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空の境界:おじさんは入っていけるか?新型伝奇小説

空の境界(上)
 
 昨日メールが来なくてへこんだ旨を書いたのですが、今日の夕方になって返事がきました。ほぼ期待していた内容だったので、この件についてはとりあえずへこみ、直りました。相手は女性ですけど、色恋沙汰じゃないですからね。

FLASH 9月11日号

 それから、昨日の壇蜜さんの記事は完全に私の勝手な推測記事ですけど、壇蜜さんから(勝手なことを書き連ねることに関する)ご了承というか、黙認は得ております。ま、一ファンの戯れ言であることに変わりはありませんけどね。本日発売のFLASHにも壇蜜さん登場。これまでFRIDAYへの登場が多かったせいか、ライバル誌FLASHは壇蜜さんをガン無視している気配があったのですが、ついに跪きましたか。しかも内容はニンフォマニア3の宣伝グラビアらしく、「私の奴隷になりなさい」の前宣伝ではないようです。今まで冷遇してきたからこういうときに仇を討たれるのかな?吉木りさとか杉原杏璃ばっか掲載してるからだよ。ま、壇蜜さんが直接関与している訳はないでしょうけどね。

 さて、本日の記事行ってみましょうか。本日は「空(から)の境界」を紹介します。

空の境界(下)

 「空の境界」は、1998年から2001年にかけて発表された「奈須きのこ」による長編伝奇小説です。サブタイトルは「the Garden of sinners」(罪人の庭)で、本作を原作としてドラマCD、アニメ、漫画が展開されているようです。

 作者の奈須きのこは、小説家であると共に、同人サークルTYPE-MOON(現在はクリエイタープロダクション・有限会社ノーツのゲームブランド)で活動するシナリオライターでもあり、これまでに「月姫」「Fate/stay night」などを発表しています。

 「空の境界」は奈須きのこの処女作であり、同人作品でもありましたが、2004年に講談社ノベルスから、2007-2008年に講談社文庫から商業作品として刊行されています。今回私が図書館で借りたのは講談社ノベルス版でした。

 TYPE-MOONのゲーム、あるいはそれを原作としたアニメ群(「真月譚 月姫」「Fate/stay night」「Fate/Zero」)を見た方は、これらが同一の世界観を有していることにお気づきだと思いますが、「空の境界」も同一の世界観を共有しています。

 本作品は、両儀式(りょうぎ しき)という不思議な力をもった少女と黒桐幹也(こくとう みきや)という普通の少年を中心に展開される不思議な事件や様々な能力を持つ異能者達との対決を描いたものです。あらすじについては、Wikipediaに相当詳しいものが掲載されているので、ご参照いただければと思います。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A9%BA%E3%81%AE%E5%A2%83%E7%95%8C

 伝奇小説、あるいは「新伝綺」(講談社が不定期に刊行する文芸雑誌「ファウスト」が提唱)と呼ばれるジャンルに属する作品ですが、ライトノベルと分類される場合もあるようです。私個人としては、過去に半村良作品などで伝奇小説にはまったので、本作は面白いけれど伝奇小説と言われると「そうかな?」ちょっと首をかしげたくなります。ライトノベルと言われれば納得するのですが。

 その理由としては、①独自の世界観が展開しており、実際の人類の歴史とか実社会と関わりが薄い(つまり現実感に乏しい) ②登場人物の多くが少年少女 ③イラストが多用されていてビジュアルノベルを彷彿とさせる-などが挙げられるかと思います。その結果として、通常の伝奇小説に比べて読者を選ぶ作品で、特に年配の読者には受け入れられない可能性が高い作品ではないかと思います。

 私の場合は、前述のアニメ「真月譚 月姫」「Fate/stay night」「Fate/Zero」を全て見ていたので、特に抵抗なく物語世界に入れたのですが 不思議な氏名を持つ登場人物や小難しい単語の濫用は、やはり取っつきにくさを感じさせます。本作は特に「月姫」との関連性が高いと思われます。

