井上喜久子の歌で妄想する「秒速5センチメートル」:貴樹を卒業していく明里

閑散とした水槽
 
 こんばんは。東京・江戸川区にある葛西臨海水族園で飼育中のクロマグロやカツオが短期間に相次ぎ死んでいて、昨年12月1日には165匹いたのが、今では13匹に激減し、全滅の可能性もあるとか。原因がよくわからないというのがまたミステリアスですね。出番だぞMMR。ノストラダムスが予言したりしてないのか(笑)。

ありし日の水槽

 1989年開園ということですが、開園直後に行った思い出があります。確かデートだった。そういう頃が私にもあったんです。その後は…推して知るべし。死して屍拾う者なし(なんだそりゃ)。

優美なおさかな elegant fish

 本日は「妄想秒速」です。対象は17才教の教祖・井上喜久子の「卒業~graduation~」です。時期的にちょっと早いですが、珍しく時代を先取りですよ。

尾崎豊の卒業

 「卒業」に関する歌というのは沢山ありますが、最もポピュラーなのは尾崎豊の「卒業」でしょうか。1985年にリリースされた4thシングル、この曲により尾崎豊は「反抗する若者のカリスマ」「十代の教祖」などと』呼ばれました。歌詞に「夜の校舎 窓ガラス 壊してまわった」というフレーズがありますが、実際に感化された馬鹿な学生が実行していました。尾崎豊本人は実際に窓ガラスを割ったりしなかったそうですが。

斉藤由貴の卒業

 この年にはアイドルの卒業ソングも相次いで発表されていました。斉藤由貴と菊池桃子と倉沢淳美です。この中で一番好きなのは斉藤由貴の「卒業」でしょうかね。

菊池桃子の卒業

 ほぼ同時期に菊池桃子の「卒業-GRADUATION-」もリリースされ、ベストテン番組で同時にランクインしたりもしましたが、司会者から「同名の曲ということでお互いに相手を意識していますか」と問われた時、菊池桃子は「意識していないです」と笑顔で答えたのに対し、斉藤由貴は「意識しています」と真顔で答えたそうです。

倉沢敦美の卒業

 どちらが好きかはそれこそ好き好きなのですが、私個人の見解としては、斉藤由貴の「卒業」の作詞をした松本隆と菊池桃子の「卒業-GRADUATION-」の作詞をした秋元康(AKB長者)の圧倒的な「才能の差」というものを実感したものでした。というか秋元版の歌詞は正直キモいです。だって、

“誕生日にサンテクジュペリ
 ふいに贈ってくれた
 一行おきに好きだよと
 青いペンで書いてた”

ですってよ奥さま!この「あの人」はキモい!お前は我妻由乃かとツッコミたいところです。

 そして三作中一番話題にならなかったのが倉沢淳美の「卒業」。元「わらべ」の「かなえ」です。最も売れずに可哀想なので動画リンクを貼っておきましょう。



 三年前の1982年にリリースされた沢田聖子の「卒業」に至っては誰も知らなかったりして。「せいこ」じゃなく「しょうこ」と読んで下さいね。昔結構好きだったんですよねえ(遠い目)。

沢田聖子の卒業

 おっと横道にそれすぎた。さっさと本題にはいりましょう。井上喜久子の「卒業~graduation~」は時期的にはずっと後で、1994年2月2日にリリースされた1stアルバム「優美なおさかな elegant fish」に、最後の曲として収録されていました。

僕らのベストだ、お姉ちゃん

 1999年8月18日リリースの「僕らのベストだ、お姉ちゃん」というベスト盤にも最後の曲として収録されており、私はこちらを持っています。

こんな日もあったのに

 この曲で妄想するのは、「例の別離」がなく、一緒に成長していった貴樹と明里が、それでも別れていく場面でしょうかね。二人が一緒に中学・高校に進んでいたら結ばれていた…それは私を含め「秒速病」患者の多くが夢想する「IF」だと思います。

駅舎の貴樹と明里

 しかし、一緒だったら二人は絶対結ばれたのかといえば、必ずしもそうではないだろうとも思うのです。小学生時代に出会った二人は、同じものに興味を持ち、共通性によって互いに惹かれ合っていました。その二人が、これからも二人一緒に大きくなっていくということを疑いもしなかった二人が、「親の都合」という思いも寄らぬ出来事により離ればなれにされたことは、まさに体を二つに引き裂かれるかのような気持ちになったのではないかと思います。

