むかし僕が死んだ家:白い家は実は○だった…

パトラッシュ…
 
 こんばんは。前触れも無く2日も休んでしまいました。今日もどうしようか迷ったんですが、一応やります。「パトラッシュ、疲れたろう。僕も疲れたんだ。なんだか、とても眠いんだ」

むかし僕が死んだ家

 本日はもはや当ブログではおなじみの東野圭吾の「むかし僕が死んだ家」です。実はこの本、数年前に読んでいたんですが、それに気付かずにまた借りてしまいました。ブログ開始前だからまだ良かったけど、ブログに感想書いたのにまた借りたらかなりショックでしょうね。それはさておき、再読に耐える作品でした。

むかし僕が死んだ家帯

 「むかし僕が死んだ家」は1994年に単行本が刊行され、1997年に講談社文庫から文庫版が刊行されています。東野圭吾ブレイク前夜の作品ですね。

 例によって文庫本裏表紙の内容紹介です。

むかし僕が死んだ家POP

 「あたしには幼い頃の思い出が全然ないの」。7年前に別れた恋人・沙也加の記憶を取り戻すため、私は彼女と「幻の家」を訪れた。それは、めったに人が来ることのない山の中にひっそりと立つ異国調の白い小さな家だった。そこで二人を待ちうける恐るべき真実とは…。超絶人気作家が放つ最新文庫長編ミステリ。

 主人公の私は、大学で研究助手をしています。高校大学と恋人だった倉橋沙也加とは、お互いに束縛し合わない関係で6年間も続いていましたが、彼女は好きな人が出来たと言って去って行きました。その後結婚・出産と幸せな日々を送っていたかと思われましたが、同窓会で再会した後、彼女から接触してきます。

むかし僕が死んだ家POPその2

 彼女の父は最近亡くなったのですが、生前どこかに出かけていたらしい。鍵と地図があるので一緒に行って欲しいという話です。元彼になんでそんな頼みなんだというと、彼にしか頼めないという沙也加。そして彼女の境遇が次第に明らかになっていきます。

 沙也加には小学校入学以前の記憶が全くないこと。娘に愛情がもてず、虐待してしまい、今では夫の両親に娘が「保護」されてしまっていること。そして記憶を取り戻すヒントがこの鍵と地図にあるのではないかと。一度は断った主人公ですが、彼女の腕にリストカットの跡を見たことで同行を承諾します。

松原湖

 地図でたどり着いたのは長野県の松原湖(南佐久郡小海町)の湖畔にある、滅多に人の訪れないような場所に立つ異国調の白い小さな家でした。なぜか玄関からは入れず、秘密の入口から地下を通って入るという奇妙な構造の家。一体中はどうなっているのか。そして沙也加とどのような関係があるのか。

松原湖地図

 家の中は3人家族が暮らしていた様子が窺われます。両親に小学生の男の子。彼らはどこに行ったのか。そして少年…御厨祐介の日記を見つけた二人は、その内容を読み進んでいきます。

 平穏な少年時代を送っていた祐介少年は、しかし父が亡くなったことで生活が激変します。嫌で仕方の無い「あいつ」が家に入り込んできたのです。それは一体何者なのか?そして日記には沙也加の名前も登場します。御厨家の家政婦ないしお手伝いをしていた「おたいさん」の娘だったのです。

むかし僕が死んだ家POPその3

 しかし、その後この家を調べれば調べるほど奇妙な点が出てきます。ほこりこそかぶっているけれども生活感の全くない室内、少し記憶を取り戻した沙也加が「あった」という部屋がないこと、なぜか古本屋で買ったらしい本、全て11時10分で止まっている時計、そして沙也加の記憶がない理由……。

 本書は、登場人物は私と沙也加のほぼ二人だけで、舞台はほぼこの白い家だけという極めて限定された設定の中で進んでいく本格ミステリーです。

韓国語版むかし僕が死んだ家

 沙也加は、娘を虐待してしまう原因が過去にあるのではないかと考えており、実は私と沙也加がかつて惹かれ合ったのも、二人の過去に原因がありました。主人公も本当の両親だと思っていた父母が養親であり、本当の母親を名乗る女性が登場して揉めた過去がありました。彼は養親を選択しましたが、その後違う意識で二人を見ざるを得ませんでした。そして沙也加も過去の記憶がないことから、すでに死別していた母に愛されなかったのではないか、だから自分も愛し方がわからないのではないかと思っているのですが…

 西向きの窓のこの家で、水星観測の記録を見たことで、じょじょに真相に気がつく主人公。祐介少年はどうなったのか?「あいつ」とは何者だったのか?そして沙也加の記憶が失われた本当の理由は?不気味な雰囲気は横溢しているものの、オカルト現象などは一切起きず、バイオレンスもアクションもありませんが、サスペンスに満ちた冒険といえるでしょう。

 真相が明らかになったラストはビターで淋しいです。全てが解決されてハッピーエンド…などはありません。沙也加は真相を知った方が良かったのか悪かったのか。彼女の心は傷ついたかも知れませんが、何も知らないままに苦しむよりはまだ良かったかなと思います。過去に囚われずに前に進むことができるようになったのだから。

押すなよ!絶対押すなよ!

 ただ、終盤主人公が先に真相に気付き、それを沙也加に知られまいとする場面があるのですが、明らかに挙動不審になっているので、むしろ気付けと言っているかのようでした。ダチョウ倶楽部の「押すなよ!絶対押すなよ!」じゃないんですから、とぼけるならそれなりに演技しましょうよ。

 そういえばこの動画傑作です。

猫版「押すなよ!絶対押すなよ!」

 http://www.youtube.com/watch?v=WFaK1TcBtXA

 すごい音がするんですが、猫の安否やいかに。

むかし僕が死んだ家単行本
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

ユースフ

Author:ユースフ
FC2ブログへようこそ!

最新記事
最新コメント
カテゴリ
リンク
ブロとも一覧

秒速5センチメートル・・・桜花抄の軌跡を追ってみた

心理兵器:秒速5センチメートル
カレンダー
07 | 2017/08 | 09
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -
FC2カウンター
アクセスランキング
[ジャンルランキング]
日記
34位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
会社員・OL
8位
アクセスランキングを見る>>
全記事表示リンク

全ての記事を表示する

最新トラックバック
検索フォーム
月別アーカイブ
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

Powered By FC2ブログ

今すぐブログを作ろう!

Powered By FC2ブログ