ICO-霧の城-:宮部みゆきによるゲームのノベライズ

急に寒くなってきましたね。小雪も過ぎたしもう冬ですねえ。秋口の頃は今年の冬は暖冬傾向なんて行っていたような気もするんですが、結構寒くないですか?

そういえば今年の紅白歌合戦にはAKB48とは別にSKE48が出場するとか。存在は知っていましたが、誰がいるの?と言われれば、AKB48のシングル曲にもよく登場するいわゆるJRコンビこと、松井珠里奈と松井玲奈くらいしか知らないのですが、最近この松井玲奈が気になってきました。まさに「わたし気になります!」

普通っぽい子だとしか思っていなかったのですが、よくみると雰囲気というか風情がある子ですね。しょうゆ顔だし。ちょっと調べたら、ウエスト52センチだそうです。え?52センチ?まあアイドル関係はだいたい公称ウエスト60センチ未満というのがお約束みたいですが、実際のウエスト60センチって、とんでもなく細いんじゃないかと思われます。「風と共に去りぬ」のスカーレット・オハラを演じたビビアン・リー(スーにあらず)のウエストは49センチだったという話(もはや伝説か)がありますが、身長162センチでウエスト52センチって……

バストは75センチ、ヒップは85センチということで、やや胸が

な感じはありますが、安産型とでもいうのでしょうか、腰回りはなかなかのようです。なにはともあれ、松井玲奈をもっと知りたいものです。ちなみにAKB関係でこれまでのお気に入りは、だいぶ前に取り上げた

渡辺麻友と

小嶋陽菜です。もちろん知り合いでもないので性格なんかは知りません。見た目で決めていますが。でも今一番話をしてみたいのは松井玲奈です。そんな機会はまずないでしょうけど。

ということで、松井玲奈が好きになったものの、これで一日分のネタはもたないので、本日の本題を。今日は宮部みゆきの「ICO-霧の城-」です。

本作は2004年に単行本が刊行されていますが、ちょっと従来の宮部作品と異なるのは、ゲームのノベライズ作品だということです。ゲーム好きで知られる宮部みゆきが、「ICO」の体験版をプレイして内容を気に入り、予定していた別作品の執筆を取りやめて、雑誌の編集部を通して「ICO」のスタッフに企画を持ちかけるという経緯で執筆が決まったということです。
原作に当たるゲーム版の「ICO」は、2001年12月にPlayStation 2用ソフトとして発売されています。2011年9月にはPlayStation 3用のHDリマスター版が発売されました。ということは人気ゲームだということですが、恥ずかしながら全然知りませんでした。

アクションアドベンチャーゲームですが、勝ち負けを競う要素や、キャラクターの強さやヒットポイントなどを示す画面上のパラメーターやアイコン類の表示、その他数々のゲーム的な演出といったものが排除されているそうで、プレイヤー自身がヒーローとなり、美しく作り込まれた世界の内側にいることを実感できるような娯楽性が追求されたゲーム構成だそうです。
文庫版裏表紙の内容紹介です。
上巻:霧の城が呼んでいる、時が来た、生贄を捧げよ、と。イコはトクサ村に何十年かに一人生まれる角の生えたニエの子。その角を持つ者は、「生贄の刻」が来たら、霧の城へ行き、城の一部になり永遠の命を与えられるという。親友トトによって特別な御印を得たイコは「必ず戻ってくる」と誓い、村を出立つが-
下巻:断崖絶壁に建つ霧の城にやってきたイコは、鳥籠に囚われた一人の少女・ヨルダと出逢う。「ここにいちゃいけない。一緒にこの城を出よう。二人ならきっと大丈夫」。なぜ霧の城はニエを求めるのか。古のしきたりとヨルダの真実とは。二人が手を取り合ったとき、この城で起きた悲しい事件の幻が現れ始める。

