南野陽子の歌で妄想する「秒速5センチメートル」(その2):花苗・明里・貴樹の三角関係


 
 四月一日、新年度のスタートです。エイプリルフールでもあるのですが、こっちはハロウィンなんかと違って積極的に広めようとする勢力もなく、あまりぱっとしませんね。大半の学生達は春休み中だということもあるのでしょう。

 本日は久々に妄想「秒速5センチメートル」を。これに関しては、昨年8月30日の記事で「南野陽子の歌で妄想する『秒速5センチメートル』:明里の恋模様」、同じく9月4日の記事で「斉藤由貴の歌で妄想する『秒速5センチメートル』:女子大生・明里の恋の終わり」というのをやっています。これは、「秒速5センチメートル」本編で全く言及されていなかった明里の大学時代を妄想してみるという試みで、大人になった明里の恋とその終幕を想像してみたものです。

 今回は、本編の隙間を埋めるというものではなく、キャラだけ借りてさらに自由に妄想してみようかと思います。ではまず初期設定を。

 舞台は東京。登場人物は、澄田花苗、篠原明里そして遠野貴樹の3人です。別の平行世界での話ということにしておいて下さい。私の今回の妄想での状況は…

① 花苗:主人公。中学時代に貴樹に一目惚れし、頑張って同じ高校に入学。勇気を振り絞ったアタックの甲斐あって貴樹と恋人関係に。現在看護学校に通っています。

② 明里:花苗の幼馴染み。小学校は一緒でしたが、中学校からは中高一貫の女子校に進学しました。花苗とは今でも親友同士。

③ 貴樹:中学2年生の時に長野から転校してきて花苗の同級生に。高校3年生の時に花苗の告白を受け入れて恋人関係に。現在は大学生です。

 ということで、岩舟と種子島は関係なし。そして小学生時代の明里と貴樹の邂逅もここではありません。貴樹は大学に、そして花苗は看護学校にと、道は別れましたがもちろん付き合いは継続しています。ある日、花苗は久しぶりに明里と会います。明里の進学先は貴樹と同じ大学ということを知った花苗は、軽い気持ちでカレシである貴樹を明里に紹介します。

 貴樹と出会った瞬間、明里に走った衝撃。出会ってしまった運命の人。しかし、貴樹の優しい瞳は花苗だけを見つめていたのでした。明里は、花苗に悪いとは思いながらも貴樹に近づきたい気持ちを抑えることができません。幸い同じ大学、接触する機会には事欠きませんでした。

 ここで南野陽子の「接近(アプローチ)」です。明里の気持ちを歌っています。

接近(アプローチ)

 http://www.youtube.com/watch?v=BTX-VDnjXuE

 夕暮れせまるカフェテラス
 ごめんと電話で呼び出した
 あなた着て来たセーターは
 あの子の手編みとすぐにわかる


この人には勝てない…

 ここで言う「あの子」はもちろん花苗。きっと忙しい看護学校の勉強の合間に一所懸命に編んだセーターなのでしょう。特別器用な子ではないはずですが、愛する貴樹のために頑張るところが健気です。
 
 友達の恋 相談したいのって
 言ったけれど
 ホントはあなたにね
 会いたかったの


企む(笑)明里

 相談は口実、とにかく貴樹に会いたいばかりの明里なのでした。当初は花苗の親友だから粗略にはできないなあという軽い気持ちの貴樹でしたが…… 

 会話が急に途切れたら
 あなたの星座を当ててみる
 どうして僕の誕生日
 憶えているのと不思議そうよ


 明里は貴樹の情報なら決して見逃しません。何気ない花苗と貴樹のやりとりなどからシャーロック・ホームズもびっくりの観察力と推理力で情報を収集しているのです。 

 意味もないのにジッと見つめたり
 はぐらかしたり
 そのうち私がね
 気になりだすわ


明里

 女子大生の明里にこんなことをされて、気にならない男がいるでしょうか、いやいない。そもそも明里と貴樹は相性ばっちりなので、最初こそ花苗を愛する気持ちから他の女は眼中になかった貴樹も、いやでも明里の魅力に引き込まれていきます。 

 家の前まで送ってゆくよって
 うれしかった
 あの子が怒っても
 あきらめないわ


 親友のはずの花苗から奪ってでも貴樹を自分のものにしたいという決意の明里。「ロマンシング サ・ガ」のワンシーンが甦ってくるようです。

ロマンシング サ・ガ

 そう、このシーンが……

殺してでも奪い取る

 こういうことに!

