記憶に残る一言(その24):岩本みどりのセリフ(ライフ〜壮絶なイジメと闘う少女の物語〜)

三月も末というのに結構寒い札幌からこんばんは。だがイタリアJr.のボスであるドン・ジュリアーノも「どんな時でもクールにしてろ。やせがまんでもいいからクールさをわすれるんじゃねえ!」と言っているのでコートレスで我慢だぜ。

誰それ?とか言っていると謎のフィニッシュブロー・コーザノストラで吹き飛ばされるぜ。この人が世界Jr.に選ばれず、特に必殺技がないヘルガが選ばれているのは、やはり闇討ちというダーティーなイメージのせいなのでしょうか。通称イタリアンダンディで、「ダンディとキザはちがう!だがな、クールさをわすれたそん時はただのキザ野郎になっちまうんだぞ!」と言っていることはカッコイイのですが、闇討ちはクールなのか。

そんなことはさておき、本日は記憶に残る一言です。今日はもういきなりぶちかましてしまいましょう。これです。

これは2007(平成19)年6月30日から9月15日までフジテレビ系で放映されたテレビドラマ「ライフ〜壮絶なイジメと闘う少女の物語〜」の一コマです。言っているのは末永遥が演じた岩本みどりです。

原作は「別冊フレンド」で2002(平成14)年から2009(平成21)年まで連載された(単行本全20巻)すえのぶけいこの「ライフ」で、主人公の椎葉歩がいじめに立ち向かい、友情などに助けられながら、大きく成長していく様を描いています。2006年(平成18年)度の講談社漫画賞を少女漫画部門で受賞しています。

椎葉歩(北乃きい)は高校受験の際、親友の篠塚夕子(大沢あかね)と同じ高校に通うことを約束していましたが、受験の結果歩だけが合格することとなり、夕子に絶交されてしまいます。友情崩壊に大ショックの歩は内向的な性格になり、せっかく入学した高校でも周囲になじめず、ぼっちになってしまいます。

そうした中、クラスメイトの安西愛海(福田沙紀)らのグループと仲良くなり、歩は再び前向きになるのですが、すったもんだの挙げ句に(ちょっとはしょりすぎですが)、愛海の誤解を受けては愛海グループからいじめを受けるようになってしまいます。歩は凄惨ないじめを受け続けますが、別のクラスメイトの羽鳥未来(関めぐみ)と真の友情を築き、やがて自分に味方してくれた未来に支えられながら、いじめに立ち向かっていく勇気と強さを身につけていきます。

岩本みどりは実はドラマオリジナルのキャラで、愛海グループの一員で最も忠実に愛海に仕えていました。気が強く、語尾に「〜じゃねえよ」と付ける等乱暴な言葉を使います。中学時代、万引きの疑いをかけられた所を愛海に助けてもらったことから愛海を信頼しており、後に愛海グループのメンバーや今まで味方だったクラスメイト達が次々と離反し、愛海がいじめられ始めてからも唯一愛海の味方となり、最後まで彼女を庇い続けていました。

しかし、歩と愛海の会話を偶然聞いた際の愛海の一言から、これまで自分が利用されていた事や、陰でバカ呼ばわりされていたことを知り、一転して離反し、「新グループ」(積極的に愛海をいじめるグループ)のリーダー的存在となります。愛が相転移して憎しみに変わるのだとしたら、愛深きが故に憎しみのまた強くなるということでしょうか。そのシーンがこれ(冒頭にあります)。
前述のセリフは、ドラマ終盤、いじめられる立場に転落した安西愛海が高校に登校する場面で、愛海の目の前に突如机と椅子が降ってきます。何が起きたのかわからない愛海が呆然と上を見上げると、そこにはかつての「忠臣」岩本みどりの姿がありました。

そのみどりの「おめぇーの席ねぇーから!」という叫びとともに、周りのクラスメイトは「カエレ!」コールをしていました。そう、落下した

このシーンはYouTubeにありました。
こちらはその後まで含めたもの。愛海に手を差し伸べたのは、愛海にいじめられていた歩なのでした。
このセリフは放送終了後直後から話題となり、様々なMADが作られました。いくつか紹介しておきましょう。まずは“スーパー「おめーの席ねぇから!」デラックス”。 最初はオリジナルと同じなのですが、とんでもなくシュールな世界に。
「おめーの席、ドラゲネェから!」SEKAI NO OWARI の「Dragon Night」とのコラボ。やはり大型トランシーバー風マイクはお約束ですな。
アニメ「化物語」の「恋愛サーキュレーション」とのコラボ「恋愛おめーの席ねーション」。色々と小ネタギャグが入っていて面白いです。
アニメ「人類は衰退しました」で実際に放映されたパロディ。妖精さんたちによる「ライフ」ごっこです。
「おめぇーの席ねぇーから!」の岩本みどりを演じた末永遥は、前年の2006(平成18)年には、スーパー戦隊シリーズ第30作「轟轟戦隊ボウケンジャー」に西堀さくら/ボウケンピンク役で出演していたのですが、ベビーフェイスからいきなりヒールに転向した訳ですね。ボンケンピンクではなく暴言ピンクだなんて言われたりして。

この件について末永遥は「反響が大きく、ボウケンジャーでファンになった人たちに怒られた。しかし、良い意味でボウケンジャーを引きずりたくなく、あそこまでやれてよかった。それだけ目立っていたという事だし、ポジティブに考えている」と語っています。さすが5才から芸能界に居る人は根性が違いますね。

2014年2月22日にアテネオリンピック柔道銀メダリストの泉浩と結婚していますが、その2年前から同棲生活を送っていたそうです。入籍の際に役所の人に「おめぇーの籍ねぇーから!」とか言われてなきゃいいですが。

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