雪の中の明里

 一方、恋愛というのは共通性によって生じるものでしょうか?その多くが男と女によってなされるということを見ても、同質性よりはむしろ異質性によって惹かれ合うのが恋愛ではないのかという気がします。もちろん「ウホッ」「アッー」的な恋愛だってあることはあるでしょうが、そちらがメジャーになるということはまずないのではないかと。

夜明けの二人

 極端に異質であると相互理解が不能になってしまいますが、適度な異質性というのはむしろ惹かれ合うのではないか…そう考えると、鏡を見ているようであった貴樹と明里の同質性というのは、恋愛においてはどうなんだろうという気がします。

卒業式の涙その2

 紺の制服が ホーム埋めている
 今日が卒業ね あの娘(こ)たち
 ずっと友だちね たまに電話して
 誰も泣きはらし 別れていく
 「あんな頃が君もあったね」
 なんて 笑うあなたの声に
 ちょっと膨れてみたの
 夢を縛ってたスカーフを
 ほどく自由へのあこがれも
 今は悲しみに隠されて
 気づかないほど純粋なGood by
 見てた ふたり…

卒業の涙

 ということで、卒業そのものを歌ったものではなく、卒業に際して別れを惜しんでいるセーラー服の群を眺めている貴樹と明里といったところでしょうか。二人はもう大学生あたりなんでしょう。貴樹がそばにいた明里は明るく成長し、同性の友人も多かったのではないかと思います。女友達と抱き合って泣く様子にかつての明里を重ねた貴樹でした。

地味な子

 たぶん泣いたって 景色溶け込むね
 そんな雰囲気の 避暑地の駅
 「望むようにそればいいさ」
 そうね さよならじゃない
 きっと卒業だって思う
 髪を束ねてた地味な娘(こ)も
 恋に悩むたび変わったね
 あなたジャケットの金ボタン
 記念にもらっていいでしょう
 ねえ おかしい?

列車が動く

 そんな貴樹と明里にも別れの季節がやってきました。避暑地の駅というので軽井沢あたりが連想されますが、英米文学を本格的に学ぶために留学を決めた明里が貴樹に別れを告げた…そんなところでしょうか。あちらは秋が新学期ですからね。恋と夢、どちらかを選ばなければならない選択の時期が来たのです。そしてそんな明里をそっと手放す貴樹。それは二人にとって、本当の意味で独り立ちする時節の到来でもあったのです。

最後の微笑み

 ベルに急かされて乗り込んで
 ドアが閉まるまで目を閉じた
 あなた思いきり微笑んで
 そう愛情が深すぎるGood by
 ──さよなら──
 ずっと ずっと…
 好きよ…

歌だと逆ですけど

 それでは聞いてみて下さい。画像は井上喜久子の若い頃の静止画です。お姉ちゃんの“さよなら”がたまりません。



 こちらはニコニコ動画で、映像はあまり鮮明ではありませんがアルバムリリース当時の94年頃のお姉ちゃんです。



 嫌いになって別れるわけではない。でもこれから未来に向かって成長するためには避けられない別れ。それを卒業と呼んだ明里ですが、貴樹の微笑みに流れでる涙を止めることができません。

届かぬ手紙

 …という妄想をしてみましたが、一緒にいても別れる可能性はあると言ったところで、それは思考実験のようなもので、いわゆる「微レ存」というやつです。一緒にいたら恐らく結ばれたのであろうとは私も思っています。なにしろ成長した二人はそんなに共通性はなくなっていますから。

数学苦手…

 例えば、今でもよく読書している明里に対し、成長した貴樹が読書する様子は見られません。コンビニで雑誌を立ち読みしていますが、そこからも彼の関心は科学とか理系を中心としていることが窺われます。一方明里は文学作品が好きなようなので、二人は理系と文系に綺麗にわかれています。明里は小学生時代から算数が比較的苦手なようでしたが、おそらく小学生時代は目立って弱点というほどではなかったでしょうが、数学となって中学高校と難しくなっていく過程で苦手科目になっていた可能性が高いと思います。

すれちがう二人

 貴樹には文系が苦手と見られるような描写はありませんが、種子島時代から文学作品を読む様子が見られないことから、かなり早めに理系志望になっていたのではないかと。読書するから文系、しないから理系という訳ではありませんけどね。

明里の微笑みその2
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

アレは競作だったそうで・・・

尾崎のは実はリアルタイムでは知らなくて(野郎に興味ナシ)実質、桃子vs由貴っていう構図が自分の中にありました。
えっ、倉沢さんも?(笑)

