。女性漫画家にメカは無理なのでしょうか?

演習終了。「長峰も行こうな。一緒の高校」というノボルのメールに「うん……」と呟くミカコ。しかし翌年の春、長峰は戻らず、ノボルは一人高校生になるのでした。
というところでチャプター1は終わりです。チャプター2はまた来週の金曜日に。相変わらず5年オチのオンボロ携帯の写真で恐縮です。

本日はバレンタインデーですね。旧知の某マダムからゴディバのチョコをいただいてしまいました。ありがたく賞味させていただきますが、このお礼はちゃんとするつもりですので心配はご無用。
さて、本日から不定期に宇宙戦艦ヤマトの考察をやっていこうかと思います。取り上げるのは第一作、1974年に日本テレビ系列で放送された「宇宙戦艦ヤマト」です。4月から「宇宙戦艦ヤマト2199」というリメイク版が放送されるそうで、旧作の不備を補ってくる可能性がありますが、ここではあくまで第一作に関して考察していきたいと思います。
といっても第一作、エポックメーキングな作品ではあったのですが、あんまり軍事や論理でゴリゴリやってしまうとすぐに破綻してしまうという脆弱さがあるので、なるべく優しく、そしておかしな点もこのように解釈すればうなずける、あるいはこういう裏事情があったのだなどと、ディスるのでなく建設的な方向で考察したいと思います。
第一回の本日は、「冥王星沖会戦」の謎についてです。
「宇宙戦艦ヤマト」第一話、「SOS地球!!甦れ宇宙戦艦ヤマト」には宇宙戦艦ヤマトは登場しません。ラストに干上がった海底に沈む赤茶けたスクラップのような戦艦大和の姿が現れるのみです。そして「冥王星沖会戦」は、この回の前半に描かれています。
後にヤマトの艦長となる沖田十三率いる地球防衛軍艦隊は、冥王星付近でガミラス艦隊と交戦します。この戦いは「冥王星沖海戦」とも表記され、宇宙を海と考えれば「海戦」でも差し支えないのですが、両艦隊とも真っ向からぶつかっていて奇襲的要素がないことから、私はあえて「会戦」と呼びたいと思います。
この時沖田が座乗していたのはM-21741式宇宙戦艦で、司令船225号とも呼ばれる通称「沖田艦」です。

地球防衛艦隊は、10数隻から構成され、戦艦は沖田艦のみ。他は巡洋艦(レーザー艦と言っているのがそうではないかと)数隻と駆逐艦(ミサイル艦とも呼称されています)から構成されていました。対するガミラス艦隊は、冥王星前線基地守備艦隊とみられ、沖田艦のオペレーターが「超弩級宇宙戦艦6、巡洋艦8、護衛艦多数高速接近中!」と言っています。ガミラス艦隊は、戦艦と巡洋艦の数だけでも地球防衛艦隊の数を上回っていますが、戦闘描写になると、地球艦隊と戦っているのは通称「ガミラス艦」と呼ばれる最もポピュラーな駆逐型デストロイヤー艦ばかりで、戦艦や巡洋艦らしい姿は見られません。

これについては、ガミラス側が地球艦隊の数を見て楽勝と考えたせいかと思われ、おそらくシュルツが座乗していたであろう旗艦の宇宙戦艦とその護衛部隊(戦艦・巡洋艦から構成)は後方に待機していたのでしょう。また、駆逐型デストロイヤー艦は、地球の基準でいえば駆逐艦に相当する小型戦闘艦のように見えますが、ガミラスにおいては補助艦艇ではなく、中心戦力であり主力艦であったと思われます。それが証拠にガミラス帝国のみならず、その後身であるガルマン・ガミラス帝国においても多数が使用され続けており、さながら地球側の宇宙戦闘攻撃機コスモタイガーⅡ(宇宙戦艦ヤマト 完結編まで使用され続けた)並の運用が行われていたのでしょう。

そして、戦艦・巡洋艦群を後方に下げたガミラスの戦術は決して間違ってはいませんでした。駆逐艦クラスの大きさに過ぎない駆逐型デストロイヤー艦ですが、その装甲は沖田艦の主砲を弾き、その火力は沖田艦の装甲を貫通してしまうほどでした。ここで沖田の「この船ではやつらには勝てない!」というセリフが出てくる訳です。
この「駆逐艦と撃ち合ってに負ける戦艦」というシュールかつ屈辱的なシーンは、地球とガミラスのテクノロジーの圧倒的格差を我々に示してくる訳ですが、そうした中、「宇宙戦艦ヤマト」の主人公的存在である古代進の兄・古代守の指揮する駆逐艦「ゆきかぜ」はミサイルで駆逐型デストロイヤー艦を一隻撃沈します。このシーン、ガミラス艦はミサイルを回避するべく艦船とは思えない機動をするのですが、三発のミサイルも高機動で追尾し、全弾命中しています。

つまり、地球側の光線兵器はガミラス艦にほぼ無力(戦艦の主砲で効果がないのだからその他の艦船の砲の効果は推して知るべし、です)ですが、実体弾は当たりさえすれば撃沈可能であることが判ります。その後「ゆきかぜ」は、沖田艦の退却の盾となって十字砲火を受けて轟沈しますが、その際にも一隻撃沈しているので、会戦の間に少なくとも二隻を撃沈していることになります。
なぜ「ゆきかぜ」が退却命令に従わなかったかについては、後に真田四郎の供述で、「ゆきかぜ」地球発進の時点で整備不足により帰れる見込みがなかったことが明らかになっていますので、劇中の沖田と古代守の戦士としての生き様をめぐる論争は主たる原因ではないことになります。
さて、ここまでで既に疑問は一杯ですね。日本人しか出てこないという点については言及しない(笑)としても、
(1) 沖田はなぜ量的にも質的にも劣勢なのに冥王星にまで出向いて艦隊決戦を挑んだのか
(2) なぜ効果がない光線式の主砲を使用し続けたのか
(3) 後にヤマトの艦載機となって大活躍するブラックタイガーなどの艦載機はなぜ登場しないのか
などの謎が浮かんできます。順に考察してみたいと思います。
(1) 沖田はなぜ量的にも質的にも劣勢なのに冥王星にまで出向いて艦隊決戦を挑んだのか

冥王星にはガミラスの前線基地がありました。地球は、6~7年前から大量破壊兵器にして環境改変兵器である遊星爆弾の爆撃を受けていました。遊星爆弾が冥王星前線基地で製造・発射されているのか、それとも他の場所で製造・発射された遊星爆弾を地球に落着させるためのターミナル誘導を行っているのかは定かではありません。冥王星前線基地は、超大型ミサイルこそ発射していますが、遊星爆弾を発射している描写はなく、遊星爆弾の製造法はさだかではないものの、環境を改変する大型兵器である以上、製造にはかなりのコストと資源が必要とみられるところ、前線基地にそこまでさせるというのもいささか無理がありそうなので、私としては冥王星前線基地は遊星爆弾の誘導を担っていたのではないかと思います。

「宇宙戦艦ヤマト」本編では、ヤマトの攻撃による冥王星前線基地の消失により、遊星爆弾が地球に命中することはなくなったと考えられるので、地球防衛艦隊の目的も冥王星前線基地攻撃にあったと考えるのが自然でしょう。劣勢にも関わらず強襲に打って出た理由としては
① 当時(イスカンダルとの接触前)、地球脱出と他の星系への移民が計画されていたところ、これ以上遊星爆弾が命中するとタイムリミットが短く成り過ぎて脱出計画に支障が出るので、是が非でも冥王線前線基地を破壊したかった。
② 実は沖田の艦隊は陽動部隊で、守備艦隊を引きつけているうちに別の艦隊が冥王星前線基地に突撃する手はずになっていた(レイテ海戦!)。
③ 敗北続きの地球連邦政府に対する世論は沸騰寸前であり、連邦政府(或いは当時の政府のトップ)としてはスケープゴートを必要としていた(沖田艦隊は犠牲になったのだ…)

などが考えられます。どれか一つというより、複合的である可能性が強いかなとも思います。
ヤマトはそもそもは他星系移住用の「ノアの箱舟」として建造されていたところ、イスカンダルからもたらされた波動エンジンの設計図入手により、地球脱出からイスカンダル訪問へと航海目的が変更されました。戦艦に似合わぬ艦内工場、多数の艦載機、福利厚生施設は脱出用だった頃の名残ともいえ、艦隊単位で運用する戦艦には不要な設備とも言えます。
脱出するにしても誰を乗せるかというのは大問題ですね。ヤマトの乗組員は脱出の際の乗員候補でもあったかも知れません。その場合は女性がもっと必要となりますが、イスカンダル訪問に変更した際に男性乗務員を増やしたのかも知れません。金持ちだろうと権力者だろうと、老人を乗せるわけには行かなかったと思いますが、砲術長を務めていた南部康雄は、ヤマトの主砲やコスモガンを製造している南部重工業公社の御曹司のようです。ヤマトの乗組員は、本編では明確にされていませんが、もしかすると全員が身体的・知的エリートであるというだけではなく、「いいとこ」の坊ちゃん嬢ちゃんである可能性もあるのでは…

ということで、①と③が主たる理由であるという可能性があるかな、という他に、②の可能性については、かなり低いとは思うのですが、(3)とも絡めて、「実は沖田艦隊を囮として、空母を主軸とした機動部隊が突入する予定であったが、ガミラスの空母機動部隊と遭遇し、両者は激突によりほぼ全滅した」という解釈も可能かと思われます。
もしそういうことなら、戦闘中に沖田が「別働隊、接敵!」みたいな情報に接して「失敗か…!」と唸るようなシーンがなくてはいけないと思うのですが、この解釈が可能であれば、沖田艦隊に艦載機がなかった理由は説明できます。つまりありったけの艦載機を別動艦隊に付随させていたということです。

それから、七色星団決戦などを見ても、ガミラスが空母機動部隊の運用を行っていたことは明らかなのですが、それ以前、すなわち冥王線前線基地壊滅までに登場したガミラスの空母は、地球に飛来してきてヤマトの主砲で轟沈した高速空母だけです。確認できるのは主砲の直撃で轟沈した空母と、ヤマトにミサイルを放った(空母なのに)ものの、ワープ試験で躱された空母の二隻だけ。ガミラスに空母運用の発想がなかったわけではない以上、なぜ冥王星前線基地に空母が二隻しか確認できないのかはかなり大きな謎です。戦艦は6隻もあるらしいっていうのに。

可能な解釈としては、ヤマト発進以前に冥王星前線基地の空母は大半が破壊され、もはや二隻しか残っていなかったのではないかということです。そして空母がなくなっていた理由は、これまで地球側が優先的に攻撃してきたからか、あるいは先の妄想的発想である「地球艦隊別働隊との空母決戦」による喪失によるものではないかと。むろんシュルツ司令は喪失空母の補充を要請していたのではないかと思いますが、何しろ本星は遥か遠く、増援が到着前に冥王星前線基地は壊滅してしまった……なんて。
(3) 後にヤマトの艦載機となって大活躍するブラックタイガーなどの艦載機はなぜ登場しないのか
(2)の前に恐縮ですが、この謎についも上記妄想でいいのではないかと思います。或いは、艦載機がいくらガミラスに有効といっても、それはパイロットの腕次第であり、優秀なパイロットは一朝一夕では養成できません。その養成期間を稼ぐためにも(そしてパイロットを温存するためにも)沖田艦隊には艦載機を搭載できなかったとも考えられます。
(2) なぜ効果がない光線式の主砲を使用し続けたのか
これについては実に謎ですね。既にガミラスと交戦して6~7年経過しており、光線兵器が効かないことくらい十分承知していたはずなんですが……。一つ思うのは、実は沖田艦艦首の砲口らしき穴はヤマトの主砲であるショックカノンないしその前身にあたる兵器で、これはガミラスにも有効であったものの、ガミラス側もそれは既に承知しており、地球艦隊の正面には絶対出てこなかったという解釈はどうでしょうか。つまり沖田が射った旋回式の光線砲塔は実は副砲に過ぎず、主砲はヤマトでいう波動砲部分にあって強力なのですが、ガミラスに警戒されて発射のタイミングがなかったと。

地球側には波動砲登場以前から既に艦首に大口径の決戦兵器を装備し運用するという思想があったのではないでしょうか。ヤマトの艦首にも最初から大口径砲の設置が考えられていたところ、それが波動エンジンの導入により波動砲という超兵器にアップグレードしたと考えれば、波動エンジンの採用により急いで艦首に孔を開けたと考えるより自然な気がしますね。そしてガミラス戦役後に再建された地球防衛艦隊が、こぞって艦首に波動砲を搭載していた理由も、波動砲の威力に目が眩んだということもあるかも知れませんが、そもそも艦首砲搭載は地球防衛艦隊の長年の伝統だったせいであるということも考えられるのではないでしょうか。


それにしても全然効かない副砲など取っ払って、ミサイル思いっきり積んどけやという主張には対抗仕切れないなあ。前線ではミサイルの有効性を熟知していたのでミサイル戦艦への改装を強く要望していたにも関わらず、軍需産業側の事情で光線砲を生産し続けなければ(そして搭載し続けなければ)ならないといった「大人の事情」があったのかも知れませんが。
あるいはガミラス艦は高機動なので、ミサイルを命中させるのは至難の業で、雷撃戦の名手・古代守にして初めて有効な兵器とすることができたのであって、他艦ではミサイルを撃っても命中させることができず、光線砲同様無力であったという可能性もありますね。まあそれでも当てても効果がない光線砲よりは、当てれば撃破できるミサイルの方がまだましだと思いますが。

「さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち」に登場した白色彗星帝国には、ミサイル艦というのが登場していました。これが地球艦隊にあったなら。あるいはショックカノンの実用化・量産化が進んでいれば、もっと善戦できていたのかも知れませんが。実はショックカノンは南部重工業オリジナルの開発で、他社の横やりが激しかったとかね。地球防衛艦隊壊滅という悲報に接するに至ってようやくショックカノンがヤマトに採用されたとか。この辺、フォッケウルフが高性能なのにメッサーシュミットにこだわったドイツ第三帝国的な要因があったのかも知れません。
こうした妄想の展開を今後も時々やっていきたいなと思います。ますます訪問者が少なくなりそうですが……でもやりたいからやる!(笑)
本日もまた降雪情報なんてのが出てましたが、案の定雨が降っただけ。しかも朝には止んでました。それでも出勤時にはいかにも降りそうな気配だったので雨傘を持って出たのですが、その後は晴天でまったく邪魔者になってしまいました。そして今度は強風で電車の遅延。雪がダメだ風邪はダメだで、どんだけ蒲柳の質なのかと小一時間…。体罰教師の再就職先はJRの列車の整備とかどうですかね。車両を殴って教え込む。

さて戯れ言はこれくらいにして、今日は「中二病でも恋がしたいLite」のED、「漆黒に踊る孤濁覇王節」です。OPの「君へ」は先だって紹介しましたが、OPの切なさ一杯のバラードに対してこのEDのギャップは一体どうしたことでしょうか。どちらも作詞作曲編曲そして歌唱もZAQなんですが、なんなんだこのエンジェルフォールの如き落差は(笑)。ZAQ、あなたはもしや天才か天才に紙一重なのではないか?

