山崎まさよしの歌で妄想する「秒速5センチメートル」:闇に堕ちた貴樹が招く惨劇のバッドエンド…

僕はここにいるシングルジャケット
 
 やあやあ、連休後の思いっきり滅入る出勤通学お疲れ様でした。ワシもじゃみんな!昨日はちょっと汗ばむくらいの陽気でしたが、一転して今日は朝夕肌寒いくらいでした。みんなの暗い気持ちが冷気を呼び込んだのでしょうか。クラスに好きな女の子がいるなんて人はむしろ久しぶりに会えて嬉しいのかも知れませんが、そんなエセリア充には、本当に親しい関係ならば連休中も当然会っていたはずじゃないかという厳然たる事実を突きつけてがっかりさせてやりたいですね。

 と言うわけで(?)、また歌で妄想する「秒速5センチメートル」をやってしまうのでした。今日は永遠の名曲「One more time,one more chance」を作り上げた偉大なるミュージシャン・山崎まさよしの「僕はここにいる」でちょっと怖い妄想をしてみたいと思います。

ドミノ

 「僕はここにいる」は1998年11月にリリースされた山崎まさよしの8枚目のシングルで、日本テレビ系ドラマ「奇跡の人」の主題歌です。山崎まさよしは主演も務めました。また同年12月リリースの3枚目のオリジナルアルバム「ドミノ」にもアルバム・ミックスで収録されています。

奇跡の人DVDパッケージ

 ところでこの「奇跡の人」、真保裕一の小説は読んだことがあるのですが、ドラマの内容は小説をもとにしたオリジナルストーリーだったそうで、しかも当時の出版元である角川書店が、独断で読売テレビにドラマ化の許可を与えたため、真保裕一は一切しらなかったという曰く付きの作品です。真保裕一は日本テレビが当時展開していた番宣キャッチフレーズ「日テレ営業中」の一環で放送された、「奇跡の人も営業中」というスポットCMを見て初めて知って非常に驚くとともに激怒し(そりゃそうですよ)、本作の版権を角川書店から引き上げて新潮社に移してしまいました。山崎まさよしは俳優としても高い評価を受けたそうなので、こうした場外での悶着は本当に残念ですね。

何の成果も得られませんでしたぁー!!

 さてこの歌で妄想したいのは、秒速のラストシーン。桜の花びらが降りしきる春の日。小田急線が通り過ぎて遮断機が上がった踏切の先を見つめる貴樹。その先に明里の姿はありませんでした。微かに笑った貴樹は、踵を返して踏切から遠ざかっていきます。

すれ違う前。すれ違った後にこういう場面であって欲しかった…

 ああ、思い出しただけで全国100万人の秒速ファンの悲鳴が聞こえてくるようです。大半が♂でしょうから野太い悲鳴が。

この貴樹の表情をどう解釈するか

 この貴樹の表情をどう解釈するかですが、これは見た人の主観次第であるのはもちろんなのですが、あえて解釈例を挙げてみますと、

 ① 「雪の一夜」の呪縛が解かれ、執着も消えて諦観から微笑んでいる
 ② 明里が留まらなかった=貴樹に救いを求めることがなかったということから、明里が元気で幸せに暮らしていることを理解して安堵しての微笑みである
 ③ 明里はいくら求めても決して手に入らないものであるということをはっきり自覚したことからの自嘲の笑みである

 などが考えられるかなと思うのですが、ここであえて貴樹の精神が暗黒面に堕ちたと想定して妄想してみましょう。

すれ違う瞬間

 ため息だけが 静寂に消えていった 帰り道
 遠い空 ゆれている 街並み


 これは線路から去る時の貴樹の心です。まさに茫然自失。明里がこの僕を見捨てて去ってしまうなんて…

 すべてに君の やさしい微笑みが 離れない
 手をのばしても 届かない場所にいる


(貴樹にとっての)呪いの指輪

 これまで片時も忘れたことのなかった明里の微笑み。いつも君の微笑みを探して生きてきたのに……。そして目敏く気付いてしまった左手の薬指のリング。ああ、君はもう結婚してしまったんだね。

