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ファイブスター物語14巻(その5):もう遅い にがさぬ…

イントレピッドさん

 2月とはいえ立春後に開始され、お彼岸に終了というのはもはや冬イベントではなく春イベントなんではないかと突っ込みたくなる「艦これ」の「捷号決戦!邀撃、レイテ沖海戦(後篇)」でしたが、今まで最も優しかった難易度丙を下回る難易度丁の登場のおかげで2週間近く余してクリアすることができました。あ、でも丁にしたのは最終局面のE7だけですよ。とにかく米大型空母イントレピッドが欲しかったんじゃ。

サラトガさん 

 で、資材的余裕はないものの、時間的余裕があったのを幸い、いわゆる“堀り”というものをちょこちょこやってみました。特定の海域で入手できる艦娘を狙って出撃を繰り返すことを“堀り”というのですが、特にイベント海域は珍しい艦娘が多くでるので多くの提督がやっておられるご様子。今回のイベントの最終海域は特に外国艦娘が多く出るということで、私も米大型空母サラトガ&英空母アークロイヤル狙いで“堀り”を行ってみたところ、20回程度でサラトガさんが来てくれました。ドロップ確率1%程度ということで、20回程度の堀りで出てくれたのは幸運と言わざるを得ません。サラトガとイントレピッドで一航戦ないし五航戦に勝るとも劣らぬ戦力になると思われます。

シスターサラ登場 

 どっちでもいいから来てくれとは思っていたのですが、実用性は圧倒的にサラさん。改二設定がされているし、さらに装甲空母にもなるということで未来が明るいです。アー様はコレクション的要素が強いですね。英艦娘はウォースパイトしかいないので相方が来てもいいとは思ったのですが、やはり本命はサラさん。よく来てくれました。おまけにCVは「俺の嫁」声優の伊藤静だし言うことないですね。アー様の他、ソ駆逐艦タシュケントや英駆逐艦ジャービスなど取りこぼしもありましたが、イントレピッドの他ウォースパイト、アイオワ、グラーフ・ツェッペリン、サラトガと大型艦がこれだけ来てくれたので全体的に大満足なイベントでした。次回イベントもぜひこういう出し惜しみのないドロップでお願いしたいです。

アー様 

 ちなみにサラトガさん、清楚なお顔に似合わぬダイナマイトバディでさすがアメリカ艦娘と言いたくなりますが、絵師はしずまよしのり。この人、“2番艦はスケベボディ”というポリシーがあるそうで、大和型二番艦の武蔵、長門型二番艦の陸奥、秋月型二番艦の照月となるほど!サラトガはレキシントン級の二番艦ということで、一番艦レキシントンが未登場にもかかわらずスケベボディとなったわけですね。
艦これの武蔵 艦これの陸奥艦これの照月

 アイオワ級一番艦のアイオワも思いっきりスケベボディじゃないかという有力な反対説(?)もありますが、まあ戦艦は総じてダイナマイトバディみたいです。だって大和や長門だって…ねえ。

艦これのアイオワ 艦これの大和艦これの長門

 余談ですがしずま絵師のデザインした艦娘は現時点で17隻。入手が困難な艦娘が多いことが特徴で、全艦揃えるのは至難の業と言われています。私が持っているのは現時点で12隻なので、まあまあ持っている方かなあとは思いますが。雪風、天津風、時津風などはかわいいけど全然スケベボディではありません。島風はコスチュームが露出狂みたいですがやはりスケベボディではないですね。
雪風さん 天津風さん時津風さん島風さん
 
 さて長々と語ってきましたがこれは前振り。本題はここからで、ファイブスター物語14巻のストーリー紹介その5回目です。

ブラフォードの無走剣 

 軍師としての才能はともかく、騎士としての能力は完全に虚像だといわれるシュバイサー・ドラクーンですが、ジィッドの乗ったデムザンバラを狙ったアイシャのソニックブレードを見事につぶしてみせます。続いてアーレン・ブラフォードとその妻キュキィが同時に放った無走剣(ブラインドブレード)と広角衝撃波(サイス・ブレード)も止めてしまいます。無走剣はガット・ブロウを超高速で抜き打つことによってショック・ウェーブを発生させ、対象を瞬時にスライスする剣技で、広角衝撃波は広い角度に対して横殴りの衝撃波を飛ばす技のようです。

剣技を受けるぜよ 

 大型剣技連発を受け止めながらびびりまくるシュバイサーですが、相棒の令令謝は余裕の表情。並以下の騎士でも天位以上に引き上げられるんだそうです。ん?そういうファティマって、他にもいたような。

 その戦いを別の視点で見ているツバンツヒ。彼女はどうやらアイシャのファルトリム・ブリンガーが脚部にエンジンを二機搭載していることを看破した様子。それに気づいたソープは「消えてもらうしかないか…」と物騒なセリフ。でもラキシスはもうGTM見物は終了、別の場所に行って食べ歩きするぞとソープをせかしてます。もう局面はピークを過ぎたのか。

令令謝の旧悪暴露 

 ブラフォードの相棒の京が、突如令令謝の旧悪を暴いて退かせます。京によれば令令謝は、生まれたばかりのヒュートランの頭に、足が滑ったふりして島豆腐の角をぶつけたのだそうです。京によればヒュートランはあっぱらぱーになり、バランシェが慌てて自己鍛錬プログラムを入れたが持ち直したのだか余計におかしくなったのだか(おい)。このことをヒュートランに言っちゃうぞと言われて完全に無抵抗のガクブル状態になってしまった令令謝。

豆腐の角に頭をぶつけて 

 シュバイサー、「この戦いはここまでってことぜよ!!」と後退を指示します。相変わらずインチキ坂本龍馬ぜよ、こいつ。これに呼応してロッゾもウモスも後退し、枢軸連合軍全軍が国境ラインまで退きました。結果として大規模会戦にもかかわらずGTMの消耗は両軍ともに少なく、ベラ国=ツラック隊の勝利とあいなりました。ナルミ支隊長はセイレイ王女やアイシャに挨拶。セイレイはママンに連絡を入れたところ、コーラスは本格介入を決定したと。これまで敵とみなしていたハスハに肩入れした以上、アルルを裏切り者と呼び続けることもできなくなり、ここに強制和解の条件が整いました。セイレイ、アルル、マロリーの暴風三王女の誕生ですね。ジェットストリームアタックとか仕掛けてきそう。

 旧レッドミラージュ

 戦場では戦後処理で、敵味方の区別なく負傷者の救護活動が始まりました。お互い戦場協定を守ったしごく紳士的なものですが、我々の世界ではそういう時代ってまだ続いているんでしょうか。テロとかゲリラばかりになってしまうと戦場協定もくそもないような。

どこ行くの
  
 そんな慌ただしい後始末の中、一人去って行くツバンツヒ。報酬は全て難民の子供達に使ってくれとはカックイイ~。しかしそれを呼び止めるのはソープ。ツバンツヒはミラージュに入ってアマテラスの謎を探ることが目的だったが、皆と一緒に戦って笑って泣いたことが楽しかったのでもうどうでもよくなったと言います。すると、「たのしいわがやにようこそ~」とソープ。そして本性を出してきます。

もう遅い逃がさぬ 

 この戦いによりミノグシア各地の戦線は膠着状態に入り、大きく動くのはしばらく後になるそうです。恒例巻末漫画はツバンツヒのミラージュ入りの顛末。なんと4000歳にして高校に入学させられるツバンツヒ。ミラージュ女子の連中に因縁つけられて脅されています。アマテラス曰く、知識はすごいけどあまりに今の社会を知らなさすぎるので高校生からやり直しなんだそうです。

ミラージュ女子達 
いじめかっこ悪い 

 アマテラスに自分のGTMはどうした?と聞かれ、ミースの家に置いてきたことに気づいたツバンツヒ。慌ててボォスに取りに行ってきました。大気圏突入の勢いでいきなりフロートテンプルに乗り付ける可変型のマーク2。戦闘機型から人形に変形する可変型GTMですが、勢いで手動変形させて制御不能となり、朱塔玉座の先端がへし折れてしまいます。

 エルガイムマーク2やんけ

 死刑を覚悟したツバンツヒですが、アマテラスはすごいGTMもろたーと大喜び。ハグにチューのコンボで一生廃人(byログナー)だそうです。ところでこのマーク2、見た目明らかにエルガイムマーク2のそっくりさんです。ゴティックメードを経てエルガイム色は完全払拭かと思ったのですが、そういうものでもないんですねえ。

くれるの? 

 13巻に比べると場面のぶっ飛びがあまりなく、一貫してツラック隊の戦いぶりを描いていましたが、こういう巻はFSSでは以外と珍しかも。ただ、大規模な戦いを描いていたけれども、各指揮官がものわかりが良すぎて大消耗戦にならず、ちょっと消化不良かも知れません。大活躍の挙げ句討ち死、みたいのがもっと欲しいような。とりあえず似非坂本龍馬は好きになれんぜよ。

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ファイブスター物語14巻(その4):乱入大歓迎で激闘真っ盛り

満開の辛夷

 突如暖かくなって東京では桜の開花も秒読みだそうです。しかし昨日の夜からは一気に寒くなったりして、気温が定まりません。筑波嶺方面では梅や辛夷、木蓮などが咲いています。白い花は地味に思えるんですが、辛夷が梢いっぱいに咲くと結構壮観です。夜に見るとまるで満天の星のような。

ファイブスター物語 14巻 

 ちょっと間が開きましたがFSS14巻レビューを続けましょう。どうあっても3月中に終わらせねば。そうせねばならぬ理由(ワケ)があるんです。

戦闘開始じゃ 

 さてウモス、ロッゾを中核とする枢軸連合軍(枢軸なのか連合なのかはっきりしろと言いたくなりますね)と本格的に戦闘を開始したツラック隊。こちらにはスパチュラ隊とジャーグド隊も加わりましたがなお倍以上の戦力差があります。戦力差を地形有利で補いつつ戦う中、エースであると認識されたツバンツヒやハレーの隊には大部隊が対峙して牽制を続けます。エース部隊を戦闘に参加させず、相対的に弱いベラ国騎士をじわじわ削って戦力差を拡大しようというのがシュバイサー・ドラクーンの作戦。

がんばるファティマ達 

 ECM&ECCM戦を戦う両軍のファティマですが、枢軸連合軍側のファティマは、敵にバランシェ博士やソープがいることに感づいた様子。それでもソープは全力で戦う者にのみ微笑むと手を抜かないバランシェファティマ。それじゃあ意味ないじゃん。シュバイサーがバランシェファティマを3体も揃えたのも、相手に得体の知れない存在(=ソープ)がいることに気づいたからですが、剣聖クラスになると霊感も卓越するのか。