ただ、歌詞はいわゆる「中二病」の人々がほざいている単語を並べた感じなので、あんまり著作権うんたらという配慮をしたくなくなりますね。故にがんがん引用してしまいます。
漆黒の(破っ)暁に(絶っ)虚空を切り裂いて世を穿て(斬っ)
さぁお別れだ(滅っ)花を手向けよう(葬っ)
りんぴょーとーしゃーかいじんれっつごー!

出だしからいきなりこれですよ。
うぅぅ…またあの夢か
頭が割れてしまいそうだ
今宵満月が麗しい
真実を映す瞳が疼き出す
邪王真眼の所有者は毎晩悪夢にうなされるようです。
私ならここにいるぞ
だけど近づくな制御できない…ッ!
「どっちやねん!」というセルフツッコミが入ります。
天が哭いて海が吠え私が最強だ
何故気付かない?これだから人間は…!

フフフフ…中二病の一族はいつも同じセリフを吐く……だから笑ったのだ。続けて2番ですよ。
なんだ…!?そこの髑髏は!?
私にしか見えてないのか
これは使いたくなかったが
仕方ない真の姿をお見せしよう
相変わらずだな無茶しやがって
ここは任せろ5秒で片付く
なんというか…もうね…これぞ中二病なセリフのオンパレードで絶句しますね。
気付いたか 格が違う
私こそ正義…神なのかもな!
闇を裂いて光舞って空が閉じていく
嗚呼、美しい
自由とは、なんなのだ…
お前こそ一体なんなんだと突っ込みたくなります。

選ばれしものは誰か?
まぎれもなくそりゃ私のことさ
静寂と熱情に抱かれたまま
その時が……来た
聞こえるか人間よ
これはもう末期症状ですね。社会復帰は…困難ッ……!!L5発症ッッ!!!こっちまで中二病的表現にはまってしまいそうです。
さあそれでは皆さん感染して貰いましょうか。
まずはED版。一番のみですがHD対応です。

http://www.youtube.com/watch?v=hDnGbFulITc
中二病キャラが総出演して躍ります。マミさん…それは「頭が割れてしまいそうだ」というよりは、「頭が食われてしまいそうだ」では…?



http://www.youtube.com/watch?v=GCt4NwoVCZY
フルバージョン。2番からはアニメの映像を使用しています。

http://www.youtube.com/watch?v=2DNOO7k5HVk
これはぜひカラオケで歌いたいですね。「太陽曰く燃えよカオス」の次ぐらいに。でも店員が飲み物やつまみを持ってきた後にしよう。ぜひそうしましょう(笑)。
連休明けは顔を食べさせたアンパンマンのように力が出ませんね。北朝鮮が地下核実験を行ったようです。あまり時事ネタは入れたくないのですが、本当に言うことを聞かない国ですね。しかし、孤立とか制裁(自業自得なんですが)を恐れずにやりたいことをやる、という姿勢は正直羨ましいです。

小心者のこちらとしては、ご近所の鼻つまみ者になるだけでびびってしまうのですが、世界でだもんなあ…
さて話は変わりますが、2月も中旬ということで、早春といわねばならない時期なのですが、真冬の歌でやろうやろうと思いながらズルズルと引き摺ってきた案件を消化したいと思います。牧野アンナの「Love Song探して」です。

1987年1月に発売された「ドラゴンクエストⅡ悪霊の神々」。Ⅲで爆発的な大人気となりますが、既にⅡでも入手は難しくなりつつありました。発売当日、開店と同時に近所のスーパーにダッシュして入手したのを覚えています。Ⅲは完全に入手し損ないましたけど。
ⅡはⅠに較べるとマップが飛躍的に広がりましたが、3人パーティーのバランスの悪さや敵モンスターの凶悪な強さなどで、シリーズ最難関の呼び声も高いですね。ドラゴンフライの群れに何度焼き殺されたことか…

まあゲームについては別途語るとして、ベルポイという町がゲーム内に登場します。魔物の攻撃を避けるため地下に作られており、対応する鍵がないと町に入れないというシェルターみたいな町なんですが、ここに「まちのうたひめアンナ」がいて、話しかけるとBGMが「Love Song探して」に変更されました。確か発売当時は「アンナを探せキャンペーン」が行われていたとか。「稲妻の剣を探せキャンペーン」もありましたねえ(遠い目)。
それよりもなによりも、ゲーム開始時の名前入力および復活の呪文(パスワード)入力の際の曲として覚えている人も多いのではないかと思います。実はこの曲、歌詞があって牧野アンナが歌っていたのです。そう、「まちのうたひめアンナ」は牧野アンナのことだったんだよ!

といっても「牧野アンナって誰?」という方も多いことでしょう。牧野アンナは1971年12月生まれで沖縄出身の元アイドルで、現在は振り付け師をしているようです。1983年に沖縄アクターズスクールに入学し、87年1月に「Love Song探して」でレコードデビューしました。92年にはアイドルグループ「SUPER MONKEY'S」のメンバーに選出、リーダーをつとめました。この「SUPER MONKEY'S」は、後にブレイクする安室奈美恵とMAXが参加していたグループですが、安室奈美恵をメインとして95年1月にリリースした「TRY ME 〜私を信じて〜」がロングセラーになるまでは、なかなか芽が出ませんでしたね。

牧野アンナ自身は1993年4月に引退し、沖縄アクターズスクールのチーフインストラクターとなって、多くの歌手・俳優・タレントの育成に関わりました。沖縄アクターズスクール出身者には、安室奈美恵・MAX・SPEED・DA PUMP、知念里奈、山田優、黒木メイサなどがいます。まさに多士済々。
何を隠そう、牧野アンナの父は沖縄アクターズスクール校長マキノ正幸で、祖父のマキノ雅弘は映画監督です。大叔父のマキノ光雄は映画プロデューサーで、曽祖父は日本映画の父・牧野省三。祖母は宝塚歌劇団の元娘役でのちに映画女優として活躍した轟夕起子。叔母は女優のマキノ佐代子。加えて長門裕之・津川雅彦兄弟も親族という錚々たる血族の一員なのです。
それでは歌詞です。
Love Song 探して うろついてる君が 今
真冬の交差点 一人 横切ったよ
さよならした恋を ただじっと抱きしめてる
月明かりさす 君の影を 私 信じられる
ね、真冬の歌でしょう?なにしろ「真冬の交差点」を横切ってますから。
青春の迷路で 迷っているのは
そうさ君だけじゃない
戦い続け さすらい続け
いつかきっと ここまで来て
ここまでってどこまで?と言いたくなりますが、ちゃんと話は2番に繋がります。
Paradise 教えてあげたいけど まだ早い
自分の手で 探しあてて欲しいのさ
風に吹かれては ただblueなため息さ
どうかしてる そんな君を 私 信じられる
涙の裏側が ハートのゴールさ
今は勇気を出して
戦い続け さすらい続け
いつかきっと ここまで来て
歌い手は、アレフガルドの創造者である精霊神ルビスなのかなという気がしますが、どうでしょうか。久美沙織が書いた外伝小説「ドラゴンクエスト 精霊ルビス伝説」なんてのがありましたっけ。「ロト伝説に遥か先立つ遠きいにしえの時代。ルビスはこの時、まだ、神ではなかった…。」とか。いのまたむつみの描くルビスは色っぽいですね。

そうえいば、メロディが千葉ロッテマリーンズの応援歌の1つ(「俺たちの誇り」と呼ばれる)として使用されているそうです。そっちの方で知っているという人も今では多いかも知れませんね。
それではYouTubeで聴ける「Love Song 探して」です。
本家牧野アンナが歌っています。解像度が低いのが残念ですが。

http://www.youtube.com/watch?v=kZ2t-DXVv_w
こちらは音のみですが、音質はずっと良いです。

http://www.youtube.com/watch?v=Nsv0uS5fD6A
アレンジバージョン。ジャズ風味が聞いています。HDです。

http://www.youtube.com/watch?v=d_tMl5XmeK0
オーケストラバージョン。なんとロンドン・フィル。

http://www.youtube.com/watch?v=j1LczVrOk88
ついでなんで千葉ロッテマリーンズの「俺たちの誇り」。歌詞は全然違うけどメロディは完全に一致ですね。

http://www.youtube.com/watch?v=QF3OLCRdAG0
俺たちの誇り千葉マリーンズ
どんなときも俺たちがついてるぜ
突っ走れ勝利のために
さあ行こうぜ千葉マリーンズ
ラーララーラララーラー
という歌詞を繰り返しているようです。
ハッピーマンデーは満喫でしましたか?私は満喫のために漫喫に行ってきましたが、今まで読んでいたバクマン!とかバキとかが終わってしまったらあんまりモチベーションが上がらず、3時間足らずで出てきてしまいました。GUN SLINGER GIRLもやっぱり残りは1巻だけで完結してしまいました。

そういえば道すがら年末ジャンボの換金を行ったのですが、9000円買って3900円の配当でした。宝くじで黒字になる日は来るのでしょうか?人生で一発どーんと大きい花火を打ち上げたいところなんですが。

さて、秋は一本(中二病でも恋がしたい!)しか見なかった深夜アニメですが、冬は豊作との下馬評もあり、何とか三本見ています。今日はすのうちいち早く半分の6話まで来た「まおゆう魔王勇者」をご紹介します。

「まおゆう魔王勇者」は、2ちゃんねるニュース速報(VIP)板のスレッド「魔王『この我のものとなれ、勇者よ』勇者『断る!』」を利用した即興小説として、2009年9月から11月にかけて発表されたものです。2ちゃんねる投稿作品の通例どおり、会話のみで構成され、固有名詞が極力使用されていません。
後に過去ログが有志の手によってウェブサイトにまとめられると、それを通して愛読者が増え、本作品に着目した有名なゲームデザイナー桝田省治が著者に接触し、商業出版上での刊行につながりました。刊行にあたり、小説版向けの総監修を桝田が務め、脚注・設定監修・地図作成を山北篤と細江ひろみが、イラストをtoi8(キャラクター原案・カバー・本文イラスト)と水玉螢之丞(キャラクター原案補助)が手がけています。

人間と魔族が戦争を始めて15年の歳月が流れ、ゲートから魔界に突入した人間軍は魔族の重要拠点を一つ攻略しましたが、その間隙を突かれて領土の一部を魔族軍に占領されてしまいます。極寒の南部では魔族と人間の小競り合いが頻発し、被害と混乱が非飛び地を苦しめていました。

強大な力を持つ「勇者」は、3人の仲間とともに魔族討伐に乗り出し、民衆の大きな希望となりましたが、なぜか勇者は仲間と離れ、たった一人で魔王を倒して人間世界を救うべく魔王の城に乗り込みます。そこで勇者を待っていたのは、人間の女性そっくりの「魔王」でした。
魔王は勇者と戦おうとはせず、勇者に自分のものとなるよう契約を求めてきました。なお戦おうとする勇者に、魔王は冷静に人間と魔族の状況を語り、現在の社会秩序が戦争に依存しており、魔王を倒しても根本的解決にならないことを説きます。魔王の願いは、終戦がもたらす破綻でも、戦争継続でもない、新たな可能性であり、そのために勇者の協力を求めていることを理解した勇者は、彼女との契約を受け入れます。二人は勇者と魔王という身分を隠し、一介の剣士と学者として、小さな村を拠点に世界の改革に着手を始めます……。

ということで、一見中世風ファンタジーながら、魔王は農業改革、教育、経済界との連携といった近代的な政策を次々と打ち出していきます。ジャガイモとかトウモロコシといった生産性の高い作物は、きっと異世界から入手したんでしょう。もちろん戦闘シーンもありますが、なるべく被害を出さない方向で鉾を収めさせようとしています。
一方勇者は、占領拠点での人間の傍若無人な振る舞いなどを見て、魔族と人間の双方の腐敗を粛正する役目を負います。その過程で様々な魔族の娘に好かれたりしているようで、魔王をやきもきさせてますが……
それではメインキャラの紹介を。
魔王(CV小清水亜美)

たれ目で赤い瞳がチャームポイントの第43代魔王です。人間そのままの姿をしています。黒くて長い角はただのカチューシャでした。腕力も魔力もなく、戦闘力は貧弱そのものですが、深い知識とグラマラスボディで勇者を魅了しました。ただ、本人は自身の肉体的魅力もそれを活かす技量もないと思い込んでいて、腹心であり親友でもあるメイド長からは胸が大きすぎたり皮下脂肪が多いグラマラスな体形から「駄肉」と呼ばれたりしています。

「図書館族」という高度な知識を持つ一族の出身で、人間と魔族の間にある多くの問題や矛盾に気付いており、種族の違いを超えて問題解決に取り組むため勇者に協力を求めます。人間界では「紅の学士」を名乗り、冬越し村の屋敷を拠点に技術改革や教育を行い、村に幸福をもたらしたことで村人たちから感謝され慕われています。

かねてからまだ見ぬモノである「丘の向こう」を求めており、共にそれを探しに行こうと勇者に持ちかけます。個人的な印象ですが、あみっけの演じるキャラは巨乳が多いような…。「咲-saki-」の原村和とかね。
勇者(CV福山潤)