 もっと君のこと知りたいよ
 悲しみも ささやきも 全部見てみたい
 苦しいよ 今度はいつ逢える


祐一さんに寄り添う幸せそうな明里。本当に好きなら見守ってあげたいですが…
 
 しかし、闇堕ちした貴樹の心は諦めを知りません。結婚してようが知ったことじゃない。明里、君の全てが知りたいんだ。ここで逢ったということは近所に住んでいるんだろう?今度はいつ出会えるかなぁ?僕の苦しみを和らげることができるのは君だけなんだよ、明里……フ、フフフフフ……

 もはやストーカーモードに突入の貴樹です。

 遅すぎた出会い 胸にかみしめている 痛いほど
 気付いたら 夜はおわりはじめてる


小田急線が憎い

 明里の結婚前にどうして再開できなかったのか。逢えさえすれば僕のものになったはずなのに。どうして?なんで?一人の部屋で壁に向かってぶつぶつと自問自答している間に夜が明けようとしています。いつの間に夜になってたんだろう?

 うまく君の名を呼べないよ
 せつなくて むなしくて つぶされそうさ
 わかるかい 僕はここにいる


あの日はこうやって抱きしめてくれたのに
 
 かつて篠原明里という名前だった彼女。今はどんな姓になっているのでしょうか。そのことを考えると胸が押しつぶされそうです。心を灼く嫉妬の黒い炎。でも明里、僕はここにいるんだぞ!

 むくわれない 束の間の夢ならば
 せめて 偶然の時だけでも
 はかない うたかたの恋ならば
 せめて今 君の声だけでも

 救われない 痛みだけの気持ちでいい
 傷ついても それでかまわない
 できるなら 今すぐ抱きしめたい
 二人だけの 約束を交わしたい


貴樹には決して向けられない明里の微笑み

 ……こうして貴樹の心は終わりなき夜を彷徨うこととなりました。自分が傷つこうが明里が傷つこうが、逢わずにはいられない、声だけでも聞きたい。一時だけでも愛を交わしたい……。

その美しい顔が恐怖に歪む日が…

 黄昏のマンションの一室。胸にナイフを突き立てられて倒れた祐一さん(明里の夫)。その傍で虚ろな瞳で立ち尽くす明里を抱きしめて号泣する貴樹。そんな惨劇の現場が思い浮かんできます……。

 終わりなき夜に生まれついた貴樹はいかがだたっだでしょうか?深すぎる愛は重いだけなく怖いとさえ感じますねえ。まさに愛深き故に堕つ。せめて最後に明里の微笑みを。

貴樹の脳裏から消えない明里の微笑み

 無理矢理ホラー妄想をしておいて何ですが、「僕はここにいる」は実に名曲です。特にたたみかけるサビの部分が絶品ですね。先日の“魔宴”でも歌ってみたのですが、次回はもっと上手く歌いたいです。

 それでは聞いてみて下さい。山崎まさよしがバスタブに腰掛けて歌っているPVです。 

歌う山崎まさよし

 http://www.youtube.com/watch?v=1ASyySFOA5Q
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まるで福山の・・・・

拝啓、暑い日が続いておりますがお体ご自愛ください。

拝読いたしましたが、私も映像版を見た直後は、貴樹の将来に関してはかなり悲観的な見方をしました。他の方のブログにも、貴樹は呪縛からは逃れられず今後も彷徨う事になる・・・などの意見もありました。
また新海監督のインタビューで、「(貴樹、明里、花苗の3人は)それぞれの幸せに向かっていく」旨の発言を強調しているように私には聞こえましたので、監督は貴樹を(明里と対比させる意味で)仕事での幸せを掴む(=家庭での幸せは掴めない)人生を歩ませたいのだろうか・・・・とも考えました。

「君だけがわかってくれた 憧れを追いかけて 僕は生きるよ」みたいな
感じですね(笑。

それにしても他のサイトでは、貴樹に厳しい声が多いですね(笑。
私は以前お付き合いした女性に、素の自分を出せず、貴樹のような姿勢を取ってしまった経験があります。非礼なことをしてしまったと後悔していますので、私が貴樹を悪く言うのは・・・・といった感じです。

とは言っても、私は貴樹にも幸せな家庭を築いてほしいと願っております。これを考えるのは結構楽しいですし・・・・父親になった貴樹が見たい・・・・って、トウルーエンドで見れるか(笑。