セイレイの勇姿 

 ツラック隊の消耗具合を見て、枢軸連合軍は南に部隊を移動。南北に戦力を集中して中央を手薄にしたところにバッハトマ軍が突撃する作戦です。敵の作戦がわかっていても対応せざるを得ないツラック隊ですが、さらに後方から謎の戦力が。セイレイ、マロリーを中軸とするコーラスのGTMした。おいおいお前らは他国に侵略行為をしないんじゃなかったのかよ。

それじゃだめなんだ

 そのマロリーに「ミラージュ貸して」と言われたアイシャですが、戦闘観測に留まっています。A.K.D参戦と捉えられたら自分の首だけじゃ済まない。というアイシャですが、ミラージュはアマテラスの私設騎士団であって国家騎士団じゃない(地味だけどそっちはゴーズ騎士団)からとか、いくらでも屁理屈はつけられそうですが。
 
アイリーン登場 

 宣戦布告なしのコーラスの乱入に驚く枢軸連合軍ですが、8騎程度では体勢に影響ないということで作戦は継続。セイレイ達はツラック隊とコンタクトが取りたいようですが、そこへ上空の巡洋艦から謎のGTMが降下。セイレイのママンであるエルメラと同級生だったアイリーンとシェン・ラン騎士団登場。この人はコーラス王朝の衛星国家であろうピチカート公国の筆頭騎士ですが、かつてはコーラス王朝トリオ騎士団の騎士団長(第1大隊長)で、コーラス・ハグーダ戦でコーラス3世を守り切れなかったことを悔いて自ら除隊したらしいです。きっとジュノーンの近衛にいたんでしょうが、突如テレポートしてきたブーレイ&サイレンに突破されてしまったんですね。

軍師セイレイ 

 ツラック隊とコンタクトしたセイレイ、この戦いが負けなくても戦力の消耗が激しいツラック隊に次はないので、コーラスの介入という新事実を突きつけてベラ侵攻そのものを止めようという戦略を伝えます。ツラック隊の戦いぶりを見てきて、ここで加勢しなきゃ女がすたるというセイレイ。喜びのあまりナルミ支隊長は伝説のスライダー、レディオス・ソープが味方にいることをばらしてしまいます。傍受していたアイシャがひっくり返ります。

バッハトマ音速突撃 

 さて目立ちたがり屋のくせに今まで後方でじっとしていたジイッド達バッハトマ軍銀月騎士団。南北に戦力が集中して薄くなった中央戦線にレイスル軍と共に音速突撃を開始。ジィッドの狙いはただ一つ、ナルミ支隊長の首だけです。おまえは大仁田厚か。剣聖騎デムザンバラのソニックブレードがナルミ騎を襲う!

剣聖騎なのに 

 ラキシスが強制割り込みして操作したおかげできわどいところで回避しますが、次はない。一巻の終わりかと思われましたが、突然飛来したバル・バラ型ガットブロウが味方騎を次々と撃破。驚いて振り向いたジィッドの正面にいたのはアイシャのGTM。その一撃で右腕を切り落とされるデムザンバラ。バックラッシュでジィッドの右腕も骨折。「よく受けたなザコの分ザイで」はアイシャのセリフ。参戦に消極的だったアイシャですが、ツラック隊にソープがいると判れば話は別。主を守らずしてなんの私設騎士団か、ということですね。

アイシャのGTM 

 アイシャの乗っているGTMはなんじゃらほいと思ったら、ファルトリム・ブリンガーだそうです。ミラージュ騎士団が使用する各種GTMのうち、天照が自らの手で設計・開発したGTMをブリンガー・シリーズと呼ぶそうなので、ブリンガー=ミラージュということか。ファルトリム・ブリンガーはF2型とされます。F型のファンダウン・ブリンガーが旧設定のクロス・ミラージュの♀型に相当するそうなので、その改良型かなんかなんでしょうか。クロス・ミラージュ♀型というと、メヨーヨのアシュラ・テンプルに不覚を取った縁起でもない機体(笑)なので、相当改造したんだろうかと思いきや、実はツァラトウストラ・アプターブリンガー(旧設定のレッド・ミラージュ)およびマグナパレス(旧設定のナイト・オブ・ザ・ゴールド)と並ぶ、ツイン・エンジン搭載型の特殊仕様騎だそうです。ほぼ別物やんけ。

ステートバルロのGTM 

 参加ミラージュ騎士は、アイシャの他、リストラの嵐をなんとか乗り切ったステートバルロ・カイダ(あれでよく死ななかったな)と、ブラフォード&キュキィ夫妻。たった4騎ですがミラージュは一騎当千なのでジィッド絶対絶命。アイシャ必殺のソニックブレードですが、これを防いでジィッドを救ったのはなんと謎の高知人シュバイサー・ドラクーンの駆るGTMハロ・ガロ!どういう経緯かフィルモア帝国からガマッシャーン共和国に供与されました。センセによる解説では「ハリボテGTM」だそうですが、とてもそうは思えません。というところで204ページ。そういうことでまた次回!

ガロ・ハロ 

ファイブスター物語14巻(その3):十曜の守護者ぜよ

まさに陽春

 今日は仲春を通り越して陽春という感じでした。おかげで花粉も戦闘空域のミノフスキー粒子並みに散布されていて凄かった。特別ひどい花粉症という訳ではないのですが、くしゃみと鼻水が出まくりでした。もう一気に春なのかと思いきや、中盤からまた寒くなったりするらしいです。この気温の変化にはやられてしまいそうですね。

ハレーの専用機 

 さて本日もFSSです。ちまちまやりたかったのですが一身上の都合で早めにやっちゃいます。浮浪者をやっていたワンダン・ハレーがビルドをパートナーにAP騎士に復帰してツラック隊に加入しましたが、乗るべきGTMがない様子。身なりを整えたらすっかり若くなりました。そういえばAP騎士って強さを求めて肉体改造や薬物によるドーピングが横行しているという設定がありましたが、ツラック隊には全然そんな感じがありませんね。本部から特別に送られてきた深紅のGTMは駆逐型のバーガ・ハリBS-R。かつてヤーボ・ビートが使用していた機体です。旧設定では濃緑色だったんですが。詩女ムグミカが生前、バルンガ参謀長にワンダン・ハレーが騎士復帰した際に渡すようにと言付けていたらしいです。詩女っていうのは代々その地位にあった者の記憶を受け継ぐ特殊能力を持っているそうで、まるでロマンシングサ・ガ2のバレンヌ帝国皇帝みたいなんですが、予言の能力もあるんですかね。

敵の大軍が 

 志願騎士も続々とやってきて意気上がるツラック隊ですが、夜に敵枢軸連合大部隊が国境に集結との急報が。ロッゾ帝国ヴーグラ騎士団、ウモス社会主義共和国連邦青銅騎士団、ガマッシャーン共和国レイスル騎士団を主力に、枢軸国の盟主であるバッハトマ魔法帝国銀月騎士団らも出現。GTM279騎という大軍です。バッハトマとガマッシャーンは戦場となっているハスハのある西太陽系ボォスの国家ですが、ロッゾとウモスは北太陽系のカラミティ・ゴーダース。この星はどうやら寿命が来ているらしく、フィルモア帝国やクバルカン法国といった大国は移住先としてボォスを狙っている模様。難民としてではなく、国家そのものの移動させようという遠大な計画なので、そのための基盤整備として魔導大戦に介入しているようです。おそらくロッゾやウモスも知っているんじゃなかろうか。ただ、バッハトマのボスヤスフォートがこれを知ってるのかどうかは不明。

 総攻撃前

 フィルモアなどカラミティ・ゴーダーズの諸国の意図が明らかになってくると、かつての南太陽系ジュノーでのコーラス王朝対ハグーダ帝国の戦争への介入もフィルモアとハスハでは全然目的が違っていた可能性があります。フィルモアとしては移住先がジュノーでも構わなかったので、コーラスを弱らせてハグーダに恩を売って領土を得ようという目論見があったんじゃないかと思われます。というか、カラミティ・ゴーダーズの諸国はそういう思惑を胸に他の太陽系の紛争に介入しているんじゃ。

ナオと令令謝 

 各軍の指揮官、なかなかに強そうですが、とりわけ異彩を放つのはガマッシャーンのシュバイサー・ドラグーン(別名ナオ・リンドー・レイスル)。デコースに殺された二代目黒騎士ロードス・ドラグーンの孫にして“天位殺し”“泰天位蹴り”などの異名を持っています。パートナーはバランシェファティマの令令謝。しかーし!久々に無茶苦茶強い騎士登場かと思いきや、全てはガマッシャーンが吹聴している虚言なんだそうです。エストにもあっさり振られたそうで、そんな嘘の塊の彼をどうして令令謝が認めたのかと思いきや、超級ファティマと呼ばれるヒュートランの設計母体となったファティマなんだそうです。ヒュートランといえば凄まじいスペックを持ちながら、組み込まれた自己鍛錬プログラムのせいで最弱の騎士をパートナーとして、常に不利な状況で戦うことを求めるようになってしまったというズッコケファティマ。つまり令令謝にもそういう傾向が濃厚ということなんですね。なんか美女はイケメンばかり選択するという傾向の中、超美人なのになぜかブサメンが好きという世の男性の希望の光的な存在ですね。じゃあ先にアララギ・ハイトと出会っていたら、ヒュートランと令令謝で争奪戦を展開したのだろうか?

