孤独のグルメ:中年独り飯にとっての「最適読本」

春節来る
 

 こんばんは。明日から春節ということで、もう中国の観光客が大挙して日本に押し寄せているようです。日本嫌いなんじゃないのかと思いつつ、まあ民間レベルの往来はいいでしょう。日本に来れば少しはイメージ変わるかも知れないし。精々お金を落としていって下さい。もっともこちらは中国に行く気は全くありませんけど。台湾なら行きたいですけど。

孤独のグルメ

 本日は「孤独のグルメ」を紹介しましょう。テレビ東京系で4期にわたってテレビドラマ化もされていますが、原作のマンガ版の方です。

孤独のグルメ新装版

 「孤独のグルメ」は、扶桑社の「月刊PANJA」で1994年から1996年にかけて連載されていた原作・久住昌之、作画・谷口ジローによる漫画です。一度完結しましたが、「SPA!」2008年1月15日号に読み切りとして復活し、不定期に新作が掲載されています。

文庫版孤独のグルメ

 タイトルに「グルメ」と入っていますが、食通が食材や料理に関して偉そうに蘊蓄をぶちまくって、勢い余って政治的な主張までしまくる某大作グルメマンガとは違って、ぶらりと入った食堂とかの料理を食べるので、極めて庶民派ですが、反面美食家でも食通でもないですね。

だがそれがいい

 主人公は雑貨輸入業を個人で営む井之頭五郎。実業家と言えば実業家、社長と言えば社長なんですが、社員もバイトもいないので配達まで自分一人でやっています。そして仕事などで立ち寄った場所で適当な店を見つけて食事をします。

ドラマ版孤独のグルメ

 いつも一人なので、当然「ひとり飯」になるのですが、会話が少ない分五郎さんの心内語が非常に多くなっています。が、五郎さんはタイトルとは違って美食家ではないので、料理の薀蓄を述べるわけではなく、注文した料理の味とか、チョイスの適否についての感想を、中年男の食事シーンと食堂内外や他の客の描写を淡々と行っています。

五郎さんのモットー

 単行本は一冊。なのですぐ読めますよ。1996年連載終了時までの作品(1話 - 18話)をまとめたもので、時間が経ってからネット上で人気に火がつき、文庫版はロングセラーになっています。2014年には2巻の発売が予告されましたが、なぜか今なお発売されていません。

テレビドラマ版五郎さん

 女性の読者が多いことが特徴です。また、2イタリア、フランス、スペイン、ブラジル、台湾、韓国、ドイツで翻訳版が発売されているそうで、イタリアでは10万部が売り上げられたそうです。日本の庶民の料理に関心があるんでしょうか。

うまそうに食べる夜食テロリスト

 井之頭五郎は、孤高で自由な生き方をモットーとし、結婚や店を構えることを「人生が重たくなる」と敬遠しています。かつてパリで「小雪(さゆき)」という女優と交際したり、それなりに女性との交際はしていたようですが、結ばれることはなかったようです。

お食事中の五郎さん

 愛煙家で、食事が終わった後に一服つけるのが癖です。下戸でアルコールは全く駄目なようですが、酒の肴系の料理は嫌いではありません。また甘党で、特に和菓子系の甘い物には目が無いようです。

いもづくしの注文

 メニューを選ぶ際にはバランスや食い合わせをそれなりに気にしているつもりですが、なぜか豚肉炒めに豚汁とか、卵焼きとおでんの卵、ポテトサラダと肉じゃがなど、食材がダブルメニューを注文することが多く、結構ドジです。

 また空腹の勢いで注文しすぎて食べきれなかったり、季節が会わないなどでお目当てのメニューにありつけないことも多いようです。一ヶ月早かった煮込み雑炊とかおかみさんが不在で作れなかったやきそばとか、「これを食べたくて入ったのに」という空振りが残念です。でも違う店に行こうかとは思いつつも、結局その店で別なメニューを注文するという小市民的選択に非常に共感してしまいます。

 いつも独りで暇なせいか、店の雰囲気や客層を事細かに観察する癖があります。ハンバーガーショップは「ガキくさい」として敬遠し、行列を作っている店に並んでまで食べるのは嫌いというところも共感を禁じ得ません。ワシもじゃ、ワシもじゃ五郎さん!!

