「散斬」「再会」:「交代寄合伊那衆異聞」シリーズ第17弾と第18弾を一挙紹介

冬のダイヤモンド
 
 こんばんは。筑波嶺では今朝もちょっと雪が降っていました。大した降雪ではないのですが、凍結した路面が怖いです。霧も出て電車は遅れるし。それはそうと夜空では冬のダイヤモンドが綺麗ですね。これとすばるを見ると冬だなあと思います。

 本日13万アクセスを突破しました。12万アクセスが12月23日でしたので、31日で1万アクセスという計算です。

 0(8/31)  →1万(11/3) 64日間(平均156アクセス)
 1万(11/3) →2万(12/15) 43日間(平均233アクセス)
 2万(12/15)→3万(1/13) 30日間(平均333アクセス)
 3万(1/13) →4万(2/19) 37日間(平均270アクセス)
 4万(2/19) →5万(4/10) 50日間(平均200アクセス)
 5万(4/10) →6万(5/26) 46日間(平均217アクセス)
 6万(5/26) →7万(7/1)  36日間(平均278アクセス)
 7万(7/1) →8万(8/5)  36日間(平均278アクセス)
 8万(8/5) →9万(9/3)  30日間(平均333アクセス) 
 9万(9/3) →10万(10/8) 36日間(平均278アクセス)
10万(10/8) →11万(11/14)38日間(平均263アクセス)
11万(11/14) →12万(12/23)40日間(平均250アクセス)
12万(12/23) →13万(1/22) 31日間(平均323アクセス)
 
 年末年始にアクセスが増える傾向は今年も健在でした。昨夏以降アクセスが減る傾向があったのですが、戻しましたね。春頃にアクセスが減る傾向は今年も見られるのかな? 

散斬 宣伝

 それでは本日の本題です。今日は佐伯泰英の「交代寄合伊那衆異聞」シリーズ第17弾「散斬」第18弾「再会」です。

 交代寄合伊那衆シリーズについては、第16弾「断絶」を紹介した際に概観しております。興味のある方は2012年12月21日の記事(http://nocturnetsukubane.blog.fc2.com/blog-entry-225.html)を参考にしていただければと思います。

 というか、あれから続編をまる1年以上読めていなかったということか。しかしこれだけ長いシリーズだと結構覚えているものです。というか主な登場人物が3ページにもなってますよ。日本人のみならず中国人の多数。全員が登場するわけでもないのですが、作中のセリフで言及されるので必要なんでしょうね。

散斬

 ではまず「散斬」から。例によって文庫版裏表紙の内容紹介です。 

 時の大老井伊直弼は四面楚歌の政局打開の鍵と考え、座光寺藤之助(ざこうじとうのすけ)を味方につけるべくひそかに上海に手下を送る。藤之助は江南の水郷を旅していた。案内役の劉源(りゅうげん)は、仇敵黒蛇頭(くろじゃとう)から逃れてきた男だった。そして玲奈(れいな)は遠きバタビアで父の面影を追う。新・幕末小説は舞台を広げ新たなステージへ!

 主人公の座光寺藤之助は本来交代寄合の旗本である座光寺家の家臣でしたが、養子として迎えた先代が不行跡であったため、重臣達の意向を受けて自ら倒して後継者となりました。以後、老中堀田正睦の意を受けて活躍してきましたが、堀田正睦は開国を朝廷に説得しようとして失敗して失脚し、代わって登場した井伊直弼が幕政を牛耳っています。

 上海で貿易の端緒に就いたばかりの藤之助は、大老井伊直弼から「座光寺家断絶」と「当主切腹」の命を受け、座光寺家の江戸退去を指揮すべき日本に舞い戻り、領地で故郷でもある山吹に戻したあと、主立った若い衆を連れて長崎に向かい、ジャンク船に乗って再び上海に戻るというところで終わっていました。切腹命令はガン無視です。

 井伊直弼は藤之助の剣名を知って、強引且つ急進的な開国政策を進める自身の警護役にしたいようなのですが、お家断絶とか切腹とかあまりにも無茶な命令を発したものですから完全に藤之助からは嫌われています。しかも刺客も次々と出しているし。井伊直弼からすると藤之助を試すためだったようなのですが、そんな試され方はされる方はたまったものではありません。

 さてある意味剣豪よりも手強い蚤や虱に襲われながらなんとか上海にたどり着いた藤之助ですが、輸送船団は東南アジア方面に旅立っておりすることがありません。仕方ないので中国を知ろうということで長江を遡って旅したりしています。藤之助は各地で様々な人と知り合い、有力な仲間を増やしていますが、今回は案内役となった劉源が収穫でした。劉源は藤之助の仇敵ともいうべき黒蛇頭の元メンバーだったのでした。

 劉源は元は教師をしていたのに計略にはまって不本意に黒蛇頭入りさせられ、その知識を重用されていたのですが、負傷して片足を失った際、船から投棄されるところを一命をとりとめたのでした。黒蛇頭は海で使えなくなった負傷者は容赦なく殺して捨ててしまう恐ろしい組織ですが、生き残った劉源を息の根を止めずにはいられないようです。

 一方何としても藤之助が欲しい井伊直弼は内用人の佐々助八を上海に派遣します。佐々はかつて藤之助がコマンダンテ(司令官)を務めた洋式帆船ヘダ号を徴用して上海に向かい、黒蛇頭と手を組んで藤之助確保に動きます。