卓越した魔力と戦闘能力(ガンパレード・マーチでいうところの“絢爛舞踏”ですね)を持つ、一騎当千の真の勇者です。幼い頃に光の精霊のお告げを聞いて剣や魔法の修行をし、3人の仲間たちと共に魔王討伐の旅をし、後に単身魔王城に乗り込みますが、魔王の説得を受け、魔王の提示した契約を受け入れて、世界を変える計画に協力することとなります。
元来は単純で深く考えない性格でしたが、魔王以下多くの出会いによって世界のありようについての理解を深め、戦闘しか取り柄の無い自分に苦悩したりします。勇者である事を秘匿するために人間界では「白の剣士」、魔界では「黒騎士」と名乗って活動しています。

人間・魔族を問わず女性にはモテるようで、魔王をしばしばやきもきさせますが、未だ童貞のままです。キャラデザインがいかにもドラクエチックですが、ドラクエ勇者と同様、剣と魔法をバランス良く習得しており、単独行動も余裕でこなしています。顔を見るとそうは思えないのですが、サシで勇者に勝ちうる者は、人間界はもとより魔界を捜しても見つかるかどうかわかりません。まあラストダンジョンに挑もうかという時期の勇者が強いのは当然ですが。
メイド長(CV斎藤千和)

魔王に付き従うメイド軍団の長です。魔王と同じ図書館族で、メイド学を専門とする変わり者。魔王の従者として家事からデスクワークに至るまであらゆる補佐をこなします。また、メイド姉とメイド妹にメイドとしての教育も施します。

雇用や従属ではなく己の意思で魔王に従っており、実質的な立場は対等です。魔王とは幼い頃からの主従関係にあるが、時には実の姉妹(圧倒的に姉の立場)のように接しています。

無数のメイドゴーストを従えています。メイドゴーストは様々な容姿をしており、メイド長の指示の下、魔王の周囲の世話や屋敷の清掃管理をはじめ、有事には屋敷周辺の探索や近辺警護などの任に就きます。
あみっけに対し、高橋名人ちわさんはあまり胸のないキャラが多いような印象があります。暁美ほむらとか藍華・S・グランチェスタとか邪神つるぎとかね。戦場ヶ原さんも羽川翼がいるせいかそっち系の話題にはなっていないような。
メイド姉(CV戸松遥)・妹(CV東山奈央)


魔王の屋敷へ妹と共に逃げこんできた農奴の娘です。後に屋敷のメイドとして働きながら、魔王の学問や勇者の懊悩に接することで、大きな精神的成長を遂げていきます。農奴であったことを知らない村人からは美人だとちやほやされています。

メイド妹は食いしん坊で、メイド長からは「ご馳走にかける執念は上級魔族を上回る」と言われています。2歳しか離れていないというのは本当なんでしょうか。10歳位離れてそうなんですが。
二人とも中の人は美人ですね。


女騎士(CV沢城みゆき)

勇者パーティーのメンバーの1人で、修道院出身の騎士です。剣技と回復・防御系の魔法を得意としており、勇者に恋愛感情を抱いていますが、勇者はその想いに全く気付いていません。勇者がひとりで魔王城に行ってしまった後、湖畔修道会の指導者となりますが、魔王が修道会への協力を求めてきたことで勇者とも再会し、協力していくことになります。魔族の司令官・南氷将軍を一騎打ちであっさり倒すほどの戦闘力を持っていますが、本人曰く勇者との旅の過程でそうなったとか。

他にパーティーメンバーは執事(CV銀河万丈)と女魔法使い(CV福圓美里)がいますが、執事は勇者と再会を果たしたばかりで、女魔法使いはまだ登場してきません。
斎藤千和同様、みゆきちも胸のないキャラが多いような印象が。あくまで個人的な印象ですが。え?ああ峰不二子ですか…あれはまだまだ増山江威子の印象が強烈でして(笑)。
冬寂王(CV平川大輔 )

大陸最南部の寒冷地域で、魔族の支配域と国境を接する「冬の国」の若き王。当初は「冬の王子」でしたが、父王の戦死により即位します。紅の学士(魔王)との接触を契機に国政の大改革を行い、国のあり方を変えようとしています。執事は彼の執事兼教育係となっています。
原作は読んだことがなく、物語はこれから後半になるので、今後も重要キャラ(特に魔族方面)が相次いで登場するのだろうと思いますが、オチを知らないので最後まで楽しませて欲しいです。とにかくキャストが豪華そのものですので、それに相応しい展開を期待します。

連休の中日、いかがお過ごしでしょうか。私は「グローランサーⅣオーバーリローデッド」の2周目をやっていたらまさかの同士討ち展開にwktk状態になって夢中でやっておりました。余裕ぶっこいていたらゲームオーバーになってしまい、はっと気付いてブログを書き始めたところです。ゲーム脳って怖いですねえ(笑)。あ、疑似科学であることは承知しております。
さて声優の日曜日。本日は声優界屈指のユーティリティープレイヤー、水橋かおりです。巴マミのCVといえば、「あああの人!」と思い当たる方も多いのではないかと思いますが、あの役は通常演じているタイプとは大分違っていたようですよ。

水橋かおりは1974年8月生まれで、北海道は札幌出身の道産子です。身長150センチは女性としても小柄な方ですね。子供の頃から音読が好きで、特に「」部分を読むときは張り切る子だったそうです。声優志望は声優という職業を知った中学生時代からだそうです。高校卒業後、単身上京して声優養成所で修行し、1996年にドラマCDで声優デビューしました。しかしデビューからしばらくは、端役を取れるか取れないかという厳しい状況が続いたそうです。やはり声優稼業は大変ですね。

2001年にNHKアニメカスミンで主役の春のカスミ役を得て知名度を上げ、21世紀に入ってからはすっかり売れっ子になっています。特徴的なのは、ゲームのCVが非常に多いことです。本人がやり込み要素のあるゲームが好きだということも影響しているのかも知れませんが、ゲームに使われた音楽がラジオ番組内で使用された際、的確に言い当ててスタッフを喜ばせたこともあるそうです。特に「日本一ソフトウェア」と関係が深く「魔界戦記ディスガイア」シリーズを中心とする一連の作品にはほぼレギュラーで出演しています。

2005年頃からテレビを見ていないそうです。テレビはあるけどアンテナ線に繋いでいないとか。そのため世間の話題に疎く、後藤邑子から「2008年はオリンピックが中止になる」というエイプリルフールの嘘を聞かされた時に、「今年はオリンピックイヤーなのか」というズレた驚き方をしたというエピソードがあります。
愛称は「みずはっしー」「カオリーヌ」「ミズハス」などがあり、基本的にどんな呼び名でも嫌がりませんが、なぜか「かおりちゃん」と呼ばれるのには異常に嫌悪感を示すそうです。趣味はドール収集で、コレクションは女の子ばかり100体を超えるそうです。ドールっていい趣味だと思うのですが、男が集めるとキモイんでしょうね。

声優としては、演じる作品やキャラクターに対して深く考察し、理解しようとするタイプで、作品へのコメントやスタッフとの対談の中で、その一端をかいま見せることがあります。また、ユーティリティープレイヤーの件ですが、一人3役・4役を平然とこなしてみせる器用さから出たもので、以下の動画を見れば、その際立つ便利屋っぷりがおわかりいただけるかと思います。
一人三役。委員長(沢井麻耶)、委員長の弟、委員長の母を演じています。同時に三人は出て来ないのが救いかも。

http://www.youtube.com/watch?v=To0C2aV33l0
一人四役。最終試験くじらのドラマCDより。ゆんゆんこと咲倉ゆんが脳内会議を行っています。

http://www.youtube.com/watch?v=b8OCYUkMtd4
それでは私の知っている水橋かおりの演じたキャラについて。例によって古い順です。
ラハール(魔界戦記ディスガイアシリーズ)

第一作は2003年1月に発売されたプレイステーション2用SRPGです。「史上最凶やり込みシミュレーションRPG」と銘打たれ、一般のSRPGと比べてやり込み要素が非常に多くなっています。例えばレベルの上限は、通常100程度のところ、なんと9999まであり、HPは4000万超、能力値は2000万超まで成長させることができます。私はとてもそこまでやれませんでしたが…

ラハールは主人公で、魔王クリチェフスコイと魔女見習いとして魔界に来た人間の間にできたハーフ悪魔で、父の後を継ぎ魔王を目指します。魔王の息子だけあって戦闘力は高く、魔界に侵攻してきた200万超の大艦隊を本気を出さずに1人で滅ぼせるほどです。

性格は、自己中心的・自分勝手・冷血と極めて悪魔的で、愛や優しさ、明るくて前向きな言葉、ムチムチした女が大嫌いです。愛を強く否定するのは、母親の死が関係していることが後に判明します。

家来のエトナ、天使のフロンと行動を共にして主要3キャラを構成していますが、事あるごとに「愛」を語るフロンを邪険に扱いつつも、次第に気持ちが変化してゆき、王としての度量や優しさを身につけていくことになります。言動は基本的にツンデレ。
アイ(ARIAシリーズ)

アニメのオリジナルキャラで、第一話に登場して灯里のゴンドラに乗ったことから友達になりました。コミックではその回はおっさんだったのですが、絵ずらの良さを考えて女の子に変更したのかも知れません。

アニメでは毎回灯里がメールを送る相手となっており(毎回のエピソードがその内容)、アイが感想を返しています。後頭部に結ぶ大きなリボンがトレードマークで、主に赤いリボンを使っているようです。

アニメオリジナルキャラなので原作コミックには登場しませんでしたが、原作最終話において初登場時の灯里達と同程度の年齢に成長した姿で、ARIAカンパニーにペアのウンディーネとして入社しました。まさかの逆輸入です。

アイと灯里の関係は、灯里とアリシアの関係に重ね合わされることが多く、例えばアイが食事をするのを微笑んで見ている灯里という姿は、かつて新人時代に灯里が食事をするのを微笑んで見ていたアリシアそっくりです。
里仲なるみ(キミキス)

「キミキス」は、2006年5月にエンターブレインから発売された、プレイステーション2用恋愛シミュレーションゲームです。メディアミックス展開もが極的に行われ、2007年には「キミキス pure rouge」というタイトルでアニメ化されました。実はこのゲームをプレイしていないのですが、「アマガミ」のおまけ「アマガミぬくぬくマージャン」で「キミキス」キャラが登場するストーリー編があるので知るところとなりました。

里仲なるみは主人公の一つ年下で、明るくて元気がいい後輩です。妹の菜々と仲良しで、一緒に行動していることが多いようです。実家は讃岐うどん屋で、家庭部に所属していますが、友人達と一緒に部内にうどん同好会を結成し、毎日うどんを作っています。

家業を継いで祖父を支えることが夢です。菜々の兄ということで、主人公には最初から好意的で、公式サイトでのキャラ紹介には、“好きなこと:うどん・先輩・マンガ”となっています。

いつも明るく元気いっぱいで、失敗してもくじけません。好きな人とはいつも一緒にいたいタイプだそうです。160センチ台の多いヒロイン候補達の中では身長147センチと最小で、水橋かおりよりも小柄です。しかし妹の菜々は146.5センチとさらに小さかったりします。
雪(ドリームクラブシリーズ)

「ドリームクラブ」は2009年に発売されたXbox 360用恋愛シミュレーションゲームです。主人公は“ピュアな心の持ち主だけが入店できる大人の社交場”「DREAM C CLUB」の会員となり、1年の間に店で働く「ホストガール」との恋愛をすることが目的となります。

雪(せつ)は、カリスマパティシエを目指す、非常に幼い容姿のホストガールです。一人称は「セッちゃん」で、周囲からも愛称として呼ばれています。

見た目も言動もとにかく幼いですが、当然ながらお酒を飲める年齢に達しています。しかしアルコールには滅法弱いようです。無邪気な性格故、悪意無き毒舌を容赦なく浴びせてくる等、内面の幼さもかなりのものですが、当人は子供扱いされることを大変嫌っています。

「ドリームクラブ」は、オーダーでカラオケをリクエストすることで、ホストガールにステージで歌ってもらう事ができます。ホストガール全員にはそれぞれ持ち歌が設定されているのですが、雪の持ち歌は「Oh!Mama Go To」…オママゴト…。
それでは持ち歌「Oh!Mama Go To」を歌う雪を動画でどうぞ。

http://www.youtube.com/watch?v=z1t_hhmDeko
気に入った方は酒が入ったほろ酔いバージョンも。なぜかスクール水着で歌っています。アグネスがやって来そうな気配がありますが、当然彼女は20歳を超えているので、「合法ロリ」で問題なしです。そうは見えませんけど(笑)。

http://www.youtube.com/watch?v=o3P3xxy4Um4
七河瑠依(ときめきメモリアル4)

「ときめきメモリアル4」は、2009年12月に発売されたPSP用恋愛シミュレーションゲームです。瑠依はなるみから一転して身長169センチとやたら背の高いキャラです。主人公の友人である七河正志の双子の姉で、「ときめきメモリアル2」の舞台であるひびきの高校に通っています。

時折正志に変装してきらめき高校に登校してくることがあり、何度か下校時に会話すると攻略できるようになります。明るくテンションの高い性格で、かなりのおたくでもあり、同人誌制作やメイド喫茶のアルバイト(源氏名「るいるい」)などをしています。

隠れキャラの一人であり、伝説の樹の下で告白する代わりに、自身の通うひびきの高校の伝説の鐘の下で告白します。また別の高校に通っているため、爆弾の影響を受けることがありません。

なお彼女と仲良くなると、弟の正志が迫ってくるウホッなイベントが発生しますが、夢オチなので一安心。それにしても正志は180センチあるので、いくら瑠依の背が女の子としては高いと言っても、一目でバレそうなものですが、主人公以外誰も気付かないというのが凄いです。「きらめき高校」では鈍感力が養成されるようですね。
巴マミ(魔法少女まどか☆マギカ)

「魔法少女まどか☆マギカ」については昨年7月に延々考察を行っており、巴マミについても7/9-11に、他のキャラは2回のところ、3回もかけて考察を行っているので、よろしかったらそちらもご覧いただければと思います。故に詳しいキャラ説明は省いてしまいます。

