甘い鞭:壇蜜さん主演映画第二弾は9月公開予定

甘い鞭
 
 西日本では激しい雨と言うことで、東日本でも大気の状態が不安定みたいです。梅雨明け前の梅雨の最後の抵抗というところなのかも知れませんが、大雨や雷にはくれぐれもお気を付けて。 

 本日は大石圭の「甘い鞭」です。大石圭の作品は初めて読みました。

 大石圭は1961年5月10日生まれ。東京都出身で、現在は町田市在住だそうです。1993年に「履き忘れたもう片方の靴」でダウ30回文藝賞(河出書房新社の文学賞。小説ジャンルにおける「新人の登竜門」という位置づけ)の佳作を受賞して作家デビューしています。恐怖映画「呪怨」シリーズのノベライズを手掛けていますね。

映画版

 「甘い鞭」は2009年5月に角川ホラー文庫から出版されています。この本は昨年の9月に買いました。既にご承知と思いますが、今年の9月21日に映画が公開される予定です。映画化については、主演の壇蜜さんから聞いたので、当時押っ取り刀で購入したのですが、内容的に私の趣味と合致しないせいで、読了に時間がかかってしまいました。本来なら「私の奴隷になりなさい」の時のように「なぜ読んだのか…そのうちわかるわ…」とメーテルを気取りたかったのですが、とっくに映画情報は公になってしまっているという(笑)。しかし、壇蜜さんへの義理もあるので何とか読み終わりましたよ。読んだからには感想を書くわけですが、購入した本に対しては

ストレイツォ容赦せん!!

(いかん、これは吸血鬼になった後のストレイツォだ!)

 それと今年に入ってからは意図的にブログでは壇蜜さんの話題には触れないようにしてきました。昨年6月に紹介記事を書いた際には、「壇蜜さんがブレイクするよう及ばずながら一臂の助力を」と思っていたのですが、私が予想したより早く、そして大規模に彼女はブレイクすることになりました。もちろんこれに私が影響を及ぼしたはずもないのですが、“壇蜜”でググった人が続出した結果、当ブログのアクセスが増えるということになりました。そう、昨年年末から今年の年初にかけてのアクセス数の増加はこれが原因だと思われるのです。

秘蔵写真・2011年1月頃の壇さん

 それ自体は結構なことじゃないかと思われるかもしれませんが、彼女の人気に引っ張られることは本意ではなく、また足を引っ張るようなことになってはいけないと考えて、今年前半はほ触れなかった次第です。すっかり遠い人になってしまった気がしますし。ですが、最近はまあほぼ独力でアクセスを稼いでいるだろうと思われますので、時に応じて今後は触れてもいいかなと。もっとも今では話題の方がなかったりするので、今回の記事だけになるかも知れませんが。

 前置きが長くなりました。内容紹介です。今回は著者ご本人のHPでの作品紹介を引用させていただきましょう。

 「主人公の岬奈緒子は32才。美しくて、スタイル抜群の不妊治療専門医である。彼女は「益子レディースクリニック」の勤務医として、忙しい日々を送っている。

 岬奈緒子は優しくて、誠実で、患者思いで、患者たちだけでなく、看護師や培養師たち、ほかの医師たちの信頼も厚い。

 だが、そんな奈緒子には実は裏の顔があった。出張SM嬢としてホテルの一室で客たちに鞭打たれ、陵辱されるのが、彼女のもうひとつの仕事なのだ。

セリカを演じる壇蜜さん

 金のためではない。誰かに強要されているわけでもない。有能な不妊治療専門医である奈緒子は、自ら求めて、恥辱と屈辱の中に身を浸そうとしているのだ。

 そんな岬奈緒子の日常と、17年前の忌わしい過去の物語が錯綜する中でストーリーは展開していきます。

 これまでの僕の作品の最高傑作にするつもりで、猛烈に意気込んで書きました。ぜひ、読んで感想をお聞かせ下さい。

 ただし…いつにもましてエッチなシーンが多いので、気をつけて読んで下さいね。」
メイキングDVD

 ということで、岬奈緒子の女医としての昼の顔、SM嬢(というかM嬢というべきか)セリカとしての夜の顔、そして17年前、彼女が15歳の高校生に時に起きた事件の内容が綴られていきます。この15歳の時の事件というのが、隣家の男に拉致監禁され、1か月にわたって弄ばれ、男を殺害して脱出してきたというもので、事件の詳細は現在の奈緒子の日々と同時進行のように挟まってきます。