十文字霞切り 
 APに強制入隊

 4騎士団279騎という戦力に驚くツラック隊の面々ですが、ナルミ支隊長は「我々に撤退はないっ!!全戦力で迎え討つ!!」と意気軒高。その全戦力というのは69騎。敵の1/4ですが、地形は有利ということで総力を前線に持っていく構え。そんな中、ベラ国騎士の一人を呼び出したツバンツヒ。緩いツラック隊には忍者とか刺客が入り込み易いので内密に始末してきたということで、この騎士もそういう手合いと睨んだようです。十文字霞切りを繰り出してくるこの騎士にも余裕で対処するツバンツヒ。実はこの騎士も忍者や刺客を始末してきたそうで、その正体はヴィンズ・ヴィズ。アーレン・ブラフォードの嫁のキュキィの幼稚園時代からの舎弟で、その縁でミラージュ騎士団に加入していた模様。連絡員には懐かしのミス宇宙軍クニャジコーワ。まだ寿退職してなかったのか。ツバンツヒ、大隊長権限で二人をAP騎士団に編入、部下にしてしまいます。

マドリガル 
情報戦のビルド 
 ツラック隊が最も警戒するのはシュバイサー・ドラグーン。騎士としての腕前もさることながら(実はポンコツというのはバレてない)、軍師としてのセンスもずば抜けているということで、ツバンツヒをあてがわねば対抗できないそうです。また枢軸連合にはバランシェ・ファティマのマドリガル・オペレッタ、令令謝、パテシアがいて、目視以外の情報をダウンさせる強力なカウンターを使ってきます。ツラック隊にもモラードファティマのビルド、フローレスの称号を持つオーハイネがいますが、「戦いは数だよ兄貴!」でおなじみの“ドズルの法則”からすれば、ファティマの数も4倍いる枢軸連合の優位は動きません。ま、なんとなればツラック隊にはラキシスもいますけどね。

観測隊 
援軍来る 

 情報妨害戦が本格化する中、観測部隊は目視で戦況を伝えます。第一次世界大戦時代に逆戻り。するといきなり戦艦多数を発見。続々とGTMを降下させていると。だが敵ではありませんでした。ベラ国の北方にあって日和見していたイェンシング国のジャーグド隊とバトランド国のスパチュラ隊が援軍にやってきたのです。どちらも国会の出し惜しみで半数しか持ってこれなかったということですが、合わせて52騎が加わって合計122騎に。それでも枢軸連合の半分に足りませんが。

高知弁のナオ 

 戦闘が始まっても後方に控えるシュバイサーに不満顔なのは女騎士バーナー・レンダウド。彼女を連れてきたのは彼女のパートナーのバランシェ・ファティマのパテシアの力が欲しかったからだそうですが、ここで妙な事を口走っています。超帝國ユニオのヘリオス剣聖騎士団の7剣聖が近く揃うとかなんとか。剣聖は一時代に一人という法則があった気がしますが、7人だ…と…。

剣聖騎士団だと… 

 そのうちの一人であるララファ・ジュノーンはたった一年だけ剣聖を務めたハリコンの中に意識が宿っていたそうです。あと薔薇の剣聖マドラ・モイライの中にアマンダ・プロミネンスの意識が宿っているとか。ということはこいつらの中にも剣聖の意識が宿っているけど、この体ではトホホな力しか出せないということか。11巻でナインが言っていた“十曜の守護者”ってのは彼らのことなんでしょうか。というところで164ページまで来たので、今宵はここまでにいたしとうございます(古いぜよ)。

ファイブスター物語14巻(その2):長生きしても初体験はある

越前大雛祭り

 雛の節句にこんにちは。筑波嶺地方は1日に春一番が吹いて、一気に暖かくなって春本番という感じになっています。この冬はとても寒かったので喜びもひとしお…といいたいところなんですが、スギ花粉の野郎まで一気に元気になってきて、これが本当の痛し痒しです。ああ、花粉とかPM2.5とかに悩まされなかった昔の春が懐かしい。

ファイブスター物語 14巻 

 さて本日もFSS14巻レビュー行ってみましょうか。そもそも知らない人が読んだらほぼ意味不明の呪文の羅列みたいなものだよなあと思いつつ、もう世間一般の人々を置き去りにして久しい作品だから仕方がありません。前回はツバンツヒがツラック隊に傭兵として入って活躍したあたりまででしたね。

ツバンツヒさん 

 アマテラスに恋するツバンツヒ、思いっきりラキシスに警戒されましたが、タピオカ鉄観音ミルクティーであっさり篭絡して仲良しに。このツバンツヒ、4000年以上生きているという化け物なんですが、ポリメリゼーション・キャスター(重合人間)なんだそうです。なんじゃあそりゃあ!?と思って「五星ノ豆単帖(新版)」(http://www5b.biglobe.ne.jp/~kakekomi/fss/glo_top.html)を引いたら、“遺伝子操作によって作られた戦闘人種のうち、複数の能力を併せもつ者たちをポリメリゼーション・キャスターもしくは重合人間と呼ぶ。システム・カリギュラに所属するエルディアイ・ツバンツヒはポリメリゼーション・キャスターのひとりである。騎士としての能力に加え、体内に数々の生体兵器を宿しており、身長や体型を自在に変更することも可能らしい。一般的な騎士の能力を遥かに超越する異形・異能の騎士である。”とのことです。おそらくAD世紀に存在した超帝國ユニオの科学力が生んだものなんでしょう。

パニックツバンツヒ 

 ついでに「システム・カリギュラ」の項を引くと“AD世紀の時代から歴史の裏舞台で暗躍していた謎の組織。ユーゴ・マウザーやエルディアイ・ツバンツヒが所属する。星団に存在する数多くの国家と「契約」しており、必要に応じてその強大な力を貸し与える。カリギュラの本拠地はスタント遊星の惑星・無(ナイン)にあるらしく、シオの門番と呼ばれる騎士を通して星団各国の情勢に介入。ブーレイ傭兵騎士団の派遣も彼らの差し金による。その行動原理は「知識欲」であり、ショウメやミスト・ブレーカー(懐園剣)といった未知なるモノの探索に専ら力を注いでいるようだ。懐園剣を所持していた剣聖ハリコンが若くしてこの世を去ってしまったのも、彼らとの戦いが原因であるという。また、星団暦初頭の詩女暗殺計画に協力していた組織の正体も彼らである。もともとはガーランドという名が設計者や学者の集団を指す名称であった頃に作られた製造組織であり、スタント遊星にその拠点を移して独自の発展を遂げてしまったことで、星団の技術・文化・生活様式から乖離してしまったらしい。”とのことです。

パニックツバンツヒその2 

 ということで知識欲の塊として4000年もの長きに亘って生き続けてきたツバンツヒですが、意外にも人間の生の感情に触れたことはなかったらしく、ラキシスと買い出しに出かけた市場で女の子から父の形見を渡されて仇を討ってくれと涙ながらに頼まれたり、食料品を売りに来た商人達に寄贈を受けたりと初体験の連続でパニック状態に。ツラック隊がボロボロになりつつベラ国を死守していることが大々的に報道されたせいで、国民のツラック隊に対する感謝の気持ちがダイレクトに伝わってきます。まあツバンツヒは本当は傭兵なんだけどね(笑)。その様子をそっとうかがっていたのはマロリーとセイレイ。マロリーはアドラーのトラン連邦共和国大統領ミッション・ルースの妹で、セイレイはジュノーンのコーラス王朝の王女です。9巻付録の星団パワーバランス表によると、トランは7位、コーラスは6位ということでどちらも星団有数の強国です。ちなみにアマテラスのAKDは9位ということですが、その辺が胡散臭いんですよね。あくまで表のパワーバランスなんでしょう。

マロリーとセイレイ 

 この二人、マロリーがコーラス王朝のマイスナー家の皇子と恋仲になったことで組むようになったようで、性格のキツイ同士、すさまじい角逐を繰り広げた挙句、年上のマロリーが姉貴分に収まった模様。さすが純血の騎士の血統にして剣聖ディモス・ハイアラキ最後の弟子。コーラス王家も純血の騎士の血に連なる一族ではないにも拘わらず、長子は必ず騎士として産まれてくるという奇跡の血筋を持っているそうですが、その辺りも胡散臭いんだよなあ、こいつら。コーラスは他国への侵略や武力交渉は一切行わない方針で、劇中に登場する大国としては非常に珍しい清廉潔白な国家なんですが、表向きが綺麗なほど裏ではねぇ…。クバルカン法国も清廉潔白で正義感溢れるイメージの強い国家だけど裏があったし、コーラスだけないなんてことはなかろう、長い歴史を持った国家ならば。

ミラージュ貸して 

 12巻で友達(ダチ)になったマロリーとアイシャでしたが、そのつてを頼って再びアイシャの元を訪れ、ミラージュ騎士団を貸してとのたまうマロリー。戦力が欲しければ、兄貴の伝手でSPIトラン連邦騎士団でも動かした方が早い気もしますが、そもそも魔導大戦でトランの動向はこれまで全く描かれていませんね。一方ツラック隊では戦場を観察していた浮浪者を確保していました。ところがこの人、変わり果てた姿でしたがなんとワンダン・ハレーであることが判明。

浮浪騎士ハレー 

 ハレーは9巻に登場。ツラック隊と同じくAP騎士団であるエンブリヨ隊に所属していましたが、相棒のファティマ・ハルペルの調子が悪いということで脱走してモラード博士に診せようとしたというトンデモ騎士です。この一件でAP騎士団内の警察騎士団であるスクリティ隊が他国に出動するわ、ディー・カイゼリン(旧設定ではエンプレス)は出撃するわと大騒ぎになったのですが、ハルペルの正体が星団初のファティマの一人インタシティであったこと、自然状態では不老不死かと思われていたファティマにも寿命があることが判明するなど様々なエピソードがありました。そしてこの際、ハレーはエストの妹といわれるビルドに一目ぼれされていたんですね。モラードファティマは多数いるはずで、なんでビルドだけが「エストの妹」と言われるのか、容姿が似てるからかと思ったら、エストと同時期に作られたということが大きな要因のようです。ビルドのマスターはパイド・パイパー騎士団のパイパー将軍でしたが、8巻で不幸にしてシャフトと駆るヤクト・ミラージュと遭遇して一撃で撃破されてしまいました。その際ビルドも重傷を負ってしまい、生みの親のモラードが引き取って再生とメンテナンスを行っていました。

ミースとビルド 

 騎士は廃業したと言い張るハレーですが、死闘を続けるナルミ支隊長涙の叫び、そしてハレー発見の報を聞いて押っ取り刀でやってきたミース・バランシェとビルド(この二人も9巻の一件で親しくなったんですよね)の登場、さらにはハルペルの霊まで登場したことでビルドをパートナーに騎士復帰を決意。もちろん復帰先はツラック隊です。ここでハレー、実はエンブリヨ隊のベテラン大隊長だったことが(後付けで)判明。大体大隊長とか中隊長とかいう設定がこれまでなかったから。ついでにミースもツラック隊を手伝うことになり、多士済々になってきました。

ミースとソープ 
昔のカイエン 
 
 ミースはソープと会い、いきなり昔話が開始されます。なんとダグラス・カイエンがバランシェ博士を殺しに行った時のエピソード。7巻の135ページで一コマだけ描かれていたものの詳細ですね。剣聖カイエン対星団最強のバイター(旧名ダイバー)であるメル・リンスの戦い。バイターにも関わらずあらゆる剣聖剣技を会得している騎士でもあるリンスですが、彼女はアマテラスのが神の力により発現したスレイブ(分身)であり、アマテラスが手を下せない局面での戦闘と殺人の執行者です。剣聖は最強の騎士のはずなんですが、リンスの脇腹を切り裂いた代わりに両腕を切り落とされるカイエン。敗北経験のある剣聖ってもしやカイエンだけ?それにしても若いころのカイエンのはずですが、なんか不細工になりましたね。化け物アゴ男かよ。それにしてもリンス圧勝かと思っていましたが、実際には際どい勝負だったんですね。