少年役(ラハール。1313歳ですが魔族なのでまだまだ小僧)、ロリキャラ(アイ、なるみ、雪)とは違う、年齢より大人びた感じの役で、はっきり言ってロリキャラではない高校生の瑠依より精神年齢は上な感じがしますね。

物語冒頭、魔女の結界に巻き込まれた主人公鹿目まどかとその親友美樹さやかの窮地を救い、2人の相談役となって魔法少女の存在と契約することの覚悟を説きます。1~3話はマミ編とでもいうべき展開になっています。

魔法少女としては珍しく、人々を魔女や使い魔の脅威から守るために戦い続けてきた子で、まどかとさやかに大きな影響を与えることになりました。しかし頼れる先輩を演じていたものの、心の内には強い不安や孤独を抱き続けていました。一緒に戦うというまどかの決意を聞いて不安は払拭され、マミの心は歓喜に満ちますが、皮肉なことに直後の「お菓子の魔女」との戦闘で呆気なくも凄惨な最期を遂げてしまいます。魔法少女を象徴するような人物で、彼女の「退場」によって物語の本質が徐々に明らかになっていきます。

早々の退場にも関わらず、ファンの間で高い人気を有する彼女は「マミさん」の愛称で呼ばれ、彼女の戦闘シーンで流れるBGMは「マミさんのテーマ」と呼称されており、「劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [前編] 始まりの物語」の挿入歌である「未来」はこのBGMを元にした日本語の歌詞になった曲となっています。魔法少女の中で一人だけ必殺技名を連呼したため、「中二病」キャラとされることもしばしば……
PSP版ゲーム「魔法少女まどか☆まぎかポータブル」のおまけ動画には、水橋かおりが巴マミを操ってお菓子の魔女と戦う場面が収録されています。水橋かおりがキャラのセリフを言ったり、ティロ・フィナーレと叫んだり(隣でまどか役の悠木碧が喜んでます)、なかなか面白いです。リベンジは出来るのか!

http://www.youtube.com/watch?v=o0jy9gyg1A0
年齢を重ねるほどに若々しいとも噂されるミズハス、低予算なゲームでは取りあえず確保しておきたい頼れる声優さんですね。

今日も寒いですね。真冬より立春後の早春の方が寒い気がします。立秋後の初秋がくそ暑いのと同じでしょうか。日が長くなってきたのは感じますけどね。
さてギャルゲーの土曜日。本日は「やるドラシリーズ」第一弾の「ダブルキャスト」です。

「もしドラ」はご存知の方も多いでしょうか、「やるドラ」はどうでしょうか。「やるドラ」は、「見るドラマからやるドラマへ」をキャッチフレーズに、映画やOAVのように、ストーリーがすべて映像と音声だけで進行するアニメーション・アドベンチャーゲームです。時折現れる選択肢をプレイヤーが選ぶことで話の筋が変わっていき、エンディングも大きく変化します。

「ダブルキャスト」は「やるドラ」シリーズの1作目で、1998年6月にプレイステーション用として発売されました。記憶喪失の美少女と出会った主人公の周囲で起こる奇妙な事件や現象をめぐる、サスペンス仕立てのドラマです。

ちなみに「やるドラ」シリーズは、四季に合わせて4作が連続リリースされました。その中で「ダブルキャスト」は夏に該当し、各種ホラー映画の要素を含んだストーリー、凄惨なバッドエンドなどが特徴となっています。また、シリーズの中では選択肢が狭い方で、初めて遊ぶ人でも比較的迷うことなく簡単にゲームを進めることができるとされています。

ストーリーは、
大学の映画研究部に所属したばかりの主人公は、夏休みも近いある日、飲み会で酔いつぶれてしまいます。主人公を介抱してくれたのは、赤坂美月と名のる女の子でしたが、彼女は何故か自分の名前以外の記憶を全て無くしていました。そして記憶が甦るまで主人公と同居することになります。

やがて映研では自主制作の映画のヒロインとして美月を抜擢することになります。しかし、その映画のシナリオ『かこひめの寝屋』は、かつて映研が撮影中に死者が出たことで何年もの間封印されていたという、曰く付きのものでした。

シナリオにまつわる不気味な伝説。そして赤坂美月と主人公たちの周りに起こる奇妙な出来事の数々。果たして主人公のあなたはどういう選択をし、どういう結末を迎えることになるのでしょうか……
といったところでしょうか。

キャラデザインは後藤圭二。

「機動戦艦ナデシコ」

「ゲートキーパーズ」
などのキャラデザインで有名ですね。目がまん丸に近いのが特徴的。どちらかというと可愛らしいデザインなのですが……

バッドエンドで一瞬だけ見える顔。こんなに怖いなんて!
それでは登場人物です。
主人公
名前設定の出来ない「僕」です。映研の新人部員で、愛称は「新人くん」。容姿や性格は至って平凡で、キスシーンの撮影に昂奮し、鼻血を噴水のように噴き上げながら倒れてしまうほど女性には奥手です。映研の飲み会で酔い潰れてゴミ捨て場で寝ていたところを美月に介抱され、お礼代わりにコーヒーを奢って雑談しているうちに美月の境遇を知り、彼女を居候させることになりますが、主人公自身が旅行中で不在の叔父の家に下宿の身です。居候が居候させるというのもスゴい話です。
赤坂美月

9月30日生まれ。身長160cm、体重44kg(体重だ公表されているのは珍しいです。自信ありということですか)、スリーサイズはB87/W58/H82。血液型はO型。

本作のヒロインで、一人称は「ボク」。行き倒れの主人公を介抱したことが縁で知り合い、彼の家へ転がり込むことになります。その後、『かこひめの寝屋』の主演女優に抜擢されます。 食欲旺盛で、主人公との同居中の家事全般もそつ無くこなせる才色兼備の女の子。

本人が自覚する以上に色気があり、主人公を度々嬉しがらせつつも困らせることになります。パンチラなどのセクシーシーンも多く登場して目の保養(笑)。「赤坂美月」という名前以外の記憶が一切失っており、素性なども謎に包まれていますが、普段は明るく振る舞っています。
篠原遙

8月4日生まれ。身長162cm、体重46kg、スリーサイズはB86/W60/H81(ダブルキャストの女性キャラはBに対してHが小さめな傾向ですね)。血液型はA型。

映研部部長で、口元の小さなホクロがチャームポイントの美人です。良家の一人娘だが、お高く止まらない江戸っ子で気立ても良い先輩です。元々映画に興味があったわけでもなく入部したところ、物語開始の前年に当時の部長がとある理由から失踪したため、人望の高さから部長の座を引き継ぐことになりました。目下、主人公のことが少々気になってきている様子です。怪談が苦手。
楠木翔子

3月29日生まれ。身長155cm、体重45kg、スリーサイズはB84/W58/H80(やっぱり柳腰ばかりですね)。血液型はB型。

主人公と同期の新人部員でメイク担当です。四角く赤いフレームの眼鏡を掛けています。素顔でも美月や遥に引けを取らない美人ですが自覚はなく、自分自身より他人を美しくすることを第一に考えるタイプです。

本当は海外での本格的なメイクの勉強を希望していましたが、親に反対されて普通の大学へ通いながら日々勉強に励んでいます。番外編では、主人公と交際する展開になる場合もあります。奥手そうな外見とは裏腹に、恋愛経験については美月や遥より豊富という噂もあります。ジェノサイド編では滅多刺しにされた挙句、死体を目の当たりにした遥がその場で嘔吐してしまうほどの惨死を迎えます。腕の位置とかおかしくね?みたいなことを考えると怖い考えになってしまいますよ。
野郎共は簡潔に。
二村秀樹

主人公と同期の新人部員で丸く黒いフレームの眼鏡が特徴のカメラ担当。本当は演出を志望しています。主人公とは仲の良い友人で、 実は遙のことが好きで狙っています。バッドエンドではかつて映研で起きた事件の真相を知っており、狂気的な一面を覗かせてくれます。

ほら、怖い。
佐久間良樹

映研部員ではありませんが、容姿を買われて主演男優に抜擢されています。プレイボーイと噂されているが、実際は女性には常に真剣で、相手が変な期待をして近付いてくる方が多いそうです。ある理由から調査の末に真相を知ることになります。
剛田豪

主人公の先輩の映研部員で、元はプロレス同好会に所属。バッドエンドになった場合、元ライバルで現相方の花園と共に登場し、一言アドバイスを送ってくれます。
花園雅美

主人公の先輩の映研部員で剛田と同じく元はプロレス同好会所属。バッドエンドの際に行われる寸劇では、剛田に「うむ、その通り!」と合いの手を入れています。

2005年にPSP版が発売されており、2009年にはダウンロード販売されているので、まだまだ現役ソフトですね。なのでネタバレは極力避けましたが、私が外国暮らしをする際に、大量に買っていった(ゲームソフトの大人買いというのはあの頃くらいですが)プレステソフトの中の一本でした。
とにかくバッドエンドの「ジェノサイド編」のインパクトが強いです。(1)から(6)くらいまである一連の「狂気」というバッドエンドのことですが、包丁を持たせたら世界一ィィィ!!な強さを見せるあのキャラが怖すぎます。
外国で金曜日の夜に同僚夫妻が自宅を訪れた際(確か一緒に外食した後、家で休んでいってと誘ったと思います。色々な意味でそういうことができる余裕があったんですね、その頃は)、興味を引いたようなのでお貸ししたところ、そのご夫妻は帰宅後土曜日の朝まで徹夜でプレイしたそうです。これが若さか……

私は試験勉強でもゲームでも麻雀でも徹夜はしたことありませんでした。どうしても3~4時になると「寝なければ!」という脅迫観念に囚われますし、実際眠くて仕方がなくなります。布団に入って目をつぶっても眠れなかったということはありますが、あれって本当に一睡もしていないのかどうかはよく分かりませんね。自覚ないままにちょっとは眠っているかも知れないし。
やー今日は冷えますね。久々に冬が逆襲に出てきたなという感じの帰り道でした。しかし寒いぶん、星の輝きも一層冴え冴えとして美しかったです。冬の月と星のきりっとした輪郭と輝きが好きですが、春の朧月というのもまたそれはそれで風情があるんですよね。四季のある国で良かった良かった。
さて、明日から三連休という方も多いことでしょう。しつこいですがやらせていただきます。

みっちゃんは、これからも連休が有るときは使い続けますよ…ボケて忘れなければですが。
これまで金曜日に開催してきた「コミック版秒速5センチメートル精読会」ですが、先週でめでたく最終回を迎えました。よし次は同時に買った「コミック版ほしのこえ」の精読だ!と思ったのですが、よく考えたら本家である映像版の「ほしのこえ」を紹介していなかったので、まずは前段として映像版の紹介をしたいと思います。コミック精読は来週からということで。
「ほしのこえ」「雲のむこう、約束の場所」「秒速5センチメートル」で新海誠の初期三部作が構成されていると断言しても、異論はあまりないと思います。三作に共通するのは、“時間と距離に引き裂かれる男女”を描いているという点で、その集大成が傑作「秒速5センチメートル」になるのだと思います。

「ほしのこえ」には正式には“-The voices of a distant star-”(遠い星の声)というサブタイトルがついていますが、以後「ほしのこえ」のみの表記とさせていただきます。本作は、2002年に公開された25分のアニメーション映画で、新海誠にとっては「彼女と彼女の猫」(2000年公開)に続く自主制作第二弾となります。小説版やコミック版が出ているところは「秒速5センチメートル」と同様ですね。

「彼女と彼女の猫」は5分と短い作品ですが、「秒速5センチメートル」における貴樹のモノローグ「ただ生活をしているだけで、悲しみはそこここへ積もる。 日に干したシーツにも、 洗面所の歯ブラシにも、 携帯電話の履歴にも。」を地で行くような日常の悲しみ・寂しさ・温もりなどが描かれているので、新海誠のルーツといえる作品なのですが、「ほしのこえ」以降の作品ほどのメッセージ性はないのと、あまりにも短編であることから、ここでは三部作とは切り離して扱いたいと思います。あ、登場する猫「チョビ」と「ミミ」は三部作にも登場してきます。

「ほしのこえ」は、フルデジタルアニメとなり、「彼女と彼女の猫」の5倍の長さになりましたが、監督・脚本・演出・作画・美術・編集を新海誠が殆ど一人で行なっています。第1回新世紀東京国際アニメフェア21公募部門で優秀賞を受賞し、実行委員会委員長の石原慎太郎都知事(当時)から「この知られざる才能は、世界に届く存在だ!」と絶賛を浴びました。他にも 第7回アニメーション神戸・第6回文化庁メディア芸術祭 デジタルアート部門特別賞・第34回星雲賞(メディア部門)・第8回AMD AWARD BestDirector賞など様々な賞を受賞し、個人制作のアニメーションとしては他に類を見ないほどの評価をされています。ほとんど一人で作成したという事実も、こうした評価に相当の影響を与えていると思います。

先ほど述べたとおり、三部作は時間と距離に引き裂かれる男女を描いていますが、引き裂かれる理由に関しては、「ほしのこえ」が最もSF色が強く、ずばり光速の壁と「ウラシマ効果」によって引き裂かれます。「雲のむこう、約束の場所」(三部作では一番長くて91分もあります)では、違う歴史を持つもう一つの日本・世界や、平行世界との交信といったSFガジェットが扱われており、原因不明の睡眠障害で眠り続けるヒロインは、平行世界に精神が閉じ込められるという形で主人公と引き裂かれています。「秒速5センチメートル」はご存知のとおり、SF的要素はほとんどなく、日常生活の過ごす中で時間と距離に引き裂かれていくという哀しい恋を描くことに成功しています。そして、“時間と距離に引き裂かれた男女”がどうなるのかについては、前二作では持てたハッピーエンドか?という淡い期待を見事に粉砕してくれたのでした。

「ほしのこえ」のストーリーですが、2039年、火星のタルシス台地で異星体の遺跡を発見した人類はそのオーバーテクノロジーを入手することで科学技術を格段に進歩させますが、調査隊はタルシアンと呼称されることになる異星体の攻撃で全滅してしまいます。人類は国連宇宙軍を組織し、ワープ可能な宇宙戦艦と人型機動兵器「トレーサー」を開発します。

