しをんのしおり~直木賞作家の楽しいオタクエッセイ

しをんのしおり
 
 今日も肌寒かったですね。ここに来て春が足踏みか。もう桜は咲いているというのに。雨のせいで散ってしまいますよ。

 さて本日は三浦しをんの「しおんのしおり」です。これはエッセイ集ということになるのだと思いますが、この人はエッセイも沢山書いていますね。16冊が確認できます。「しをんのしおり」は三作目のようで、2002年5月に出版されています。

 例によって文庫本裏表紙の内容紹介です。

 「漫画の王国」に生れた小説家の乙女な日常生活。バンドを追っかけ上方へ、愉快な仲間と朝まで語り、わきあがる妄想の楽園に遊ぶ……色恋だけじゃ、ものたりない! なぜだかおかしな日常はドラマチックに展開――日本の政局も、家族の事件も、人気のTVドラマも、考え始めたらいつのまにかヒートアップ! 「読んで楽しく希望が持てる」、笑い出したら止まらない、抱腹微苦笑ミラクルエッセイ。

 元々はインターネットサイトで毎週連載していたエッセイを単行本化したもののようです。すでに出版から10年が経過しており、BUCK-TICKだのムネオハウスだの懐かしい名称が登場します(BUCK-TICKはまだ現役で活動中でした、正直スマンカッタ)。

 肩の凝らないというか、深刻な話題が一切出てこない気楽なエッセイなのですが、これを読んでわかることは、三浦しをんは本当にマンガが好きなんだなということです。それも少年・少女マンガを問わずに造詣が深いようです。

 処女作「格闘する者に○」はやはり自身の体験から生まれた作品で、主人公は三浦しをん自身の投影だったんですね。マンガの話題がしょっちゅう登場します。当時は古本屋でアルバイトをしていたみたいですね。直木賞作家であり、昨年の本屋大賞受賞者とは思えませんが、当時はまだ20代半ばだったんでしょうから当然といえば当然です。

 春夏秋冬、四季のエッセイが収められていますが、特に面白かったのは銀閣寺から南禅寺までの「哲学の道」を友人とある気ながら、「超戦隊ボンサイダー」という妄想を膨らませているあたりです。梅レッド、松グリーン、菊イエロー、ブルーローズ、牡丹ピンク。そして彼らの人間関係や出自、敵組織や真の敵など次々と構想を広げながら、腐女子テイストも入り込んだりして。いいなあ、こういう妄想。私もぜひ加わってくだらない設定を増やしたいです。

次元大介

 もう一つ面白かったのは、次元五右衛門チェックシートという話。女の子同士での恋の相談は、好みが同じだと危険だという話から、男のタイプを判別するべく、三浦しをんと友人が漫画作品ごとに好きなキャラを挙げていきます。次元五右衛門というのはもちろん次元大介と石川五右衛門で、これはまあ二つに分かれるのも自然かなと思うのですが、「キャプテン翼」では日向小次郎と若島津健、「キン肉マン」ではジェロニモないしウォーズマンとブロッケンJr.、「聖闘士星矢」ならフェニックス一輝とドラゴン紫龍、「スラムダンク」なら流川と三井、「ドラゴンボール」ならベジータとヤムチャと挙げていって、好みが重ならないと喜んでいます。次元五右衛門はともかく、後の作品はキャラが多いからそりゃ重ならないだろうさ(笑)。

五右衛門

 それにしてもジェロニモとかブロッケンJr.て。男子読者の好みからは完全に外れていますね。女子ってこういうものなの?あとベジータはともかく、ヤムチャはないでしょう。こういう人がダメ男を引くんでしょうかね。うわゆるダメンズ・ウォーカーなのか。

 ということで、ひたすらくだらない(だけど面白い)話の連続で、凝っていた肩もほぐれるような脱力系エッセイ、疲れたあなたも一度いかがですか。ただしオタクっ気がかなり必要かも知れませんけど。

単行本

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