分身リンス
アウクソーの命乞いsono2 

 まだ幼かったアウクソーの命乞いにより、勘当と引き換えにカイエンの助命を取り付けたアウクソー。行き場がなくなった二人をミラージュ騎士団に誘ったアマテラス。この時ナンバー1になったようです。カイエンは第6代剣聖となった後、短期間で退いていますが、この頃なんでしょうかね。その後ハイアラキが短期間剣聖に復帰し、慧茄に継いだ後、再び第9代剣聖になると。

アウクソーの嘆願 

 アウクソーはカイエン一筋で、死ぬときはカイエンと自分を一緒に消し去ってくれとお祈りしていたそうですが、カイエンが死の直前にパートナーから外したことで機能不全となっています。12巻での描写では発狂状態かと思われましたが、13巻では一見普通の状態に戻っていましたが、やはりファティマとしては機能していないようです。ソープはミースが身ごもっているカイエンの子供(後の剣聖マキシ)に何かを見出し、アウクソーの助命に率先して動くことを明言します。ミースの妊娠は、アウクソーに自分の卵巣を入れて冷凍保存されていたカイエンの精子を受精させ、長い時間をかけてそれを再びファティマ型のものに換装した自身の子宮に戻したもののようですが(この辺りの話は11巻参照)、ミースのお腹は全然膨らんでいないので見たところ3か月といった感じ。この世界の女性の妊娠期間はどれくらいなんでしょうか。それとも子供が子供なだけに何もかも異例?

アラン・プロスト 

 というところで大体118ページあたりまで来ました。あと2回はかかりますね。ちなみにカイエンのモデルはF1ドライバーのアラン・プロストだとか。プロストとセナがいたころがマクラーレン・ホンダの黄金時代…。それはさておき人気に関してはプロストとセナでは圧倒的にセナの方が高かったんですが、センセはマイナーな教授派だったんですかね。

プロストとセナ 

ファイブスター物語14巻(その1):ツラック隊細腕繁盛記

河津桜のイメージ

 先日の日曜日は伊豆に行っておりましてブログをお休みして失礼しました。この冬は寒いので、春の到来を告げる河津桜を見てこようと思ったのですが…まだまだ一分咲きといったところで寂しいものでした(画像は期待していた咲きぶりです)。伊豆といえば椰子の木が生えていたりして、関東近辺ではことのほか暖かい土地だと思っていたのですが、さしもの伊豆もこの冬は寒かったようです。

14巻好評発売中 

 本日からしばらく、この前買った「ファイブスター物語」の14巻(略してFSS14)の話をしたいと思います。東京オリンピックの後あたりかと勝手に思っていたので、13巻刊行後2年半程度での新刊はうれしい誤算でした。13巻から永野センセ制作のアニメ映画「花の詩女 ゴティックメード」の設定が大挙して導入され、一見全く違う作品になっていますが、センセは一貫して「嫌なら読むな」スタンスなので、読みたければどんなに設定が変更されても受容しなければなりませんが…フジは敗北したのだぞ(byデギン公王)。

ナルミ支体調 

 14巻は、13巻終盤から始まった第6話「時の詩女」アクト3ステージ5「ツラック隊」の続きです。というかほぼ全編「ツラック隊」で、エピソードが終了しています。12巻でやってた第6話は「マジェスティックスタンド」だったんですが、第6話のタイトル自体が変わってしまいました。「嫌なら読むな」という精神波が聞こえてきそうなのでもはや何も言うまい。おとぎ話だし。

ツラック隊のGTM 

 レディオス・ソープ久々に登場。8巻以来ですね。しかし6~8巻に登場していたソープは逃避行ばかりだったので、GTMスライダー(旧設定ではMHマイスター)としての登場はなんと3巻以来。「魔導大戦」(マジェスティック・スタンド)の舞台である旧ハスハ連合共和国の辺境ベラ国に嫁のラキシス(偽名ファナ)とともにやってきます。元々はハスハの臨時首都となっているスバース市に向かうつもりだったようですが、ベラ国を守って孤軍奮闘するツラック隊とナルミ支隊長に興味を持った様子。

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 このツラック隊、ハスハ連合共和国の国家代表騎士団であるAP騎士団12支隊の一つですが、規模は最も小さくて、補給も補充も受けられないままにどんどん疲弊していっています。ベラ国自体が辺境にあることから主戦場ではないので、バッハトマ魔法帝国をはじめとするハスハに攻め込んだ枢軸国の主力がやってくることはありませんが、二軍クラスが頻繁に攻め込んできて、ツラック隊が壊滅したら占領したろうという姿勢のようです。

ソープ正論

 ツラック隊のGTM24騎中稼働騎はたった6騎という実情を知ったソープは、ナルミ支隊長に後退と再編を提案しますが、ナルミ支隊長はそうしたらベラ国に戻れなくなると拒否。もともと一枚岩ではなく、魔導大戦により事実上四分裂したハスハをこれ以上バラバラにしたくないと、身を捨ててでもベラ国を死守する構えです。これに感動した(ふりの)ソープ、ツラック隊の再建に手を貸します。

ベラ国を死守する 

 一夜にして6騎のGTMを修理するなど、一気にツラック隊の惨状をV字回復させたソープ。「伝説のGTMスライダー」たる異名の面目躍如です。今回はラキシスも手伝っているので以前よりさらに効率アップした模様。加えてベラ国の内情を内外に宣伝するという「禁じ手」まで提案します。スバース市では大騒ぎになって軍法会議だ罷免だと議員たちがわめきますが、救援も送らずに「盾」として酷使し続けている負い目があるギラ総司令やバルンガ総参謀長は、これには裏があるとして静観を決め込みます。

エルディアイ・ツバンツヒ 

 意気上がるツラック隊に、ファティマ・ガーランドであるミース・シルバー・バランシェの使者としてやってきたのはエルディアイ・ツバンツヒ。4000年以上生きているという化け物にして本作でソープ(=アマテラス)より年上という希有のキャラです。そしてそのままツラック隊に傭兵として加わり、デビュー戦で3騎撃破2騎中大破という鮮やかな戦果を示して実力を見せつけます。

外道ラキシス 

 実力をさることながら、料金もふっかけていたツバンツヒですが、ラキシスは「使うだけ使ってばっくれる」作戦を提案。戦死するかもさせるかもと結構怖いことを言っています。13巻でアマテラスに恋していると告白していたツバンツヒですから、嫁のラキシスとしては本能的に危険を嗅ぎ取った様子。

持ち直している今だから 
報道せいや 

 辺鄙なベラ国での戦いがクローズアップされることで面白くないのがバッハトマのエースである銀月騎士団長ジョ-・ジィッド・マトリア。剣聖ダグラス・カイエンのGTMデムザンバラ(旧名シュペルター)を継承し、今や黒騎士・デコース・ワイズメルに次ぐ実力者となっています。今や準主役という位置にありながら、チンピラのような風貌・言動が妙に目立つ人物です。

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 パートナーのニナリスは四大ガーランドの一角であるスティール・クープ作のファティマで超優秀なんですが、実はニナリスが剣聖仕様であまりにもピーキーなデムザンバラを故意かつ一存でデチューンしてジイッドにも扱えるようにしていることがデコースの指摘で判明しました。

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  しかしデコースは「一流の機械とはそういうものだ」と黙認し、自分のパートナーであるエストにも「自分の使う道具を手入れしない奴はバカ者だ」と言ってペンダントトップをプレゼント。デコースはどんどんいい人になってるなあ。1巻では両刀遣い(実際二刀流だけど、ここでは性的な意味で)の変態騎士という扱いだったのに。「狂乱の貴公子」はどこに行った。地位が人を変えるということなんでしょうかね。エストも懐きまくっています。やっぱおじいちゃんよりは若い騎士の方がいろんな意味でいいんですかね…(笑)。

直ったGTM 

 おまけ:1巻の話が出たところで、永野センセの作品世界への意識がまだ深化していなかった頃の突っ込みどころをいくつか(あ、リブート版で修正があったらご容赦を。読んでないもんで)。

その1・ボード・ビュラードの差別発言:デコースを甥だと紹介したユーバー大公に関し「あいつの家系に騎士の血など流れているものか」…後に騎士の血は星団中の人々の中に薄まりつつ拡散していることが判明しているので、普通の両親から騎士が生まれてくる場合も当然あります。だからあいつの家系から騎士なんか生まれないなんて断言はできないはずでは。ま、確かにユーバー大公はデコースを金で雇っていたみたいなんで洞察は正しかったんですが、ボード・ビュラードの正体であるミッション・ルースが、やはり後に純血の騎士の家系であることが判明してからは、なんか自分の血統を誇っているかのようにも聞こえます。ま、確かにユーバー大公はデコースを金で雇っていたみたいなんで洞察は正しかったんですが、

その2・ならず者の一般人に気絶させられるクローソー:はぐれファティマは遺失物扱いで人権もなく、悲惨な目に遭うことは6巻とか10巻で明らかになっていますが、それは人間に逆らえないというだけで、身体能力自体は騎士の70%位あるらしい。だから捕まるのはいいのですが、パンチ一発で気を失うというのはいくらなんでもひ弱すぎ。実はソープやコーラスⅢがその辺りにいることを覚知しており、あえて演技してたんですかね。見てくれはか細い少女なので説得力は抜群。

その3・スパッドを投げるソープ:スパッドは騎士が持つ、スターウォーズのライトサーベルに似た光剣ですが、ソープは刃を発生させたスパッドを投げてならず者を刺し殺しています。しかしスパッドは、7巻で光線銃のようにビームを飛ばすことが可能なことが判明。じゃあ投げるよりビームを撃った方がどう考えても早いじゃん。