 貴樹と明里は運命の恋人。貴樹が明里に惹かれるようになるのにさほど時間はかかりませんでした。そしてその悲しい噂は花苗のもとにも…

 ここで南野陽子の「ガールフレンド」です。残念ながら動画がありません。明里の告白を聞いた花苗の気持ちが歌われています。

 ガールフレンド うわさ聞いてたけど
 彼の相手 あなたなのね 
 チャペルへの坂道 灰色の空

 ガールフレンド 恋を奪った人
 罪を背負う 暗い瞳
 どうしてあなたが 泣き出すの?


放心状態の花苗

 泣きたいのはこっちのほうよと言いたい花苗ですが、明里に先に泣かれてしまいました。むしろ冷静になってしまう花苗。

 あやまりたくて
 まちぶせしてた
 素直な 涙に
 余計傷つく


悲しみの花苗

 明里は一言花苗に謝罪したくて、寒空の下、花苗を待っていたのです。まちぶせなんてちょっとひどい言いぐさですが、今の花苗であれば仕方ないでしょう。

 冬の風に 責められながら
 じっとうつむいてる
 きっと彼はこんなあなたを
 きつく抱きしめたいって
 思うのね…思うのね


雪の中の明里

 そう、花苗。君の分析は大変正しい。貴樹と明里。二人の出会いは「久遠の絆」のごとく運命的なのです。明里は貴樹が求める理想の女性像だったのです。

 「貴樹を奪回できません。シャア少佐、助けてください!」

ザクには大気圏を突破する性能はない

 「か、花苗…花苗には貴樹を明里から奪還する性能はない…気の毒だが」

残念だが…

 ガールフレンド誰も憎めなくて
 だけどまたねって言えなくて
 散らつく雪の中 佇む二人

 
 一体どうしたらいいのか…声もなく立ち尽くす二人の元に粉雪が音もなく降ってきます。

 ガールフレンド平気気にしないで
 次の彼を見つけたから
 どうしてわたしは強がるの?
 

 ……まあ、この辺が花苗のお人好しなところというか、健気さというか。怒り狂って泣きわめいて掴みかかってもいいシーンな

のに、こういう平和的解決を指向してしまう花苗。その優しさが哀しいね。

 知っているでしょ
 ウソはへたなの
 お願いひとりで
 そっと泣かせて


涙の花苗

 強がりを言っているうちに、とっととあの人の…貴樹の元へ行って。もう長くはもたない。涙が瞳から溢れそう。

 蒼い痛み なだめるように
 雪が 降り積もるわ
 こんなふうに 時が積もって
 真っ白だった笑顔に
 戻りたい…戻りたい


 一体何がいけなかったのか。もう一度昔の三人に戻れたなら。暁美ほむらなら「私の戦場はここじゃない」とか言って時を巻き戻すことができるのですが……。もう花苗は貴樹とも明里ともやり直すことはできないでしょう。一度に恋人も親友も喪うとは何と辛い体験か。泣き寝入りの得意な花苗とはいえ、これは辛すぎますね。 

 明里を“悪役”にするのが気が進まなかったので、明里のところに水野理紗を持ってこようかとも思ったのですが、花苗とつきあっている貴樹に水野さんがアプローチしても、貴樹は落ちないかなと思いまして。しかし明里が相手なら陥落しても仕方ないかなあと思ったのであえて明里を起用しました。

貴樹、ゲットだぜ!

 ちなみに「接近(アプローチ)」は1986年10月にリリースされた南野陽子の5枚目のシングルで、「ガールフレンド」は1986年11月リリースのセカンドアルバム「VIRGINAL」の1曲目です。作詞者は違うのですが、同時期に制作されたせいか、連続する物語のような展開をしているところが興味深いです。

接近

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