この時代はキラ星のごとく女性アイドル歌手がいましたが、自分は好き嫌いがハッキリとしてまして斉藤さんはダメでした。当時、愛嬌がない系は邪道だと思ってまして・・・
その点、菊池桃子はその後の細川ふみえや西村知美に継承される天然系というか’ほんわか系’(自分が命名w)で、しっかり男の子のハートを掴んでいたような気がします。
もっとも、お気に入りは本田美奈子と南野陽子でしたが(爆)

後になって振り返ると、やっぱり尾崎豊の影響力は絶大でした。
コッチの田舎の中学でも窓ガラスも割れましたし・・・
が、一応ツッコんでおきますと(笑)、彼は高校中退だし「卒業」の意味が違いますよね~~~
孤立してた自分的にはこの歌詞が自分にはピッタリでしたケド(爆)

Re: アレは競作だったそうで・・・

 junkyさんこんばんは、いらっしゃい。いつもありがとうございます。

> 尾崎のは実はリアルタイムでは知らなくて(野郎に興味ナシ)実質、桃子vs由貴っていう構図が自分の中にありました。
> えっ、倉沢さんも?(笑)

 残念ながら倉沢さんの性能では三国志になれませんでしたね。わらべならあるいは…のぞみ、たまえ、ジェットストリームアタックをかけるぞ!なんて。

> この時代はキラ星のごとく女性アイドル歌手がいましたが、自分は好き嫌いがハッキリとしてまして斉藤さんはダメでした。当時、愛嬌がない系は邪道だと思ってまして・・・

 私は結構好きでした。アルバムで作詞を手掛けたり、アーティスティックな人だった印象が。ただ彼女もいろいろありました。

> その点、菊池桃子はその後の細川ふみえや西村知美に継承される天然系というか’ほんわか系’(自分が命名w)で、しっかり男の子のハートを掴んでいたような気がします。

 なるほど、とろりんは桃子の妹分的な感じがありましたね。二人に共通しているといえば「歌が下手」というところもそうですが。私的には菊池桃子といえば映画「パンツの穴」と謎のバンド「ラ・ムー」なんですが。細川ふみえは今で言うグラドルなんでしょうが、「スキスキスー」は電波ソングでした。

> もっとも、お気に入りは本田美奈子と南野陽子でしたが(爆)

 二人は堀越で同級生だったらしいですね。お葬式に出ていたような。そういえばナンノは「永遠のアイドル」岡田有希子とも同級生で仲が良かったとか。

> 後になって振り返ると、やっぱり尾崎豊の影響力は絶大でした。
> コッチの田舎の中学でも窓ガラスも割れましたし・・・

 あっちこっちで夜の校舎の窓ガラスを割ったり、盗んだバイクで走り出したりしていたようですね。さすがカリスマ。

> が、一応ツッコんでおきますと(笑)、彼は高校中退だし「卒業」の意味が違いますよね~~~
> 孤立してた自分的にはこの歌詞が自分にはピッタリでしたケド(爆)

 しまいには人生まで「卒業」してしまいました。26才とはあまりに若すぎます。岡田有希子に至っては18才だけど…

No title

(´・・`)オザキくんとサイト〜さん‥ゐゑなんでも有馬泉

Re: No title

 ROM専‥さんこんばんは、いらっしゃい。お久しぶりです。お返事遅れましてあいすいません。

> (´・・`)オザキくんとサイト〜さん‥ゐゑなんでも有馬泉

 昔FRIDAYに載りましたね、小樽でデートとか。尾崎豊は結婚していたので不倫ということになって、それでええんかモルモン教徒と突っ込まれてCMを降板したりして。その後川崎麻世とも…
プロフィール

ユースフ

Author:ユースフ
FC2ブログへようこそ!

最新記事
最新コメント
カテゴリ
リンク
ブロとも一覧

秒速5センチメートル・・・桜花抄の軌跡を追ってみた

心理兵器:秒速5センチメートル
カレンダー
06 | 2017/07 | 08
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31 - - - - -
FC2カウンター
アクセスランキング
[ジャンルランキング]
日記
32位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
会社員・OL
5位
アクセスランキングを見る>>
全記事表示リンク

全ての記事を表示する

最新トラックバック
検索フォーム
月別アーカイブ
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

Powered By FC2ブログ

今すぐブログを作ろう!

Powered By FC2ブログ