その4・とんでもないコーラスⅢ世:なお、この時コーラスⅢ世は騎士のくせに一般人を公然と殺害しています。いくらならず者相手とはいえこれは大問題ではなかろうか。10巻で同級生を殺したクリスティンは最大限情状酌量されたとしても筋肉を薬で破壊され一生ベッドの上で過ごすことになりそうになっていました。しかもコーラスⅢ世の場合、自国だったら王様なんだからもみ消すことも可能そうですが、他国でやらかしているという悪質さ。普通外交問題になるぞこれは。3巻で彼が死ぬのは、実はいろいろやらかしていてあの辺りで死んでもらわないとコーラス王朝がもたないところまで来ていたとかね。コーラスと戦争していたハグーダを実は大国がこぞって支援していたのも、これまでのコーラスⅢ世の悪行に我慢の限界だったとか。なにしろ超天然だから。

最近お気に入りの四コマ漫画:購読は三誌に減りましたが

ファイブスター物語 14巻

 「ファイブスター物語14巻」買いました。13巻刊行以来2年半ぶりです。12巻から13巻の間が9年半近くあって、この間「ええいッ!13巻はまだかッッ!!」と何度叫んだかわかりません。それに比べれば今回は異様に早く(あくまでFSSの中でだけ通用するスパンですが)刊行されたので、「ええいッ!14巻はまだかッッ!!」と吼える間もありませんでした。早速感想を書きたいところなんですが、こいつに関しては一回読んだだけだし、じっくりまったり繰り返し読まなければいかんのでしばらくお待ちください。

まんがライフMOMO 

 代わりに今日は最近御贔屓の四コマ漫画について語りたいと思います。3年以上前に各誌ごとに語ったことがあったんですが、今回は三誌まとめて一気に。以前は竹書房の四コマ誌を四誌読んでいたのですが、最近は三誌に減っています。読まなくなったのは「まんがライフMOMO」で、まあ以前から思っていましたが、表紙が萌え系で手に取りにくいのと、御贔屓だった「初恋症候群(シンドローム)」とか「おとの教室」とか「ゴーゴーダイナマイツ」が終了したからですね。

まんがくらぶ3月号 
せんせいになれません 

 では毎月4日発売の「まんがくらぶ」から。まずは20年連載されている「せんせいになれません」。著者小坂俊史の投稿作でありデビュー作でもあります。竹書房系四コマ雑誌ではことごとく連載を持っていたり、終了してもすぐ新作が始まるなど、男版胡桃ちの(作風は全然違いますが)といった感じの売れっ子作家ですが、「せんせいになれません」が一番好きです。思えばデビュー当時からこの人の作品を読んでいるんだなあ…。その「せんせいになれません」、なんと来月号が最終回。なぜアニメ化の話がなかったし。ちょっと地味に見えるかもしれないけど、するめみたいに味わいの続く名作でした。

父とヒゲゴリラと私 

 「父とヒゲゴリラと私」。小池定路の傑作四コマ。妻に先立たれた父総一とママン似の幼稚園児みちる、そしてウェブデザイナーとして自宅勤務の弟晃二が一つ屋根の下で暮らす物語です。自宅勤務ということでみちるの送迎とか家事をこなす晃二がヒゲゴリラなわけですが、この作品はちゃんと時間が経過していて、みちるは小学生になり、ヒゲゴリラ晃二は男嫌いの幼稚園の先生西原先生とラブラブに、そして父総一も会社のOL比和さんといい感じになりつつあります。今月号ではヒゲゴリラは西原先生と遂に一線を越えやがった。類人猿のくせに色を知る年齢かッ(笑)。タイトル的にはみちる視点という感じですが、みちるが成長すると共に、ヒゲゴリラ視点や総一視点ばかりになってきた感じがします。総一が比和さんと結ばれたら終わるのかもしれませんな。

高尾の天狗と脱ハイヒール 

 「高尾の天狗と脱・ハイヒール」(氷堂リョージ)。振られたヤケで高尾山に登ってそこで出会った子天狗聖になつかれたOLノリコの登山ライフを描く…といいたいところですが、ノリコはなんちゃって山女のままで高尾山一辺倒のまま。まあ周辺の山も攻めたりするようにはなりましたが、毎週のように高尾山に登っているわりにはね…という感じです。だがそれがいい。山グルメや酒など全然ストイックではないノリコが親しみやすくていいです。日本アルプスに挑戦とかされても読者は置き去りになってしまうし。それにしても高尾山だけで4年以上連載が続くというのも凄いことです。

のみじょし 

 「のみじょし」(迂闊)。今一番面白い四コマではないかと思っています。お酒大好きちょっぴり残念系のアラサーOL道子が、友人や家族、同僚たちと織りなす酒飲みコメディです。みっちゃんこと道子がとにかく面白いキャラです。さして遠くない実家を出て一人暮らしをしていますが、一人ノリツッコミを展開して全然寂しくなさそう。大学時代の友人である主婦のゆき、書店員の御園とつるんでよく飲んでいるほか、会社の同僚の理恵や吉田などとも飲み飲みライフを展開しています。みっちゃんのいいところは、みんなとも楽しく飲むけど、一人でも楽しそうに飲むところ。これこそアニメ化するべきなんじゃないでしょうか。道子は日笠陽子でやってもらいたい。

白滝高校きぐるみ部 

 「白滝高校きぐるみ部」(橘紫夕)。以前連載していた「ひよわーるど」も面白かったけど、これも面白いです。女子高生いっぱいなのに萌え絵じゃない、でもやりとりが面白いというこれもするめ系作品。私は好きなんですが、地味なせいか連載順が後ろの方なのがちょっと気になります。いや、ジャンプじゃないからと自分に言い聞かせつつ。

まんがライフオリジナル3月号 
クレオパトラな日々 

 続いて毎月11日発売の「まんがライフオリジナル」。まずは「クレオパトラな日々」(柳原満月)。かの有名な、サーヴァントにまでなっているクレオパトラの半生を描く、ドタバタエジプト四コマ。古代史を題材にした四コマというのは珍しいですが、史実は追いつつギャグをぶっこんでいくスタイルです。カエサル(シーザー)が登場してきていよいよクレオパトラが本領発揮という感じになっています。それにしてもアレキサンドリアは陰謀渦巻きすぎで、よくクレオパトラはのほほんとやってられるなあという感じです。

とーこん家族 

 「とーこん家族」(よしもとあきこ)。20年以上連載されている老舗です。かつては田中しょうとか松田まさお、堀田かつひこといったひところの四コマ界の大御所が連載していましたが、生き残っているのが本作だけ。あいかわらず面白いのですが、いつも巻末連載で、単行本を出してくれるわけでもなく、いつ終わってもおかしくない状態のような。他の大家達が「萌え絵」の進出により次々と四コマ界から撤退していく中、一作くらい昔ながらの作品が残ってもいいと思うのですが。いや、面白くなかったら不要なんですが、本作は依然として面白いと思うんですよね。

出没!アダチック天国 

 「出没!アダチック天国」(吉沢緑時)。“鬼の哭く街”“永遠の世紀末”“リアル北斗の拳”など様々な異名で呼ばれる(基本的に私が呼んでますが)足立区を題材にした異色作。区内在住の編集者が区外在住の漫画家を案内する形で展開されています。私が足立区をディスるのも、かつて25年住んだからなんですが、本作もまあまあいい感じでディスりとリスペクトが織りなされています。リスペクトがリスペクトになっていないという気もしますが。竹書房系の雑誌は、かつてはやたら編集者が前面に出てきて、全く姿を現さない芳文社と好一対だったんですが、最近は竹書房もあまり編集者が出てこなくなりましたなあ。

まんがライフ3月号 
スパロウズホテル 

 最後に毎月17日発売の「まんがライフ」。まずは「スパロウズホテル」(山東ユカ)。もう10年近く連載されているのですが、時間が流れない(アルバイトの大学生は大学生のまま)作品としてはマンネリ化を逃れている稀有な作品だと思います。今更新キャラを登場させたりもしますし。治安が良くない繁華街の真ん中にあるビジネスホテル「スパロウズホテル」で働く、特技が暗殺と巨乳の武闘派フロント係、佐藤小百合の活躍を描きます。5分枠の短編アニメとしてアニメ化された(が2013年4月~6月)ことがあります。山東ユカが竹書房で連載していた「みことREADY FIGHT」「みずたま注意報」「ロボ娘のアーキテクチャ」はいずれも面白かったので、隠れたヒットメーカーではないかと。

だめっこどうぶつ 

 「だめっこどうぶつ」(桑田乃梨子)。これも21世紀初頭から連載している作品で、2005年にはアニメ化されています。人間が着ぐるみを着ているような姿の動物達が登場するので、何気に「けものフレンズ」のプロトタイプじゃないかとか思ったりして。だめな動物達ばかりが集まった「だめっこの森」で展開されるゆるい日常を描いたほのぼの癒し系漫画。狩りができない狼とか近眼の鷹、泳げないシャチなど、どうやって生活しているのか謎の動物ばかりが登場します。まあ自称「森の主」である酒飲みユニコーンが治めている世界なのでじゃぱりまんのようなものが配給されているんでしょうね。

アスクミ先生に聞いてみた 

 「アスクミ先生に聞いてみた」(後藤羽矢子)。去年始まった新連載ですが、後藤羽矢子は成人向けを含めて長期間に渡りストーリー漫画を多く描き続けている漫画家なので、ギャグ一辺倒にならずに登場人物の機微を柔らかく描いたストーリーで読ませるコメディータッチの作品を得意としています。かつては「耕して♥フォーリンLOVE」が「まんがライフ」の表紙を飾る看板作家だった時代もありましたなあ(遠い目)。でもそういうヒット作よりも「まんがライフオリジナル」で連載していた「ゴーイン!! マイクック♥」みたいな作品の方が好きだったな。アスクミ先生は生徒たちの悩みを聞く頼りになる養護教諭ですが、なぜか今は使われていない旧校舎にいるという設定になっています。もしや生身ではない…?

