好きなアニメキャラ(その146):日南葵(弱キャラ友崎くん)

あっという間に12月になってしまいました。ずっと暖かだった高松も、12月に入るやいなや、突如冬の気候となりました。季節相応といえなそうなんですが、いきなりは身体がついていけないのでやめれ。

本日は「好きなアニメキャラ」です。今回は2021年冬季アニメ「弱キャラ友崎くん」からヒロインにしてラスボス(?)の日南葵を紹介しましょう。原作は屋久ユウキのライトノベルで、既刊12巻。2021年1月時点でシリーズ累計発行部数120万部突破の人気作品です。


埼玉の高校に通うさえない陰キャの2年生・友崎文也は、「アタックファミリーズ」(略称アタファミ)で、ハンドルネーム「nanashi」として日本1位をキープし続けるほどの実力と情熱を持ちっています。「アタファミ」はおそらく任天堂の「大乱闘スマッシュブラザーズ」シリーズがモデルと思われる対戦型アクションゲームです。

友崎は自分が輝ける「アタファミ」を「神ゲー」と考える反面、全く輝けない現実世界での人生を「クソゲー」と捉えいたところ、「アタファミ」で常に2位をキープし続けるハンドルネーム「NO NAME」からオフ会に誘われることに。


自分の方がまだ強いものの、対戦相手を研究し、対策を練り上げてどんどん強くなっている「NO NAME」には興味を抱いていたので、友崎はリアルで対面することに同意。すると現れたのは同級生の日南葵でした。


日南葵はテストでは学年1位、所属する陸上部ではインターハイ出場を狙える実力を持つという才色兼備の完璧超人。それでいて天真爛漫な性格は男女ともに好かれるという陽キャでもあり、埼玉ではちょっとした有名人でした。

なので所属するグループもいわゆるスクールカーストで上位層の陽キャグループに属しており、陰キャからするといかにもリア充人生を満喫している眩しい存在です。


クラスでの友崎への接し方も決して悪いものではありませんでしたが、何しろ友崎は陰キャだったのでそれまで大した接点はありませんでした。なので大いに驚いた友崎ですが、驚いたのは葵も同じでした。

まさか自分より強いので尊敬していた「nanashi」がクラスの陰キャだったとは。しかもザ・陰キャというスタイルでの登場。驚きと落胆のあまり本性をさらけ出してしまう葵。

普段葵が見せていたのはウケがいいように作り上げたキャラでした。どうせ本性を見せてしまったのだからと開き直った葵、「あなたみたいな人生を負けたまま放棄してる最低の人間が…私が唯一尊敬していた、あの『nanashi』だったなんて」と、友崎を罵倒してしまいます。

言われっぱなしに頭にきた友崎は、「お前みたいな初期パラメーターが高い奴には…俺の気持ちなんてわかんねーんだよ」と反駁。人生は「クソゲー」という持論をぶちまけます。

これに葵は努力も反省もしないで負けたのをゲームのせいにするのはゲーマーの風上にも置けないと強烈に指弾。友崎は「お前みたいに顔が良くて勉強も運動もできる強キャラだったら、もうちょっと上手くやるよ。でも…」と、ゲームと違って人生はキャラ変更ができないと不満を吐露します。

これを聞いた葵、友崎を自宅に連れ込みます。そして化粧を落とした姿を見せることに。見た目のパラメーターは、努力でなんとでもなるのということを実証したようです。しかし私から見たら全然変わっていないのですが(笑)。


そして見た目で重要なのは表情と姿勢であると自ら示して見せます。そして自分は凡人で、初期パラメーターが高いなんてのは誤解だと言い切ります。

「コミュ力とか自信なんてもの、努力でどうとでもなるのよ。私はあらゆることを…努力だけで勝ち抜いてきたの」と言う葵。つまり葵は努力で今日の地位を築いたというのです。

そして、人生が「クソゲー」という友崎に対し、「人生というゲームは…ルールがないように見えて。実はシンプルなルールが組み合わさってできた、美しい構造になっているの。人生はこれ以上ないくらいの『神ゲー』なのよ」と言い切る葵。

そして友崎に、「アタファミ」でしてきたような努力を人生でもしろと言います。これにゲーマー魂を刺激された友崎は、人生というゲームのルールを葵に教わっていくことになります。明日から毎日、朝と放課後。旧校舎にある第二被服室でその日の課題の通達と、報告・反省会を行うことに。ここから「人生」という名のゲームにおける「弱キャラ」友崎は、「強キャラ」である「リア充」になることを大きな目標として、日々葵から与えられる小さな目標や課題をこなしていくことに。その過程で周りの人間を巻き込んで、物語が展開していくことになります。

ということでこの日南葵、あらゆることでトップを目指している向上心の塊で、本性は非常に負けず嫌いです。勉強とスポーツにおいて毎日地味な努力を積み重ねているだけでなく、見た目の印象を良くするために体格、表情や姿勢に至るまで努力を怠っていません。

またコミュニケーションにおける「空気」を読み、操ることが得意で、他者との会話で見せる愛想の良さ、天然さも全て計算されたものです。自分の目的を達成するためには、他者の感情までも計算しコントロールすることもある。

