マッチョ・ドラゴン:笑わずにはいられない音痴ソングの極致

エゾヤマザクラ
 
 こんばんは。1000回目を前にしてカウントを開始します。今日が996回目の記事です。昨日からやればちょうど良かったのですが、「うっかりさん」なところが安定のユースフクオリティーです。

エゾヤマザクラその2

 さて札幌でも桜が咲いています。実は開花は22日でした。1953年の観測開始以来2番目に早い記録となります。札幌だとソメイヨシノよりも赤みが強いエゾヤマザクラの方が多く植わっているのですが、こちらはそれより前に開花していました。

中島公園の桜

 日曜日はアニメ三昧…というか日曜日にまとめて見ないと溜まってしまうのでやむを得ないのですが、やはり桜や紅葉は愛でておかねばなるまいと、久々に中島公園に行ってきました。まだまだ満開ではありませんでしたが、桜もたまには見ておかねばなりませんね。昔は桜といえば新年度の花、出会いの頃の花という印象でしたが、温暖化のせいか最近は年度末の花、別れの花という印象になっていますね。「秒速5センチメートル」のせいでその印象は確固たるものになってしまったような。

踏切の別れ

 さて本日は以前から予告しておりました、史上最強の音痴曲の一つである藤波辰巳(現辰爾)の「マッチョ・ドラゴン」です。

マッチョ・ドラゴン

 藤波といえば還暦を過ぎた今なお現役のプロレスラーですが、私が子供の頃から活躍していた人がなお現役(引退宣言をしていないだけという話もありますが)ということで、長く選手生活を送りたかったらプロレスラーがいいのではないかという気もします。プロレスといえば、私はかつて相当のプロレスファンだったので、当ブログ開設当時はカテゴリーの一つにプロレスを入れようと思っていました。

若い頃の藤波

 結果的にカテゴリーを作らなかったのは、21世紀になってからほとんど見なくなってしまっていたということで、最近のレスラーを知らないと言うことと、昔の話ばかりで果たしてウケるのかという心配からだったのですが、今後は何らかの形でちょいちょい触れていきたいなあとも思っています。

ラッシャー木村のマイクパフォーマンス

 藤波といえば「お前、平田だろう!」というまさに「記憶に残る一言」で取り上げるべき名言も残しているのですが、猪木や長州に比べて滑舌が非常に悪くて、せっかくマイクアピールをしても何を言っているのかよく分からないという致命的な欠点がありました。プロレススタイルは華麗だったのに。逆にプロレススタイルは地味そのものだったラッシャー木村は、マイクを握らせると思わぬ才能を発揮して、マイク・パフォーマンスをしないと客が納得しないくらいになっていました。実に皮肉なものですね。

エディ・グラント

 「マッチョ・ドラゴン」は1985(昭和60)年11月1日にリリースされました。原曲はガイアナ出身のレゲエ歌手エディ・グラントが1984年に発表した "Boys in the Street" で、これに森雪之丞が日本語詞をつけています。

初代タイガーマスク

 藤波は当初ジュニア・ヘビー級で戦い、「ドラゴン・ブーム」を巻き起こしていましたが、1981(昭和56)年に初代タイガーマスクが登場し、「四次元プロレス」と呼ばれる華麗なファイトスタイルで大ブームを巻き起こしたこともあり、同年にヘビー級に転向します。そして翌年以降は長州力との間で「名勝負数え歌」と呼ばれる戦いを繰り広げていました。当時の新日本プロレスを中心とするプロレスブームは、今となってはまさにバブル景気のように華やかで儚いものでした。

前田日明

 しかし83(昭和58)年にタイガーマスクが突如引退し、84(昭和59)年に前田日明らUWF勢と長州力ら維新軍団
が相次いで新日本プロレスを離脱したことで、新日本プロレスに「冬の時代」がやってきました。この時藤波の離脱も噂されましたが、もし実行していたら新日本プロレスは瓦解していただろうとも言われています。

らしくもないぜ

 そんな低迷期の新日を藤波が支えていた時期に「マッチョ・ドラゴン」はリリースされ、入場テーマ曲として使用した訳ですが、歴史に残る「珍曲」となってしまたのは、ひとえに藤波自身の圧倒的な歌唱力のなせる業です。当時タッグを組んでいた木村健吾(後に健悟)は、先に「らしくもないぜ」というシングル曲をリリースしていましたが、「(歌唱力でも売上枚数でも)片手、片足、さらに口を半分閉じるハンディがあったとしても藤波には絶対負けない」と言ったそうです。

ラディッツ

 「歌唱力…たったの5か…ゴミめ…」とまさにラディツ状態の健吾さんでしたが、これを聞いた猪木は「(歌の)上手さと人気はまた別だから」と言ったそうです。その通り、売上は大差で藤波の勝ちだったそうです。

長州力

 藤波独特の声質と歌唱力、低学年向けのアニソンを彷彿とさせる歌詞などが相まって、「藤波が歌う奇抜な曲」としてプロレスファンの間で知られるようになりましたが、その後カルト的な人気を得て、プロレスファン以外の層に対しても知名度を高めていきました。