めんつゆひとり飯 

 最後に「めんつゆひとり飯」。「まんがライフMOMO」で連載されていた「初恋症候群(シンドローム)」の作者・瀬戸口みずきの新作です。「初恋症候群(シンドローム)」、最初はそうでもなかったのですが、中盤から異様に面白くなって大好きになってたんですが、連載が終わってしまってがっかりしていたところ、昨年「まんがライフ」で新作が始まって心の拠り所にさせて貰ってます。「のみじょし」とならぶ今の私の御贔屓漫画の双璧。

初恋症候群 
 
 料理はするけど面倒くさがりで効率重視のOL面堂露は、その名のとおり麺つゆを多用して手抜きにみえるけどそれなりにおいしい料理を作っています。同期で既婚の社長秘書十越いりこは、「丁寧な生活」を地で行く人で、料理は出汁から取る派。仲はいいけど生き方が対照的な二人ですが、なぜか面堂露の心の中には“心の十越さん”が住んでいて、ずぼらな面堂露に色々突っ込んできます。もしや面堂露の良心なのか?でも十越さんは十越さんで“心の面堂露”がいたりするので、実は二人とも相手にあこがれているのかも。

十越いりこ

 その他肉を愛してやまない保ケ辺さんとか相変わらず濃いキャラが登場。この人の作風は非常に私にマッチしているので毎月楽しみに読んでいます。友達になるなら面堂露が最高に楽しそうなんですが、嫁にするならやはり十越さんか。ノロケまくっている旦那がうらやましすぎる。

保ケ辺さん 

ダンジョン飯:アニメ化必至の異色迷宮グルメ作品

大雪で電車もストップ

 居座る寒気に日本海側は大雪。雪になれているはずの信越線が15時間も立ち往生したそうですが、冬型の気圧配置になると晴れるのが太平洋側。札幌在住経験で雪の辛さは知っているだけに申し訳ないなあという気になりますが、多少寒くてもい雪がないのは本当に楽です。

ダンジョン飯1巻 

 本日は先日読んだ九井諒子の「ダンジョン飯」を紹介しましょう。連載中でまだ終わっていませんが、5巻まで読みました。

ひきだしにテラリウム 

 九井諒子は同人作家出身で、2011年頃から商業誌でも作品の発表を開始しました。2013年に「ひきだしにテラリウム」で第17回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞を受賞しています。2014年に自身初の長編連載として「ダンジョン飯」を開始し、「2015年度 コミックナタリー大賞」、「2016年度このマンガがすごい!」、「THE BEST MANGA このマンガを読め!2016 」、「全国書店員が選んだおすすめコミック 2016」で1位を獲得しています。
 
ダンジョン飯2巻 

 「ダンジョン飯」はKADOKAWA エンターブレインBCの漫画誌「ハルタ」で連載されており、基本設定は古典的ファンタジー作品です。とある島の地下墓地の下に巨大な空洞が発見され、5層のダンジョンがあることが判明します。千年前に「狂乱の魔術師」によって、地下深くに囚われ滅んだ「黄金の国」とされ、様々なモンスターが跋扈しているほか、各地から集まった冒険者が宝探しやダンジョン制覇やラスボスとされる「狂乱の魔術師」打倒を目指しています。

ダンジョン飯3巻 

 ダンジョン内には、魂を肉体に縛り付ける強力な不死の術がかけられており、亜人を含む人は内部で死亡しても、肉体の損傷さえ回復させれば蘇生できるとされています。これはドラクエとかでの蘇生魔法の一つの解釈として面白いですね。ただし損傷の程度によっては蘇生の難易度が変わり、損傷の激しい者は相応の術士でないと蘇生させられないようです。

ダンジョン飯4巻 

 ダンジョン攻略に挑んでいたライオス一行は、深層でレッドドラゴンに挑んだものの壊滅状態になり、ライオスの妹ファリンがドラゴンに食われながらも脱出魔法を使ったことで辛くも逃れることができました。上記のとおりドラゴンに喰われても遺体さえ確保できれば蘇生は可能なので、すぐにファリン救出に向かおうとするライオスでしたが、金銭的余裕が無く、離脱するメンバーも出たため、ライオスほか、エルフのマルシルとハーフフット(≒ホビット)のチルチャックの3人で新パーティを結成しました。ライオスは探索費用の節約のため、食料の現地調達、つまりダンジョン内のモンスターを食材とすると言う、とんでもないアイディアを披露するのでした。

ダンジョン飯5巻 

 ライオスは重度の魔物マニアで、以前から魔物食に興味を抱いていたようですが、適切な調理法を知らなかったので難儀します。そこに通りがかって手助けを申し出たドワーフのセンシは、かねてダンジョン内で自給自足をしていたベテランで、見事な手際で調理した料理を振る舞います。その意外な美味に驚くライオスたち。魔物食に一家言を持つセンシは一行の目的を聞き、レッドドラゴンが料理できる可能性に惹かれ、仲間となるのでした。

登場人物 

 5巻まででレッドドラゴン討伐とファリン救出に成功しており、人気があまりなかったらそこで完結したかも知れませんが、評判を得て連載続行となったらしく、レッドドラゴンを配下にしていた「狂乱の魔術師」が出現し、ファリンを奪われた上に追い出されてしまいます。仲間たちの説得受け入れ、一旦地上に戻ることを決意したライオスですが、途中で昔の仲間に出会って再びファリン救出に向かおうとするというところでto be continued.となっています。

マルシルの悲鳴 
基本嫌がるマルシル

 女性漫画家だと絵柄が絢爛豪華だったりするのかと思いきや、少年漫画風に極めてシンプルです。せめてエルフのマルシルくらいは可愛く描いて欲しいのですが、それほどでもない(笑)。ロードス島戦記ならヒロインなのに、本作では人間と大差ありません。ただ、途中で頻繁に髪型を変えているところはやはり女性漫画家だなあと思ったり。

 ジャック・オー・ランタンのポタージュとドライアドのチーズかけ
慣れてきたマルシル 

 魔物食を既に実践していたセンシ、そもそも興味を持っていたライオスはともかく、チルチャックも亜人以外ならさほど抵抗を示さない中、当初から強い拒絶を示していたのがマルシルで、ダンジョン内の生物を食することに対しては絶対反対の立場でした。しかし空腹には抗えず、渋々魔物食を口にするたび、その意外な美味に複雑な心境をのぞかせていきます。

スライムの構造 

 スライムは胃液で体表を覆っているとか、動く鎧は鎧の様な殻をもった貝の様な生き物の群れだとか、ミミックは大型のヤドカリ風だったりとか、奇想天外な設定を次々と繰り出し、その上でやたら説得力のある調理法を用いて美味しい食事へと変えていきます。調理はもっぱらセンシの独擅場ですが。

人喰い植物のタルト 大サソリと歩き茸の水炊き

 そのセンシ、ドワーフのくせに鉱石や鍛冶に全く興味がなく、武器の大斧もボロボロです。が、調理用のナベは希少素材のアダマント製、包丁はミスリル製と凝りまくっていてダンジョン各所にあるトイレの屎尿を回収して肥料にしてゴーレム起動して畑に利用するなど無茶苦茶をしていますが、結果的にダンジョン内の整美に貢献しており、冒険者達に快適さを提供しているという。

クラーケン 

 大抵のモンスターは、センシの調理で美味しく頂けるのですが、巨大イカのような姿のクラーケンだけは不味いと大不評でした。これはダイオウイカが不味いという話とリンクしているのかも。ちなみにダイオウイカが不味いのは、浮力を得るための塩化アンモニウムが大量に含まれているせいだそうです

クラーケンの寄生虫 

 ただ、クラーケンの巨大な寄生虫は、ウナギのように捌かれた後、蒲焼きと白焼きにして供されましたが、とっても美味でした。きっとウナギかアナゴのような生き物だったんでしょう。ただ、さらにこれに寄生しているアニサキスのような寄生虫がおり、生食は厳禁だとか。注意される前に生食してしまったライオスは、胃を抉られて一晩中うなされる羽目になりました。ケアはマルシルが時々かける回復魔法のみ。痛みを抑える魔法はないんかい。

苦しむライオス 

 これはファリン救出まででアニメ1クールいけそうな気がするんですけどね。2期制作の見通しが不明ならファリン蘇生でバンザーイで終了、2期の目処が立っていたら狂乱の魔術師出現でリセットという感じで。

狂乱の魔術師 

失踪日記2 アル中病棟:8年掛かった渾身の「失踪日記」続編

リオデジャネイロのオリンピック

 オリンピックは始まるわ、高校野球は始まるわで、この八月は大スポーツ月間ですね。ある程度は注目していますが、私はスポーツには極めてネガティブな青春時代を送ったので、連日寝不足なんてことは起きようがありません。その分仕事をきっちりやるかと言えばそうでもないんですが。

失踪日記2 アル中病棟 

 本日は吾妻ひでおの「失踪日記2 アル中病棟」を紹介しましょう。以前「失踪日記」を紹介していますが、本作はそこでちょっとだけ触れられていたアルコール中毒で入院していた3か月強の体験を詳細に描いたものです。

アル中の幻覚 
強制入院 

 もともと作者は低迷期に入った80年代半ばからさかんに飲酒していましたが、から「失踪日記」に描かれた二度の失踪後、1998年春頃までに重度のアルコール中毒(現在はアルコール依存症と呼ぶようですが、作者が「アル中」と表現しているのでこっちを使います)になり、眠っている時以外は酒が手離せなくなる「連続飲酒」状態になっていました。胃がやられて酒すら受け付けなくなると幻覚を見るようになり、奇行や自殺未遂を頻繁に行うようになり、同年12月末に家族によって三鷹市の病院に強制入院させられました。

失踪日記 

 三ヶ月の治療プログラムを終了して退院した後は、現在も断酒を続けていますが、2005年3月に出版した「失踪日記」には一度目の失踪を描いた「夜を歩く」、二度目の失踪を描いた「街を歩く」、アルコール依存と治療の時期を描いた「アル中病棟」を収録しています。この作品は話題になり、第34回日本漫画家協会賞大賞、平成17年度文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞、第10回手塚治虫文化賞マンガ大賞、第37回日本SF大会星雲賞ノンフィクション部門を受賞しました。

朝のアル中病棟 

 そして「失踪日記2 アル中病棟」は2013年10月出版。なんと続編が8年後に出た訳ですが、その理由は一コマごとの描き込みのボリュームの凄さでしょう。巻末対談でとり・みきも指摘していますが、一コマに沢山の人間(しかも全身像)を描き、しかもかっちり背景も描いている、今時他にあるとは思えない描き方を
しているので、そりゃあ時間がかかる訳です。

入院時のあずま先生 

 なもんで、最初は図書館で読み飛ばそうと思ったのですが、読むのも時間がかかるので、借りてきて家でじっくり読ませて貰いました。患者、医者、看護師、断酒会やアルコホーリクス・アノニマス(AA)といったアルコール依存症患者の自助グループの人々など、当然異なる人生や性格を持っている多数の人々を、よくここまで描き分けたなと思います。

御木本女王様 

 特に患者は一番接する機会があるので詳しく描かれていますが、アル中患者といっても様々で、なぜこんな人がアル中になったのかと疑いたくなるような人や、アル中との因果関係はわかりませんが、完全に性格破綻者だろうという人もいたりして、世間から隔離された病棟といえどもやはり人間社会の縮図なんですね