 例えばヒロインの両儀式の能力「直死の魔眼」は「月姫」の主人公遠野志貴の能力そのものです。また、両儀式を支える魔術師・蒼崎橙子と、遠野志貴に多大な影響を与えた魔法使い・蒼崎青子は実の姉妹です。本作に登場する両儀式の敵の一人に巫条霧絵(ふじょう きりえ)がいますが、「月姫」に登場する遠野家の使用人琥珀・翡翠の姉妹は巫淨の分家筋とされています。さらに、Fateシリーズとも共通ですが、世界には「魔術」(科学技術で再現可能なもの)と「魔法」(科学技術で再現不可能なもの。いわゆる「奇跡」)と呼ばれる法が存在し、それぞれを行使できる人間を「魔術師」「魔法使い」と呼んでいます。それらを管理・発展させるために「魔術協会」とよばれる組織が存在して、魔術師や魔法使いを統轄しています。

両儀式と黒桐幹也

 そんなこんなで、両儀式と高校で同級生となった黒桐幹也は、ある理由から両儀式の身体を狙う(性的な意味ではありません)死の蒐集家である魔術師・荒耶宗蓮(あらや そうれん)と、彼に使嗾される異能者達との戦いに赴くことになるのですが、この異能者達がまた哀しい存在です。

巫条霧絵

 例えば第一章「俯瞰風景」に登場する巫条霧絵(ふじょう きりえ)は、家族は既になく、彼女自身も病で余命幾許も無いと宣告されて入院しています。外の世界を憎みつつも空に憧れていたので、荒耶宗蓮の力を借り、霊体というもう1つの身体を得て浮遊していました。女子高生たちを次々と飛び降り自殺させ、調査にやってきた黒桐幹也の魂を奪ったことで両儀式に霊体を殺され、その後、女子高生達を自殺させた罪悪感と、霊体で経験した死を再び経験するために飛び降り自殺してしまいます。

浅上藤乃

 第三章「痛覚残留」に登場する浅上藤乃は無痛症によって外部の刺激および自らの身体を感じることができないために生への実感が無く、感情の抑揚そのものが乏しいため、周囲からは温和で穏やかな性格だと思われていましたが、半年間にわたって不良集団から性的暴行を受けることになってしまいます。金属バットで背中を強打されたことで脊髄に損傷を受け、不定期に感覚を取り戻すようになたことで、能力が発動し、残虐に相手を殺して喜び・快楽を得るという暴走を招くことになります。

 この人達は本来別に悪人でもなんでもないのですが、特殊な家系の出身であることから荒耶宗蓮に目を付けられ、両儀式をおびき出すための駒として使役されてしまうことになります。特に浅上藤乃は劇場版アニメでは能登麻美子が演じていることからもわかるとおり、暴行していた不良を天に代わって殲滅してやりたい位です。女の子に乱暴するヤツはフィクション・ノンフィクションを問わず大嫌いです。

てめえらの血はなに色だーっ!!

 じゃあ黒幕の荒耶宗蓮は大嫌いか、といえばさほどでもありません。本作で私が嫌いなのは黒桐幹也です。平凡だ普通だといわれますが、この人絶対普通の皮をかぶった特殊ですよ。「月姫」の主人公の遠野志貴に似ているあたりも怪しい。彼に限らず、TYPE-MOON作品の男キャラって変な奴らばかりなのでどうも好きになれません。男キャラの造形が苦手なのかな?特にFateシリーズの衛宮切嗣・衛宮士郎親子(義理だけど)と来た日にゃあもう……。悪役の男キャラはいい味出しているんですけどね。

荒耶

 そんな訳で「空の境界」、旧来の伝奇小説ファンには必ずしも向きませんが、新奇を求める人、アニメでTYPE-MOON作品を知っている人にとっては興味深い作品になると思います
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