Qlairの歌で妄想する秒速5センチメートル:親友(明里)と恋しい人(貴樹)の狹間で揺れる花苗の心
こんばんは。札幌は異常に蒸し暑いです。四国や九州に大雨をもたらしている台風12号の影響が北海道にも及んできたということでしょうか。気温も湿度も高いと本当に嫌になりますね。急にコースを変えてきた台風11号も不気味です。
歯医者通い第二回で、取れてしまった虫歯の充填物を再装填して貰いました。もはや金属ではないのですね。技術革新だなあ。ところで治療の際に奥歯の歯茎に麻酔を打たれまして。事前の麻酔(正式には何というのかよくわかりませんが)のせいでそれは大昔の記憶ほどの痛みではなく、また麻酔が効いているので歯を削られても全然大したことはなかったのでした。歯医者の治療は痛いというのは過去の話になっているのでしょうか。
それはいいのですが、治療中は効いているのかどうかよくわからなかった麻酔が、医院を出てから効いてきまして、下唇しびれまくりです。気分的にはこの元総理(副総理兼財務大臣、金融担当大臣というべきか)の唇になったような。なんか飲食すると口からこぼれて(^q^)こんな感じになりそうでヤバイです。
本日は久々に妄想秒速を。5月5日以来3月ぶりです。もうネタ切れで、「あ、これいいかも」と思ったらすぐ書き留めておかないと忘れてしまいそうです。ネタ切れというより記憶力の低下かも知れません。
Qlairは1989(平成元)年から1991(平成3)年にフジテレビが主催・運営していたタレント育成講座「乙女塾」からデビューした女性アイドルユニットです。乙女塾はフジテレビの主催・運営ということで、系譜としてはかのおニャン子クラブの後継のような位置づけでしたが、おニャン子クラブの仕掛け人の一人とされ、今やAKB長者であられる秋元御大が参加しなかったせいか、はたまたアイドル冬の時代に抗しきれなかったせいか、さほどのムーブメントを起こすことなく消えていったのでした。
とはいえ、今も芸能界に健在な三浦理恵子を擁したCoCoや、今や大女優の風格もある永作博美を擁したribbonといったグループを輩出しており、アイドル冬の時代においても健闘してそれなりに人気を博していました。
Qlairは1991年と最後発のユニットであり、シングル7枚、アルバム3枚をリリースして1994年に活動を休止しました。この年はCoCoが解散し、ribbonも活動を停止しており、正統派アイドルの時代が終焉した年と言ってもいいのかも知れません。高橋由美子とかMelodyとかその後も活動していたアイドルもいるので絶滅ではないのですが、その後登場した安室奈美恵、SPEED、モーニング娘。などはそれまでとは毛色の異なるアイドルとなったように思います。
メンバーは今井佐知子、井ノ部裕子、吉田亜紀の3人で、解散後は疎遠になるというグループが多い中、解散後10年以上経った2005年にリリースされたベスト盤「アイドル・ミラクルバイブルシリーズ Qlair Archives」では、Qlair活動時の1993年夏に制作されたものの、歌入れが行われないまま活動休止と共にそのままお蔵入りになっていた「永遠の少年」という楽曲に関し、本アルバムリリースのために歌詞を新たに書き下ろした上で12年振りにメンバー3人が集結してレコーディングされたそうです。
武者小路先生ではないですが、仲良きことは美しき哉。むしろあまり売れなかったことが幸いしたのではないかという気もします。
で、本題の「眩しくて」ですが、1992(平成4)年5月21日にリリースされた4thシングルで、オリコン最高順位は57位と大したことはありませんが、Qlairのシングルは最高でも47位(5thの「秋の貝殻」)なので低め安定といった感じでした。
私は眠そうな目をしている井ノ部裕子がお気に入りでしたが、歌唱力にやや難があったかな(笑)。
さてこの曲で妄想するのは、貴樹、明里、そして花苗が同じ高校に通っていて、そして明里と花苗が友人同士だったというシチュエーションです。「史実」どおり、中学2年生のころにクラスが一緒になった貴樹に花苗が一目惚れしたのですが、遺憾ながら貴樹の傍らには引っ越すことのなかった明里がいたのでした。
貴樹をめぐる恋のさや当てだと、明里V.S.水野さんの方がドロドロしそうだし、現にそういう妄想もした(斉藤由貴の「ひまわり」http://nocturnetsukubane.blog.fc2.com/blog-entry-335.html)のですが、この歌はそこまでドロドロしていない。というか、主人公が身を引こうとしているところが可憐にして可哀想で、花苗に合っていると思えるのです。
夏が近づいたね いつもの帰り道
髪を解いて 彼女が呟いた
木漏れ日の真下に
自転車をねかせて
急な坂道 駆け上がってく
振り向いて ほほえんで
彼女(あなた)は恋してる
眩しくて 眩しくて
思わず目を伏せた
言わないでお願い 恋しい名前を
似合い過ぎる二人を
遠くで見つめてた
待っててねお願い 息が弾んでる
白い靴のかかとを
追いかけながら 深呼吸
明里と花苗が二人仲良く下校中というところです。もうする夏休みなんでしょうね。急に坂道を駆け上がって振り向いてにっこり笑うあたり、小学生のころの明里を彷彿とさせます。坂があると走る癖があるのか明里は。
身体が弱かった明里ですが、高校生ともなるとすっかり健康になっています。恋する明里の美しさに思わず目をそらしてしまう花苗。だって明里の相手は、誰がどう見てもお似合いのカップルのあの人は、花苗が一目で恋に落ちた貴樹なのですから。
石段に座って 町を眺めてると
きらめく屋根が 海に見えるね
いつまでも いつまでも
このままでいたくて
どうしても どうしても
言葉にできないの
気がついてお願い 彼が大好きよ
何も知らない笑顔
壊してしまいそう
見ないでねお願い 私の横顔
走る雲を見上げて
もう一度だけ 深呼吸
明里ともすっかり仲良くなった花苗。貴樹への思慕を捨てることはできませんが、もしそれを明里に言ってしまったら、もう二人の関係は今のままではいられないでしょう。私の気持ちに気がついて…もしかすると私の瞳は嫉妬の暗い炎を宿しているかも知れない。いいえ、やはり見ないで。まさに振り子細工のように揺れ動く花苗の心。
言わないでお願い 恋しい名前を
似合い過ぎる二人を
遠くで見つめてた
待っててねお願い
いつかこの場所で
違う恋を彼女(あなた)に
打ち明けられるその日まで
おお、またも泣き寝入りするというのか花苗!しかしコミック版では10年近く貴樹を忘れることができずにいる花苗が描かれていました。君は身を引いて、それでも貴樹を忘れられずに独りぼっちで生きていくというのか。
「言の葉の庭」の孝雄は案外花苗にお似合いじゃないかと思うのですがどうでしょうか。孝雄、依存体質のBBAはいい加減放り出して、同じ青春を共に駆けられる娘をご覧よ。旦那旦那、いい娘いるよ。
それでは聞いてみて下さい。まずはテレビサイズバージョン。HDでないのが残念ですが、とりあえず画像は井ノ部裕子のアップで。
http://www.youtube.com/watch?v=SVMshBjEkpc
もう一丁別番組のを。これもHDではないですが、3分以上歌っています。
http://www.youtube.com/watch?v=xnd8Byg07xk
フルバージョン。解像度は良くないですが貴重です。ラスト2分は3人のおしゃべりが入っています。
http://www.youtube.com/watch?v=TjDccDevDx0
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