 奈緒子の現在は、彼女の一人称で綴られていくのですが、15歳の時の奈緒子については三人称になり、時として犯人の一人称が登場してきます。これはちょっと焦りました。男の心理なんて読者に知らしめる必要があるんでしょうか。そもそも奈緒子自身が知り得ないでしょうに。

痛そうでいたためられない壇蜜さん

 拉致監禁についてはもう可哀想の一言なのですが、期間が一ヶ月もあるので、その間に犯人との関係も様々に変わっていきます。端的に言って、現在の女医とM嬢というアンビバレントといっていい状態は、この事件によって形成されたと言っていいでしょう。男には脱出しようとして二度に亘って鞭打たれているので、奈緒子の自分でも知らなかったマゾとしての資質はこの事件で秘めやかに開花したといっていいのですが、じゃあ今はすっかり鞭で打たれることが快感になっているのかといえばそういう訳でもなく、とてつもない屈辱や苦しみを味わっているのだそうですが、同時に性的な昂揚感もあるんだそうです。

 SMクラブの経営者で、しばしばプレイにも参加してセリカとなった奈緒子を鞭打つ「木下」という同性愛者の女性は、奈緒子が真正のマゾだとして客に売り込んでいるようですが、奈緒子自身は自分がマゾなのかどうかはっきりした自覚はないようです。

痛そう…

 病院長の息子(やはり医者)に好意を持たれたりしながらも、奈緒子は結婚なんで誰とも考えられません。SMクラブを続ける以上はそりゃそうでしょうが。美人だからスポーツジムでも男に声をかけられたりしてますが、相手にしません。多分奈緒子はマゾヒストというよりは、ナルシストなのでしょう。美しい自分が男達に汚され、屈辱にのたうつ姿に昂揚するというのは、セルフNTRとでもいうべきなのでしょうか。NTRは自分の愛する女性が奪われてしまうという部分がそそるので、ナルシストがNTR好きであれば、自分自身が寝取られる様子に興奮するということになるのかも知れません。

 実は作中、昼の仕事である不妊治療は(一時的に成功かと思われたケースもあったものの)、ことごとく失敗しており、末期ガンだった母はホスピスで亡くなってしまいます。しかし、そうした悲劇的状況にもあまり心が動かされない奈緒子は、週末の夜になるといそいそとM嬢としての仕事に出かけていくのです。

るい先生

 ちょっと前に大阪で29歳の女性の高校教師がデリヘルで働いていることが発覚して懲戒処分→依願退職するという事件がありました。この人の場合は借金返済のためだったそうですが、きっとそれなりの美人だったんでしょうね。「○○高校の××教諭が風俗で働いている」という内容の告発メールが大阪府教委に届いたことが発覚の端緒だったそうです。デリヘルを選んだのは、「特定の客だけを相手にすればよく、多くの人に顔を見られずに済むと思った」からだそうですが、私の中ではこの先生はドリームクラブの「るい」で脳内変換されています。

るい先生自己紹介

 ドリームクラブも要するにキャバクラみたいなものなので、現実世界において発覚したらるい先生もヤバイでしょうね。それはともかく、発覚しにくいと思われたデリヘル嬢でも告発メールが来るということは、生徒の父兄が客として来たとか、同僚教師が客として来たとかいうことがあったんでしょうかね。まさかの教え子が客だったとか。

 何でこの話を持ち出したかというと、セリカの仕事も客が借りたホテルの一室で行われるので、デリヘル同様発覚のリスクは比較的低いと思われたのですが、作中、不妊治療を受けている患者の夫が客となった場面があるからです。偶然の遭遇だし、セリカの方は客がカミングアウトするまで全く気づかなかったのですが、天網恢々…なんて言葉を持ち出す気はないとしても、秘密にしておきたい事実ほど、なぜか発覚しやすいのかも知れません。これ、マーフィーの法則にどうでしょうか。