2046年、中学三年生の長峰美加子と寺尾昇は相互に淡い恋愛感情を抱き、同じ高校に進学することを夢見ていましたが、美加子が適性検査によって「トレーサー」のパイロットに選ばれたことで離ればなれになってしまいます。旗艦「リシティア」に乗り込んだ美加子は、携帯で昇とメールのやりとりを続けますが、火星・木星・冥王星と地球から遠ざかるにつれて光速の壁によってメール送信の時間が長くなるようになり、ついにはタルシアンの攻撃により8.7光年先のシリウス星系にまで赴くことになってしまいます。

シリウス星系の惑星アガルタで、美加子は届くのに9年近くかかるメールを送信しますが、タルシアンの攻撃を受け、ただ一隻となってしまった母船「リシティア」を危機から救うため、ビームサーベルのリミッターを切るという危険を冒して……

一方、地球で美加子を待つ昇は、その間にとっくに成人しており、ある目的のために軍への入隊を希望します。彼の目的とは……
といったところでしょうか。映像版では人間キャラは美加子と昇のほぼ二人だけですが、花苗的(あるいは水野さん的)キャラがちょっとだけ出てきます。CVは、なんとオリジナル版では新海誠自身が昇を演じていますが、おそらく声優版を見た方が無難でしょう(笑)。


惑星アガルタにおいて、美加子は美加子の姿をしたタルシアンと会話しますが、そのシーンはエヴァンゲリオン第23話「涙」での綾波レイとレイの姿をした使徒との会話を思い出しました。「貴方たちに託したいの」という言葉とは裏腹に執拗に戦闘を仕掛けてくるタルシアン、その真意とは?これについては映像版でははっきりしないのですが、コミック版では理由が判明します。

今より30年以上先の未来だし、オーバーテクノロジーも入手しているのに、携帯だけは現在よりちょっと古い感じなんですよね。もっとも(母船の支援があるのでしょうが)恒星間でもメールできるんだから本当は凄いメカなのかも知れません。あと惑星アガルタ、生命に充ち満ちすぎです。楽園かここは(笑)。

コミック版はサブキャラも増えて、ストーリーにも若干の変更がありますが、「秒速5センチメートル」と同じく映像版より詳細な描写が入るようになっています。
ということで、映像版は皆さん各自で予習していただくとして、来週からコミック版の精読会を始めますので、よろしくお願いします。
早いもので2月に入ってもう一週間です。次第に伸びていく日没に春の予感を覚えますね。でもそれは花粉の予感でもあったりして。今年は昨年の7倍とかいう恐ろしい噂もあります。私はこれまではせいぜい目がかゆいとか花がむずむずするとかいう程度で済んでいたのですが、花粉症というやつはある日いきなり来るなんてこともいいますよね。いつかその日がが来るのだろうか、来るならお迎えが来てからにしてねと願ってやみませんが。
さて、本日の記事です。今日は浅田次郎の連作短編「霧笛荘夜話」です。

もやは国民的作家と言っても過言ではない浅田次郎を今さら紹介するのもなんなんですが、多分このブログでは初めて取り上げるので、とりあえずざっと履歴を。浅田次郎は1951年12月生まれで、東京都出身。陸上自衛隊に入隊し、その後様々な職を転々としながら投稿生活を続け、1991年に「とられてたまるか!」で作家としてでデビューしました。その後95年に「地下鉄に乗って」で吉川英治文学新人賞、97年に「鉄道員」直木賞、2000年に「壬生義士伝」で柴田錬三郎賞、06年に「お腹召しませ」で中央公論文芸賞と司馬遼太郎賞、08年に「中原の虹」で吉川英治文学賞を受賞悪しています。
映画化、テレビ化された作品が多い他、エッセイも多く執筆しており、まさに日本の大衆小説の伝統を受け継ぐ代表的な小説家といえるでしょう。様々な職業を転々としたなんていうところは、私の好きな半村良と似た経歴ですが、そういえば両者に共通しているのは、小説の語り口が抜群に上手いと言うことですね。経験ってやっぱり財産なんですね。
私もこれまでに「鉄道員」「活動寫眞の女」「壬生義士伝」「沙高樓綺譚」「草原からの使者」「椿山課長の七日間」「五郎治殿御始末」「憑神」「天切り松」シリーズなどを読んで来ました。じゃあ図書館で作者買いならぬ作者借りをしているのかといえば、実はそうでもなくて、この人のギャンブル系、アウトロー系はあんまり好きじゃないのです。「オー・マイ・ガアッ!」は途中で読むの止めちゃいましたし。

それはともかく、今回の「霧笛荘夜話」は面白く読みました。例によって文庫本裏表紙の内容紹介です。
とある港町、運河のほとりの古アパート「霧笛荘」。法外に安い家賃、半地下の湿った部屋。わけ知り顔の管理人の老婆が、訪れる者を迎えてくれる。誰もがはじめは不幸に追い立てられ、行き場を失って霧笛荘までたどりつく。しかし、霧笛荘での暮らしの中で、住人たちはそれぞれに人生の真実に気付きはじめる―。本当の幸せへの鍵が、ここにある。比類ない優しさに満たち、心を溶かす7つの物語。
うらぶれた港町のどん詰まりにある場末のボロアパート「霧笛荘」は、半地下と中二階という妙な構造の建物で、それは過去に後ろ暗い用途で使われていたことを示唆するのですが、今は纏足の中国人老女が管理しています。全6室のそれぞれの部屋に澄んでいた6人の人となりを語り、さらには地上げ交渉にやって来た元銀行員の不動産業者の話を加えた計7編からなる連作短編です。

実は同名のCDミニアルバムが出されていて、タイトルは各短編の表題そのままに、各短編のイメージから作曲された7曲から構成されています。「映画音楽」ならぬ「書籍音楽」とでもいうべきでしょうか。人気の美人ヴァイオリニスト高嶋ちさ子なんかが参加しています。
本書のテーマは、中国人老婆が言う「不幸の分だけの幸せは、ちゃんとある。どっちかが先に片寄っているだけさ―」らしいです。女優の小雪は「たった1%の幸せでも、懸命に生きている人たちがいる。心の中に、大事な者を芽生えさせてくれた気がします。」と言っています。最終話の不動産業者の元銀行員が訪れた時は、全室埋まっていて全員顔を揃えるのですが、実はそれは過去の話で、今はどの部屋も空き家になっているようです。
各短編の主人公は、必ず隣室(或いは上の階)の住人との関わりが描かれて、次の話ではその住人が主人公になっていきます。「不幸の分だけの幸せは、ちゃんとある」との言葉通り、第一話の主人公・千秋はすったもんだの挙げ句今ではそれなりに幸せに暮らしているようです。しかし、逆に「幸せの分だけの不幸も、ちゃんとある」わけで、千秋の自殺を防いだ隣室の眉子は、人の幸せを粉々に砕いてしまったけじめをつけて自ら命を絶ちます。それを(自覚せずに)気付かせたやくざくずれの鉄は、上の階の四郎のために罪を被って刑務所に行き、ギタリストの四郎はそんな鉄の犠牲を知らずに亡き姉への思慕を胸にスターになっていきます。その隣のオナベのカオルは四郎の姉に扮してくれたりと世話焼きですが、女の捨てた男以上の男らしさの故か運河に浮かぶことになり、その弔いを一人で行った特攻隊くずれの老マドロスは、遺書を送ったことで死なせてしまった恋人のことを胸に抱いたまま生きています。
そうして見ると、多分今比較的幸福なのは千秋と四郎だけで、眉子とカオルは死に、鉄は刑務所。日がな一日ロッキングチェアでパイプをふかしてブランデーを舐めていたというマドロスも幸福だったわけではないようです。不幸と幸せの釣り合いはちょっと取れていない感じもしますね。
最も、はっきり語られていないながら、千秋の過去は多分不幸そのものらしいので、そのバランスを今取っているかも知れません。四郎も美しくて一番の理解者だった姉(石ノ森章太郎のお姉さんみたいです)を亡くしていますし。いいことのなかった彼女の願いを叶えるためにも多少は売れていい目をみなくては二人分の不幸とは釣り合いが取れないでしょう。
一方、眉子は何不自由のない生活から、ほんの些細な切っ掛けで突如として大きくはみ出してしまった人で、傍目にはずっと幸せできた以上、何の罪もない夫や子供を捨てて傷つけたということへのけじめをつけたことになるのかも知れません。鉄は…まあ納得ずくなので、獄中にあっても傍目ほど不幸とは思っていない可能性が強いです。
残ったカオルとマドロスですが、この二人は幸せってあったのでしょうか。カオルは若い頃不幸だらけで、オナベになってからは個人的には幸せだったのかも知れません。そういう意味では霧笛荘在住時代が死の直前まで幸福だったといえるかも知れませんが、マドロスは一貫していいことがなかった感じがします。それともマドロスになって霧笛荘の世話役として皆の世話を見ていることがこの人にとっては幸せだったのでしょうか。
マドロスに千秋がからめば、ちょうど一周できるのですが、そうはなっていない代わりに、地上げ交渉に来た元銀行員が会社をクビになってマドロスの店を継いでいるようです。
ただ、立ち退き料500万を提示されても誰も動かないっていうのはちょっとリアリティーに欠けるような気がします。仮に6人で固く誓い合って申し合わせても、一人二人は脱落してしまう、そういうのが本当の人間の弱さのような感じがするのですが。
一番好きなキャラは、四郎の回想にしか出てきませんが、北海道の四郎のすぐ上のお姉さんです。足が悪くて田舎に埋もれていますが、色が白くて髪が黒くて誰よりも美しいそうです。そりゃ姉弟でもキスくらいしたくなるわ。というかよくそこで踏みとどまれたな四郎、と褒めてやりたいです。この人が心の中に生きている限り、四郎は大丈夫かなという気がします。
一方、眉子(本名吉田よし子)は、下手をすると

と言われかねないかも知れません。霧笛荘での暮らしは楽しかったかも知れませんが、家族の捨て方がひどすぎです。道を踏み外す理由も「え?そんなんで?」という感じで


鹿目まどかならずとも「あなたの言っていること、ついていけない。全然納得できない。」と言いたくなります。「魔法少女まどか☆マギカ」でいえば、詢子さんがいきなり家を出て失踪するようなもんですからね。「何が不満だ。だったら代わってやんよ!!」と思う人が世界には1億人位はいるかも。私もその一人。

ね、昨日言ったとおりでしょう(ドヤ顔)。大騒ぎしたわりに全然大した雪でなくて。そのくせ勝手に前日に運行3割削減したJRは、そのせいで混雑して遅延したという責任をどう取ってくれるのでしょうか。こんなことなら通常運転しておけば良かったのに。ドアを開けっ放しでいつまでも停車していたから寒気で全身がガタガタいいましたよ。風邪のせいかも知れないけど。プンスカ!
さて、話は変わって本日は初めて読む作家、垣谷美雨(かきや みう)の「禁煙小説」です。

垣谷美雨は兵庫県出身、1959年9月生まれで明治大学文学部文学科(仏文学専攻)卒業後、ソフトウェア会社勤務を経て、2005年に「竜巻ガール」で第27回小説推理新人賞を受賞しました。2008年に刊行した「リセット」は、昨年9月に「リセット~本当のしあわせの見つけ方~」というタイトルでMBS系でドラマ化されています。

鈴木保奈美、高島礼子、坂井真紀という40台女性が頭の中はそのままに17歳に戻って人生をやり直すという面白そうな話です。若き日の鈴木保奈美は志田未来が演じるんですね。

「禁煙小説」は原題は「優しい悪魔」で、2008年に刊行されました。2011年に双葉文庫から出版される際に「禁煙小説」と改題されたようです。そのものずばり、禁煙に挑戦する話です。

「優しい悪魔」とは、当然タバコのことなんですが、私的にはキャンディーズの歌を思い出してしまいます。あっちは「やさしい悪魔」で、恋人のことを悪魔にたとえているようですが。歌う際のコスチュームが、当時は話題でした。今見ると別に大したことはないんですけど。