ということで、純ファンタジーでありながらあまり「剣と魔法の世界」という感じはなく、何も知らない少年イコは、霧の城からの脱出を目指して少女ヨルダを連れて黒い霧のような怪物を払いのけつつ冒険する物語です。そして次第に明らかになっていくヨルダや黒い霧の怪物の正体、ニエの真実。
中盤は、ヨルダの昔話が展開されます。それは数百年前の話なのでしょうが、刻の止まった霧の城にあっては時間はないも同じです。そこで物語の謎の数々は解明されます。そして終盤、イコ対ラスボスの決戦に至るのですが……
宮部みゆきには自身の著作である「ブレイブ・ストーリー」というファンタジーの長編があり、ここでは世界観も詳しく述べられているのですが、「ICO-霧の城-」はゲームが原作であり、ゲーム未プレイの読者(私もそうですが)にも配慮しているせいか、世界の謎があまり解明されていません。その謎が気になって十分に楽しめたかというとちょっとばかり……。基本的に宮部みゆきの作品は大好きなのですが、本作についてはやや消化不良でした。

では私が謎だと思う部分を。
① 角の生えたニエの子供は何十年に一度かに現れます。勇者オズマの子孫であるのは明らかですが、なぜ角の生えた子供は代々ではなく時々しか生まれないのでしょう。冒頭、ニエが生まれるのは霧の城が生贄を求めるからという解釈がされていますが、実際には霧の城もラスボスもニエなんか一度も求めていないと言っています。
② ラスボスは闇の魔神の落とし子ということで、光の神に封じられた闇の魔神の復活を目論んで皆既日食を待っているということですが、途中からは刻の止まった霧の城に安住して魔神の復活を図ろうとしていません。魔神はそれでいいのでしょうか?
③ ラスボスは、ラスボスの魔力でまるごと石にされた城塞都市を見張っていましたが、そんな遠くまで見通す力がありながら、ラスボス打倒を決意したイコを途中で阻止しなかったのはなぜでしょう?剣を持つ前に石にするくらいできただろうし、剣を持った後でも石棺を破壊する前に倒すことは可能だったのでは?
④ ラスボスはなぜ太陽神の神官の裔を配偶者に選んだのでしょうか。そんな「ファイアーエムブレム聖戦の系譜」みたいなことするから……。ラスボスは失敗だったと言ってますが、やはり愛があったのでしょうか?
⑤ ラスボスとの対話で、本当に邪悪で卑劣なのは神聖帝国と神官である旨が語られ、それは真実なのですが、そっちは放置でいいのでしょうか。「人間だもの」で済ませる?
⑥ 人々の怨みや悲しみを糧にするのが闇の邪神であり、人を全滅させては元も子もないとラスボスも言ってますが、ならば世界は通常状態で憎しみと悲しみに満ちているので、特段何もしなくてもいいということになりませんか?
⑦ ラスボスや闇の魔神への対抗手段である「光輝の書」は、いつ誰がどのように作成したものなのか全く謎ですが、文字を読めないまでも模様と割り切って沢山複写したら良かったのではないでしょうか?
⑧ せっかくトトが持ってきた「光輝の書」を、村長はどうしてイコに渡さなかったのでしょうか。イコを連れていった神官や神兵は別に身体検査らしいこともしなかったし。過去にヨルダは「光輝の書」でラスボスを攻撃して追い詰めましたが、御印と剣と「光輝の書」の3点セットがあればイコはもっと楽勝だった?
⑨ ラスボスと霧の城がニエを必要としていないなら、やめたとしても別段何も起きなかったのでは?
⑩ 光あるところに影があり。闇の魔神は不滅のはずなので、また皆既日食が起きれば闇の落とし子が生まれてラスボスと同じ事をするのでしょうか(あくまでこの世界においては、ですが)?
⑪ 恐れるものがなくなった神聖帝国は今後どうするのでしょうか?太陽神を崇めていても、本質的に邪な感じがあるのですが、世界制覇でも企んだりして。せっかく村に生還したイコもトトも徴兵で引っ張られるのであった……
私がイコであったら、ラスボスの誘いに乗って闇の軍勢を率いて世界を席巻する選択もいいかな、なんて。きっとゲーム版にそんな選択肢はないんでしょうが。昔やった「ラングリッサーⅡ」は四つもルートがあって凄く面白かったもので…ああ、今度語りましょうか。ギャルも出てくるし(笑)。
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