壇蜜さんをいじめないで

 女医とSM嬢という二重生活は2年ほど続いたようです。現在の勤め先の病院に勤務するようになってから、つまり30歳から始めたということなのでしょうが、それまではどうしていたんでしょうか。15歳の時の事件で「セリカ」が覚醒したとすれば、それから15年もSM方面にはタッチしてこなかったのでしょうか。必要があってやむなく始めたというのなら判りますが、奈緒子はお金には困っていないはずなので、大学時代や医者になってから早々に始めたとしても不思議ではないのに。今のSMクラブでの勤めが2年というだけで、他のクラブに所属していた時代があったのかも知れませんね。

ラスト付近のシーン
 
 終盤、もう二重生活の継続は不可能だろうという事態になります。オチは言わないのがお約束ですが、その後奈緒子はどうなったのかに非常に興味があります。SM嬢をやっていた事実は公になってしまうでしょうから、今の勤め先の病院にはいられないでしょうね。公務員じゃないから副業が禁止かどうかはわかりませんが、普通ならいられないでしょう。まあ周囲の突き刺すような視線が快感になって…なんてこともあるのかも知れませんが(笑)、多分患者の方が拒否しそうです。ほとぼりが冷めるのを待って遠くに引っ越して、医者を続けることは可能かも知れません。

 一方、奈緒子が「わたしのライフワーク」とまで言い切ったSMの仕事ですが、本編以降も継続できるのでしょうか。私なら怖くてとてもとてもと思いますが、ライフワークなら続けないではいられないのかも。しかし、花の命は短いので、Sの方はともかく、M嬢としては需要の関係でそんなに長くは続けられないような気もします。BBAになった奈緒子はどうするのか、とても興味深いですね。

 なお、ホラー文庫に入っているのですが、SM小説か問われればそうだと言えても、ホラー小説なのかと問われれば違うんじゃないかと言わざるを得ません。奈緒子が現在のような奈緒子になってしまったことがホラーだとすれば、それほどの体験がなくてもSMの世界に入っていく人は沢山いるのでしょうし。最後の客は確かに怖いけど、風俗産業で働く人なら遭遇しかねない話なので、あれもホラーとまでは。

女医さん姿は様になるなあ

 官能小説にはしたくなかったのでしょうが、官能描写は多いです。ただし、鞭打ちとかローソク責めとか、マニアックなのが多いので興奮するかといえばそうでもなく。官能小説化回避のためか、奈緒子が行っている不妊治療の描写が多いのですが、こちらもストーリーには直結していないので、人によっては蛇足と捉えられかねないでしょう。本作は、ホラー文庫読者選定エロテッィク度No.1だそうですが、そりゃ普通のホラーにはそういう描写はあまりないですから。それって賞賛されるべきことなのかと小一時間…(ry

間宮夕貴

 なお、映画は9月21日公開。壇蜜さんは岬奈緒子/セリカを演じます。高校生時代の奈緒子もやればいいのにと思いましたが、間宮夕貴という女の子が演じます。この人も22歳だから高校生やるのはどうよという気もするのですが。壇蜜さんはメイクすれば高校生役もきっといけるって。メイキングDVDは「私の奴隷になりなさい」同様、映画公開に先んじて7月26日に発売されるようです。メイキングを作品の前に出すというのは最近の流行なんですかね。

コミック版甘い鞭

 それから別冊漫画ゴラクでコミック版の「甘い鞭」が連載されているようです。

 どうも私はSM系とは相性が悪いので、読み進めるのが結構苦痛でした。誰も鞭打ちたくないし、当然ながら打たれたくもありません。たとえ飢えて死すとも狼のごとき自由を!

 それはともあれ(笑)、YouTubeの予告編です。

甘い鞭チラシ

http://www.youtube.com/watch?v=6egy25U_YiA
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