文庫版裏表紙の内容紹介は、
どこに行っても喫煙者は肩身の狭い時代になった。主人公の早和子は、禁煙にチャレンジしつづけて二十年経つが、未だにタバコへの依存から抜けられない。しかし会社の数少ない喫煙女子社員が次々に禁煙し、いよいよ早和子も本気を出すことに。禁煙本も禁煙ガムもニコチンパッチも挫折した彼女だが、意を決して禁煙外来の門を叩く。果たして早和子は禁煙に成功するのだろうか。
となっています。私はそもそも喫煙したことがないのですが、本書前半を読むと禁煙したい喫煙者の苦悩がよく判ります。止めなきゃと思えば思うほど吸いたくなるというところは、まさに「優しい悪魔」です。
主人公の早和子は40代の兼業主婦です。夫が絵本作家崩れでカルチャースクールの講師などをしていますが、稼ぎが良くないので家計の主力を担っています。一人娘の日香里は背が高くて美人なので中学生の頃からモデルとして働いています。
夫もタバコを吸っているとし、娘も特に咎めているわけではないのですが、早和子は喫煙習慣から脱したいと常に思っていて、何度も禁煙を試みてきたのですが、毎回挫折してきました。そんなに吸いたければ吸っていればいいじゃないかと思いますが、世間の風当たりの厳しさはなかなかのものがあったようです。
オフィスが全室禁煙になって、タバコを吸うならビルの外の喫煙所(灯油の空き缶が灰皿替わり)まで行かなくてはいけないのですが、一時間に一回も行っていれば上司や同僚の視線が痛い(実際非難しているかどうかは別として、非難されていると感じてしまう)。学校のPTAに参加しても女性喫煙者はほとんどいないので学校全体が禁煙となり、禁断症状に苦しむ彼女は同級生のお母さんたちと一緒にお茶することもできずに喫煙場所を求めて血眼にならなければならない。そして受験関係の情報交換ができないことを娘に申し訳なく思います。
そうこうする中、世間の禁煙状況はさらに厳しくなり、禁煙タクシーや喫煙席のない喫茶店も登場、ますます早和子の肩身は狭くなっていきます。ひょんなことから、駅で痴漢を捕まえていた凜々しい女性が禁煙外来の医者であることを知り、最後の手段として彼女の元を訪れることになるのですが……
実は医者のアドバイスは結局彼女の喫煙習慣を打破することはできませんでした。同居する夫(早和子ほどは吸いませんが禁煙は諦めています)がすぐそばで吸っているというのも環境的には良くないですし。しかし、会社の夏休みの9日間間、夫も娘も仕事が忙しいので自分一人となるこの一週間を全力で禁煙に充てたらどうか?と早和子は考え、実行することにします。
作者の垣谷美雨自身が禁煙経験者なのだそうですが、それだけに後半登場する早和子の禁煙日記は非常にリアリティがあります。こんなにも苦労しなければならないのなら、本当に喫煙習慣がなくて良かったなと胸をなでおろしたいところです。娘も母の姿を見て「私は絶対吸わないよ。お母さんがやめられなくて苦しんでいる姿を見てると、絶対吸えない」と言っています。この日香里ちゃんが実に良い子なんですよ。
で、タバコをやめるとどうなるかというと、運動しても息が切れない、肌が綺麗になる、深く眠れる、歯茎や唇の色が綺麗になる、肩こりがなくなる、頭痛がなくなる、生活が便利になる(喫煙場所を捜す手間や火事の心配がなくなり、喫煙に充てていた時間を他のことに使えるようになる)、お金が浮く、といいことづくめです。私は最初から吸っていないので正直「そこまで?」という気もしますが、これほどのデメリットを背負いながら、それでも止められないタバコって本当に怖いですね。その習慣性は下手な麻薬より上なんでは?
ネタバレして申し訳ないのですが、早和子は禁煙に成功し、劣等感から解放されます。往々にして禁煙に成功した元喫煙者の方が、喫煙者に厳しい態度で臨むらしいのですが、彼女の場合はそういうことはなく、喫煙している若い女性と目があったとき、叱られた幼い子供のような怯えた目をしたのを見て、「軽蔑なんてしてないよ。タバコを吸うくらいのことで、そんな目をしないで」と優しい気持ちを持っています。
実は早和子、夫の実家に行くとヘビースモーカーの義父や義姉がスパスパとタバコを吸う傍らで喫煙を必死に我慢していたのです。夫は吸っていいのだと何度も言っているのですが、タバコを吸わない姑の手前吸うことができなかったのです。しかし終盤、その姑が実はヘビースモーカーで、隠れてタバコを吸いまくった挙げ句に肺をやられて車椅子と酸素吸入が必要になってしまいます。早和子はそれが判明して姑にこれまでにない親近感を抱くのですが、もう姑は長いことはないでしょう。
こうなってくると、夫も禁煙に挑戦するかも知れません。ぜひ喫煙習慣と手を切って、夫婦仲良く長生きして色々と楽しめればいいですね。タバコ販売の大元であるJTの調査によれば、2012年の喫煙者率は、男性32.7%、女性10.4%で全体では21.1%だそうです。2011年比0.6ポイントダウンで、喫煙者率は減少傾向を続けているようですね。男性の喫煙者率、ちょっと昔は非喫煙者率がそれくらいの数字だったような気がしますが、時代は変わったのですね。
ここまで魔女狩りのように禁煙を強制しなくてもいい気がしますが、おそらく禁煙ムーブメントの推進者は、最初から喫煙していない人ではなく、禁煙に成功した元喫煙者なのではないかと。彼らからすると、未だに喫煙している人は、許せない怠惰な人物として写るようですから。確かに副流煙を吸い込む危険が少なくなったのはありがたいのですが。
確かに喫煙者は、かつてのさばりすぎていた感はあります。所構わずスパスパ吸って、オフィスの蛍光灯なんか黄色くなってましたからね。その復讐のような感覚が存在しているのかも知れません。PC導入といったOA化がオフィスからタバコを駆逐したのだとしたら、OA化万歳ではあるのですが(笑)。しかし憎しみは憎しみを生みます。憎しみの連鎖はよくないので、この辺りである程度寛容になったほうがいい気もするのです……

関東地方、明日はまた大雪とかいう話です。先日は油断したら思いもかけぬ大雪になったせいか、今回は大騒ぎしていますね。案外こういうときは大したことなかったりして。
そして私、悪いことにまた風邪引きの予感。前回ほどではないのですが、肩こりがします。喉はまたいたくないので、マツコ・デラックスの逆襲がある前に葛根湯エキスを飲んで早めに寝ることにしたいと思います。
さて、本日の記事ですが、OPを紹介したらEDもね、ということで「ときめきメモリアル」のED「二人の時」です。これは誰かしら女の子から告白されてハッピーエンドとなった場合に流れるもので、バッドエンドの場合は「女々しい野郎どもの詩」が流れます。

まあさんざんラスボスとか言ってネタにしている詩織ですが、好きか嫌いかと言われれば、私は好きなんです。彼女は言ってみれば「白きたおやかな峰」ないし「スタンレーの魔女」なんです。それなりの覚悟と努力なくしては征服することなど叶いません。

詩織はやはり初遭遇時の「一緒に帰って…」という隣に住んでいる幼馴染みとは思えない発言が尾を引いて「高ビー」「何様」といった感想を持ちやすいのですが、仲良くなれって笑顔を見せてくれるようになれば可愛い女の子なんですよ。彼女は傲慢なのではなく、自分に相応しい男を待っているだけなのだと思います。ただ、彼女のスペックがえらく高いので、なかなかそのレベルにたどり着けないという……

しかし、詩織はデレさせてなんぼのもん!最初のアレは詩織がツンデレだと思えばなんと言うこともありません。あの虫を見るかのような目をしていた詩織が私を見て頬を赤らめ、眩しいような困ったような笑顔を浮かべる…この時ほど征服感を感じることはありません。「あの詩織がついに陥落!」という。でも最後の最後に「伝説の樹の下に美樹原愛登場」という凄まじい悲劇が起こりえるので、最後まで油断は禁物です。

「二人の時」の歌詞ですが、曲自体はとてもいいのですよ。OP同様、詩織の中の人・金月真美が歌っているので、これは詩織の心境をつづっているのだと考えたいのですが……
キラキラと木漏れ日の中で 二人の時が流れてゆくわ
あんなにもあこがれ続けた 笑顔の側に私がいる
この歌詞に「欺瞞」を感じるのは私だけでしょうか?卒業式に詩織をゲットしたとして、詩織がこちらにデレるのは早くても2年生の後半、3年生になってからということだってざらです。“あんなにもあこがれ続けた 笑顔の側に私がいる”というほどこちらを憧れ続けることなんか詩織にはあり得ないのです。「2」のメインヒロイン陽ノ下光ならいざ知らず。むしろ“あんなにもあこがれ続けた 笑顔の側に僕がいる”と言いたいのはこっちの方です。
初めてあなたに出会ってから どれくらい時が流れたの
思い出の写真の中には 遠くで見てる私がいる
出逢ったのは幼稚園時代から(お隣で同年代なのだからそれ以前とも言えますね)なので、確かに長い時間は経過しているのですが、こちらも同様に、“思い出の写真の中”には、詩織を遠くで見てる「僕」がいるはずなのです。詩織に見合うレベルに達していない「僕」を詩織が熱く見つめているなんてありえない話ですよ。
この胸のときめき
あふれる想いを
感じていたい いつまでも
あなたと二人きりで
このラストの歌詞は、まあ告白後の詩織の心境としてはおかしくありません。初めて詩織の胸をときめかせたのは「僕」だッ!と征服感を感じる時。しかし慢心してはいけません。常に自身を高めていかないといつ詩織が見限るかわかりませんから。そういう意味で、詩織を人生の伴侶にするということは、常に向上心を持って自身を高めていかなければならないということで、私などはそう長い時間を経ずして疲れ果てて、「パトラッシュ、疲れたろう。僕も疲れたんだ。 何だかとても眠いんだ。」なんて言ってしまいそうです。

それでは聞いてみて下さい。
「ときめきメモリアル~forever with you~」のエンドロールです。なにげにHD。

http://www.youtube.com/watch?v=c54vwP7ENdw
高音質版です。画像はイベントシーン等の詰め合わせでなかなかいい感じですね。画像は私の“初めての人”片桐彩子で。やはり初めての人は忘れられないですね(笑)。ラストに全員攻略しないと見られない画像があります。私?当然見ましたとも。嫌いな美樹原とも政略結婚気分で結ばれました。


http://www.youtube.com/watch?v=OxrW7Sqgm-A
「二人の時」ではないですが、詩織の告白シーン。詩織に嬉し涙を流させる位の甲斐性があれば、どんな女の子もイチコロです。


http://www.youtube.com/watch?v=DgmxxLhc5Wc
そして誰とも結ばれなかったときに流れる「女々しい野郎どもの詩」。最後に振り向くこの絵が見たかったのです。実はファーストプレイで遭遇したのはこれでした。爆弾爆発しまくってですね……

http://www.youtube.com/watch?v=5TlRpTCEnys
今日は立春。暦の上では春ですが、寒い日が続きます…とか挨拶する時候なのですが、本当に春が来たかのように暖かいですね。これまで結構寒かったのでありがたいっちゃありがたいんですが、また寒さがぶり返すと厳しいんですよね。半年後の立秋の頃は、ちょうと夏の甲子園の季節で、その頃に涼しかったなんて記憶はありませんね。むしろ「オレ達の戦いはこれからだ!!」という打ち切り漫画の最終回的な雰囲気そのままに、一層暑い日々が続いていくような気がします。立秋にもぜひ涼しい日をお願いしたいものです。
先日アメトークの「北斗の拳芸人」の回を見たのですが、やはり面白かったですね。当ブログでも昨年5月28日に「北斗の拳ギャグマンガ説」という記事を書かせてもらいましたが、ジャギ兄さん、アミバ様、でかいババァなど、私の取り上げたキャラを登場させていました。ナレーションをわざわざ千葉繁に頼むあたりはよくわかってるなあと感心しました。しかし、北斗の拳の魅力は一回だけじゃ語り尽くせないので(この辺り「魁!男塾」なんかもそうですが)、近い将来ぜひ第二弾をやってもらいたいと思います。その時はぜひ「火炎放射器男」の魅力についても(笑)。
さて話は全く変わりまして本日の記事です。今日は「ときめきメモリアル」のOP「もっと!モット!ときめき」です。昨日滝田樹里を取り上げたせいで思い出したのが、「ときめきメモリアル4」のヒロイン達はなぜか「もっと!モット!ときめき」を歌っていないという話。皐月優役の樹里きちと星川真希役の大亀あすかはこれがかなり不満だったようです。

なぜなら、この曲は「1」のOPだっただけではなく、後に発表された「2」や「3」(んん~?知らんなあ)、オンラインゲーム及びアニメの「Only Love」でも、別アレンジバージョンがメインヒロインを務めた野田順子(陽ノ下光)、神田朱未(牧原優紀子)、牧島有希(天宮小百合)らによって歌唱されているからです。シリーズ集大成的な「4」ではなぜ歌唱されなかったのか、謎ですね。

で「ときめきメモリアル」ですが、最初は1994年5月にPCエンジンSUPER CD-ROM²向けに発売されました。プレイステーションが同年12月発売、セガサターンでも同年11月発売であり、スーパーファミコンは音声付きのギャルゲー向きではなかったので仕方のない選択と言えますが、当時PCエンジンはギャルゲー専用機的な色彩を帯びていました。それは一部にカルト的な人気は得ることができるものの、当時(今もかな)ギャルゲーは多くのゲームユーザーから蔑視されていたため、決してメジャーにはなれないということでもあったのです。
もっとも「ときめきメモリアル」は非常に良質なゲームだったため、発売後に口コミや各種ゲーム雑誌での高評価が話題となり、次第に人気を高めていきました。 そして爆発的な人気を呼び、ついにはプレイステーションに移植され、ギャルゲーとしては異例のミリオンセラーとなってそれまでの常識を打破したのでした。これは自慢話みたいになってしまうのですが、「ときめきメモリアル」発売前に、私は「これはきっと面白い!」と確信し、わざわざこれをやるためだけににPCエンジンDuo-Rを買ったのでした。中古でですけどね(笑)。
PCエンジン版でのOPはタイトルが「ときめき」でした。このときは1コーラスのみ、つまり1番しかありませんでした。取りあえず聞いて見て下さい。ショボいアニメーションだと思うでしょうが、20年前のマシンです。PCエンジンとしては頑張っているのです。

http://www.youtube.com/watch?v=EzquL1687Os
この詩織、結構可愛いでしょう?幼馴染みだっていう設定だし、OP見たときはすぐに仲良くなれる……