格闘音楽大全

 当初はボーカル入りが入場曲として使用されましたが、さすがにあれはいかんだろうということに周辺も本人も気付いたらしく(笑)、後にインストゥルメンタル版に変更されました。数年後にCD版が発売される予定でしたが、藤波本人が断ったことで見送られました。しかし1999(平成11)年、キングレコードから発売されたオムニバスアルバム「格闘音楽大全プロレスQ第5回 プロレス紅白」内の1曲として収録され、当時の音源そのままの「マッチョ・ドラゴン」を聴くことが出来るようになりました。

かけめぐる青春

 なお上手い下手はともかくとして、当時はプロレスラーが歌手として楽曲を発表することは珍しいことではなく、藤波や木村の他にも初代タイガーマスク、ジャンボ鶴田など多くのプロレスラーが歌っていました。女子プロレスになると、試合前に歌うというのが当然という状況でした。ビューティーペア(今なら不当表示で訴えられる)の「かけめぐる青春」とかクラッシュギャルズの「炎の聖書(バイブル)」なんかは有名ですね。

炎の聖書

 稲妻が闇を裂いて 俺を呼んでる
 悪と散らす火花 四角いジャングルを
 真っ赤に染めてやる
 マッチョドラゴン 燃え上がれ
 マッチョドラゴン 空に舞え

ドラゴン・スープレックス

 鮮やかに決まる技は ナイフの切れ味
 愛を胸に秘めて 力に挫けない
 ファイトを見せてやる
 マッチョドラゴン 立ち上がれ
 マッチョドラゴン 風を呼べ

ドラゴン・スクリュー

 マッチョドラゴン 燃え上がれ
 マッチョドラゴン 空に舞え

ドラゴン・スリーパー

 極悪な敵に遭えば 熱く燃えるぜ
 マットを焦がす炎 正義の名のもとに
 息の根止めてやる
 マッチョドラゴン ぶっつぶせ
 マッチョドラゴン 夢に飛べ

ドラゴン・バックブリーカー

 稲妻が闇を裂いて 俺を呼んでる
 悪と散らす火花 四角いジャングルを
 真っ赤に染めてやる
 マッチョドラゴン 燃え上がれ
 マッチョドラゴン 空に舞え
 マッチョドラゴン 立ち上がれ
 マッチョドラゴン 風を呼べ
 マッチョドラゴン ぶっつぶせ
 マッチョドラゴン 夢に飛べ

ドラゴン・ロケット

 ……歌詞を見るだけでかなりイッちゃてる感が濃厚で「電波ソング」に入れたくなりますが、例えまっとうな(失礼)歌詞であったとしてもすべてを台無しにする藤波の圧倒的歌唱力は、格闘技界のみならず全世界を制圧しかねない勢いです。

リアルジャイアン!!

 「幼稚園児のような歌い方」「小学生が歌ってるみたいなんだよね」(関根勤)
 「世界中どこで流しても客が笑う不思議な曲」(ケンドー・カシン)
 「リアル・ジャイアン!!」(ユリオカ超特Q)
などと強烈なツッコミを受けおり、藤波自身も「決して上手いとは思っていない」と語っています。

小林幸子

 そんな中小林幸子だけは「とても可愛らしく、優しい人柄が伝わってくる」「もっと歌が上手な人はたくさんいるが、藤波さんの歌は聴くだけで明るい気持ちになれる。これは誰にでも出来ることではない」と絶賛しているそうです。

ミンメイアタック

 なお、「♪マッチョ・ドラゴン…」のサビのコーラス・パートはプロの男性シンガーによるものなので、そこだけは安定しています。が、それだけに藤波のボーカル部分がさらに引き立ってしまうと言う…。「超時空要塞マクロス」ではリン・ミンメイの歌が兵器として使用されますが、「マッチョ・ドラゴン」を使用していたら敵全てを笑い死にさせられたんではないかと思うのは私だけでしょうか。まあ味方も大方笑い死にしてしまうでしょうけど。

ミンメイアタックその2

 それでは聴いてみて下さい。まずはフルバージョン。「ドラゴン・スープレックス」「ドラゴン・スクリュー」「ドラゴン・スリーパー」「ドラゴン・ロケット」など数々のドラゴン殺法を持つ藤波ですが、この曲こそ最強最大の必殺技なんではないでしょうか。まさに「ドラゴン唱法」ですな。



 こちらは本人出演のPV版です。藤波と数人の女性バックダンサーが空手の型をベースとしたダンスを踊っています。雰囲気は一応シリアスなんですが、振り付けが結構シュールです。まあ何をしてもこの歌なんで、余計笑いを禁じえないものとなっています。もしカラオケにあったらぜひ歌いたいですね。どんなに下手でもオリジナルよりは上手いということに。



 お口直しに原曲もどうぞ。エディ・グラントの「Boys In The Street」です。ちゃんと歌っているのに笑ってしまうのはなぜでしょう。みんなドラゴンのせいなのか。



 余談ですが、藤波の奥さん伽織夫人は美人で有名で、しかも資産家の娘ということで、資金難に喘いでいた当時の新日本プロレスは随分と夫人の実家にお世話になったらしいです。「マッチョ・ドラゴン」のレコーディングにも同席していたんだそうですが、レコーディングスタッフにひたすら謝っていたという噂があります。藤波同様還暦を過ぎていますがなおこの美貌です。

藤波伽織
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