あ、あと貴樹君。前へ進むなら、少し女性から距離を置いて、やりたいことに没頭したほうが良いと思いますよ。

Re: まるで福山の・・・・

 satoruさんこんばんは、いらっしゃい。いつもありがとうございます。

 新海監督の発言は、「秒速」見ると鬱になるという噂が飛び交ったことに対してのフォローなのかも知れませんね。或いは監督自身はバッドエンドとは思っていなかったが、そう解釈する人が多くて驚いたとか。
 
 ただ、監督の思惑はどうであれ、解釈は見た人個人個人に委ねられるものだと思うので、バッドエンドだ鬱エンドだと解釈したとしてもそれはそれで何の問題もないでしょう。ただ…それで精神的な安定を損なったり、心にさらなる傷を負ったりする場合があるという点にいささか課題があるというべきでしょうか。

 ハッピーエンドなりバッドエンドなり、皆がそれぞれのやり方で妄想を膨らませて、それで心が落ち着くのならそれでいいのだと思います。アドベンチャーゲームみたいに沢山のエンディングを想定しておけば、貴樹と明里の「運命」を変えたという気持ちになったりするかも知れません。

 今度は「もし明里が踏切に留まっていたら」を歌で妄想したいと思います。

監督も罪な人だ・・・(褒め言葉)

拝啓レスありがとうございます。
歌の感想からずれた書き込みですみません(汗

拍手は殆ど秒速関係ですか。好きな人は彷徨いますね(^_^)。
アドベンチャーゲームって、多くのエンディングがあるんですね。私は全く経験が無いので(笑、少し気が楽になりました。
この作品も、6年前のフィクション作品と言ってしまえばそれまでですが、自分は二ヶ月前に作品に接して強い化学反応を示し(^_^)、心の中でフィクションから現実に変換されてしまったので、この作品とは長い付き合いになると思います。(妄想する作品は過去にもありましたが、これ程とは・・・)
この作品は我々患者の中ではまだ続いていますから、
結局まだ道半ばなのでしょう。貴樹達だって、今まだ30代前半でしょう。
そんな年齢で、人生の幸不幸を判断するなんて早すぎるっての!
私より全然若いじゃん(ーー;)。

・・・ってまあ、こんな妄想した一人のオッサンがこのサイトを楽しみにしてる訳で(笑。これからもよろしくお願いします。

追伸 6年4組、今度会社の送別会で使おうと思ったら、先輩に止められました・・・・

Re: 監督も罪な人だ・・・(褒め言葉)

satoruさんこんばんは、いらっしゃい。いつもありがとうございます。

 例えば私が土曜日によく取り上げているいわゆる「ギャルゲー」にはアドベンチャーゲームが多いのですが、複数いるヒロイン候補の誰を落とすかでエンディングは大きく異なります。「秒速」がアドベンチャーゲームならば、「明里と結ばれる」「花苗と結ばれる」「水野理紗と結ばれる」の3つのエンディングがグッドエンドとして想定でき、その他誰とも結ばれないで終わるのがバッドエンドとして存在し得るのですが、映像版はまさにバッドエンドに見えてしまうのだと思います。

 塞翁が馬という諺があります。貴樹の人生、これからきっといいこともあるでしょう。反面、仮に明里と結ばれて幸せそのもののエンディングを迎えたとしても、そこはやはり長い人生。“いつまでも幸せにくらしました”的な展開はおとぎ話でしかありえないぜとも言える訳でして。あんなに愛し合っていた二人が十数年後憎しみあって別れていくなんてことだってあり得ない話ではありません。その辺に妄想の楽しみがあるのですが…

 あ、6年4組は面白い店ですが、送別会には確かにいかがなものかと(笑)。同窓会なんかには最適化もしれませんが、先生が生徒に酒を持ってくる小学校というのもシュールな光景です。

でも、行ってみたい・・・(^_^)

拝啓 レスありがとうございます。

ご説明ありがとうございました。秒速の登場人物も、
我々も、バッドエンドにはならないよう人生のハンドルはしっかり操縦していきましょうね。

今月末の送別会は、結局普通の居酒屋になってしまいました・・・・(´・_・`)。

Re: でも、行ってみたい・・・(^_^)

 satoruさんこんばんは、いらっしゃい。いつもありがとうございます。

 エヴァンゲリオンが新作を作るように、秒速も新作を作ったらどうかなんて思います。貴樹×明里のトゥルーエンドのほか、貴樹×花苗の種子島エンドとか貴樹×水野さんの東京エンドとか。そのどれでもカップルが幸せだといいですが。
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