お見合い放浪記:お見合いは数じゃないよ兄貴!

春の宵

 こんばんは。今日は春らしい一日でした。木之本桜(丹下桜)の「春宵情歌」が流れてきそうな春の夜でした。

 春よ 甘き春
 朧(おぼろ)に 淡く 吐息 煙る
 恋よ 愛(かな)し 恋よ
 この胸に 燈せよ 紅

 窓に 燈籠(ランタン) 揺れて
 今宵 君待てど 虚しき涙
 はらりと 隠せよ 花扇子(おうぎ)

 夜よ 優し夜
 港に 灯り ゆらり ゆらり
 夢よ 妖し 夢よ
 金の鳥 歌えよ 春を

 髪に 簪(かんざし) 差せば
 今宵 君恋し 切なき涙
 ほろりと 崩れし 花更衣(ころも)

 風に 柳 靡(なび)けば
 今宵 君 何処(いずこ) 尽きせぬ涙
 はらりと 零(こぼ)れし 花片(はなびら)よ


春宵情歌

 桜みたいな小娘(なにしろ小学生)がこういう歌を歌を歌うところがいいんですねよ。幼くても女は女なんだなあなんて。これから雨らしいですが、春の雨もまた一興というものです。

お見合い放浪記
 
 本日は阿川佐和子の「阿川佐和子のお見合い放浪記」です。阿川佐和子の本は初めて読みました。

阿川佐和子

 阿川佐和子は1953年11月1日生まれで東京都出身。父親は作家の阿川弘之でこの人の本は何冊も読んでいます。兄は法学者でエッセイストでもある阿川尚之でこの人も有名です。お嬢様学校として名高い東洋英和女学院中・高等部から慶応義塾大学に進み、1981年からテレビに進出。ニュース番組のアシスタントやキャスターを務め、1998年に「ビートたけしのTVタックル」の進行役となってからはバラエティタレントとして出演することが多くなりました。

 エッセイや小説、対談集も多数刊行されており、作家・エッセイストとタレントの二足の草鞋を履いている才女ですね。作家・エッセイストとしては、1999年に「ああ言えばこう食う」(檀ふみとの共著)で講談社エッセイ賞を受賞し、同年には「ウメ子」で坪田譲治文学賞を受賞しています。また2008年には「婚約のあとで」で島清恋愛文学賞を受賞しています。

 「阿川佐和子のお見合い放浪記」は1995年に講談社から「お見合いバンザイ…!?」というタイトルで刊行されたエッセイを加筆・改題したもので、講談社+α文庫から2001年7月に刊行されています。
 
 例によって文庫版裏表紙の内容紹介です。

 テレビ、雑誌で活躍する著者が思い描いていた未来像は、実は専業主婦。運命のベスト・パートナーを夢見て挑んだお見合いも、30回に及んだ。「帯に短し、タスキに長し。私の王子様はいつ現れるの?」毎回真剣に悩み、とまどう中で、少しずつ見えてきたのは、ほかならぬ自分自身―。さまざまな人との出会いと、その時々に感じたことをありのままに綴る。

 阿川佐和子はすでに60才でなお独身ですが、本書は40才を過ぎた頃の作品で、まだ結婚を諦めていない(今も諦めていないかも知れませんが)頃に、若き日のお見合いの体験を綴ったものです。

お見合いは数じゃない

 「戦いは数だよ兄貴!」とドズル兄さんは言いましたが、お見合いというものは数ではないみたいです。数をこなせば経験値は増えますが、お見合いの目的が結婚である以上、お見合いの達人になってしまうというのは本末転倒です。むしろ現在のお見合い相手を過去のお見合い相手と比較したりして、決断が下せなくなってしまうのかもしれません。

 阿川佐和子は男は結婚相手を見つけるためにお見合いに臨むが、女はお見合いから恋愛につなげたいのだと言っています。とすると、お見合いはその後の恋愛のきっかけに過ぎないということでしょうか。彼女の主張が正しいとすれば、お見合いに対する見方の違いこそがお見合いが上手くいかなかった原因なのかもしれません。

 結婚すれば必ず幸せになれる、というものなら是非お見合いでもなんでもして結婚すべきなのですが、世の中には結婚したことで不幸になったり、離婚して幸せになったという人もいるので、是が非でも結婚とは断言できないところが問題なんですよね。この人とか盟友の檀ふみとかは、才媛でかつ美人なのになぜ結婚できなかった(「できなかった」という言い方は非常に失礼ですが、お二人とも結婚したかったらしいのであえてこう表現します)のかと言えば、幼少のころからの夢が「お嫁さん」だったせいではないかと。

 大作家を父に持っていてファザコンであるとかも確かにあると思いますが、夢と現実の落差というものに妥協できなかったのかな、と。ウェディングドレス着てめでたしめでたしで終わるならいいのですが、結婚はゴールではなく新たなステージのスタートですからね。

NHKドラマ「お見合い放浪記」

 ちなみに本書を原案として、2002年にNHKで「お見合い放浪記」というテレビドラマが制作されています。水野真紀がヒロインの永澤由寿を演じました。31歳のフリーの翻訳家で、低収入で親元から自立できない生活を送っており、目指すは運命の人と熱烈な恋愛をして結婚することだそうです。その相手を探す方法が「見合い」で、さまざまな見合い相手、不倫に生きる親友、いつまでも子離れできない父と母、次々に見合い相手を連れてくる叔母、いろんな人々の思惑が錯綜する中、今日も由寿の「運命のひと探し」は続く…という内容だったそうです。多分ほぼ阿川佐和子です。ドラマではラストに「赤い糸」が出現したようですが、現実にはなかったという点が決定的に異なりますが。

 阿川佐和子の見合い相手にも国会議員が結構いるらしいですが、水野真紀は2004年に国会議員の後藤田正純と結婚していますね。なにか因縁じみたものを感じるような。ただし、今も幸せな結婚生活なのかどうか。2009年6月には夫とは別居状態にあることが「週刊女性」で報じられています。それによると、水野真紀は長男とともに田園調布の自宅で、夫は専ら議員宿舎で暮らしているのだそうです。ま、色々事情があるのかも知れないので外野がとやかく言うことでもありませんが、パナソニックのCM「きれいなおねえさんは、好きですか」の頃の水野真紀は好きだったなあ。

 最後に内容の誤記について一言。文中でシャンパンとフランボワーズ(キイチゴ)のリキュールのカクテルをキール・ロワイヤルと言っていますが……「節子佐和子、それロワイヤルと違う、インペリアルや!」

キール・ロワイヤル

 キール・ロワイヤルはシャンパン+クレーム・ド・カシス(カシスのリキュール)で作った物で、シャンパン+フランボワーズ・リキュールはキール・インペリアルになります。ちなみにただのキールは白ワイン+クレーム・ド・カシスで、白ワイン+フランボワーズ・リキュールの場合は「マルキ」という名前のカクテルになるそうです。

キール・インペリアル

 まあ見た感じロワイヤルもインペリアルも区別つきませんがね。シャンパンは高いので私はもっぱらキール派ですが、実は赤ワイン+クレーム・ド・カシスの「カーディナル」を飲んでみたいと思っているのですが、あんまり機会がないのと勇気がないのとでまだ飲んでいません。いつか飲みたいものです。
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