ワシもじゃ

 個人で仕事をしている割りに、他者とのコミュニケーションは苦手な様で、注文や商談以外では他人と会話するシーンはほとんどありません。ただし、食事をしている時に気分を害されると、一変して饒舌に怒りをぶつけることもあります。普段は物静かで紳士的な態度ですが、割と喧嘩っ早く、気に入らない店主や店の客に文句を付けては武術の技を掛けてしまうことも。高校まで古武術をやっているので腕っ節には自信があるのです。

愛車はBMW

 輸入業のせいか外車が好きなようで、BMWのセダンやボルボのステーションワゴンに乗っています。ワシもじゃ、ワシもちょっとだけBMWに乗った!(3シリーズですけどね)

煮込みを食べる五郎さん

 テレビドラマは基本的にあえて原作を使わず、全てドラマオリジナルの話となっています。五郎さんの性格は原作よりもやや柔和になっており、注文を巡る失敗エピソードはありません。それはまあ別にいいのですが、ドラマの五郎さんは深夜放映にも関わらず、やけに食いっぷりが良い(良すぎる)せいで、視聴者の食欲を刺激し「夜食テロ」と呼ばれる言葉を生み出したほか、五郎=大食漢というイメージをつくってしまった感じがします。原作での五郎さんは特別大食漢ではなく、注文を食べきれずに残したりしています。

 単行本で食べているものは……

感心する五郎さん

①豚肉いため+豚汁、おしんこ、ライス。豚かぶり

おばちゃんとちょっとだけ交流

②回転寿司。一皿130円で11皿も食べます

豆かんを食べる五郎さん

③豆かん・目に留まった煮込み雑炊が季節はずれで食べられず。でもちょっと豆かん食べたくなりました。みつ豆から求肥や白玉団子、フルーツを抜いた、豆と寒天だけのものですね。ちょっとアダルト?

鰻丼と仲間達

④鰻丼+生湯葉刺し、いくらのどぶ漬け、岩のり。岩のり残す

焼き饅頭

⑤焼き饅頭。焼きそばを食べたかったが出来なかった作り手のおかみさんがいなかった

シウマイ弁当を勧められたが
焼売の匂いが
喫煙を咎められる五郎さん

⑥ジェットボックス焼売+ライス、お茶。新幹線の車内など室内で温めてシュウマイの匂いを周囲に充満させて顰蹙を買ってしまいました。友人には普通のシュウマイ弁当を勧められたのですが、心変わりして失敗したと後悔しています。
 その後タバコを吸おうとしたらクレームが来るという追い打ち。禁煙車なら論外だけど、喫煙車なら良いと思いますけどね。

たこ焼き

⑦たこ焼き

焼き肉と五郎さん

⑧焼き肉+チャプチェ、ライス、キムチ。滅茶苦茶悔いながらライスが出てくるのが遅いとぼやく五郎さん。

さざえがかぶる

⑨江ノ島丼セット+サザエの壺焼き。江ノ島丼にサガエが入っており、サザエかぶり

いわしと大根のカレーライス

⑩おまかせ定食+いわしと大根のカレーライス。自然食のお店のメニュー。漠然と苦手意識を持っていた五郎さんですが、おいしさに驚き、カレーを追加注文。しかも大盛。

カレー丼

⑪カレー丼とおでん。メロン味のチェリオも買いました

ゴローズサブミッション

⑫大山ハンバーグランチ。料理は美味しかったけど留学生の従業員をいびる店主に不快感を覚えて苦言を呈します。逆ギレした店主に胸を突かれて関節技で懲らしめました。コラだと思ったら本当にやっていて驚きました。

ウインナーカレー

⑬ウィンナーカレー。神宮球場のもの

ビフテキ

⑭ビーフステーキ。銀座のお気に入りの店でハヤシライスを食べようとしたら店がありませんでした

コンビニメシ

⑮コンビニの夜食。うずらと牛肉の中華風、おしんこ、玉子焼き、キンピラゴボウ、冷や奴、コンビーフ(馬肉入り)、ソーセージ、野菜の煮物、ナメコ汁、ライス(あきたこまち新米)、焼プリン、おでん(タマゴ、ダイコン、シラタキ)。明らかに大量購入し過ぎ

月見おろしうどん

⑯月見おろしうどん、フランクフルト

カツサンド

⑰万世橋カツサンド

ライスはない

⑱大盛り焼きそばと餃子。ビールのお供が前提で、店にはライスがありませんでした。下戸の五郎さんは「残酷すぎる」と落ち込みます。

クッキングパパ

 ……いいなあ、どれもこれも普通に食べに行けそうな感じで。某「美○しんぼ」とかよりこっちの方が参考になるというか身につまされるというか。あ、「クッキングパパ」は好きです。荒岩課長(一味)は会社にも家にもぜひ一人いて欲しい逸材ですね。荒岩課長の人柄の良さを見た後で○岡さんを見ると、ほぼ一直線のクズっぷりです。

http://dechisoku.com/archives/1016691379.html

 正直この人とは一緒に食事したくないなあ…。
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ご無沙汰してます

恐るべし、、、ですね!コロちゃん。あらすじを見ただけでも、涙がにじんできます。「ひぐらしのなく頃に」の北条てっぺーを思い出しました。親の記憶がなかったり、コロちゃんが斬首されたりで、北条家より悲惨ですね。また、今のシリアやイラクでは、こんな少女がたくさん生まれているのかと思うと、胸が痛んでたまりません。