まさかこんなことを言われるなんて……

ちなみに「ときめきメモリアル4」では詩織の親戚の皐月優もいけしゃーしゃーと言ってくれます。

まさしく

とでも言うほかありませんね。
好きとか 嫌いとか
最初に言い出したのは 誰なのかしら
駆け抜けてゆく 私のメモリアル
今日も鏡の前で 髪をとかして
ピンクのリップは Sweet Magic とっておきのコロン
さ・さ・や・き き・ら・め・き
ど・き・ど・き 大好き
あなただけに見つめて欲しい
全部歌っても1分半程度です。
“ささやき、きらめき、どきどき、だいすき”と脚韻を4つそろえてきているところがキモでしょうか。「ときめきメモリアル対戦ぱずるだま」「ときめきメモリアル対戦とっかえだま」といった派生作品もこのままでしたが、プレイステーション移植版である1995年10月発売の「ときめきメモリアル 〜forever with you〜」に際して若干のアレンジ変更と2番の歌詞やリフレインの追加が行われました。実際は1994年11月発売のアルバム「CDドラマ ときめきメモリアル パート2 featuring 藤崎詩織」に収録されたの初出だそうです。もっとも「〜forever with you〜」もOPでは1コーラスしか流れませんが(笑)。
先ほどの脚韻4連発の部分が2番ではどうなったのかといえば、
や・さ・し・く ほ・ほ・え・む
あ・な・た・が 大好き
と脚韻は諦めてしまっています。最後の大好きだけそろえてますが。代わりというわけではないでしょうが、さらにリフレインが入っているので、1コーラスだけだと1分半でもフルコーラスだと4分半近くになっています。
それではフルコーラスを聴いてみて下さい。金月真美の歌うフルコーラスです。画像は色々な作品から持ってきているので、総集編的な感じがします。

http://www.youtube.com/watch?v=mujJ4cv7FIM
やはり藤崎詩織の中の人・金月真美版は、元祖の風格があっていいですね。ときメモシリーズが続く限り、国歌ならぬシリーズ歌として歴代のヒロイン達にも歌い継いでもらいたいものです。
「2」のヒロイン陽ノ下光の中の人・野田順子が歌う「もっと!モット!ときめき'99」です。静止画なのに無駄にフルHD(笑)。金月さんより声のトーンが高く、声量もあります。

http://www.youtube.com/watch?v=IhHz6JkSwvo
「3」のヒロイン牧原優紀子の中の人・神田朱未が歌う「もっと!モット!ときめき2001」です。これも静止画なのにフルHDです。なぜなんでしょう?……すいません、当ブログは原則取り上げた対象はディスらないのですが、前のお二人に較べるとやや歌唱に残念感が……

http://www.youtube.com/watch?v=Ovw-Rz4FaGg&playnext=1&list=PLmzsL02-hM70wC6nkqtsg5ksAhTW0R9FN&feature=results_video
牧島有希版は見つかりませんでした。残念です。代わりと言ってはなんですが、こんなものがありました。
下野紘という男性声優が歌う「もっと!モット!ときめき」。「なぜ歌ったし」と言いたくなりますね。上手いけどさ。「神のみぞ知るセカイ」というアニメのキャラクター達によるカバーアルバムのようです。

http://www.youtube.com/watch?v=zuxQpCxoEZc
「北斗のメモリアル」名作MADとして有名です。♪突きとか気合いとか 最初にやりだしたのは ラオウなのかしら♪という出だしから抱腹絶倒です。

http://www.youtube.com/watch?v=rr3X0lRF8h0
「北斗の拳芸人」の話はこのための前振りだったのかと思った方、すいません意図的ではなく、結果的にこうなっただけでたまたまです。
今日は節分ですね。豆まきというのも結構地味なイベントですが、鳥たちにとっては食糧難の冬にありがたいイベントかも知れません。最近は恵方を向いて恵方巻きを食べるのも人気みたいです。今年の恵方は南南東だそうですが、南南東って多い気がするなあと思ったら、恵方って北北西、東北東、南南東、西南西の四つしかないんですね。特に南南東は西暦の1の位が1・3・6・8の時なので、5分の2のという高確率で回ってくるのでしょっちゅう南南東という印象になるんですね。

さて声優の日曜日(もう開き直りました)、第二期EX13も今日で5回目ですが、先日後は誰にしようかと指折り数えていたら、なんと13人全員が決まってしまいました。これで3月一杯まで悩まずにやれるぞ、わっはっは。36人選んだら、グラップラー刃牙の「最大トーナメント」の全選手入場をやりたいなって思うんですよね。

それでは今日の声優さん。ちょっとマイナーかも知れませんが、私は大好きな“樹里きち”こと滝田樹里です。

滝田樹里は東京都出身。誕生日は4月18日です。年齢は非公開ですが、生年は1981年説があります。これが正しければ31歳ということになりますが、正しいのでしょうか。

南青山少女歌劇団出身だそうです。南青山少女歌劇団は、1990年代に活動していた11歳から18歳までの少女のみで構成された劇団で、ミュージカル公演を行っていたほか、アイドルグループとしてCD・ビデオ発売やテレビ出演も行っていました。2001年頃に活動休止状態となり、正式な解散発表などはありませんが事実上活動を終了しています。出身者には声優の千葉紗子や南里侑香などがおり、女優やシンガーとなったOGも多数いますが、残念ながらビッグネームは見当たらないようです。


声優としての活動は2004年頃からで、代表作は「THE IDOLM@STER」シリーズの音無小鳥と「ときめきメモリアル4」の皐月優です。

私に強い印象を与えたのは「ときめきメモリアル4」のインターネットラジオでした。2010年の1月から7月まで配信されていた「あなたと! ときめきメモリアル」は、メインヒロインの星川真希役の大亀あすかと皐月優役の滝田樹里がパーソナリティーと務めていたのですが、とにかく滝田樹里のトークが自由すぎて(ジュリーダムというそうです)面白くて、黙っていれば美人なのにどうしてこんなにはっちゃけてるんだろうとびっくりしました。ツッコミ不在だったことでさらに拍車がかかってたような。

番組は7ヶ月で終了しましたが、好評につき、同年9月から翌2011年3月まで、小林学役の阪口大助も加えて3人で「もっと! あなたと! ときめきメモリアル」が配信されました。こちらは隔週配信でしたが、阪口大助がブレーキ兼ツッコミ役となっていてなかなか良かったです。どちらもニコニコ動画で聴けますので、よろしかったらどうぞ。

「あなたと! ときめきメモリアル」では、毎回さんざん弾けてきた樹里きちが、最終回では本気で泣いていたので、ニコニコ動画の登録タグに「もらい泣き」がついていました。私も「ああ終わりかあ」と寂しい気持ちでいたのですが、たった2ヶ月で「もっと! あなたと! ときめきメモリアル」で帰ってきて「てへぺろ」状態だったのは笑いました。

本人曰く妄想癖があるそうで、これまでで最も危険な妄想は「人類滅亡」だということです。また方向音痴でもあるそうですが、「THE IDOLM@STER」シリーズの音無小鳥には妄想癖、「ときめきメモリアル4」の皐月優には方向音痴といった設定があり、中の人がキャラに影響を与えているのが面白いですね。
2009年4月にブログ「樹里きちアワ~4」が開設されています。

http://ameblo.jp/jurikichihour
2010年秋に結婚(相手は一般人のようです)し、2011年6月に女の子を出産したことをブログで報告しています。
それでは私の知っている滝田樹里の演じたキャラについて。といっても上で述べたとおり、2人しか知らないのですが。
音無小鳥(「THE IDOLM@STER」シリーズ)

765プロダクションの事務員の女性で、いつも緑色を基調とした事務員の制服を着てインカムを付けた姿で登場します。年齢は20代後半で、身長159cm、体重49kg、血液型はAB型です。

趣味は中の人・樹里きちに由来する妄想と、TVを見ること、ネット掲示板巡りで、あだ名は「ピヨちゃん」。イメージカラーは「薄い黄色(ひよこ色)」です。

元々はアーケード版公式サイトのFAQコーナーを担当するキャラクターでしたが、アイドルマスターの世界が発展していく中で、公式イベントなどの進行役やドラマCDなどに登場して声のあるキャラクターとなり、歌を披露したりCDを出したりする内にナビゲーターとしてゲームにも登場するようになりました。

音無小鳥のゲーム初登場となった「LIVE FOR YOU!」のプレス発表会では進行役を務めていますが、滝田樹里の2分28秒辺りの「え?」がすごく素で面白いです。しかし美人ですね。

http://www.nicovideo.jp/watch/sm2843550
最近ではアイドルたちと同様の形でライブに出演することも多く、ゲーム内ではアイドルのように歌うことはないが、CDでは彼女がソロで歌う新曲が存在するなど、事実上開発スタッフからもアイドルたちに次ぐ扱いを受けています。またかつてはアイドルをやっていたらしいことも示唆されていますが、その詳細についてはいずれ語られるのでしょうか。

皐月優(ときめきメモリアル4)

ときめきメモリアルシリーズの集大成である「4」は、「1」と「2」のヒロインを同時に登場させるという荒技に出ています。え?「3」はどうしたのか、ですか?いやだなあ、「3」は欠番なんですよ(笑)。
皐月優は、「1」のラスボスメインヒロインであった藤崎詩織を強くイメージするキャラ設定となっています。見た感じヘアバンドを外した詩織という印象ですね。

優はきらめき高校生徒会長を務めており、成績優秀・スポーツ万能・容姿端麗・品行方正と、完璧を絵に描いたような主人公の1学年上の先輩です。詩織に似てるだけではなく、親戚にあたるそうです。3年目の文化祭でときめき状態の皐月が「きらめき高校の卒業生でヘアバンドがよく似合い、美人で全てにおいて完璧な女性」ということをが語っており、その特徴は詩織と一致しています。また本作のインターネットラジオ「あなたと! ときめきメモリアル」の2010年5月27日配信の第19回でリスナーからこの質問が寄せられた際に、優役の滝田樹里が詩織本人であると返答しています。
全てにおいて完璧な詩織に憧れており、あらゆる面で詩織の影響を大きく受けているそうで、優曰く、詩織には全てにおいて足元にも及ばないのだそうです。進学先にきらめき高校を選んだのは、幼い頃に詩織から伝説の樹の話を聞かされており、伝説の樹とそこで結ばれた詩織と「1」の主人公に強い憧れを抱いたためです。

なお優の話によると、「1」の主人公・詩織夫妻とは今も交流があるらしく、 おまけの「みつめてルーム」で聞くことができる彼女のモノローグは、PS版「1」のオープニングムービーで詩織が語っているモノローグと同じものです。また彼女のスリーサイズは、高校3年生時の詩織のスリーサイズと全く同じになっています。身長は159センチなんで、詩織より1センチだけ高いですが。
作中の彼女の台詞やイベントも、「1」の詩織のものと同じか酷似しているものが多いですが、「幼馴染み」設定だけはオミットされています。これは「2」のヒロイン陽ノ下光のイメージが強いもう一人のメインヒロイン星川真希も同様です。

「4」で登場した特技ですが、皐月優は2つ持っています。プラス特技は、主人公の容姿ポイントを3上げる「優秀の美」。マイナス特技は、主人公が実践中の特技を1つ外す「高貴」です。この「高貴」は恐ろしい技で、運が悪いと一学期で複数の特技を外されてしまうことも。回避するには特技「心の解錠術」を装備しておく必要があります。
苗字の「皐月」は、詩織の苗字の「藤崎」が由来になっているそうで、「藤崎」→「藤の咲く季節」→「5月頃」→「皐月」となったそうです。一年先輩なので先に卒業してしまうのですが、主人公に惚れた弱みで何かというと母校に戻ってきて顔を見せる優は健気というか可愛いというか。相手が高校生の小僧では、大学の友人達に色々冷やかされているのではないかとちょっと心配ですが、「2」の麻生華澄なんか教師と生徒ですからね。それに較べればノープロブレムですよ。

「ときめきメモリアル4」はまだこのブログで紹介していない(温存しているとも言いますが)のですが、ネタ切れの際には「アマガミ」とともに特集したと思っています。
マッチョとレバ刺しが大好きな「残念な美人」風の樹里きち、これからも面白い妄想を聞かせて下さい。そして美人役を演じては、そのイメージをぶち壊すギャップの大きな裏話を展開してもらいたいものです(笑)。

今日は実に暖かいですね。季節が二月ばかり先に移動したかのようです。しかし夜になるとだんだん気温が下がるらしいので、油断しないようにしましょう。そう言っている自分が危なかったりして。
昨日は久々にアクセスが200を切りました。人気の冷え込みに凍死寸前です。取り上げる話題が受けないのでしょうか?人気のなくなる季節は二八なんて言葉がありますが、ネット界もそうなんでしょうかね。
さてギャルゲーの土曜日、本日は三部作の掉尾を飾る「新・御神楽探偵団」です。

「御神楽少女探偵団」は、二作目の「続・御神楽少女探偵団」のリリース後に制作会社が倒産したため、もう続編は望めないかと思われていましたが、「新・御神楽少女探偵団」はシリーズのディレクターを務めた河野一二三という人が代表取締役を務めるNUDE MAKERが開発し、2003年12月にエルフからPC用アドベンチャーゲームとして発売されました。制作会社の倒産によって入手困難であった前2作「御神楽」「続・御神楽」のPC移植版も同時収録されているというコストパフォーマンスの高いもので、私も本作で前2作をプレイしました。
さて、18禁ゲームとなったことで、キャラデザインとCVは一新されました。三人娘の変わりようをご覧下さい。

「まあなんということでしょう」と劇的改装ビフォーアフターのようなナレーションが聞こえてきそうですね。すっかり綺麗になった三人娘ですが、その分バッドエンドでは悲惨な運命(性的な意味で)が待っているという。また脇役の女性キャラも大抵不幸な目に遭ってしまいます。陵辱だけならまだしも、殺害されてしまうキャラもいるのですが、本作の場合「無茶しやがって…」的な行動をしていなくても殺されたりするのでやりきれないです。

さて、前作「続・御神楽」の最後の事件「さ・よ・な・ら」で愛する守山美和を失った御神楽時人は、ある日突然失踪してしまいます。「御神楽少女探偵団」の三人娘は時人の行方を捜しますが、その行方は杳として知れませんでした。そして2年の月日がたったある日、「御神楽時人は満州にいる」という情報が3人の元に寄せられる。そして巴たち3人は大連へと渡るのでした。

美和の死が失踪の切っ掛けだろうということは判らないでもないのですが、なぜに向かった先が満州なのかは謎です。大陸浪人として一旗上げようと思ったのでしょうか?そして物語は、三人娘が大連で遭遇した三つの猟奇的事件から構成されています。これまでは5~6編は入っていたので事件数にはやや物足りなさがありますね。

第1話「殺サレルベキ男」

時人を知っているという神父が、両腕を切断された死体となって発見されます。続いて、犯人かと思われていた教会の土地の権利を狙う料亭「ことら」(実際には遊郭のようなもの)の主人が同じように両腕を切断されて殺されているのが発見されます。一方、この事件の捜査中に時人が阿片中毒状態です発見されます。なんとか少しずつ回復に向かって三人娘も一安心なのですが。

神父の両腕切断は、この前紹介した東野圭吾の「魔球」のエースピッチャーの右腕が切断されていた理由に近いものがありますね。真似したかどうかはともかく、東野圭吾の作品の方が先行していることは明らかですが。

謎の美女・美作すえの「彼は殺されるべき男だった」との台詞の真意はいかに?あと「ことら」に売られてきた少女蔵元あかねに自身の出生を重ねる巴。彼女も結構辛い幼少期を送っていたみたいですね。バッドエンドでは文字通り巴が堕ちてしまいますが、ちゃんとグッドエンドをやることを前提にすればそれもまた良し(笑)