 焼きそばクマさん

 私が好きなのは絶対もてそうなナイスミドルの小林さん。自ら入院しに来た安達さんも男前に描かれています。大男ながらとても優しい大島さんは、きっと自分にも優しいからまた飲酒しちゃうんだろうなと思います。あと元修道女らしい御木本さんは裏で病棟をシメる女王様として描かれていましたが、この人がアル中になる経緯はぜひ知りたいです(謎のまま退院してしまいましたが)。

怪人浅野 

 ダメな方では、寸借詐欺の常連浅野。こいつはマンガで読んでいる分には面白いのですが、アル中はさておき絶対付き合いたくないキャラですね。夜中に病室で立ちションベンするし。寝ションベンじゃないだけまし(?)。顔つきからしてうさんくさい脇道とのタッグは強烈でした。あと自治会長をやっていた杉野というキャラも仕切り屋のせいか作者は大嫌いだそうですが、描写の中ではそれほどひどい人には見えません。相性というヤツでしょうかね。

元気な患者達 

 なかなか知ることのできなアル中病棟の実態は非常に興味深いのですが、意外に緩いなと思えてしまいます。自助グループの会合参加の他、散歩や買い物で頻繁に外出できるし。入院時のみ家族による強制入院でしたが、以後は自由意思での入院となっていますし。入院している作者からするとそれでも拘束感を強く感じたようですが。まあ個室じゃありませんから当然かも知れませんが。
酒漬け生活 

 途中でアル中患者が少なくなったということで、他の精神病患者と同居することになるのですが、そこで様々な軋轢が生じて分離独立要求(民族運動みたい)がされて看護長から「アルコール依存症の病の嫌な部分を見た気がします」と回答されてぶち切れるアル中患者達が面白いです。病院の外から見れば似たようなものだと大半の人から思われてるのに。まあ飲まなきゃ常人とそう変わりがないんですが。

他人の不幸を喜ぶ患者達 

 アル中病棟においては、アル中患者は人がスリップ(再飲酒してしまうこと)すると大喜びし、人が先に退院すると腹を立て、やけどとか寸借詐欺などの痛い目に遭わないうちには忠告すらしないという妙な傾向が窺われますが、これは病気のせい?それとも人間の業?

断酒会にて 

 看護師さんや女性患者は多くが美人に描かれています。作者はまたお世話になるかも知れないからと言っていますが、ロリコンブームの火付け役と評される作者の面目躍如ですが、多分可愛い女性キャラも描かないとつまらないんでしょうね。

ボロボロの絵 

 それにしてもアル中が画力も奪うらしく、入院中に描いたミャアちゃんの絵はまるで絵の下手な人が物真似で描いたみたいで衝撃的です。他人が見ても驚きなので、本人にとっては大ショックだったでしょう。

アル中患者にビビる奥さん 

 作者も苦労していますが、一番大変だったのは奥さんだったのではないかと思います。「アシスタントA」として本作や「失踪日記」も手伝っていますが、体調を崩したそうで、人ごとながら心配です。元気になっているといいのですが。

完全主義者は身を滅ぼす 

 作中、完璧主義者がアル中になりやすいという話があり、本作の描き込みぶりを見るにつけ、作者は本当に完璧主義者なんだろうなと思います。辛い現実から逃避するために依存症になってしまうようですが、アルコールが抜けると今度は鬱がやって来るという。

ゆるキャラのような鬱 

 本作では鬱がゆるキャラみたいに描かれていますが、実際は辛いんでしょうね。アル中は不治の病で、入院で回復し、数年に亘って断酒に成功していたとしても、一口でも飲酒すればたちまち元の木阿弥に戻ってしまうという。さらには進行性の病気なので、さらに症状が悪化していくそうです。怖いなあ。私は毎日酒を飲まなくても全然平気ですが、週に一度くらいは飲みたいので、一生飲めないなんてことになったらえらいことです。ピロリ菌除菌のときみたいに期間が決まってたら耐えられますが。

お酒の誘惑 

 お酒とは長い友達でいたいので、アル中にならないように気をつけようっと。Wikipediaに載っている症状を見るだけでも恐ろしいです。飲まなきゃやってられなくなっちゃいそう。 

一生飲めないなんて 
 

コミック版星を継ぐもの:星野之宣による“補正”入りハードSF

ケプラー宇宙望遠鏡

 NASAがケプラー宇宙望遠鏡によって新たに1284個の太陽系外惑星の存在を確認したと発表しました。2009年に打ち上げられたものの、2013年に姿勢制御系のトラブルが復旧できずに主観測ミッションの終了を発表していましたが、それまでに得られた探査データは膨大で、分析に数年かかるとを発表されていました。その後2014年に太陽光圧を姿勢制御に取り入れて観測を再開しています。

スゴイね宇宙 

 確認された惑星群のうち550個は地球のような岩石質の大地があり、さらに9つの惑星は、ハビタブルゾーンと呼ばれる、生命の誕生に適した環境に位置していることが判明したそうです。地球外生命の存在は確認も遠くない未来にありえるんじゃないでしょうかね。スゴいね宇宙。

星を継ぐもの1巻20160511 

 ということで宇宙ネタを前振りに、本日はGWにマンガ喫茶で読んだ「星を継ぐもの」を紹介したいと思います。オイオイ、GW前の4月28日に紹介済みだろう、ですと?こういうツッコミをおれァ待ってた!!!(ゾロか)

 そう、本日紹介するは星野之宣によるコミック版「星を継ぐもの」です。2011年5号から2012年16号にかけて小学館の「ビッグコミック」で連載され、単行本は全4巻。タイトルは「星を継ぐもの」ですが、内容は続編の「ガニメデの優しい巨人」と「巨人たちの星」までを含んでいます。さらに原作にない独自の解釈やエピソードを加えていますが、これはホーガンの小説版の発表以降、科学の進歩によって陳腐化してしまっ部分に補正を行って「近代化」したものと思われます。その甲斐あって2013年には星雲賞コミック部門を受賞しています。

星を継ぐもの2巻20160511 

 実は原作は「星を継ぐもの」しか読んでいないので、どれほどの改変が加えられているのかについては全てを承知しているわけではないのですが、判るところでは、チャーリーの遺体はDNA検査を行う直前に、何者かの手によって焼却されてしまいます。

 武器を持たない軍隊である国連宇宙軍の上部組織として国連平和委員会という組織があり、ここは世界の大富豪達がメンバーに連なり、「金で武器を買いたたく」とまで称された積極的な武装解除を行い、今や地球には武器らしい武器がありません。実はこの国連平和委員会、かつてミネルバで死闘を展開した二大勢力の一方、ジェブレン人の尖兵だったのです。

テューリアン 

 地球から二酸化炭層の上昇を防ぐために、ガニメアン(自らをテューリアンと名乗っているので今後はそっちを使います)によって惑星ミネルバに連れて行かれた動植物。その中には人類の先祖である類人猿も含まれていました。それら地球の生物にはミネルバに適応できるように特殊な酵素が注入されたのですが、実はこの酵素、知力を大幅に向上させる効果があったほか、極めて好戦的にしてしまうという副作用が。

 テューリアンのテラフォーミング(そういう言い方もちょっと妙ですが)は結局失敗し、テューリアンはミネルバのほぼ全資源を使って宇宙船団を構築し、他星系に旅立ちます。ミネルバの地上は残された地球産の動物で満ち、類人猿は急速に進化していきました。

星を継ぐもの3巻 20160511 

 協力より闘争を好んだ彼らは最終的に南部のセリオスと北部のランビアンに二極化して抗争を展開します。その結果ミネルバは失われ、両勢力は共倒れになったかと思われましたが…

 実はテューリアンはランビアンの生き残りを救出・保護し、他星系に移住させていたのでした。そして月面(当時はミネルバの衛星だった)に比較的生き残りの多かったセリオスについては、月を地球の軌道に映して地球の衛星にしてやることで、地球移住を容易にさせたのでした。

星を継ぐもの4巻 20160511 

 ランビアンは惑星ジェヴレンに住むジェヴレン人になりましたが、仇敵セリオスへの恨みは決して忘れず、テューリアンの科学力の恩恵を受けながら地球の監視にあたり、ミネルバ崩壊後の人類の様子をテューリアンに報告していましたが、それは戦争や魔女狩りといった残虐シーンに限定したような偏向したものでした。

 ジュヴレン人としては、テューリアンが地球と接触して彼らの科学の恩恵を受けることを怖れ、地球に潜入した工作員は平和運動を推進して人類の武装解除を進めて無防備にする一方、テューリアンに対しては地球の軍事化による危険の拡大をことさら吹聴し、これに対抗するという名目で彼らの高度な科学技術を引き出していたのでした。

ハント博士とダンチェッカー教授 

 この状況をしったハント博士らは、しかし既にジュヴレン人の地球侵攻のための宇宙艦隊はほぼ完成住みで、そればかりはテューリアンの惑星を隔離する秘密兵器まで用意していました。テューリアンの方は、ジュヴレン人の企ては承知していたものの、全ては自分達の先祖が犯した悪行の報いとして、従容として運命を受け入れるつもりでいたようです。どこまで優しいんだ。

シャピアロン号 

 しかしそんな折、100年前にミネルバを救う別な手段の実証実験のために他星系に向かったシャピアロン号は推進機関のトラブルで時空の狭間に迷い込み、現在にいたって漸く太陽系に帰還しましたが、ガニメデに墜落したテューリアンの宇宙船のビーコンに呼応し、ガニメデ基地の人類に接触を求めて来ました。

 テューリアンの突如の出現に驚愕する国連平和委員会のジュヴレン人達。彼らは地球を訪問したシャピアロン号がテューリアンに真実を告げることを怖れ、亡き者にしようとしますが、さすがに同胞を見殺しにする気はなかったテューリアンに救われます。テューリアンはそれでも地球とジュヴレンの争いに介入する気はありませんでしたが、殺されそうになったシャピアロン号の乗員達は別の考えを持っており、地球側にある提案をしてきます。

在りし日のチャーリー 

 ハント博士ら地球人と、シャピアロン号のガニメアンがひねり出した逆転の秘策、それは「攻殻機動隊」風というか「グッドラック 戦闘妖精雪風」風というか…つまりは情報戦を行うのです。ジュヴレン側の人工知能(これはテューリアンのものと同格の高性能でしたが)を騙して架空戦争をでっち上げ、地球側が密かに建造していた宇宙艦隊の先制攻撃によりジュヴレン艦隊は全滅したと信じ込ませます。