パロディを見て、「おい!お前フドウだろ!」と突っ込みたくなりました。拳法が使える、、、というより、山のフドウが人を両断したり巨大な岩石を振り回すのは、拳法ではなく怪力のおかげだと思います。

さて本題。孤独のグルメはいいですね。先にテレビドラマから入ったので、原作がマンガ1巻だけと知って驚いた記憶があります。
あと、確かに、原作の五郎は気が短いですね。普段は島耕作みたいな雰囲気なのに。作中でよく昔の恋人を思い出すので、個人的には、「ええい!女々しい奴め」と思いましたが、それが孤独のグルメたらしめているのかもしれません。

テレビの方は、実在の店なので、見終わったあと必ず行きたくなりました。しかし、テレビの影響で混雑しているので、行く気が失せて、結局、まだどこにも行っていません。

孤独なグルメがめっきり減った・・・

そろそろ結婚1周年。孤独なグルメもすっかり減りました。
良いんだか悪いんだか。
特に定食屋に足を踏み入れる機会が激減。孤独に食べている人ばっかりなんですよね、ああいうお店は。女性連れでチョイスする店ではないし、所帯持ちになれば定食を外で食す機会そのものがあまりない。

しかし先日、ドラマ版にはまっていたヨメにせがまれ、行きつけの定食屋に。女性1人だと入りにくいそうで・・・
この作品は男性視点ですけど、もしかしたら女性読者の中には五郎のようにいつでもどこでもふらりと食べられる自由さを欲している人が多いのかも、と愚考しました。

『ハナのズボラ飯』もおすすめしときますね。一種の姉妹作品です。

Re: ご無沙汰してます

 元根以蔵さんこんにちは、いらっしゃい。いつもありがとうございます。

> 恐るべし、、、ですね!コロちゃん。あらすじを見ただけでも、涙がにじんできます。「ひぐらしのなく頃に」の北条てっぺーを思い出しました。親の記憶がなかったり、コロちゃんが斬首されたりで、北条家より悲惨ですね。また、今のシリアやイラクでは、こんな少女がたくさん生まれているのかと思うと、胸が痛んでたまりません。

 鉄平も凄いキャラでしたがこのおっさんは輪を掛けて非道いです。延々続くいわゆる「エロシーン」はひたすらたえちゃんが可哀想なので、勃つより萎える人が圧倒的多数ではないかと。

> パロディを見て、「おい!お前フドウだろ!」と突っ込みたくなりました。拳法が使える、、、というより、山のフドウが人を両断したり巨大な岩石を振り回すのは、拳法ではなく怪力のおかげだと思います。

 すっかり海のリハクづいているので仲間を呼びました(笑)。かつてはラオウですら怖れた「鬼」でしたから。ちなみにこれは別の意味でひでえ!
http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/w/waikyokublog/20110616/20110616221417.gif

> さて本題。孤独のグルメはいいですね。先にテレビドラマから入ったので、原作がマンガ1巻だけと知って驚いた記憶があります。

 グルメといいながらB級メニューが多いですしね。「孤独のB級グルメ」と改題すべきかもしれません。

> あと、確かに、原作の五郎は気が短いですね。普段は島耕作みたいな雰囲気なのに。作中でよく昔の恋人を思い出すので、個人的には、「ええい!女々しい奴め」と思いましたが、それが孤独のグルメたらしめているのかもしれません。

 関節技はコラだとばかり思っていたら、本当にやってて驚きました。そして五郎さんは秒速病患者なんですよ、きっと。

> テレビの方は、実在の店なので、見終わったあと必ず行きたくなりました。しかし、テレビの影響で混雑しているので、行く気が失せて、結局、まだどこにも行っていません。

 メディアの影響恐るべし。「孤独なB級グルメ」だったら「ウチはB級じゃないよ!」と取材拒否されてたりして。牛丼やとかに行け五郎さん。

Re: 孤独なグルメがめっきり減った・・・

 望郷士さんこんにちは、いらっしゃい。お久しぶりです。

 要は気の持ちようで、女性が一人で入ってはいけない店は実はないんではないでしょうか。牛丼屋とか、確かに最初は勇気が要るかも知れませんが、慣れれば何も問題はないかと。中島みゆきが「狼になりたい」で描写したような殺伐とした牛丼屋なんて今時はあまりないでしょう。以前若い女性が一人で「天下一品」に入って、こってり大盛りを食べていたのを見ましたが、カッコイイとさえ思いました。

 そんな私もメイド喫茶は一人では入れません。真性のオタクと思われそうで。メイド喫茶は女連れで!が鉄則なのですが、そのせいで最近行っていないなあ(笑)。今度行こうぜ吉住はるなさん。
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