ファイブスター物語

ええい、13巻はまだか!もう6年も待っているのだぞ!!
……いきなり取り乱してすいません。
え~ファイブスター物語(略してFSS)は、永野護センセが角川書店のNewtypeに絶賛休載中の大人気漫画です。始まったのは1986年(昭和61年)…もう26年経過しているわけですね。それなのに単行本12冊てどゆことよ?
この物語は、日本サンライズが1984-85年に放映した「重戦機エルガイム」というロボットアニメ(リアルロボットの範疇なんでしょうかね。すぐ壊れるから)にキャラクターデザイン・メカデザインで参加した永野センセが、その世界観をさらに発展させて執筆しています。
その特徴としては、最初に年表が作られていて、いつ何が起きるかは予め公開されているということが挙げられるんでしょうか(しかし年表にも後々改竄の手が…マジェスティック・スタンドなんてなかったやん!)。
モーター・ヘッドと呼ばれる最終兵器ロボット(他の兵器では対抗できないので)とそれを操る騎士(戦闘のためにつくられた人間凶器)とファティマ(生体コンピューターだけど、そろいもそろって極痩美少女。ダッチワイフも兼ねる)、これらを所有する国家の争いを描いています。メカデザイン、ファッションデザインは秀逸です。

これは主題歌のレコードジャケット。歌はステキです。
私はこの作品を従兄弟から教えてもらったのですが、当初の反応は「えーエルガイムの延長戦?」というものでした。エルガイムは「聖戦士ダンバイン」の後番組でして、正直ダンバインは楽しく見ていた私でしたが、エルガイムになってから「……」という心境になり、10数話見たあたりでドロップアウトしてしまっていたのです。だって…だってつまらなかったんだもん。
しかしその反省が生きたものか、はたまた一人で自由にやれるようになったことが幸いしたか、FSSは大変面白い作品になっています。主人公より脇役のキャラが立っていて、しかも魅力的なところがユニークです。ファティマも可愛いですよ。私は静とかメガエラが好きですが、プラスティック・スタイルのコスチュームはどうもねえ。デカダン・スタイル最高だったのに。

デカダン・スタイルの静。日本人四姉妹の次女。ドラゴンを召喚できるようになった、ある意味最強ファティマ。

こちらはブルー・メガエラ。プラスティック・スタイルがなんだかもう(涙)。
オタキングと言われる岡田斗司夫さんが、「BSマンガ夜話」で、「無人島に一作品だけ持っていくならこれ」と言っていました。一冊読むのに2時間位かかります。3回位読まないとちゃんと理解できないので、するめいかか都こんぶのように長時間味わいを楽しむことができるお得な作品ともいえましょう。…それでも6年もたてばさすがにねえ…。
私が思うに、この作品は長期間連載(休載)されているせいもあるのでしょうが、「作者と共に成長している物語」であると言えると思います。当初悪役だった人や国が後々魅力的になったりしていたり、王様だ皇帝だと言っても好き勝手はできず、むしろ一般人より制限が多かったり、騎士にしても様々な制約を課されていて嫉妬の対象になったり、ファティマなんか主を失うとどえらいことに…といったことは、後ろの巻になるほど明確に(しかも冷酷に)に描かれています。
様々な国や勢力や神や悪魔が入り乱れるこの世界は、とても一回では語り尽くせないので、そのうちまた語らせてもらいます。
それにしても永野センセ、もう52歳なんだから、そろそろお願いしますよ。私は生きている間に20巻くらいまで読みたいですよ。
ええい、13巻はまだか!
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