 慌てたジュヴレン人の独裁者は脱出を図りますが、焦りのせいで超光速航法に失敗し、5万年前の滅亡寸前のミネルバに激突してしまいます。これによりミネルバは砕け散り、また宇宙船が使用していたミニブラックホールのせいで大半の質量が吸収されてしまうのでした。ご都合主義と言われても仕方ないですが、これによって、小惑星帯の質量の少なさを説明している訳ですね。

クロマニヨンとネアンデルタール 

 コミック版ではセリオスはクロマニヨン系、ランビアン(=ジュブレン)はネアンデルタール系で、この種の違いも共存できなかった理由とされています。地球に脱出したセリオス人はクロマニヨン人と混血し、ネアンデルタール人を滅ぼしたようです。一方、国連平和委員会のジュヴレン人達はネアンデルタール人顔をしています。

ガニメアン改めテューリアン 

 テューリアンは実に優しい巨人なんですが、彼らは完全草食性で、ミネルバの地上には草食動物しか存在しなかったようです。海中には肉食動物も発生しましたが、草食動物側が強力な毒を持つに至って滅んでしまったようです。それでは種のバランスが取れないじゃないかと思いますが、毒が強すぎ、またわずかな負傷でも毒が全身に回って自家中毒で死亡することでバランスが取られた模様。それゆえテューリアンにとっては弱肉強食自体が信じられないほどショッキングな光景で、地球は地獄の星とみなされていたようです。

グリーン・レクイエム 

 地球を訪れた異星人が、生命に溢れて、食い合いを行っている様を地獄と見なすのは、新井素子の「グリーン・レクイエム」とか半村良の「妖星伝」でも見られましたね。「妖星伝」では、地球は異星人によってあえて地獄のような星に作り変えられたということになっていました。宇宙では生命は貴重にしてごくわずかしか存在しないので、相互に尊重しあっており、無機物を摂食しているとか。

妖星伝 鬼道の巻 

 「妖星伝」の異星人には、あえて地球を地獄のような星に変えるにあたっての明確な理由があるのですが、テューリアンと違って反省とか後悔は一切なく(確信犯なので)、その後の責任も全く取らないというところがまさにこれ。

ひでえ奴がいたもんだぜ 

 作中不倶戴天の敵のように扱われているクロマニヨン人とネアンデルタール人ですが、ミトコンドリアDNAの解析結果に基づき、ネアンデルタール人は我々の直系先祖ではなく別系統の人類であるとする見方が有力で、ネアンデルタール人とクロマニヨン人は混血できなかったとする考え方が有力でしたが、2010年に、われわれホモ・サピエンスのゲノムにネアンデルタール人の遺伝子が数%混入しているとの説が発表されています。アフリカに留まったネグロイドを除く現生人類の核遺伝子には絶滅したネアンデルタール人特有の遺伝子が1~4 %混入しているとか。

テューリアンとの対話 

 ネアンデルタール人は約35万年前に出現し、中東・欧州に居住していたようですが、白っぽい皮膚、金髪や赤毛、青い目などいくつかのコーカソイド的な特徴はネアンデルタール人から受け継いだ可能性が高いとか。出アフリカした人類は早い時期にネアンデルタール人と接触し、混血したことで現在のような肌の色の差が生まれたんでしょうか。天文学と同様、人類学もまた科学技術の進展による新発見が相次ぐので、今後またどうなるか判りませんが、ネアンデルタール人が滅亡したというより、混血によって吸収されたという方が平和的でいいような気がします。
ジュブレン人 

 あ、最後に「星を継ぐもの」冒頭に登場する巨人コリエルですが、彼は大きいだけで普通の人類であって、ガニメアン(=テューリアン)ではありませんでした。彼はチャーリーと別れてからも生き残り、地球にまで達した模様です。彼をガニメアンかもと思ったのは私だけでしょうかね(苦笑)。

5万年前の遺体 

ファイブスター物語13巻(その4):印象に残った初登場キャラ


黄昏の札幌

 “秋は夕暮れ”と清少納言先生はおっしゃいました。なにしろ古典の大家の主張ですので、“夕焼け”は夏の季語ですが、“夕暮れ”は秋の季語ということにして欲しいですね。それにしてもホント、日の暮れるのが早くなってきたものです。

MHとGTM

 本日はファイブスター物語13巻の最終回です。知らない人には呪文を呟いているかのような話で恐縮ですが、その他の話も知らない人にはやはり呪文に近いかも。呪文ブログに名前を変えないといかんでしょうか。本日は13巻初登場で印象に残ったキャラについてです。女性が多いのは仕方がない(笑)。とりあえず登場順に紹介していきましょう。

 ① エルディアイ・ツバンツヒ

ツバンツヒ

 AD世紀超帝國時代に結成された科学者組織であるシステム・カリギュラで製作されたという超帝國の騎士であり、様々な能力を持つ重合人間(ポリメリゼーション・キャスター)です。GTMガーランドでもあり、そっちでは「ストーイ・ワーナー博士」の名で知られています。

ツバンツヒその2

 年齢は4,000歳以上と、本作においても数少ないアマテラスより年上の人物です。魔導大戦に出現するとされる「ショウメ」という生物を探していますが、モラードから「ショウメ」は現時点で出現していないことを知らされます。

ツバンツヒ初登場時

 見た目はアレですが、言っていることはけっこうまともです。この先色々あってミラージュ騎士入りするらしいです。ミラージュ入りしてからの通称「スペック」は、長年ガーランドを続けているため、あらゆる兵器の性能に精通している事に由来するそうです。

湖のオーハイネ

 相棒のファティマは「湖のオーハイネ」。おお、貴重なフローレスじゃないか!剣聖ヘリデ・サヤステのパートナーだったらしいですわよ、奥様!

 ② ノルガン・ジークボゥ

ジークボゥ

 メサ・ルミナス学園に在籍する高校生で、ちゃあ・てぃ(ワスチャ・コーダンテ)の後輩です。ちゃあのことが好きらしく、ヨーンの身を案じてハスハ入りしたちゃあ(と桜子)を心配してミノグシアにやって来ました。フラウ・ボゥとは無関係?(当たり前だ)

ジークボゥその2

 通称「ブラック・プリンス」で、その正体はフィルモア帝国王家ブラウ・フィルモア家の女王璃里の息子です。現在はある理由によりフィルモア帝国に追われる立場にあり、何度か暗殺されかけてもいるそうです。クラーケンベールの話からするに、かつて現フィルモア皇帝ダイ・グと共に暮らし、幼少の頃に共に剣聖カイエンに立ち会いを挑んで破れたそうです。

妹の茄里

 どうも妹で第一皇女と呼ばれる茄里が兄を殺しに来る気配です。結局はすったもんだの挙げ句和解したり共闘したりするんでしょうが(FSSはそんなんばっか)

ナイトマスターの紋章

 カイエンに一緒に挑んで破れたといえば、クリスとユーゾッタもそうでしたが、剣聖に挑んで生き残れれば天位が貰えるらしいところ、ジークは天位だけでなくナイトマスターの称号も貰っている模様です。ナイトナスターは、心・技・体のいずれの面においても他者を圧倒し、騎士の中の騎士として万人に認められる強さをもつ者に与えられる称号で、剣聖ないし剣聖が自身と同等の強さをもつと認めた者であることが、この称号の取得条件ということで、であれば天位より貴重ですね。ナイトマスターの授与権は剣聖自身に委ねられており、他者に授与した後もその称号を保有し続けられるということで、剣聖という称号とは明確に異なるっています。剣聖がワンオフ物のトロフィーや優勝旗だとすれば、ナイトマスターは「免許皆伝」みたいなものか。ダイ・グ、クリス、ユーゾッタは天位だけしか与えられていないので、ジークボゥはそれ以上の強さなのかも知れませんね。

ヨーン

 後にダイ・グからフィルモア皇帝の座を引き継ぐらしいです。それにしてもルミナス学園、ヨーン(天位騎士)、桜子(AFガーランド)、そしてちゃあ(実質AKD皇位継承権第一位)とジークボゥ(フィルモア帝国皇帝)と凄まじい顔ぶれが揃った高校ですな。

 ③ ジークママン(璃里・ブラウ・フィルモア)

璃里さん初登場

 小悪魔アゲハ風のぶっとびコギャルファッションで登場して実の息子にも気づかれなかった恐ろしいママン。一体年はいくつだ?今回一番インパクトのあったキャラです。

女王陛下

 正体は初代皇帝サイレンの兄から続くブラウ・フィルモア家の女王にしてフィルモア帝国元老院「円卓の騎士(サクリファイス)」です。帝国の筆頭王家の長であり、フィルモア帝国皇帝とはまた別の頂点にいる人物で、格からいえばレーダー8世やダイ・グよりも遥かに尊い血筋のようです。とにかくこの表情の落差に驚きです。

ジークママン璃里

 帝国そのものを守る役を担っているため表には出てこないそうでうすが、バルバロッサ王同様、現在異常事態なので初登場。ま、FSSの世界は常に異常事態みたいなものですがね。かつて剣聖慧茄に3度戦いを挑んで敗退していますが、慧茄と強天位騎士だったアビエン・ヒートサイが現役を退いている現在、帝国の騎士としては最強らしいです。この一人ファッションショーは中々見物なのでサムネイルを大きくして見て下さい。

璃里さん

 ジークボゥに対しては、まるで恋をしているような状態で、狂気をはらんだ愛情を抱いています。ママンがこんなに若くて綺麗ではヤバい間違いも起きそうですが、古代の王族では近親婚はむしろ血統を薄めないので良かったらしいですよ(エジプトとかね)。

 ④ ナルミ・アイデルマ

ナルミ支隊長

 今回は最終版にちらっと出ただけですが、AP騎士団ツラック隊の支隊長です。ツラック隊はAP騎士団を構成する12支隊のひとつで、第10騎士団とも呼ばれます。使用GTMはバーガ・ハリ・KK。北部に防衛戦を敷いて戦い、登場時はすっかり損耗して故障一歩手前という状態ですが、例の馬鹿夫婦と遭遇したことにより、星団史に残る活躍を見せることになるんだそうです。まあ奴がいればGTMの整備は万全、稼働率も無茶苦茶あがるでしょうからね。

ツラック隊

 もともと彼女は特別に強い騎士という訳ではなく、支隊長と副支隊長が戦死してしまったために、最古参ということで支隊長を務めることになってしまったようです。

ファナティック・ラキシス
 
 9年以上の歳月と1300円という高額投資を回収しようと4回もやってしまいましたが、FSS13巻についてはこれにて終了。今後数年間は「ええい!14巻はまだか!」とは言わないことでしょう。それにしてもFSSのフィギュア作っている人とかは大変なんでしょうね。GTMも作るのかな?(人事)

 
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