 しかし黒蛇頭では、狩猟の老陳が老いたことで統制力が弱まっており、副将の呉万全が分派活動を始めていたのでした。ヘダ号ごと乗組員(かつての藤之助の部下達)を拉致した呉万全と救出のため赴いた藤之助は一騎打ちをしますが、死角から吹き矢を撃たれ、不覚にも倒れてしまいます。藤之助の運命や如何に?……なんですが、藤之助はシリーズであまりにもスーパーマンなので、全然心配になりません。

麻酔銃で捉えられたオーガ

 例えて言えば、最大トーナメント編で麻酔銃で撃たれて捕まった範馬勇次郎のように、その後を心配する必要が全くないというか、むしろ周囲のその後を心配すべきというか。

心配すべきは列車の方である

 心配すべきはむしろ列車のほうである、のこれみたいですね。

ライフルのおっさん

 そういえば麻酔銃を撃ったこのおっさん、一時的にせよ世界最強だったかも知れません。その後の勇次郎は進化しすぎてとても通常兵器で殺傷できる感じではなくなりましたから。というか、終盤の勇次郎を見てから初期の勇次郎をみると極めて貧弱に見えますね。あのころは人間だったというべきか。

初期の勇次郎
終盤の勇次郎

 ほらこんなに違う(笑)。「劇的改装ビフォーアフター」もびっくりです。しかし話が脱線したのでこの辺で。

再会

 続いて「再会」。こちらは藤之助の黙契の妻である高嶋玲奈が主役です。 

 文庫版裏表紙の内容紹介です。

 黒蛇頭の内紛に巻き込まれ、名もなき邨(むら)で鉄格子の檻に囚われた藤之助(とうのすけ)。痩せゆく腕で懸命に脱出を試みるが……。一方、南洋に初交易に出ている玲奈は、幼き日に生き別れた父ドン・ミゲルの消息を聞く。遠くマラッカの地で、念願の父娘再会を果たせるのか!? 読み逃すまいぞ、大注目の第十八巻!

 ということで、藤之助に代わって輸送船団を率いている玲奈は、インドネシアあたりで交易に従事していますが、父である医師のドン・ミゲル・フェルナンデス・デ・ソトの噂を聞きます。船で島々を回っては無料で医療活動を行っていると言うことで評判はいいのですが、玲奈としてはなにせ20年以上も離れている行き別れの父、会いたいような会うのが怖いようなという複雑な心境です。そもそもどうして母・薫子と別れたのか、その当たりの事情もよく分からないです。

 若くて美しい玲奈はどこへ言っても歓迎されますが、ただの美人ではなく、マラッカ海峡の海賊相手に小帆艇レイナ号で切り込んだり、両足のブーツに付けたリボルバーを撃ちまくったりの女丈夫です。むしろそんな彼女をして父との再会というのは様々な逡巡をさせるものかと驚くくらいです。今巻では遂に父娘の再会が叶うことになります。

 一方、黒蛇頭に囚われた藤之助は、麻酔を打たれ続けて一ヶ月以上人事不省で過ごしていました。鉄格子の中で目覚めた頃にはすっかり身体が衰弱していましたが、そこはそれ、老人・女・子供しかいない名も知らぬ村でもリンリンという女の子を手なづけ、一緒に脱出を図ります。愛剣と愛銃をちゃっかり取り戻しているあたりは非常にご都合主義ですが、犬や雀まで付いて来るところが凄い。犬はともかく、雀まで手なずけるとは。座光寺ムツゴロウと名前を改めるが良い。

 黒蛇頭でも、副将呉万全の裏切りを知った老陳が藤之助の東方交易と手を結び、協力して戦います。藤之助みたいに危険人物は拉致してないでさっさと殺した方がいいと思うのですが、呉万全は井伊直弼に高く売りつけようと交渉していたようです。結局それが命取りとなってしまいました。

 しかし、すったもんだの挙げ句、井伊直弼の内用人佐々助八から直弼の書状を見せられた藤之助は、日本に戻ることを約束します。現時点が1859年の夏で、桜田門外の変で井伊直弼が暗殺されるのが1860年3月。もう1年もないので、果たして藤之助が井伊直弼とために具体的に働くのかどうか不明ですが、流石に歴史改変はできないでしょう。

 今後の展開やあと何巻続くのかが皆目分からないシリーズですが、すでに19巻は出ているので、30巻以上続きそうな予感がします。シリーズが始まったのが安政の大地震の1855年で、18巻かけてまだ4年しか経っていないので、明治維新まで描くとすると……
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

ユースフ

Author:ユースフ
FC2ブログへようこそ!

最新記事
最新コメント
カテゴリ
リンク
ブロとも一覧

秒速5センチメートル・・・桜花抄の軌跡を追ってみた

心理兵器:秒速5センチメートル
カレンダー
09 | 2017/10 | 11
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -
FC2カウンター
アクセスランキング
[ジャンルランキング]
日記
54位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
会社員・OL
9位
アクセスランキングを見る>>
全記事表示リンク

全ての記事を表示する

最新トラックバック
検索フォーム
月別アーカイブ
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

Powered By FC2ブログ

今すぐブログを作ろう!

Powered By FC2ブログ