第2話「呪香」

最初は「義兄が心配事を抱えているようで、嫌な予感がするから調べて欲しい」という、曖昧模糊とした依頼を受ける三人娘。誰もいないはずの部屋に残された線香の香り。そして発生する殺人事件。「過去に起きた兵隊の失踪事件」と「源氏香」が謎を解く鍵となります。

呉服店の娘、知佳がお馬鹿でマイッチングですが、そんあ彼女を助けようと本気で考えている人がいるのです。お嬢様専門に食い物にする玉月福春という男(人気浪曲師らしい)がいやらしいですね。そしてなんとこの男、かつて千鶴とも関係があったようです。巴、滋乃はこの事件まで処女でしたが、千鶴のみは非処女だったんですね。だからどうしたと言われれば別にどうもしないのですが、人は見かけによらないものだなあと……

本編に出てくる知佳の家庭教師の鶴牧要は私が本作で一番好きなキャラなんですが、とても可哀想な目にあっています。聡明そうなのに、どうして性悪の男を見抜けないのか(涙)。まあ美人が堕ちる姿はなんとも美しいですけどね。

過去の愛と嫉妬による事件と、その償いをしようとする「漢」の物語。過去は戻せないけど、その気持ちは理解できます。第Ⅰ話では巴、第三話では滋乃に貞操の危機があるのですが、第二話の千鶴だけは回避不可能なんです。他の二人から「ビッチ!」と罵られそう(笑)。

ちなみに前作「続・御神楽」の「蜃気楼の一族」に登場したメイドの野上糸が、なぜか呉服屋で働いています。サボってばかりだからお暇を取らされたんでしょうかね。それから大連で三人娘と仲良くなる女給の生駒梓が良い感じです。しかし……

第3話「百舌」

満州鉄道のお偉いさんから「妻が昨晩から帰ってこないから探して欲しい」という依頼が来ますが、2日後無惨な死体が発見され、更に3人が大連に来て知り合った女給の生駒梓も同じ手口で殺されてしまいます。なにしろ肛門から口まで串刺しですからこれはひどい。お前はドラキュラのモデルとなった串刺し公ヴラド・ツェペシュか殺人鬼。梓は良い味出しているキャラで、第二話ではかなり大きな助けになってくれた人だったのにひどいよ…ひどすぎるよ……そして現場には「百舌」の字が。

この事件には黒幕がいて、前作と深い関わり合いがあります。それは、そう、あの「猟奇同盟」の主宰者であった常盤省吾です。脱獄してたんですかね。お前はルパンか怪人二十面相か。そればかりではなく、「殺サレルベキ男」「呪香」の事件の影でも暗躍していたのだとか。別にこの人がいなくても事件として成立しているのですが……。

今回は三人娘では私の一押しの滋乃に危機が迫ります。なんと串刺しの!これは怖いわ。死体の惨状を見ているだけになおさら恐怖でしょう。

そういえば蘭丸は得意の(というか好きなんじゃないのか?)女装で梁芳蘭と名乗って登場していますが、三人娘は最後まで気付きませんでした。そして私も気付きませんでした。それだけでもう探偵失格。

ちなみに18禁OAV「御神楽探偵団 活動写真」というのが3部作で発売されていますが、どんなもんでしょうかね。非エロ部分をちらっと見たのですが、だいぶ本編とキャラデザが違う感じがします。買ってみる勇気はないですね……

さて三部作もこれで終わりです。来週から何を取り上げたものか……

2月になりました。節分を前に今日は春を思わせるような暖かさでした。明日はさらに暖かいらしいですが、気温の落差が大きいと、暖かさが仇となって風邪を引いてしまいそうで怖いですね。
さて、皆さんと一緒に精読してきたコミック版秒速5センチメートルもいよいよ最終話です。前回、踏切を去る貴樹の背中に手を振るチビ明里で映像版部分は終了しているわけですが、その分、漫画を書いた清家雪子の主張が最も強く表現されていると思われます。一つじっくり味わってみることにしましょう。←大学の講義っぽくないですか?
それでは最終話「空と海の詩」です。扉絵はいかにも青く澄み渡っていそうな種子島の空と海です。大人になった花苗が手すりに座ってサーフィンをしている男を見つめています。どうやら「亮くん」というらしいです。ロンドンブーツ?

このロンブー、「花苗ちゃん、今彼氏いないんだって?よかったらオレとつきあってくんないかな」といきなり直球です。花苗、驚きで固まってます。そこへ大音量の携帯着信音。花苗、ゴングに救われました。どうやらお姉ちゃんからの助け船のようですが…
場面は変わって病院。花苗のお姉ちゃんが臨月姿で頭を抱えています。どうやらお姉ちゃんの旦那が階段から落ちて足を怪我したようです。膝の皿を割って明日手術だとか。そしてナース服姿の花苗登場!しかしパンツルックなので全然色っぽくありません。ここは貴樹を悩殺するためにも可愛いワンピースの白衣でだな……花苗にそういうものを期待するほうが間違っているのでしょうか?
お姉ちゃんに頼まれて旦那の荷物を取りに学校に来た花苗。中村教諭といっているので、お姉ちゃんは同僚の中村先生と結婚したということでしょう。応対するおばさん先生相手の花苗の会話内容で、これまでのプロフィールが垣間見えます。
①西之表で就職:沖縄の西表島のことではなく、種子島の北部にある西之表市のようです。
②一年間仕事の合間に勉強して、鹿児島の看護学校に入学。4年制の看護大学もありますが、おそらくここは3年間の看護専門学校なのでしょう。
③現在は南種子(みなみたね)病院で看護師として勤務。貴樹と同年齢であることを考えると看護師になって数年は経過していると思われます。
荷物を受け取った花苗、懐かしさのあまり学校をみて回ります。高校時代の花苗自身の姿が目に浮かびます。窓に後頭部をこつんとぶつけて目をつぶる花苗。そして高校時代の友達であるサキちゃんとユッコと会う花苗。ユッコは2人の子持ち。ガキのケイオスっぷりにサキちゃんおかんむりです。サキちゃんはテレビの制作会社で働いているようです。花苗と同じで彼氏もなく仕事に追われているようで、花苗が独身仲間でいてくれて助かるなんて言っています。田舎は結婚しろ攻撃が厳しいんでしょうね。
結婚も悪くないが、サキちゃんのように自立しているのも格好いいという花苗。自分の中途半端振りを嘆きます。どうやらサキちゃんのように仕事に生きているのではないようです。「あー典型的ななんとなく行き遅れだ」とサキちゃんに看破されています。
家に帰れば帰ったで、出産を控えて実家に戻っているお姉ちゃんの2人の子供がケイオスケイオスで走り回っています。このせいでユッコのガキお子様には耐性ができていたようですね。花苗のお母さん(今やおばあさん)がキレてます。そのせいで花苗には結婚とか子供とか言わなくなっているようです。そこへまた携帯着信。
ロンブーの呼び出しでした。夜に女を呼び出すとは大した男よ。ここ結構眺め良いよなんて原住民の花苗に言っていますが、ここは一巻終盤で貴樹と二人して座っていた丘ですよ。花苗が進路調査希望を紙飛行機にして投げたあの場所です。ロンブーは種子島に来て2年だそうです。島には満足しているというロンブーに対し、花苗は看護学校に入るために鹿児島に行ったけど、なじめなくて種子島に戻って就職したと言いますが、「この島に一生いるのかなあ 私にはなんの可能性もないのかなあ」と嘆いています。
そして貴樹の話をロンブーにする花苗。「特に最近思い出すの…彼のこと」聞かされるロンブーはいい面の皮ですね。貴樹が島を出て行くとき、飛行機の時間を教えて貰って初めて告白しできたという花苗。「そいつのことまだ好きなの?」とまたもや直球のロンブー。「だってもう10年前だよ」と否定する花苗。そうかお前ももう28歳か…
一転「でも…どうなんだろう」と考えなおす花苗。普通に恋愛しようとしてきたけどうまくいかなかったと言い出します。もしや花苗、君はまだ処…いやそんなはずは。だがしかし!
その後、貴樹のように全部の感情が向かうことはなく、「心に波立たないで平和だけどこれでいいのかなって不安だけがずっとある」と告白する花苗。君も呪縛に囚われているのか。
一方ロンブー。花苗の可愛いところが好きだと三度直球。花苗の告白を聞いて、「なんて真面目で不器用で誠実なんだろうますます可愛いーと思う」と言っています。こいつ見かけによらず切れ者ですね。「花苗ちゃんを縛るものなんて花苗ちゃん自身以外ないよ」と呪縛の本質を言い当てています。「あれこれ考えるの置いといてとりあえず付き合ってみようよ。それでやっぱりダメだったならそう言ってくれればいいからさ」四発目のストレートに花苗もグラッときました。花苗、陥落か!?しかし「少し時間もらってもいいかな。少しだけ」とかろうじて逃げます。
そうこうするうちにお姉ちゃんの第三子誕生。甥っ子達とカブを散歩させていると、スーパーカブに乗った高校生達が通り過ぎます。「カブー 最近ね あの頃のことばかり思い出すんだ」とカブに相談しています。そしてサーフィンする花苗。上はビキニで下は…なんていうのか、短いのだけどビキニではなくあまり色っぽくないショートパンツのようなのを着てます。上下ビキニでサーフィンしないところはさすがに花苗クオリティー。

海から上がってきた花苗。お姉ちゃんの前でいきなり泣き出します。「お姉ちゃん 私 どうしていいかわかんない。」話を聞いて「東京言って遠野くん探して会ってきなさいよ」とお姉ちゃん。遠野くんは手に入れられない望みの象徴なんでしょうと喝破します。花苗の周囲は鋭い人ばかりですね。
「手に入れられないのに諦めきれなくて現実的な幸せを邪魔するなら、近くまで行って正体を見てくるのが一番なんじゃない」
「いい年だけどあんたはまだまだ自由なんだから冒険できるうちにしてきなさい。答えを出すのはそれからでいいじゃない」
このお姉ちゃんの存在って花苗にとっては実に大きくて頼りになりますね。貴樹にもこういう存在がいたならば彼の運命もあるいは変わっていたのかも。
さて飛行機を乗り継いで東京にやってきた花苗。人の多さに呆然としています。頼みの綱の貴樹の会社に電話すると既に退職しているとの無情な知らせ。彷徨っているうちにかつて貴樹が小学生時代に通っていたあの通学路付近にたどりつきます。公園に座って噴水を見ているとお姉ちゃんから連絡が。貴樹の実家の電話番号がわかったそうです。今実家は長野だとか。また引っ越していたのか遠野家(笑)。お父さんはなんの仕事しているんでしょうかね。

いきなりロンブーに電話する花苗。東京に圧倒されてやはり種子島の空が好きだと言います。「どんな遠い存在も本当に求めていれば繋がれるんだってわかったの。」
これはもうOKの流れだと確信して返事を促すロンブー。しかし待っていたのは「ごめんなさい!」

ギャラクティカ・マグナム一閃!ここまで優勢に試合を進めてきたロンブーが一発で吹き飛びます。「早く帰っておいで」と再選を狙うロンブー。引き際はいいヤツですね。電話を切って静かに目を閉じる花苗。「遠野くん 遠野くんはたどり着けた?」と問いかけます。

花苗の座る公園のベンチのそばを通りかかる足。背中を向けて去って行こうとする姿に気付いた花苗の表情が変わります。思わず立ち上がる花苗。

ラストは東京の空。木々の上に雲が広がっています。種子島がいいっていうけど、東京の空だってすてたものじゃないでしょうと言わんばかりです。
思うに、10年を経てちゃんと恋愛ができなかったのは、貴樹への想いを引き摺ってきた花苗自身の呪縛でしょうが、最近になって急に貴樹のことが強く思い出されるようになったのは、貴樹が呪縛から解放されたことが影響しているのではないでしょうか。
シンクロニシティってやつですか。もちろん私自身はそんなオカルト信じませんが、フィクションだからそういうことがあってもいいでしょう。
ところでラスト、足の持ち主ははっきり描かれていないのですが、これはもう貴樹以外はありえないでしょう。思わぬ再会の後、二人はどうなるんでしょうか。
① やはり花苗は貴樹のタイプじゃありません。貧相ボディーに貴樹の食指は動かないのです。しょせん花苗は友達にはいいけど恋人にはなれないタイプです。改めて振られて踏ん切りのついた花苗はロンブーの元へ戻るのでした(花苗はこの後ロンブーがおいしくいただきました)。
② すでに二人を縛るものは何もなく、再会を共に歓び、花苗は改めて告白。今度は貴樹に断る理由はありません。とりあえず花苗は種子島に戻りますが、すぐに東京に引っ越してくるでしょう。看護師はなにしろつぶしが効きますからね。貴樹と住む東京、それは種子島なんか目じゃないパラダイスだぜよ。
③ 再会に驚き、喜んだのもつかの間、種子島に帰らなければならない花苗。住所や電話番号やメアドを交換して、種子島と東京で文通開始。だが次第に時間と距離に負けて……(同じ事の繰り返しかよ!)
漫画を書いた清家雪子的には②のようですが、貴樹の付き合ってきた女の子4人と花苗って共通点がないんですよね…。貴樹が明里の面影のある女性に惹かれてきたせいかも知れません(♪いつでも 捜しているよ どっかに 君の破片を♪)。花苗は純情可憐で本当にいい娘だけど、どうにも花苗には明里的な要素がないような気がします。呪縛は解かれたとはいえ、好きな女性のタイプまで変わるのかどうかが鍵ですね。
個人的にはこんなに慕ってくれるのなら花苗でいいじゃないかと思いますが、コミックを全て読んで思うのは、明里-「祐一さん」、貴樹-花苗と結ばれると、水野さんが独りぼっちになってしまうのですよね。ギャルゲー的トゥルーエンドを目指すなら、明里-「祐一さん」、貴樹ー水野さん、花苗-「亮くん」がいいのかなとも思うのですが。これなら誰もあぶれないし。
ということで、長らく続けてきましたコミック版秒速5センチメートルの精読もここまでです。お付き合いいただきましてありがとうございました。
さて、次回から何をしましょうかね。おや、この本は……?
