爆笑問題の日本原論:今もなお続く人気シリーズの第一弾

爆笑問題の日本原論
 
 昨日の荒天が一転して今日は穏やかな春の日でした。ちょっと暖かすぎたかなという感じもありましたが、うららかでいいですね。しかし週末はまた荒れ模様だとか。春の天気は変わりやすくてまいっちんぐですね。

まいっちんぐマチコ先生

 本日は爆笑問題の「爆笑問題の日本原論」です。1999年3月の出版で、著者名は爆笑問題となっており、内容は二人の漫才のように展開されていますが、おそらく太田光が一人で書いているのだと思います。

 例によって文庫本裏表紙の内容紹介です。

 太田光と田中裕二。学生時代に出会った二人が漫才コンビ「爆笑問題」を結成。93年のNHK新人演芸大賞受賞を皮切りに、TV、ラジオ、出版で大活躍!政治から芸能界まで、日本から世界まで、世紀末社会のさまざまな問題を過激に斬りまくって爆笑させる圧倒的パワーで人気沸騰!!いまや知らない人はいないという彼らの名を一躍天下に知らしめた、これが問題の爆笑デビュー・ベストセラー。

 本書では1994年から1996年頃までの様々な事象を取り上げて、爆笑問題らしいブラックなギャグを炸裂させている名著中の名著なのですが、元は宝島社の雑誌「宝島30」に連載されていました。残念ながらこの雑誌は休刊になってしまうのですが、というか「爆笑問題の日本原論」(以下、「日本原論」)を掲載する雑誌は次々と休刊になるというジンクスがあったりするのです。これは雑誌掲載では2ページ程度の「日本原論」が突出して面白いので、他の連載が色褪せて見えるせいではないかと個人的には思っています。「日本原論」は読みたいけど、この2ページを読むためには他の連載は包装紙状態に見える雑誌の価格は高すぎる、じゃあ立ち読みでいいじゃんという読者の思考が働いたのではないかと。

爆笑問題

 「日本原論」はあまりに面白かったのでシリーズ化し、

「爆笑問題の日本原論」

「爆笑問題の日本原論2」

「爆笑問題の日本原論3 世界激動編」

「こんな世界に誰がした 爆笑問題の日本原論4」

「偽装狂時代 爆笑問題の日本原論5」

「大恐慌時代 爆笑問題の日本原論6」

と続いていて、時事問題を斬りまくっています。

 私は海外勤務の際に一作目の「日本原論」を持って行ったのですが、その間何度も読み返しては笑い、同僚にも貸したりして非常に有効活用させて貰いました。鬱病やノイローゼみたいな海外での孤独を端緒とする心の病を回避できたのは「日本原論」の力も大きいと思います。

 ではどういう内容なのかといえば、折々の時事の話題を取り上げて漫才にしているのです。第一回は1994年4月8日の細川護煕首相の辞意表明について取り上げており、「自慰表明だったら面白い」とか、首相を辞めてもパブ「大人の関係」をやれば食っていけるとか(今後の日米関係についてこういう言い方をした)、注文を取るとき客をボールペンで一人一人指したりするとか(記者会見で記者の質問を受ける際の行動)、名物料理は「日米交渉カツレツ」だとか(当時日米交渉が決裂したことがある)、メニュー全品を突然7%値上げすると言い出して客が文句言ったらすぐやめるとか(突然消費税増税を言い出してすぐ撤回した)、それはもう太田光の妄想炸裂が凄いのです。

 この後、北朝鮮のIAEA脱退とか、大江健三郎のノーベル文学賞受賞とか、阪神大震災とか地下鉄サリン事件とか、当時次々に発生した事件を取り上げているのですが、折々繰り出すギャグが凄まじい殺傷力を持っていて思わず笑ってしまいます。全盛期のビートたけしの毒舌をより知的にしたような切れ味とでもいえばいいでしょうか。その一部を紹介すると……

① 北朝鮮のIAEA脱退に関してのくだり

太田-まさに、“金ちゃんの、どこまでやるの?”って感じだね。

田中-そんなノンキなこと言っている場合じゃないだろ!

太田-略して“金どこ”。

欽どこ

田中-略さなくていいよ別に!……でも本当に、追い詰められたら何するかわからないって感じだから怖いよな。

太田-そのうち“金ちゃんのド~ンといってみよう!”なんて……。

田中-そっから離れろよ!

太田-“金ドン!”

欽ドン

田中-いいよ、もう!しかしまた、あの息子もすごいよな。

太田-見栄晴君でしょ?

田中-違うよ!金正日だよ!これも相当なモンらしいからな。

太田-向こうじゃ、トンビがバカを生んだって言われているらしいからね。

田中-殺されるぞお前……。

太田-“親子鷹”転じて“親子バカ”とも言われているって話だけどね。

田中-本気で殺されるぞ!


② 大江健三郎のノーベル文学賞受賞に関してのくだり

太田-しかし、これだけみんながすごいすごいって大騒ぎする賞のわりには、発表のしかたが地味すぎるよな。

田中-受賞した人の家に電話がかかってきて知らされるんですよね。

太田-どうせだったら、レコード大賞みたいに武道館かなんかで客を入れて、みんなの前で発表すればもっと盛り上がるのにねえ。

田中-盛り上がらねえよ、そんなに安っぽい賞じゃないんだから!

太田-司会をロイ・ジェームスにすれば、高級感が出るでしょ。

田中-出ねえよ!

太田-舞台上にノミネートされた人たちが並んで、暗転の中、ドラムロールでさんざん煽ったりして。

田中-やるか!そんなこと。

太田-今年、平和賞のPLOのアラファト議長あたりは、名前呼ばれて自分にピンスポットが当たっているにもかかわらず、「えっ?」てな顔をして、すっトボケてまわりの人を見回しちゃったりして……。

アラファト議長

田中-何なんだよそれは!

太田-で、その隣には、受賞できなかった池田大作先生が唇噛みしめて真っ赤な顔で立ってたりして。

田中-やめろぉ!


③ 阪神大震災に関してのくだり(当時あったCMを思い出して下さい)

田中-関西地方じゃ、CMも流さなかったらしいですよ。

太田-そりゃそうですよ。避難所じゃ、みんな食べる物すらなくて腹ペコの状態で、テレビが唯一の情報源としてかじりついて見ているわけでしょ?そこへいきなりカップヌードルのCMかなんかが流れてきて、「ハングリー?」なんて聞かれたら……。「当たり前だ、バカ野郎!」って、怒っちゃうでしょうからね。

田中-だから、流さなかったんだから、お前がわざわざこの場でやってみなくていいんだよ。

太田-まあね……。でも本当に、食べる物はおろか水すらなかったんですから。そこへ急に田中邦衛が出てきて、「食べる前に飲ーむ!」なんて言われたら……。「どっちもできねえんだよ!バカ野郎!」なんて……。

食べる前に飲ーむ!

田中-だから、いいって言ってんだよ!いちいちやってみなくて!

太田-しかし驚きましたよね、震度7ですからね。

田中-ものすごい“揺れ”ですよね。

太田-家が倒壊して、行き場を失ってしまった人がたくさんいるんですからね。そこに葉月里緒奈が出てきて……、「今、ブルったでしょう?」……。

葉月里緒奈

田中-もういいよ!

 こんな感じのギャグが満載です。もう昔の話ばかりじゃないかと言わず、あの日あの時を回顧してみるにも役立ちますから、一家に一冊揃えてはいかがでしょうか。
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