葵の指導の下、リア充たるべく修行を積んで様々な経験をしていく友崎。だいぶ陽キャぶりも板についてきますが、終盤、クラスメートの菊池風香に告白しろというと課題を巡って対立が発生することに。


この風香、何の酔狂か元々友崎に好意を抱いていた人で、人間観察力に優れた葵はとっくにそれに気付いていたので、この課題自体は友崎がその気にさえなれば大した難題ではありませんでした。しかし花火大会を一緒に見に行ったものの、告白はしなかった友崎。自分が本当に菊池風香の事を好きなのか、そこから考えるべき話じゃないのか、人との繋がりを課題とか目標で判断するのはおかしいんじゃないのかと思い始めた友崎。

あくまで人生をゲームと考える葵にとって、友崎の言葉はコントローラーを手放す事にしか思えませんでした。二人はここで訣別なのか。

最終回、友崎は葵に、プレイヤー目線で人生をうまいことこなすばかりで、人生の楽しさを知らないと指摘。人生において「本当にやりたいこと」が存在すると考える友崎とそんなものは思い込みに過ぎないと考える葵。平行線の二人ですが、友崎は「アタファミ」で葵がどうしても友崎に勝てないということだけを以て負けず嫌いな葵を焚き付けます。普通ならそんな無茶な理屈には乗らないのですが、葵はなぜか「アタファミ」に過度な思い入れがあるようで、友崎の詭弁にも乗ってしまうのでした。

アニメはここで終わっていて、二期ぜひカモンという感じなのですが、なぜ葵がここまで人生というゲームに勝つことにこだわるのか、ほとんど常勝という状態なのに、「アタファミ」というたかがゲームで友崎に勝てないことにこだわるのかは謎のままでした。

私は原作を読んでいないのですが、ネットで収集した情報によると、葵にはかつて妹が二人いたけれど、今は一人だけ。すぐ上の妹・渚が事故で亡くなっているがそれにはいじめが絡んでいるらしく、葵が今のような性格になったのは渚が亡くなってからのようです。そして「アタファミ」はそもそもは渚が熱中していて葵に勧めてきたものだったようです。

以前、葵が故人で、妹が葵に成り変わっていて、自分の想う葵たらんとしてこうなっているという説を見たことがあり、面白い仮説だと思ったのですが、事実は逆のようです。

アニメでは途中こういうシーンもあって、友崎と葵が最終的には結ばれるのかとも思いましたが、どうやらそれはないんじゃないかという気が。

主要女性キャラの中央に描かれるのが常ですが、葵は友崎にとって人生の師でありゲームのライバルという関係のままで、恋愛相手はやはり菊池風香なのではないかと。

友崎と訣別時の葵のこの顔よ。まるで虫けらでも見るかのような。興味を失った相手に対しての葵の顔と態度は怖すぎるんですよね。一部ドM筋からは「だがそれがいい!」とか言われそうですが。思えば1話と最終話、2回もこんな顔されながら葵との関係を繋いだ友崎は結構凄い人物なのかも知れません。

日南葵のCVは金元寿子。個人的に最近妙にこの人の声にハマっていて、聞きたくて仕方が無い身体になっています。キャラのレパートリーは幅広いですが、美少女役が多いと言われています。しかし最近は「ひげを剃る。そして女子高生を拾う。」での主人公の上司、「無職転生」での主人公のママン、「社畜さんは幼女幽霊に癒されたい」の社畜さんなど、年長キャラも多くなっているようです。

当ブログでも比較的早期に「好きな声優さん」で取り上げています(https://nocturnetsukubane.blog.fc2.com/blog-entry-410.html)。なにしろ10年近く前の2013年6月のことで、貧乳キャラやロリキャラに定評があると書いていますが、今ではグラマーキャラもおまかせという感じですね。

2018年夏から2019年春まで、語学勉強を目的とした海外留学のため中国に渡航しており、この間声優は休業して一部持ち役を他の声優に引き継いだりもしています。アニメ出演作をみると確かに2018~2020年頃はやや少なかったようですが、2021年以降はまた出演作が増えています。やはり需要があるのか。それにしても髪型が変わりすぎている(笑)。

日南葵役も非常に好演でしたが、今の作品だと「恋愛フロップス」(7話以降ストーリーが急展開すぐる)の中国人女教師・白夢華(バイ モンファ)がいい感じです。語学留学が生きたのか?モンファ先生は作品が完結次第、ぜひ取り上げたいですね。この人もグラマラス。

「まちカドまぞく2丁目」にもちょっとだけの登場でしたが先代魔法少女・千代田桜として登場。多くの登場人物の過去に何らかの形で関わっており、物語の鍵を握るキャラですね。

あと今絶賛プレイ中の「プリンセスコネクト!Re:Dive」にもジータ役で出演。ジータは「グランブルーファンタジー」の女主人公なのでコラボキャラですが、プリコネのオリジナルキャラクターとほぼ同等の扱いを受けているほか、2021年9月にコラボキャラとしては初の星6が実装されており、以来圧倒的な強さで猛威を振るっています。大幅に成長したのは戦闘力だけでなく、胸も急成長…
